サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

[アートインサイト訳]K-POPはクィアポップになれるのだろうか?

[アートインサイト訳]K-POPクィアポップになれるのだろうか?

https://www.artinsight.co.kr/m/page/view.php?no=52890#link_guide_netfu_64709_77360

2021-03-19

【西欧の人種的な観点を切り抜けることができるのだろうか】

いつからか韓国人たちは「グラミー賞」の新しい観戦ポイントとして、BTSが受賞するかどうかを取り上げるようになった。K-POPの消費者層分布は、ニューメディアとの結合を通じて世界的に広まっている傾向を見せている。 しかし、英米の文化とメディアの影響力を重視する韓国の状況の中で、欧米がK-POPをどのように見ているかの方により多くの集中がなされているのも事実だ。 これに関する研究や意見などが人文学系の学者たちから何度も出ているが、K-POPを長年享受者してきた人たちとは意見の分かれる教条的(現実や実際の状況を無視して、特定の原理や予め決められた結論に機械的固執する考え方)な立場だという批判を受けたりもした。BTSをはじめとするK-POPアイドルを分析する上で、多様な基準を課す試みを見せている。

 

その中でも興味深いのは、K−POPファンの存在と彼らが魅了されたK−POPの「クィア性(Queerness)」だ。これについて、国内の学者が「安全な男性性」をアピールすることで男性アイドルの戦略を分析し、これを男性アイドルのクィア性として数回指摘したことがある。 しかし、K-POPファンの地形内では「男性アイドル」がいわゆる「事故を起こすこと」に対する理解が不十分であり、断片的な解釈だという指摘を多く受けることになった。女性嫌悪的、クィア嫌悪的な発言で話題になったり、性犯罪に巻き込まれたりした男性アイドルが多数存在してきたためだ。

 

特に、海外での男性アイドルの人気を説明する際に安全な男性性、代案的男性性を「命名」することは、人種主義的観点からになり得るという問題が指摘される。 西欧中心的な見方から、アジアの男性がより安全で柔らかく美しい男性性をアピールできると読解するのは、KPOPが持つ文化的・音楽的特性ではなく、外部者の観点から見る人種的な見方が反映された結果かもしれない。

 

シンプルに、メイクをして飾る男性性を示すKPOPのイメージが代案的男性性を示していると解釈する過程では、2つの問題が発生する。 第一は、人種主義的にアジア系男性に課されてきたステレオタイプであり、第二はK−POPの原産地であるアジア人当事者たちにとっては、この男性性が常に安全だとは思われていないため、欺瞞的になりかねないということになる。 それなら、KPOPの「クィア性」は虚像であり、人種主義的偏見に基づいたイメージに過ぎないのか?

 

必ずしもそうではないといえる。 アジア諸国内でも、K-POPの「クィア的な雰囲気」を目にして楽しむファンが多いためだ。 しかし、読解に注意するような世界的な大衆文化としての位置づけを確立しただけに、人種とクィア性の交差的な脈絡を点検しながらK-POPに接近することで、全世界を対象にしたK-POP産業の新しい突破口を見つけることができると期待する。

 

クィアなK−POPは、K−POPの内在的・外在的状況とかみ合って形成される。 K−POPの内在的な要素、コンテンツ内のコンセプチュアルさやナラティブ、象徴的なイメージなどを通じてクィアさが創出されるのである。 実際、様々なミュージックビデオのリファレンスがクィアジャンルの創作物(映画、小説、写真など)であるケースが多数あり、ミュージックビデオの叙事、パフォーマンスなどでクィアな要素を追加する場合も多かった。ジェンダー規範の境界を越え、曖昧にするアーティストも登場する。

<RED VELVETのアイリーン&スルギの「Monster」はレズビアニズムを象徴するミュージックビデオを披露した>

近年はクィア文化の一種であるダンスジャンル(ワッキング、ヴォーギングなど)やドラァグをミュージックビデオや舞台演出に活用するケースも増えた。 さらに、クィアの当事者たちで構成された様々なパフォーマーたちと一緒に作業するKPOPアーティストも次々と登場している。

<チョンハの「Stay Tonight」ミュージックビデオはヴォーギングジャンルの振り付けを披露した。 一緒に作業したダンサーチームはクィア当事者からなる「カミングアウト」ダンスクルーだ>

これはニューメディア時代を迎え、外在的な状況ともかみ合うことになる。 海外市場の場合、多様な社会的少数者(マイノリティ)が楽しむ文化の一つとしてKPOPが定着したのだ。 代表的な例としてBlack Live Matter運動がSNS内でも話題になった時、国を問わずKPOPファンの間で連帯が要求された状況を挙げることができる。 実際、多数のKPOPエンターテインメント会社やアイドル個人が支持意思を表明したり、寄付の事実を知らせたりもした。 マイノリティ文化の一つにKPOPが挙げられ、消費者のニーズの一つに「マイノリティ」に対する認知とプライドなどが求められている現象と見ることもできる。

 

<BTS、CL、GOT7のマークをはじめとする様々なK-POPアーティストたちがBLM運動への支持を表明した>

 

国内でも、KPOPのクィア的な視点を論じるセミナーが開かれたりもした。 ソウルセッションで進行した「Queerdology」がそれだ。 もちろん、K−POPが創出する多方面の「クィアベーティング」(フィクションやエンターテインメントのマーケティング手法で、同性愛やその他のLGBTQ表現をほのめかすものの実際には描写しないこと)であるという議論が起こったりもした。 実際、クィアの社会的マイノリティ運動やプライド、苦情などについては論じず、クィアという特殊なイメージと利点だけを活用する欺瞞的な行為だという話だ。しかし、メディアの多様なレイヤーと解釈主体がサブカルチャーと連動するという点を考えると、企画の意図と実際のアイデンティティはメディア再現の真実性と歩調を合わせてこそ意味があるとは考えにくい。 このような見方がクィア当事者の中にも現れ、クィアをKPOP内で発見し享有する行為自体も、新しいクィア共同体の遊戯の一つと見ることもできるようになった。

 

このように、クィアなKPOPについての議論は、国内外で多角的な脈絡を持っている。 したがって、上記の人種主義的要素に基づいたクィア的解釈ではないかという疑いは、もう少し探求してみる必要があるだろう。 西欧的な見方のベースに、国家・民族・人種的な背景がないとは断言できないからだ。 西欧におけるアジア系人種の男性は、人種的特性を理由に他の人種の男性よりも非男性的だと考えられていた。このような背景を削除したまま、「クィア」として読解されるK-POPの身体性を強調する欧米の享受者たちに、人種主義的な見方が全くないとは言い難い。

 

しかし、私たちはこのような長年続いてきた人種差別的な見方を一瞬にして完全になくすこともできず、すべての個人に「無欠な」方法でK-POPの解釈を要求することはできない。 それなら、私たちはK-POPの解釈地形をどのような観点で理解するべきか? ジェンダー的人種、人種的ジェンダーの交差が歴史的に構成されたという事実に集中する必要がある。

 

これに対する代表的な例として、第2次世界大戦前とその後の米国内での日本人男性に対する「イメージ」の変化が挙げられるだろう。 日系移民者をはじめとする東洋人男性の存在が、戦前には米国の主流の集団にとってはいかなる社会的脅威にもなりえなかったため、「危険でない」「非男性的存在」とされていたのである。「危険ではない」という描写には、女性嫌悪的でクィア嫌悪的な背景は含まれるが、「白人女性と同じ空間にいても白人女性には性的暴力を振るうことがないのが東洋人男性」だという見方だったのだ。

 

しかし、第2次世界大戦勃発後、日系男性に対するイメージは急激に変化する。 戦争当時のプロパガンダが描かれたポスターからこれを確認できるが、日本軍に対する警戒心を形成する方法として「白人女性を性的、物理的に脅かす日本人男性」のイメージを描写することを選んだのだ。 これがジェンダー的にも人種的にも問題のあるプロパガンダであることは、現代の視点でははっきりしているようだ。 もう一つ集中すべき点は、非男性的と考えられる「フェミニンな人種」として東洋人を典型化することも、歴史的に「創られてきたもの」だということだ

 

結局、脅威的に分類され得る「男性性」も、社会的な規範と文化的なイメージに過ぎず、絶対的で固定的ではないことが分かる。 これは人種的イメージにも該当する、構成された「規範」にすぎない。 差別的に形成された規範と偏見に対抗して戦うことは、「規範」というものが絶対的なものではなく、主流集団の権力を容易にするためのヘゲモニー的作業にすぎないことを認知することから始まる。 人種主義とジェンダー間のつながりの歴史が悠久的なものであることは事実だ。 しかし、それもまた、構成された人間のイデオロギー的産物であることを指摘したい。 これにより、韓国内でのこれらの事柄に対する無力感を克服し、立体的な解釈への跳躍点を発見できるものと信じる。

 

差別的視線と結びついた規範やイメージを、今この現実で一瞬にして撤廃することは不可能なことだ。 だとすれば、規範の解体は多角化した解釈と批判を通じて可能なことであり、K-POPクィア性はそうした点で十分に文脈化が可能だと思う。 単なる人種のためにクィア的とされるのではなく、様々な身体の登場とそれ相応のコンセプチュアルな装飾、パフォーマンス、ナラティブなどでクィア性を具現化することがK-POPでも行われているからだ。

 

このようなクィアな再現(representation)に、エンターテイメント産業そのものも心血を注いでいると考えてみよう。 これにより、人種差別的なジェンダー規範に対するクィア的な専有を可能にするだろう.。これを通じて、世界的に社会的マイノリティたちの核心的な代案文化となり、アイコニックなエンターテイメント産業の一つとして位置づけられるようになることを期待する。

 

もちろん、この過程で性的対象化と労働搾取的なK-POPエンターテインメント産業の本質的な問題も指摘され、変革される必要がある。 K-POPは、読んだり聞いたりする人にとってはすでに「クィアポップ」として存在している。 しかし、さらに積極的にクィアポップとして跳躍するK-POPが期待できるだろう。

