サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【質問箱お返事】KPOPグループの数と海外人気拡大の影響について

【お題箱からのご質問】

こんばんは。
久しぶりにお題箱に投稿するので緊張しています。

最近、K-POP界隈でまたグループが増え、デビューの噂も多いのですが、少し増えすぎている気がしてきました。

今はBTSやBLACKPINKの活躍もあり、世界的にK-POP人口が増えた感じですが、この先も人口が増え続けるかといったら?な部分もあり、その中でのパイの奪い合いになるので、グループばかりが増えて大丈夫のかと思ってしまいます。

特にBTSの兵役に関する議論や、BLACKPINKやTWICEの契約満了が近い影響は大きいように思うのと、特にネガティブな問題が起きた際の一連の流れ(タイムリーな所で行くと(G)I-DLEの諸々)に対する海外ファンの不満も地味に影響がありそうに思いました。

一方でJYPやHYBE、中小だとCUBEのように活動中のグループの契約期間が満了に近づく前のまだ半分残っているような状態で、新しいグループを作るなど、事務所自体のみならず1つの会社が抱えるグループも増えており、何か勝算があるのか疑問のような不安のような感情が強くなりました。

泡沫さんは現在のグループ数増加と今後のK-POP人口の推移についてどのような見解をお持ちでしょうか?
 
2022/03/07 02:01:35

https://odaibako.net/detail/request/6ec2f622-bfbf-490a-979d-7001701111cc

 

KPOP人口というのは、ファンやリスナーの数という事なんですかね?とりあえずそういう前提で回答しますね。

 

KPOPの世界的認知度の増加とグループのデビュー数には、今現在は特別な関係性はないように思います。契約年数や兵役問題は今に始まった話ではなくずっとあることで、むしろ環境的には年々マシになってるはずですし(今後少子化の影響による若年人口の減少に伴って、また変わっていく可能性はありますが)少なくとも中堅以上の事務所は今いる練習生の育成や新陳代謝を考えると、どういう状況であれ常に新しいグループは用意し続けなきゃいけないだろうと思いますし。

 

実際のアイドルのデビュー数の推移に関しては大体はこんな感じです。韓国メディアのIdologyなどのデータを元にしてますが、ソロや既存グループのユニット、アイドルか判断が微妙なアーティストも含まれてたりするので、多少誤差はあるかもしれません。

(カッコ内はその年にあったデビュー数への影響の大きそうな出来事です)

 

2015 女子37組 男子23組
(SIXTEEN)


2016 女子31組 男子18組
(プデュシーズン1)


2017 女子45組 男子30組
(プデュシーズン2)


2018 女子42組 男子22組
(プデュ48・YG宝石箱)


2019 女子12組 男子35組
(プデュX)


2020 女子22組 男子25組
(COVID19流行)


2021 女子15組 男子13組

 

こうして見ると、デビュー数に関しては女子はサバイバルブームが始まって盛り上がっていた2015−2018ピークで大分減ってきていて、男子はやはりプデュ前後以外は大体20組前後で特に大きな変化はないですね。

多分、プデュブームだった一時期みたいに投資的な感じでアイドル作るような新興系の事務所は減ってきてるのではないかと思います。2021はパンデミックの影響か男女共に10組台しかデビューしていないので、延びていたデビュー予定がそろそろ再開されたりして、今年から来年にかけては一時期に増えるように見えるかもしれませんが。

 

このように、アイドルデビューの数のピークはプデュ前後が増えた以外は落ち着いてきているので、実際は国内の流行の方が影響は大きくて、特に海外ファンが気にしがちな海外でのKPOP人気拡大の影響は実際には少ないように感じます。海外を意識したグループ作りは多分2015位がピークで、KPOPの海外進出や成功が目立った2018〜2019くらいにそういう海外人気拡大を意識したグループの結果が出てきたんでしょうし、パンデミックのせいで海外中心の弱点が露呈した部分もあるので、最近や今後数年は特別に増えるってことはない気がします。

ここ数年で増える事があるとすれば、それぞれの国で韓国の事務所が制作に関わるローカライズされた「KPOPグループ」ではないでしょうか。これもだいぶ前から大手は計画してきた事(nctなどは本来そうだったはずです)でしょうし、それがここ最近で実現してきてる感じなので、とりあえず日本を皮切りに短期的には増えていくかもとは思っています。

 

2018にこういうご質問があって、大体その年につき男女各2組位が売れて5年以上残る印象だと回答してたんですが、大ブレイクが少なくなる代わりに新曲出す度に大体地上波で1位は取れるくらいの人気のグループは増えている感じはしますね。

 

ただ、最近はアイドルグループ寿命自体が前よりは長くなってきているので、そのせいでグループが多く見えるというのもあると思います。

それを考慮すると、新人をどのようにデビューさせるかということ以上に、契約更新の後の事やある程度のキャリアの女性グループや男子グループの除隊以降の活動についてどのようなビジョンを持っているのかという事の方が、今後の課題としては重要なのかもしれないと思いました。