 

参考:ソウルクィアセッション主催「Queerdology」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーKPOPが西洋圏で注目されるようになってから

「KPOPのクィア性」という話の時にまず男性アイドルのメイクやルックス、あるいはファンサ的な振る舞いについて「既存のマッチョイズムに対抗するもの」というような話がフェミニズムやLGBTQ+目線から出る事が多く、それに対して韓国内の同様の当事者からは「欧米の基準で見てそうだとしても、韓国の文脈的にはメンズメイクはルッキズム派生からでありクィアネスやジェンダーフリーの概念からではない」「そのような見方こそが大元の社会文化に対する無理解・無知からくる欧米視点のもの」「むしろそのような捉えられ方を、欧米ウケのために利用したり、表層的にのみ利用する事の方が問題」と、特に男性アイドルについては多くの指摘がされてきてた印象があります。

(クィア・ベイティングについて参考記事:https://front-row.jp/_ct/17278815)

 

確かに、本当にその部分に根ざしたポリシーがあるのであれば「グループでの仕事」単位での表明にとどまらず、メンバー個人がそれぞれ気にかけていますよという事普段から表明したりとか、ビジネス面でのデザインやパフォーマンスにそのようなアーティストやパフォーマーを採用するなどの方が「真正性」は感じられるとは思います。リスナーやファンの多くを占めるであろう層への「ウケ」のために表層的な「態振る舞い方」としてそういう社会的・ジェンダー的イシューを織り混ぜているのかどうかは、ぶっちゃけメンバー個々の動きを見ていれば特に同じ文化言語圏で育っている人たちには容易に「バレる」ものだと思いますし、それが「国外と国内の捉えられ方の差」という形としても出てくるんだろうと思います。

クィア性について語るなら、例にも挙げられてたRVやチョンハ、あるいはaespaみたいな女子アイドルの方が表現的にも先に行ってる感はありますし、実際韓国では女子アイドルの目線からクィア性を論じる方が多いのに、逆に国外では女子については「ガールクラッシュどまり」くらいでそういう視点はあまりない感じ。ぶっちゃけ、海外での「クィア性」を特に気にしている層が女子アイドル・男子アイドルどちらの方により注目しがちか(好きでよく見ているのか)という部分のズレなども関係あるのかもしれませんが...

それに、もともと韓国の社会文化的に同性同士のスキンシップや距離感が近いというのもあって、そういう微妙な違いを知らずに、あるいは無視することは同じアジア系同士でも微妙な齟齬や解釈違いの原因になりかねない部分でもある気はします。


しかし、「表層的」だったり無自覚にそういう要素を取り入れる事が全て良くないとも言えないと思うのが、例えばLGBTQ+の当事者やジェンダーについて日頃気にかけたり考えている層から見れば「仕事の場やグループ・事務所単位では発言するけど、プライベートや個人としての発言や振る舞いにはそういうものは見られないし、事務所にしてもそういうアーティストやパフォーマーを積極的に採用するわけでもないので、所詮はファンや世間ウケのポーズに感じる」と思うような事でも、まったくそういう事すら考えたことのなかった層に対する啓蒙とか新しい気づきのきっかけになることはあると思うので。そして、ファンや外部からの評価によって逆にアイドルや会社の側がそういう事柄に対して自覚的になる事もあるんじゃないかとも思います。そもそもそこまでアイドルというか芸能人に全てを表明しろというのも人権的に問題があるように感じますし。そういう中で表向きや仕事の時に気遣いのある振る舞いをするというのは、それがbehaviorにしろattitudeにしろ必要な事ですから、振る舞いから入っても悪いことはないと思うのです。勿論、そのような要求に応える気があるのなら段階的な学びは必要だと思いますし、事務所の側もそれに類するコンセプトをするならばアイドルにきちんと伝える事は必要でしょうけど。

そして、ファンや大衆も「それが表層的な振る舞いなのか否か」という事には固執しすぎない事も重要かもしれないです。アメリカみたいにセレブが自分をとことん曝け出して商品化することは韓国ではほとんど難しいですし、アイドルでは尚更で、そういう環境で振る舞いに矛盾が生じた場合の指摘は必要だと思いますが、アイドル/芸能人思想や振る舞いが表層的か否かという、人格として断定する事はそれが「いいもの」か「悪いもの」かという事には関係なくファンや大衆的には不可能なはずだし、追求する権利もないはずだという事です。


日本のアニメもアメリカでは黒人層に人気があって、アニメキャラを黒人化するハッシュタグなんかもありますけど、その辺も「アニメ」という人種も設定も欧米圏的な価値観や文脈からはフリーダムな文化だから出てくる事でしょうし(それ自体の是非は別に議論が必要ですが)、かといって日本のアニメが人種的ジェンダー的イシューに敏感かというとそういう事でもなく、異なる価値観がベースにあるからそれが単純に異文化からみたら「自由」に見える部分もあるのかなと思います。異文化でマイノリティの拠り所となる文化が本国ではそういう文化という扱いではないという。でも、そういう反応から逆に制作側が「気づき」を得てクリエイター側が反映したりという事もあると思いますし。

(NETFLIX聖闘士星矢のように、そういうことじゃないのでは?という反映のされ方になってしまう場合もありますが...そういう経験もまた気づきへの道)


文中に出てきた、ファンやカルチャーの長い歴史を無視して人文学的な視点からのみ論ずる事が「教条的だ」という話は日本や他の国でもあると思うんですけど、要は何か書きたい結論ありきで、現場感覚や歴史を軽視して自分の理論やフックのために「アイドルやファン文化を利用している」と感じる人たちもいるということでしょう。特に「先行してオタクには人気が高かったけど、ある程度時間が経ってから一般人気の出ちゃったオタクコンテンツ」あるあるかもしれないですね。

【idology訳】幸せの秘訣に健康と知性(チソン)を挙げるあなたへ

【idology訳】読者寄稿:幸せの秘訣に健康と知性(チソン)を挙げるあなたへ

2021年5月9日

https://idology.kr/15706

 

NCT DREAMの初正規アルバムを祝って

この悩みは、ある日あなたが送ってくれたDMから始まりました。当時、私はアイドルに関心を持ったばかりの一般人で、外部者なので簡単に言える言葉を無礼に投げる人でした。 そして、その言葉を読んだあなたが相談を依頼してきたのです。 私は手紙をもらってとても恥ずかしくなりました。そして時間が経った今、このように文を書いています。 あなたがその日に見せてくれた、「保護されない未成年アイドル」と「それにもかかわらず消費するファン」として持つ、アンビバレントな気持ちに答えるためです。

 

まず、あなたが愛するグループの初正規アルバムが発売されたことをお祝い申し上げます。 長い間努力した結果なので、私もすごく期待しています。 同時にあなたがあの日に悩んだことも一緒に考えるようになりました。「未成年のアイドルを消費する事は搾取を再生産することになるのか」という質問でしたね。 私はその日、「公論の場でないところまで、厳しい倫理的態度を保つ必要はない」と答えましたが、それは充分ではない答でした。 それで、私は「青少年(未成年)アイドル」という非標準的労働の特殊性の前で、ファンである私たちができる話をしてみようと思います。 話は、その日あなたが悩んだ「アイドル産業の未成年基本権侵害」を中心にします。

 

NCT DREAMは(今年全員成人になりましたが)デビューした当時平均年齢15.6歳だった 「未成年」グループでした。青少年連合というコンセプトはSUPER JUNIORやBOYFRIENDのように過去にも存在する形でしたが、このように前面に「日常的未成年」というキャッチフレーズを掲げたグループはDREAMが初めてでした。 デビュー当時、最年少アイドルに選ばれたグループの末っ子NCTチソンは、メンバーたちと一緒に撮った小学校の卒業写真があるくらいです。 そのために個人の力量とスター性に対する期待も大きかったが、未成年メンバーの幼い年齢に対する懸念も多かったように記憶しています。 その懸念の中心には、私たちが話そうとする未成年の教育権と自己実現の衝突という問題があります。

 

2019年に韓国コンテンツ振興院が発行した「大衆文化芸術産業実態調査報告書」と同年、文化体育観光部が発行した「芸能マネジメント産業実態調査および環境改善方案研究」を参考にしてみました。 報告書は文化芸術家の中で満19歳未満の青少年(未成年)芸能人を対象にアンケート調査を行ったもので、細部事項としてマネジメント分野の実態を明示しておきました。

 

報告書によると、マネージメント会社の青少年(未成年)芸能人の保有比重は6.2%です。

 

1.未成年という特殊性を反映した別途の契約条項、ポリシーおよび生活心得を設けるケースは広い範囲では57.0%であり、このうち契約条項にこれらを含むケースは23.6%に過ぎません。

 

2.設けられている条項は学習権の保障が56.4%、長期欠席に対する同意が49.2%、撮影時間の制限が49.5%で、食事管理、携帯電話使用禁止などの条項が含まれます。

 

3. 未成年芸能人の平均活動時間は、15歳未満が6.3時間、以上が6.8時間で、一週間の平均時間は約22〜24時間です。

 

4. 未成年芸能人の在学現況は、回答者基準90%が在学中であると調査されており、在学していないケースは国籍上の理由が39%、検定試験準備が34.1%、活動上の理由は10.1%です。

 

5. 未成年芸能人の活動のうち、登校回数はほぼ毎日が43.9%、週2〜3回のケースは33.0%です。登校が全くできないケースが13.7%です。 一度でも芸能活動で登校できなかった経験がある場合は83.8%で、これに対して91.7%が会社側と事前協議を行ったと回答しています。 主要芸能事務所の場合、活動によって卒業が困難な場合は会社の斡旋を通じて卒業検定試験の受験を支援しています。

 

まとめてみると、芸能人派遣労働者のうち未成年は10%、そのうち特殊性が認められない労働者は38.6%、90%の労働者が公教育在学中で、43.9%は活動中でも毎日登校しているが、83.8%が活動上の理由による欠席経験があります。 活動上の理由で登校できなくなった場合は、会社との協議となります。

 

私は、この調査内容を基に2つの示唆点を導き出しました。 第一に、未成年芸能人の教育権は一般的な認識よりも制度的に保障されています。 第二に、マネジメント会社は制度を保証し、芸能人の権利行使を自発的に放棄するよう誘導しています。 協議下の権利保障は、個人の不安と競争という環境を考慮したとき、教育という責任を青少年個人に転嫁するものと思われます。 個人は自己決定権を持っている存在です。 ですが、未成年の場合でも個人の同意が基本的権利の侵害を正当化できるのでしょうか?

 

アイドルという職業が持つ特殊性について考えてみます。 文化体育観光部は、アイドルという特殊雇用職種が既存の芸能人と区分される部分を「ブランド性」と定義しています。 アイドルの仕事はパフォーマンスに限らずコンテンツ産業全般にわたっており、これはアイドルを一般のアーティストと差別化します。 業務上、脱分野性に基づいたサービス提供は実際の人間に対するコンテンツ化に拡張され、個人の生活全体をアイドルの「業務領域」と規定します。 これを明確にすれば、(個人の商品化に対する倫理性は今後議論すべきところでしょう)自然と人間のブランド化に伴うマネジメント会社の役割について考えざるをえません。アイドルが単なる芸能サービスではなく一つのブランドなのであれば、会社はブランド価値の維持及び持続のために個人全般の管理を担当することになります。 改めて報告書によると、未成年芸能人の66.7%は「会社からプライバシーを管理されているが侵害だとは思わないし、8.3%が侵害だと思うが必要な部分だとは思う」と回答しました。 同時に、芸能人としてのブランドとありのまま人間としての私生活のうち、重視する領域については58.3%が私生活をより大切に考えているという調査結果でした。 ゆえに、この点でも私達は同じ質問をすることができます。 商品化について理解しているのであれば、また、希望すれば未成年でも個人を商品化できるのでしょうか?

 

NCT DREAMがデビューした2016年は、エンターテイメント産業内における未成年アイドルに対する保護指針を骨子とした「大衆文化芸術産業発展法(2014年施行)」が本格化した時期です。 同法は、芸能人、練習生が未成年である場合を対象に、個人の自由選択権、睡眠権、学習権などを保障しています。 しかし、処罰規定が設けられておらず、年齢基準は15歳に指定されており、芸能の現場に対する考慮がなされていないという指摘が持続的に提起されてきました。 単に時間制限だけで睡眠権を保障することは無理があり、安全権及び人格権に対する保護条項が欠落しているとの指摘もあります。 実際、上記に引用した報告書では無理なスケジュールによる個人の自発的な登校拒否、過度のダイエット要求による健康悪化等の内容が報告されています。このような現状を基に、ハンビットメディア労働人権センターなどでは2020年1月に「児童·青少年大衆文化芸術家の労働人権改善討論会」を通じて青少年芸能人の授業および進学に対する保障、サービス活動環境上の安全保障、扇情的な表現の強要禁止などの内容を法的に明示し、児童人権保護官制度の導入を要求しました。とすれば、私達はまたこのような質問をすることが出来ます。 未成年という理由だけで、特定の職業を実現するための制度的規制を適用するのは公正なことですか?

 

質問は1つの問題に収束します。 未成年という特殊性の前で、制度は個人の自己決定権をどこまで尊重できるのでしょうか。 私はこの事案においてイギリスの事例を参考にすることができると判断しました。 英国における未成年者の公演活動についての議論は、「最大限の機会保障」という目標のもと、教育と自己実現間の不一致を解消しています。 一例として、公教育への参加が困難なエンターテイメント産業の現場を考慮し、未成年芸能人に担任教師と密接にコミュニケーションが可能な個人教師を提供することが勧告されます。 芸能活動の目的は活動を通じた個人の利益の実現であり、国は安全権と教育権に限り、最小限の介入だけを追求しています。

 

この事例を反映すれば、私たちはアーティストを応援すると同時に、心配する者として個人の自由意志に対する支持と構造的批判を同時にすることができます。 最小限の範囲での事後的制度介入を促すのです。 アメリカのネバダ州ではリゾートなどの店舗で未成年者を雇用する場合、レッスン日基準で91日以上を超えた場合には相応の教育サービスを提供しています。 青少年労働基準法によると、デリバリーのアルバイトの場合、一日の業務でも労働契約書作成および労災保険加入が義務付けられています。 私たちはこのような規定を参考にして、関連の保護指針を未成年芸能人にまず設けることを業界に求めることができるでしょう。

 

経験的な面から、個人の活動は多くの場合推奨されていることが望ましいです。 未成年という特殊性を反映しようとするならば、選択を制限するのではなく、変更・撤回の自由を提供することが正しいでしょう。 先の質問を通じて、私は先制的規制よりは事後的セーフティネットが必要だという立場を固めました。 「未成年アイドルの消費に対する倫理的問題」については、私は消費自体に対する倫理的判断はできないという立場です。 まず判断されるべきことは、ファン個人の消費ではなく、競争市場内で自由の権利が扱われる方式です。そして、制度の実効性です。 これを前提とすれば、ファンとして、アーティストに対する支持と理解を持っている人として、実効性のある指針作りのためのさまざまな話をすることが出来るでしょう。 これはむしろ、消費することによって支持を実現する人だからこそできる議論なのでしょう。 もちろん、今日は応援するべきことを優先して心から応援しましょう。 初の正規アルバムの喜びを、 アーティストと一緒に味わってください。 これから1ヶ月間はお祝いするだけでも足りませんから。

 

NCT DREAMが、そして多くの未成年アイドルたちが、早く始めた分だけたくさん経験してもっとたくさん学んで、長い間幸せになれることを願っています。 NCT DREAM初の正規発売、おめでとうございます。 私たちの役割は、彼らの5年後、10年後を期待するだけでも十分だと思います。 悩むより歓迎の気持ちで一ヶ月を過ごせるようになることを願います。

 

*本稿は明示された報告書のほか、青少年人権活動家C氏、TEENTOPリッキーのファンA氏との対談を基に作成されました。

文:M.リモ

 

青少年は一般的には「少年と成人の間」の12〜25才くらいを指すようですが、青少年保護育成条例などでは18歳未満の未婚の男女のことなので、こちらの意味合いで訳しました。

【ヘラルド経済訳】パンデミックの中の韓流をどう見るのか。 「2020韓流白書」発刊

【ヘラルド経済訳】パンデミックの中の韓流をどう見るのか。 「2020韓流白書」発刊

https://n.news.naver.com/mnews/article/016/0001827333?sid=103

[ヘラルド経済=ソ·ビョンギ先任記者]

2021.04.27. 

 

COVID19以後、韓流にはどのような変化と成長があり、ポストコロナ時代の韓流はどのような準備をしなければならないのか?

その答えの一環として、文化体育観光部(長官:ファン・ヒ、以下:文体部)と韓国国際文化交流振興院(院長:チョン・ギルファ、以下:振興院)は韓流総合情報書籍『2020韓流白書』を発刊した。

 

今回の白書では、「COVID19タイムライン2020」特集でコロナ19初の確定者が発生した2020年1月から12月まで韓流に関する国内外の主要事件と対応を一目でわかるようにした。 何よりもパンデミック状況下に対する解釈や過小評価は避けながら、6大文化コンテンツとビューティー・グルメ・ファッションの4大消費財・サービス産業の現状と話題、輸出経路、今後の展望を考察した。

 

韓国の放送映像コンテンツはOTTを通じてグローバル視聴者との接点を大きく拡大した。「サイコだけど大丈夫」(tvN19位43カ国·146日)、「スタートアップ」(tvN32位28カ国·124日)、「ザ・キング」(SBS36位28カ国·124日)、「青春の記録」(tvN48位·26カ国·79日)がNETFLIXの世界中のテレビショーの順位で一期近く愛されており、「スイートホーム」は2020年末、世界8カ国のNETFLIXで1位を占めた。 グローバルOTTを通じた完成作(プログラム)の輸出が依然として高い比重を占める中、フォーマット中心のIP販売も拡大された。

 

アジアで再確認された韓国コンテンツの人気は、アジアを超えるという期待と同時に輸出実績の面で「下落から上昇」の反転を確認させた。 韓国の放送番組の輸出は、日本と中国を除いたアジア諸国から大幅に拡大され、北米地域への輸出額の増加も目立った。 放送韓流の範囲が「放送」の境界を越える状況で、NETFLIXを通じた韓国ドラマブームを確認する統計集計システムの不在は関連輸出統計に関する制度的装置作りを要求している。

 

18年と19年にかけて縮小された韓国映画の海外輸出は、再び上昇に転じた。 2020年、韓国映画の輸出本数は計975本と、2019年比で401本増えた。 これは完成作輸出(5416万ドル、603億ウォン、64.7%)がサービス輸出(2945万ドル、328億ウォン、35.2%)を逆転して現れた結果だ。 「COVID19」で新作公開が延期され、これといった海外セールス作品がない状況で、一部の作品の「グローバルOTT旋回」に「付加市場」(現地劇場、VODなど)配給による追加収益が加えられ、完成作の輸出拡大が実現した。

 

国別の輸出額と割合は台湾(709ドル=88億ウォン、14.6%)、日本(約42億ウォン、7.0%)が1、2位を維持しており、中国(245万ドル=27億ウォン、4.5%)が米国(99万ドル=11億ウォン)を抜いて3位となった。 冷え込んだ韓中関係のため中国現地の映画館では韓国映画を見ることはできないが、リメイク版権販売のような付加的な市場版権は善戦した。

 

COVID19が持続する中で輸出規模と便数が減ると予測されるが、グローバルOTTと映画祭、フィルムマーケットなど多様な変数が同時に考慮されるという点で、パンデミックの状況を否定的にだけ解釈することはできない。 映画部門もより多様な経路、特にOTT輸出実績が確認できる統計モデルを考案することにより、今後の推移を観察する必要がある。大手KPOP事務所や多数の音楽授賞式のオンタクト(On-tact)公演がアンタクト(Un-tact)時代の典型を示した中、音楽著作権徴収関連議論、BLM(Black Lives Matter)運動や気候変動など、グローバルな話題に積極的に乗り出すKPOPスターら(BTS、BLACKPINK、パク・ジェボム、GOT7のマークなど)のニュースも目に付いた。 音楽産業の輸出額比重は日本(65.1%)、中国(19.8%)、東南アジア(12.3%)、北米(1.3%)、欧州(1.2%)の順だった。 北米輸出額は「ビルボードHOT100」チャートで2つの1位の曲[『Dynamite』(2020.8.)、『Life Goes On』(2020.11.)]を排出し、もう1つの歴史を書いたBTSの成功に支えられ30.8%上昇(2018年比)し、年平均増減率が84.3%(2016-2018)に達するほど有意義な成果を収めた。

 

一方、KPOPが地域の音楽を超えてグローバルな大衆音楽として成長する過程で、インド、北中米の黒人歴史文化に関する「文化盗用」(Cultural Appropriation)議論が頻繁に提起された。 これは韓国音楽の拡張性に伴う一種の「過渡期的成長痛」であり、文化盗用の可否は今後他の文化様式を借用する際に綿密に検討してなければならない部分として強調された。

 

代表的なホームエンターテイメントであるゲームはパンデミックの状況で大きく栄えたが、その様相は単純ではない。 モバイルゲームとコンソールゲーム中心のゲーム製作配給業は二桁の成長を見せる見通しだが、ネットカフェやアーケードゲーム場などオフライン中心の流通業者は大幅なマイナス成長を予想した。 世界のゲーム市場で韓国のゲームランキングは米国、中国、日本、英国に次いで5位に順位を下げたが、シェア(2018年6.3%→2019年6.2%)にはほとんど変動がなかった。

 

主要国家別輸出の割合を見ると、中華圏(40.6%)の輸出割合は2019年を基準に前年比9.7%増加し、東南アジア(11.2%)、日本(10.3%)、台湾(9.8%)、北米(9.1%)などの順となった。 伝統的に強かったPCゲーム、モバイルゲームに続き韓国コンソールゲームの立地が定着し、ゲームタイトルを購入したりダウンロードしたりしなくても、インターネット接続だけで高品質なゲームが可能な「クラウドゲームサービス」の競争が激化する見通しだ。

また、eスポーツやクリエイターコンテンツ利用の中心軸がTwitch、YouTubeゲーミングのようなゲーム動画専門サービスに移行し、「やるゲーム」を超えて「見るゲーム」文化がさらに広がると予想される。

 

非対面・オンラインコンテンツ利用慣習に最適化されたサービスとされるウェブトゥーンは日本(30.3%)、中国(香港含む23.9%)、北米(13.7%)の順だった。 自国のウェブトゥーン市場が成長し、韓国作品の輸入が徐々に減少する中国状況や、LINEウェブトゥーン、レジンコミックス、タペトゥーンなどのプラットフォームを通じた北米輸出の増加傾向が反映された結果だ。

 

ウェブトゥーンは、アニメーション、映画、ゲームなど様々な形態のコンテンツ知的財産(Content Intellectual Property、コンテンツIP)に拡張する影響力を持っているという点で、限りない発展の可能性を見せている。 ウェブトゥーン産業の持続的な発展のためには、他国の優秀コンテンツを吸収し、国内のウェブトゥーンプラットフォームに定着させるための努力が求められ、著作権認識の改善も重要課題としている。 特に、国内を含む海外の一部国家で目立つ著作権概念の貧困は、クリエイター、エージェンシー、企画会社および製作会社の海外進出を妨げる障壁であるという点で、国家レベルの対応ガイドラインづくり、不法流通遮断のためのモニタリングシステムの開発が切実な状況だ。

 

文化体育観光部と韓国国際文化交流振興院が発刊する「韓流白書」は2008年「韓流白書」で始まり、2013~2015年「韓流白書」、2016年「韓流メーカーズ」、2017年「韓流白書」として毎年発刊されている。 韓国国際文化交流振興院のホームページ(kofice.or.kr)でダウンロードでき、教保文庫の政府刊行物コーナーで5月1日から購入できる。


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OTT=Over The Topオーバー・ザ・トップ)」の略語で、通信事業者やインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)に頼らず、インターネットを通じて提供されるメッセージや音声、動画などのコンテンツやサービスのこと。YouTubeNETFLIX、AbemaやTVerなど。

 

韓国は日本でいうところのクールジャパン室みたいな部署が、文化輸出データを毎年きちんとまとめてるのがえらいなと思います。

日本だと公的機関が毎年データを出すわけではないので、なんとなくの感覚でしか捉えづらいというか...例えば得意分野?のアニメなんかはNETFLIXの普及で変わった部分もあるでしょうし、漫画も去年アメリカでコミック(キッズ向け以外)の中で年間で1番売れたのが「僕のヒーローアカデミア」だったんですよね。

(https://icv2.com/articles/markets/view/47376/full-year-2020-npd-bookscan-top-20-adult-graphic-novel)

でも多分マンガの総量で見たら韓国や中国の方が読まれていそうですし、近年北米への売上も増えている(100万本以上売れるタイトルがいくつも出てるらしい)ゲームとかもですが、その辺ちゃんとしたデータの推移が見られたらいいのになと思いました。

 

音楽輸出のところ、BillboardHOT100で1位というのがかなり話題になったし北米への輸出が「30.8%上昇(2018年比)し、年平均増減率が84.3%(2016-2018)」に達した一方で、それでも全体の音楽輸出額に占める割合は1%程度なんだなあ...と思いましたが、逆にまだ全然開拓の余地ありということでもあり。そして1位の日本(65.1%)とそれ以下(2位中国(19.8%)3位東南アジア(12.3%)〜北米(1.3%)、欧州(1.2%))の差が結構大きいんだなという...コンサートツアーなんかができる状況ならもう少しバランスは変わるかもしれませんが、欧米でもツアーをやってるような某大手事務所の人から聞いたアジア圏に比べると北米はグッズは全然売れないという話を思い出しました。権利に厳しい日本ともはや無銭オタクが日本以上に軽蔑される中国のオタク界隈(愛情=お金くらいの価値観かも)がトップ2なのを見ると、この輸出金額の割合は無銭オタクの割合とも比例してる感じもあり。欧米のアニメや漫画オタクは今は公式があるならそれを見るべきという価値観になってきているので、単に欧米の「アイドルオタク文化」がまだ未成熟というのもあるのかも。アイドルオタク文化がこのままキープされれば意識の変化はあるのかな。

 

最近PLEDISが営業利益でSMとYGを超えたというのがニュースになってましたが、実は2018年のSEVENTEENの日本デビュー以降前年度の赤字を一気に逆転して、2019にはすでに営業利益でSMもYGも超えていたというのが(2018はNU'ESTもWとして活動してたのもありつつ)リアルに「日本できちんとファンビジネスをやって当たるとデカい」を体現してた感じがありました。

(SMやYGと違って音楽事業以外に手を広げてないという状況の違いもありますが)

KPOPにとっては、今もやっぱり日本が最も大きなビジネスの場所なんだなという事を再確認した次第でした。1強3中時代と言われたりもしますが、いずれの事務所にしても今後も日本活動にある程度注力するのは間違いなさそうですね。

 

気になったのはウェブトゥーンの項目にあった、「 国内を含む海外の一部国家で目立つ著作権概念の貧困は、クリエイター、エージェンシー、企画会社および製作会社の海外進出を妨げる障壁であるという点で、国家レベルの対応ガイドラインづくり、不法流通遮断のためのモニタリングシステムの開発が切実な状況だ。」の文章です。

最近韓国のウェブトゥーンを日本のアニメスタジオがアニメ化というパターンが増えてきているのですが、確かにウェブトゥーンや漫画の1番の大きい可能性ってIP(知的財産)ビジネスなんですけど、それが整わないことにはビジネスとして成り立ちづらいというのはその通りだろうと思いましたし、「著作権概念が貧困」な自覚はあったんだなという...これは多分KPOP=アイドルについても同じで、国内だけなら知財権感覚がゆるゆるでも構わないかもしれないけど(そこを犠牲にしても得られるものがあると思うなら)知財権の先にあるビジネスを他の国でもきちんとやりたいのであれば、いつまでも「ファンによる広報」頼みではなく、その中でもやっていいこととダメなことへの線引き(特にホームマスター関連)がいよいよ必要な時代になってきているんだろうと思います。

(特にアイドル=芸能人の「人権」について真面目に考えるなら、アイドルファン側からは己の欲望とアイドルの権利を天秤にかけることにはなるけどいずれは避けて通れない問題だと思われる)

【京郷新聞訳】アイドル不和説の裏には… 「関係性」という巨大な幻想

【京郷新聞訳】アイドル不和説の裏には… 「関係性」という巨大な幻想

https://news.khan.co.kr/kh_news/khan_art_view.html?art_id=202103221708001&code=960100

シム・ユンジ記者

2021.03.22

 

国内最長寿グループSHINHWAは最近メンバー間の公開舌戦で不和説が浮上した後、和解した。

 

#1

国内最長寿グループSHINHWAの「不和説」が最近浮上した。 エリックは今月14日、インスタグラムに「個人活動に比重を置いてグループのスケジュールに被害を与えた」とキム・ドンワンを狙撃する書き込みを掲載し、キム・ドンワンが真っ向から対抗したため舌戦が繰り広げられた。 この過程で、2人が6年間個人的には連絡していなかったという事実も明らかになった。 数日後、2人の「和解認証ショット」が公開され一段落したが、アイドルグループ内部の葛藤が水面上に浮上したのは異例だった。

 

#2

いじめ説が提起されたガールズグループのAprilは、状況が更に深刻だ。 「元メンバーだったヒョンジュがメンバーからいじめられ、極端な選択(自殺)まで試みた」という弟の暴露文が発端だった。 所属事務所側はヒョンジュの不誠実な態度に言及し、「誰も被害者と加害者に分けることはできない」と述べたが、「所属事務所も背を向けた被害者」というイメージが固まり、世論はさらに悪化した。 メンバーのナウンは出演中のドラマや広告から降板した。

 

多くのアイドルがメンバー不和説が浮き彫りになった後、長い空白期間があったり解散の手順を踏んだ。

 

K-POPグループにとっての「不和説」とは

アイドルの「不和」は避けられない。 性格も好みも違うのに会社の企画によって一つのグループにされるため、大小の葛藤が生じるのがむしろ自然だ。 家族のような固い関係にもなるかもしれないが、自分たちの意見の食い違いを確認して言い争ったり仲違いをすることもある。 しかしその不和が表面化した瞬間、これはグループの存立を危うくするような大きな悪材料として働く。 AOA、T-ARA、Secretなどの多くのグループが、メンバー間の不和説やいじめの論議が起こった後に活動を中止したり解散の手続きを踏んだ。

 

アイドルはどうしてこれほど不和説に敏感なのか。 KPOPファンダムにおける「関係性」は、これを理解する主な鍵だ。 「関係」に接尾辞「性」を付けたいわゆる「関係性」は、メンバーたちが作り出すケミストリーをいう。 異なるメンバーが「チームでの成功」という一つの目標に向かって意気投合し、ファンはこの姿に感化して応援を惜しまない。 歌手とファンが一緒に築いていく「成長叙事」は、個別グループだけでなくKPOP産業全体の成功要因でもあった。

 

SHINHWAの不和説が特に話題になったのもこのためだ。 所属会社との商標権紛争、メンバーの金銭的問題、セクハラ疑惑など紆余曲折を経ながらも「一つのチーム」を維持するために絶えず努力してきた歴史は、それ自体が「SHINHWA」というブランドになった。 ドラマ『火の鳥』(2003)で人気の高かったエリックがグループを維持するために巨額のスカウトを断ったエピソードは、今でもファンの間で語り継がれている。

 

アイドル専門コラムニストのパク・ヒア氏は「K-POPのパフォーマンスはグループ全員の努力がなければ成立できないという特徴があり、個人ではなくグループの成功が強調されるとき、ファンも『メンバーと一緒に作った成功』という満足感を得るようになる。 ひとりが与えられた役割をきちんと遂行できなければ、失望は大きくなるしかない」と述べた。

 

■コンテンツとなったメンバー間の「関係性」

最近はメンバー間のエピソードを「分析」し、関係性を「解釈」するのがファンの遊び文化としても定着した。 「愛嬌たっぷりの兄」と「シックな弟」のようにメンバーたちにキャラクターを与え、敍事を積んでいくやり方だ。 インスタグラムのライブ放送やVアプリ、所属事務所の独自コンテンツ(ジャコン)など、メンバーたちのプライバシーを見せるメディアが増えたのが要因だ。

 

KPOPファンが関係性に熱狂する理由は何か。 パク氏は「社会生活するうちに、葛藤が生じざるをえないということはファンもわかっている。しかし『それにもかかわらず1つのチームを維持する』という敍事が胸を熱くさせるのも事実」とし、「自分たちは人間関係で苦労しているが、自分が好きなアイドルはお互い仲良くしているという点が一種の『代理満足』を与えるのでは」と解釈した。

 

ファンが期待する関係性も、メンバーの本音と行動から出たという点では完全な虚構とは言えない。 あるエンターテイメント業界の関係者は、「コンテンツを制作する際、関係性を意識して編集したり広報戦略にしたりはしない。 自然に現れたメンバーのチームワークをファンが直接目にする場合が多い」と話した。 一方、芸能番組プロデューサーのAさんは、「メンバーにも感情の起伏がある。 撮影中に互いに非難し合うような姿を見せる時もあるが、たいていは不必要な論争を避けるために編集する」と言い、「独自のコンテンツやライブ放送も結局、歌手がファンに見せたい姿を見せるという点で、完全な"リアル"とは言えない」と話した。

 

■不和を放置する産業の矛盾

SHINHWAの不和説が示すように、メディアに流通する断片的コンテンツはメンバーの関係性の「一面」にすぎない。 2015年から2019年まで放送されたAprilのオリジナルコンテンツ「ON AIR PRIL」ではメンバー同士が気兼ねなくふざけあう姿に「実の姉妹のような関係性が見られる」という反応があった。しかし、いじめ説の後からは映像の中のメンバーの些細な目つき、言葉遣い、行動一つ一つが「神経戦」あるいは「嫌がらせ」を示す証拠となった。 これは12年のT–ARA、18年のAOAいじめ論争の時も繰り返された様相だ。

 

メンバー同士の関係やプライバシーを扱ったコンテンツが増えるほど、不和を放置するKPOP産業の競争的構造が隠れてしまう可能性もある。 デビュー前まではお互いを追い抜くように激しく競争し、デビュー後は家族のような関係になることを求められる状況。 敏感な思春期の時期に合宿生活と殺人的なスケジュールに耐えなければならない状況では、メンバー間のいじめや暴力が生じる可能性も大きくなる。 しかし、不和を望まないファンの期待がある限り、仲の良い姿を見せなければならないというメンバーのプレッシャーは大きくならざるを得ない。

 

Aさんは「成果が出るメンバーはごく一部で、その一部のメンバーですら自尊心が低かったりする。メンバー間の認知度に差があって、個人活動が多くなるほど葛藤に脆弱な構造がある」とし、「マネジメントが誤解が積もらないよう仲裁するのが最も良いが、現実的には簡単ではない」と述べた。

 

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「KPOP=アイドル産業のコアにメンバー同士の関係性あり」というのはどこの国でも同じだと思いますし、特にKPOPでは、今最も世界的にファンダムが拡大しているBTSがまさにグループのアイデンティティの中心にこういう「物語」を据えていると言っても過言ではないくらい、ブレイクの瞬間である「花様年華シリーズ」からメンバー7人の関係性(「ひとつの心臓を分け合う7人の少年たち」)を押し出して成功したとも言える巨大モデルという...そういう大きな成功例ができてしまうと、他のグループも同様のイメージや戦略を強調したり追わざるを得なくなるというのはありそうです。


数あるアイドルコンテンツの一部である関係性コンテンツそのものに罪はないと思うのですが、問題があるとしたらファンドムや社会が理想をかぶせすぎる事とか、それゆえにアイドル本人たちが本音を言いづらくなる状況の方という気がします。

特にアイドルのファンドムってメンバー同士の目に見える関係には敏感で、細かい「ケミ」にも敏感に反応する分あそこで目を合わせてなかったから仲が悪いのではとかメンバー間での扱いがわるいのではとか、一挙一動から100まで妄想を膨らませてしまう部分がかなりあるので。「メンバー間の関係性を想像する遊び」も定着したのは最近どころかH.O.Tの時代にはすでにかなりあったようですし(本人たちによるそういう事を把握している発言は昔からあり)昔SMがファンから募集したファンフィクションを実際にメンバーでドラマ化したりしてたので今更なんですが、問題はSNSや配信系コンテンツの増加で「リアルっぽい」部分が昔より見えるようになったために、以前よりも現実と混同しやすくなっているとか本当に混同する層が増えている事のような気がします。

 

所詮他人であるファンのスタンスとしては、ずっと一緒にいるんだし仲の良い時期も喧嘩する事もあるだろうとか、外からはわからない葛藤や紆余曲折もあったかもねくらいの距離感であるべきで、ヒョンジュの場合のように本人の直接の身内である家族が言うなら別ですが、プライベートを知らないはずのファン、ましてやただのネットウォッチャーが外から口を挟んで拗らせていい問題でもないし、そうなってくると不健全な(toxic)な状態になってしまっていると思います。女性グループの方が「女子同士のイジメの陰湿さ」みたいな偏見のあるイメージに飛びついて騒ぐ人たちが特に多い印象なのも気になるところ。

 

逆に神話みたいに表で言いたいことを言い合ったほうが、上手く解消しやすそうだとも思いますが...元々はそういう関係を築いてきたからこそ出来ることかもしれませんが。昔からファンといい意味でも悪い意味でも相当やりあってきたらしいグループなだけに、「今当人たちで解決しようとしてるから、ファンのみんなは騒がないように」と早期にコメントを出していたあたりは流石だなと思いました。本人たちよりも個々メンバーのファン同士の衝突でファンドム内が揉める事の方がよくあるみたいなので...

【iZE訳】K-POPの「腰(中間部)」第2世代アイドルの帰還が持つ意味!

【iZE訳】K-POPの「腰(中間部)」第2世代アイドルの帰還が持つ意味!

2021.01.22

https://m.ize.co.kr/view.html?no=2021012111087299762

 

ヒョンニム(兄貴)たちが帰ってくる。 全世界を飛び回るK-POPの中間のライン、第2世代アイドルが帰還する。 すでに市場が第4世代に突入した時期に「どういうことなのか」と反問する人もいるかもしれない。

 

しかし、本当に彼らがまたやってくる。各グループのメンバーが兵役を終え、再び「完全体」でファンの前に立つ時期になったためだ。 だからといってただ明るい展望を出すことはできない。 「待っていた」と喜ぶ人がいる一方、「時代は変わった」と冷静に言う人もいるからだ。

 

K-POPの「腰(中間部)」2世代アイドル

第2世代アイドルとは通常、2000-2010年の間にデビューした人たちをいう。 HOT、SECHSKIESなどが1990年代後半にデビューしアイドル市場を生み出した後、そのバトンを受け継いだ人々だ。 04年デビュー後、いつの間にか17年目を迎えた東方神起が「長兄」格であり、BIGBANG、SHINee、2PM、HIGHLIGHTなど、当代を牛耳るグループが布陣している。

 

東方神起はすでに早期に軍服務を終えた後、活発に活動している。 ユノ・ユンホは最近ソロアルバムを発表し、「別々に、また一緒に」という戦略を駆使している。 メンバーたちが全員戻ってきたBIGBANGも同様に、昨年海外での活動を再開する予定だったが、新種のコロナウイルス感染症(COVID19)の影響を受け、実現できなかった。

 

次はSHINee、2PM、HIGHLIGHTの番だ。SHINeeはすでにSHINeeとしての最初の段階を見せている。元日の1日、NAVER Vライブで公開された「SMTOWN LIVE-Culture Humanity」で完全体でのカムバックを知らせた。この日の公演途中、SHINeeのヒット曲メドレーの末、「2021 SHINee  IS  BACK」として今年のSHINee活動再開を公式化した。 SHINeeのメンバーは昨年7月のオニュに続きKEYとミンホが年末に相次いで「軍ピルドル(軍勤務修了アイドル)」の申告を終え、孤独にソロ活動を続けてきたテミンの肩を軽くした。

 

SHINeeとデビュー同期の2PMも、今年ファンの前に立つ可能性が高い。 2PMはメンバーが順次軍入隊し、2017年から休息期に入った。 そのため10周年アルバムを発表したSHINeeとは異なりPMの10周年の時はアルバム活動なしに展示会などの記念行事を開くのにとどまったため、ファンの喉の渇きがさらに大きかった。

最近、所属事務所のJYPエンターテインメントは「2PMが今年の完全体活動で、首を長くして待ちわびたファンの願いを満たす見通し」とし、「今月除隊したチャンソンに続き、今年3月に最終走者のジュノが兵役を終えれば、6人のメンバーはついに完全体を成してファンの元に戻ってくる」と事実上2PMの活動再開を公式発表した。 昨年は彼らが2015年に発売した5枚目の正規アルバムタイトル曲「My House」に再びスポットがあたり逆走行の人気を博したことから、ファンはこのようなニュースがさらに嬉しいだろう。

 

グループHIGHLIGHTも、今年本格的な活動が期待される代表的な2世代アイドルグループだ。 彼らは昨年12月、末っ子のソン・ドンウンが元気に社会復帰し、再び全メンバーが舞台に上がる準備を整えた。HIGHLIGHTは完全体活動以前に個別活動が最も活発なグループだ。 昨年、順次兵役を終えたユン・ドゥジュン、ヤン・ヨソプ、イ・ギグァンらが各種芸能番組に顔を出してソロアルバムを発表するなど、HIGHLIGHTファンの期待をふくらませた。 さらに、5カ月もの間にわたりMBC『覆面歌王』(MBC)の歌王の座を守っていたヤン・ヨソプが最近仮面を脱ぎ、ファンを熱狂させた

 

第2世代アイドルグループを支持していたファンはすでに20〜30代に入った。 第3世代を代表するグループのBTSら後輩に乗り換えたファンもいるが、彼らと一緒に10代を過ごした後、今でも「純情」を守るファンも少なくない。 このため、彼らの復帰がK-POP市場をさらに豊かにするという見通しも出ている。

ある歌謡界の関係者は「10代の時、両親から小遣いをもらってアルバムを買って公演に行っていた彼らが、今は社会人になって職場に通い、経済活動をしながらより積極的な消費階層に浮上した」とし「第2世代アイドルグループの復帰は彼らをK-POP市場に再び流入させる効果をもたらすだろう」と予想した。

 

#軍服務を終えたアイドル、ロングランは可能か?

第2世代アイドルグループは、それぞれ「完全体」活動を掲げている。 しかし、時の流れは彼らに少なからぬ痛みと傷を残した。 現在のグループメンバーの構成上は「完全体」だが、デビュー時代の原形のような姿ではないのはファンの心を打つ。

 

BIGBANGは末っ子のスンリが「バーニングサン」でグループから脱退した。 また、他のメンバーも大小のトラブルに巻き込まれ、彼らの活動に冷たい視線を送る人が少なくない。 海外でも高い人気を博しているBIGBANGが昨年、国内ではなく海外公演を通じて先にグループ活動を再開しようとしたのがその理由と言える。

 

SHINeeはメインボーカルだったジョンヒョンが離れてから、いつの間にか3年が過ぎた。 しかし、まだその傷が完全に癒えたとは言い難い。 HIGHLIGHTはグループのヒット曲を作ってきた核心メンバーだったヨン・ジュンヒョンが2019年に問題となり、グループから脱退した。 当初BEASTという名前の6人組グループで出発したHIGHLIGHTは、チャン・ヒョンスンと決別して5人組に再編されたのに続き今ではヨン・ジュンヒョンまでも離れ、4人組という大掛かりなグループの立て直しをしなければならない状況だ。

 

相対的に見て、2PMはグループの原型を最もよく保っている。 メンバーのジェボムが去ったのももう10年前のことだし、ファンもメンバーも6人組の活動に慣れている。 しかし、彼らは先のグループとはまた違う「山」を越えなければならない。 BIGBANG・SHINee・HIGHLIGHTは、残っている全てのメンバーが同じ所属事務所に所属している。 会社と各メンバーが一貫した方向性を持ってスケジュールを調整できるという意味だ。

しかし、2PMは違う。 グループの主要メンバーであるオク・テギョンが18年、俳優のソ・ジソプが所属している事務所に移籍した。 その後、歌手よりは俳優として様々なドラマや映画の主人公を演じながら存在感を固めてきた。 もちろん移籍当時「2PMの活動は続ける」という立場を明らかにしたが、所属事務所の立場が異なるため、これを調整しなければならない課題が残っている。

 

第1世代グループがアイドル市場を開拓したなら、明確なコンセプトやしっかりしたプロデュース能力などで重武装した第2世代アイドルグループは、海外を本格的に攻略しKPOP市場の裾野を広げた。 彼らの努力がBTS、EXO、SEVENTEEN、GOT7と続く3世代グループの成功をけん引したと言っても過言ではない。

 

また、別の歌謡界関係者は「第2世代グループは成長痛も強く経験した。 これらを活用し克服していく過程は、後輩グループと各芸能企画会社がリスクマネジメントを強化する試金石として作用した」とし、「すでに軍服務を終えた彼らの成否は、今後生命力が短いと言われるアイドルグループの中長期プランを組むロールモデルになる」と予想した。

 

ユン・ジュンホ(コラムニスト)

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すでに兵役から復帰後ソロでもグループとしても活動している東方神起もそうですが、後輩のSUPER JUNIORなどもすでに全員除隊してグループとして活動再開してからかなりの年数が経っていますし、昨年オンラインで行われたSMエンタのBeyond The Liveに関しても有料視聴者数の数が最も多かったのは第2世代で最も活発に世界中でツアーをしていたSUPER JUNIORだったらしいことを考えると、今の若手アイドルも今後は当然「兵役後」という事も前提に入れた上での活動になっていくのかもと思いました。ファン層に関しても、日本が先にそのような道のりを経て「アイドル」自体が幅広い年齢層が楽しむものという認識に変わってきたように、「KPOP」が世界中で認識されるようになってきた事で上の世代のアイドルに対する目線も徐々に変わっていくでしょうし、「推し」が年齢に関わらずアイドルを続けるなら自分たちもどのような形であれファンは続けたい・続けようという人たちも今まで以上に増えていくんだろうなと。

【質問箱】KPOPアイドルのシステムの日本ローカル化について

【お題箱より】

I-LANDに出演していたケイくんをはじめとする5人の練習生がBIG HITJAPANからデビューすることが決まりましたが、K-POPアイドルのパッケージを日本で売るという最近の流れを泡沫さんはどう考えていますか?
一昨年のproduce101JAPAN、そして今年社会現象となった虹プロなど、どちらも十分に成功と言える結果を残していて、今年もプデュが始まりますし虹プロ男性版もやると発表がありましたが、実際のところこのムーブメントは続くのでしょうか。

特に男性に限って言えば飽和状態になるのも近いのではないかと私は思っています。JO1は人気ですが、同じく2020年デビューのsnowmanSixTONESにはやはり人気は及ばず、正直「ジャニーズの壁」を感じます。 これは完全に私のイメージの話になってしまいますが、「ジャニーズなど日本の男性アイドルを好きな人」の層を獲得しているというよりも、「K-POPが好きな日本人」の層から切り崩して人気を得ている感じがします。本家のK-POPがある限り世界からの人気というのもどうしても及ばず、獲得出来るファンに現時点で限りがあるように見えます。そうなると、虹プロ男性版やプデュシリーズのボーイズグループ、BIG HITJAPANのボーイズグループがデビューすればファンの数は分散してしまい、結果的にジャニーズアイドルを越えられるグループができるのか疑問です。

ただBIG HITJAPANについてはまだ詳細が分からない部分が多く、ビッヒのことだからそもそも、拠点を日本とするだけでway vのように活動し、最初から日本国内人気ではなく世界人気を狙いに行くような気もします。

長文になってしまいすみません。上手く要点を整理出来ていませんが、少しでも泡沫さんの意見を聞けると幸いです。

2021年1月7日22:03

https://odaibako.net/detail/request/c54a549f-f6e9-4a28-b822-5b64053b47f7

 

BigHitのグループに関しては今からオーディション募集しますよというような何一つ確定事項がない段階なので、ピンポイントでは正直何も言える事がないです。

 

ただ、「KPOPのローカル化」というのは以前から予兆はあって、JYPもNiziU以前から中国でローカルのボーイズグループを作っていましたし(計画自体は10年近く前からあったみたいです)YGもYG JAPANで独自に練習生をトレーニングしてますし、SMのNCTシステムも根本には同じ「KPOPのローカル化」構想があると思いますので、特にある程度世界的な知名度がある先輩グループのいる大手なら考えに至る発想なんじゃないかと思いました。
(https://realsound.jp/2018/07/post-214569.html)

特に今のような特殊なパンデミック下が何年続くかわからない状況で、感染の抑制具合が国によって違ったりすると海外公演がどうなるかわからないため、すでにある程度人気のあるグループはともかく新人グループを作る時に、特にアイドルファンが多く見込める市場でのより一層のローカル化が重要視されていくというのはありうるかもと思います。

 

「「ジャニーズなど日本の男性アイドルを好きな人」の層を獲得しているというよりも、「K-POPが好きな日本人」の層から切り崩して人気を得ている感じがします。」とありますが、日本の「アイドルオタク層」の場合は意外とファン層が分断されてなくて「ジャンルを跨いだカケモ」っていうのも多いんじゃないかと思うんですよね。実際、某韓国の事務所の人からFCのアンケートなどから日本では某KPOPの人気グループと某ジャニーズの人気グループの掛け持ちは結構多いときいたこともあります。KPOPにハマったから完全にジャンル移行する人ばかりではなくてこっちも好きだけどこっちも好きという多ジャンル掛け持ちだけでなく、「KPOPファン」でも一個のグループだけ追っかけてる人の方が少ないのではないかと思いますから、今の時代「ジャニーズを超えるかどうか」みたいな物差し自体がやや古いものになってきてるんじゃないかと思いますし、むしろ他のジャンルといかに共存するかどうかという事なのではないでしょうか。何故日本でKPOPが定着したのかという韓国の記事で、「日本はひとつのアイドルだけを応援するべきだという考えが薄く、かけ持ちが多いから文化が広がりやすい」という説を読んだ事もあります。特に日本の場合は競走相手は二次元とか(欧米のファンでもこことかけもちというKPOPグループのファンは珍しくないと思いますが)「アイドル的なもの」のレンジがめちゃくちゃ広いので、客を奪うといってもオールオアナッシングではないのでは。例えば既にラーメンが大人気の土地で新しくチゲ屋をやろうみたいな話で、「ラーメンよりもチゲの方を好きにさせるには」という思考法よりも、「ラーメン好きの層にもチゲのお店に来てもらうにはどうしたらいいのか」というような事を考える方が成功しやすいのではないかと思うのですが。ジャニーズのような「ブランド」はKPOPの大手事務所もそうですが代わりのない独自のカラーがあって事務所のクリエイション自体にファンがついている部分もあり、練習生システムに近いJr.システム(練習生システム自体がJr.システムから発想された部分もあるようですが)があるため、環境的にも新人でもデビュー当時から即ある程度の注目とか仕事、人気を得やすいというのはある意味当然ではないかと思います。そういう中で「ローカル化」されたアイドルには「外タレ」としてのKPOPだとある程度時間がかかる所に早く到達できるメリットは確実にあるわけで、それはNiziUを見ても感じる部分です。男子グループの場合大衆支持もないと大きなブレイクが難しい故に一般大衆の目に触れやすくなるローカル化のメリットが大きい女子グループとは違ってどうしてもファンドム構築が中心になる部分があり、一般メディアに出る事とコアなファンを満足させる事の理想の比重が女子とはまた違うのではないかと思いますので、男子ではパイオニアのJO1は色々とその辺り模索しながらの部分も多いのかもしれません。男子の場合はまずある程度ローカルのファンドムのベースありきでそれをある程度固めてから海外を目指す、という方がいいのではないかと個人的には思いますが...まさにKPOPグループがやっている事をそのまま日本でやる感じというか。KPOPのグループを見ても、本当の意味での「世界的な人気」を得る事が目的であるなら、母国のファンベースの規模は大事ではないかと思うのです。今現在ある程度世界的に認知度が高かったり人気の男子グループって、すでに韓国と日本である程度(最低でもアリーナ公演クラスくらいの)ファンドムが固まってるグループが殆どだと思うので。これからオンラインの比重が変わってくればその辺も変わってくる可能性はありますが、現状では世界にも目を配りつつまずは身近な場所でのファンベースを作ってその場所での大衆化を目指すってやっぱり大事な事なんじゃないかと思うんですよね。そうじゃないとKPOPのローカル化」の意味自体がないですし。

 

結局、この流れ自体が新しいものなのでとりあえずやってみないとどうなるかはわからない事だと思いますから、今からネガティブな見方をする必要もないんじゃないかと思います。個人的な感覚ですが、ファンというわけではない自分がJO1のメンバーがTVに出てるのを見た時の感覚はKPOPのアイドルを見るときとはまた違う親近感のような感覚があって、それはジャニーズのアイドルに感じるものと近いです。韓国の大衆やファンからすればKPOPのアイドルに対して感じるのもそういう感覚に近いものなんじゃないかと思うので、ローカルな一般大衆にそういう感覚を抱かせる事とファンドムを作ること、そして世界もめざす事両立する事って、見せ方とかシステム次第では不可能な事ではないんじゃないかと思うんですよね。

 

個人的にはサバイバルオーディション出身のアイドル場合は「教育期間」が練習生システムよりもどうしても短くなる傾向があるので、ローカル以外の場所で活動するという事に対する実質的な心の準備のようなもの(言語や文化に対する教育も含まれると思いますが)をどのようにするのかという事はこれから特に重要なのかもという事を考えると、世界進出という点では「日本でのローカル化」以上に「サバイバル出身か否か/アイドル練習生やエンタメプロフェッショナルの経験があるのかどうか」という部分の方がポイントになるような気がしています。

 

 

 

 

【質問箱】KPOPの世界進出と英語コンテンツ、それに対する評価について

【お題箱より】

泡沫さんは、近年のK-POPアイドルの『世界進出』についてどう思われますか?

というのも、最近、アイドルが競うように英語のコンテンツを作っているのを見ると、それは『西欧に対するアジア人のコンプレックス』の現れじゃないのか?と疑問を抱くことが増えました。
特に今年アメリカでdynamiteが流行ったこと、それ自体は勿論凄いことだとは思うのですが、自分の中では「ああ結局韓国語のままでは受け入れられないんだな」という受け止め方に落ち着きます。dynamiteが外注曲であることも、『英語圏で評価されるアジア人であるため』に評価を下す側に寄っていっているように思えてしまいます。
強者・多数派に迎合する(=全てを英語で製作する)ことで人気が出た弱者・少数派という構造は差別的ではないでしょうか?
少し極端な言い方になるかもしれませんが、本当に(この言い方が適切か否かも分かりませんが)彼ら自身が人気であるならば、アメリカをはじめとする英語圏の人達はもっと積極的に韓国語を学ぶのでは?と思います。BTSが방탄소년단のままなら今のような人気が出ることは無かったのだろうとも思ったりします。

英語圏で活動する非英語圏出身者はアジア人に限った話ではありませんし、アメリカが超大国と呼ばれるような国である以上致し方ないのかもしれませんが、『世界』は何も英語圏だけではないのに、そこ(英語圏)での評価が何よりも褒め称えられることに懐疑的にならざるを得ません。

ファンダム側の「英語のコンテンツはあって当然」というような態度も気になります。

まとまりの無い文章で申し訳ありません。
長年K-POPアイドルを見てきた泡沫さんのご意見が聞きたいです。

(一例としてBTSを出しましたが、あくまでも一例です。特定のグループへのディスりではありません。)
2020年12月11日20:46

https://odaibako.net/detail/request/11258a30-9c95-4542-95d9-8d4c603c2d72

 

かなり長くなったので、文の最後に要点だけをまとめておきました。

 

この話のコアの部分って、以前お答えした「何故日本語で歌うのか」という話と大体同じことなのではないでしょうか。


音楽というポップカルチャージャンルにおいてはアメリカを中心とする文化や市場が先行して世界的な人気を得てきた事実や、実際にアメリカが世界一の音楽市場を持っていて、アメリカの母語である英語を第一言語でも第二言語でも採用している国が多いとなると、「ポップミュージック」という欧米圏で誕生してアメリカで発展した音楽ジャンルをやるのなら、チャンスさえあれば最終的な目的地はその文化圏になるだろうというのはある意味自然の流れのようにも見えます。そもそも、海外でも支持を受けるために現地に迎合して入り込んでいくというやり方はKPOPにおいては英語に限った事ではなく、日本や中国語圏などでも同じ手法をやってきています。過去順番にアジア圏でやってきた事を今は欧米圏でやっているところで、「Dynamite」はそれの新しい段階=日本で日本語のオリジナル曲を出すという手法とほぼ同じことが英語圏でも出来るだけの環境が整ってきた段階にきたというだけではないかと思います。この辺りは以前他の何故日本語で歌うのかというご質問への答えとほぼ同じ感じです。ぶっちゃけ、英語圏だけが特別ではなくむしろBTSアメリカで初ライブをしてから6年目に日本では1年目に出来た事がやっと出来る様になったということで、むしろ問題として指摘されるべきなのは、母国語以外の楽曲に対するアメリカ音楽市場の扱い方のほうではないのでしょうか。


「強者・多数派に迎合する(=全てを英語で製作する)ことで人気が出た弱者・少数派という構造は差別的ではないでしょうか?」とありますが、ビジネス的にそうならざるを得ない業界の構造自体が差別的とは言えると思いますが、言語的にどうしても壊せない文化的なものがある現状で迎合してでも市場に食い込む事を選んだ「マイノリティ」自身を、一体誰が責める権利があるのだろうと思います。むしろ「歌手は母国語で歌ってこそ・歌うべき」という言語による縛りこそが、表現を不自由にする事もあると思います。自らの選択においては、どこの国の人がどこの国でどの言語で歌う事も自由だし、逆にひとつの言語にこだわる事も自由だと思います。そしてその選択を他の国や文化圏の人間が「こうあるべきだ」と決める権利もないと思います。

特定の言語を基準に曲を選別する事は聴き手に委ねだれられており、それを言語で選別する事が受け取る側の価値観や感性を制限する事はあるかもしれませんけど、それは受け手側の問題でしょう。


しかし、主体である制作側やパフォーマーの目指すものやそこに到達するためにとる手段と、その成果ややり方についての外側(ファンや批評家など含め)からの見方についてはまた別の話で、アーティストのパフォーマンスを見る側に過ぎない消費側が国によってそこでの業績に格差をつけるような見方をする事、例えば欧米圏での業績を特別上に見るような態度に対しては「西洋至上主義」と思われても仕方ないだろうと思います。上記のような環境で認められたアーティスト自体は素晴らしいですが、「この国で認められたからこそ素晴らしい」と当事者以外が考える事は、文化そのものに上下関係をつけるような選民意識を個人的には感じます。海外での頑張りを応援したりすごいと思う気持ちは当然だと思いますが、「異文化・異言語圏」という点では同じはずのアジアでの活躍と欧米圏での活躍を選別する事には、根本に両者の文化や感覚を選別するような視線があるのではないかと感じますし、異文化に対するなんらかの評価をする時にその文化の元々の文脈や背景を無視して自分たちの文化圏だけの価値観や感覚でジャッジするような行為は、そのパフォーマーの所属する文化を軽んじている考え方だとも取れます。「元の文化の文脈を剥奪して自分たちの文化の文脈で別の価値観を勝手に与える」というやつではないでしょうか。

ただ、これって意識してないだけで無意識にやってしまいがちな事でもあるだろうと思います。ホワイトウォッシュについての摩擦もそうですし、「日本ではありえない」で終わってしまうような考え方とか、韓国の音楽業界での流行や歴史を無視して欧米ポップスの文脈の中での基準のみで曲やパフォーマンス・ルックス・ジェンダー観への評価が行われたりとか。例えば「KPOPの男子のフェミニンでクィアなルックスや見せ方には欧米のマッチョ規範の感性を変える力がある」とかそういう部分が欧米のセクシャルマイノリティに支持されているというような言説は欧米圏では珍しくありませんが、これに対して実際の韓国のLGBTQ+の当事者からの「KPOPのコンセプトやビジュアル、ルックスの魅せ方に実際どの程度のそのような意図が含まれているのかという実情や韓国ではどのように見られているのかという事を無視し、欧米的な価値観からのみで都合の良い解釈をしている。それが当事者側からすれば相当もどかしい」という声は少なからず見かけます。

特に自分が当事者ではない文化に対して「こちら側」の倫理や感性のみでジャッジしてしまう事は、自分も無意識にやってるかもしれないしとても良くありがちなのではと思うからこそ、気をつけた方がいい部分だと考えています。

 

ファンダム側の「英語(に限らず自分たちの言語圏)のコンテンツはあって当然」という態度についてですが、最初から英語圏向けで作っているコンテンツでないものにまで当然字幕をつけるべきだというのは傲慢な態度だと思いますが、異文化のサブカルチャージャンルにおいて翻訳の少ない初期ではなく、ある程度メジャーになってから入ってくる層はそもそも自力で調べたりdigる気まではない層だと思いますので、そういう部分では基本的に「傲慢」と呼べるような部分はあるものなんだろうとは思います。KPOPアイドルに母国語以外で喋ってと要請するコメントなども似たような感じですね。その「傲慢力」が結果的にコンテンツを拡張させる事もあるかもしれませんし、大手4社の中には昨年の売り上げの7割以上が韓国以外だった事務所もあるので、実際韓国語以外の需要の方がはるかに大きくなってしまっているというところもあるみたいですが。

 

BTSが방탄소년단のままなら今のような人気が出ることは無かったのだろうとも思ったりします」とありますが、デビュー当時からBTSという呼称は「防彈少年團」と並行して使ってた記憶があります。Beyond The Sceneはここ数年からの後付けだと思いますけど、シンプルにバンタンソニョンダンのイニシャルとして海外ではBTS表記も使ってました。BANGTANGとかBULLET PLOOF BOYSとかいまいち統一性はありませんでしたが笑 今現在は海外プレス向けはBTSで統一になりましたが韓国内では방탄소년단のままです。基本的に韓国のグループは国内ではハングル表記で海外では英語の名前やアルファベット(たまに漢字)というのは昔からあったと思います。少女時代とか東方神起などもそうですけど、そもそもデビュー時からある程度の海外進出前提でグループの呼称を決めてるんじゃないかと思います。だから最近改めて欧米圏を意識して始まった事でもなく、KPOP界に少なくとも10年以上前から存在する海外進出前提の慣習のひとつに過ぎないと思います。

アメリカ進出に向けて英語の曲を出す事も10年前から色々な事務所が何回もトライ&エラーしてきてやっと「最も肝心なのはやはり海外でも楽曲や言語以上にファンドムである」「ある程度のファンドム拡大の後、一般層やラジオプレイまで狙うなら現地語化は必要」という流れが最近出てきたところなので、「最近の世界進出」という話でもないんじゃないですかね。

 

KPOPの欧米圏での受容のされ方や浸透の仕方は日本で言うアニメやゲームに近いものになるのではないかと個人的には思っているのでそういう例えになってしまうのですが、例えば今欧米圏で普通に浸透しているドラゴンボールNARUTOといったアニメやマリオやポケモンのような任天堂のゲーム(ポケモンの場合はアニメとの相乗効果もあるでしょうが)も、90年代頃までに現地でリリースされた時には現地向けの名前や設定に変更されていた歴史があり(韓国でも欧米圏とは異なる理由から日本的な名前や設定は韓国に変更されていて今も部分的に残っていますが)カードゲームが世界大会を行うくらい欧米圏でも浸透している遊戯王も、英語版では主人公の名前以外のキャラクターは西洋的な名前に変わっていました。

そしておよそ30年たった現在、全世界で320万本以上を売り上げているATLUSの「ペルソナ5」は欧米圏でも100万本を売り上げるヒット作ですが、日本の学校が舞台でキャラクターの名前や舞台設定自体は英語版でもそのままです。流石にアニメやゲームはストーリーがあるのでセリフなどは現地に合わせた翻訳なしでは無理ですが、キャラクターの設定や名前については一部を除き今は大体そのままでリリースされるようになっています。ここまで来るのに30年以上かかったわけで、異文化のカルチャーが現地にある程度自然に馴染むようになるにはまず初期に自分から相手に合わせていく時期というのは必要なんじゃないかと思うのです。そういう迎合の時期が無くてもすむ世界が理想なんでしょうが、垣根を今すぐ壊したい時には社会がそこまで変わる事を待っていられない事もありますよね。アニメに関しても今でも「吹き替えじゃないと見ない一般層」と「吹き替えは邪道。オリジナルの声優で味わってこその字幕派のオタク」という風に分かれている部分はあるようですが、「アニメの絵柄」自体はファッションやアート、音楽といった世界は勿論一般的にも徐々に受け入れられるようになってきていますし(アメコミやおもちゃの世界でも日本的デフォルメに影響受けてるようなデザインが増えてる感じします)、欧米の人気アーティストの曲のモチーフやサンプリングに前述のゲームやアニメが普通に出てきたり、LIZZOが好きなセーラー戦士について語ったりミーガンが「今日のネイルは青エクイメージなの💅」とか言ったり雑誌のグラビアで轟コスプレするぐらい「当たり前のもの」になったのは、初期の「現地化」があったからこそなんじゃないかと思うんですよね。

 

個人的には今のKPOPがアメリカを初めとする欧米圏に持ち込んだ「アイドル文化」(同じ概念の言葉がないからボーイバンドと呼んでますが、実際はちょっと異なる文化だと思います)ってアジアに比べると特にアメリカは今現在ある意味で最も「遅れている」ジャンルではないかと思います。「ボーイバンド」に関しては欧米圏ではイギリスを中心とするヨーロッパの方が受容されやすく、アメリカのグループもまずヨーロッパ先に売り出すセオリーがあったとか。近年人気のあったONE DIRECTIONもイギリスのグループですし、BACKSTREET BOYSなども先にヨーロッパで人気が出てからアメリカで活動するようになった経緯があります。過去アメリカで人気になったボーイバンドもアメリカ以外の国のグループが多いです。よく「ブリティッシュ・インベイション」と比較されますが、ビートルズアメリカで最初に人気が出た当初は「アイドルバンド」でしたし、だからこそKPOPと同様に壁を壊せた部分もあったのではないかと思ってます。

(今現在のビートルズへの評価はグループ本体以上に「楽曲」そのものに人気が出てそれが現在も支持されているからで、アメリカに入ってきた当初の受け入れられ方と現在の捉えられ方は少し違っているのではないかと思います)

 

ですから、アメリカの大衆がアジアの「アイドル文化」に「追いつく」事ができてそのまま浸透できるようになるまでには、アニメや漫画と同じように試行錯誤と時間がある程度必要なのかもと思ってます。今はネットやSNSという媒体があるので、日本のアニメやゲームよりも浸透する速度は速いかもしれませんけどね。


長くなったので結論だけまとめておきますが、

 

・欧米圏が源流であるポップスジャンルの一種であるKPOPの制作側やパフォーマーが、より幅広い支持を求めて母国語以外の曲を作ってパフォーマンスする事は必ずしも西洋至上主義思考からとは思いません。欧米圏以外のアジアでも同じ事をして人気を獲得してきた歴史があるので、それと同じでは。


・しかし、当事者以外の人たち(ファンや評論家など含む)がアーティストの功績を評価する時、アジアに比べて欧米圏での成功「だけ」を特別に凄いものだとみなして賞賛する事は、西洋至上主義にもとづく行為だと感じます。

 

・韓国語が母国語のアーティストに対して母国語以外を喋れと強要すること、全てのコンテンツに対して自分たちの言語の字幕をつける「べき」と考えて要求する事は傲慢だと思います。(「つけて欲しい」という要望に関しては傲慢とは思いません)


BTSは今も昔も방탄소년단であり同時にBTSでもあると思います