サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【ize訳】2017年のウェブコミック産業│②レジンコミックスの疑問

【ize訳】2017年のウェブコミック産業│②レジンコミックスの疑問

 

2017.12.19
http://m.ize.co.kr/view.html?no=2017121908557289052&pDepth1=i2101

 

この7日、大統領府の国民請願の掲示板に上がった「レジンの税務調査を要求する請願文」は同意人数が5万人を超えた。 ウェブトゥーン(コミック)プラットフォーム、レジンエンターテインメント(以下、レジン)は、いわゆる「遅刻費」(遅滞、償還金)論議に続き同じ作家の作品に対する精算が2年以上行われなかったこと、累積赤字によるウェブ小説サービス終了についてウェブ小説作家達が帳簿の公開を要求するなど、様々な議論を経験している。 国民請願はこれに対する延長線上で、ある作家はSNSに「源泉徴収内訳が出なかった」と明らかにしたりもした。 源泉徴収は所得又は輸入金額を支給する者(源泉徴収義務者)がその金額を支払う際、相手(源泉納税義務者)が納めなければならない税金を国家に代わって徴収して納付する租税徴収方法の一つだ。 (レジン側はこれに対して、同名の人がいて細部の内訳申告する時にミスがあったと弁明した)レジンについてウェブトゥーン作家Aは「作家たちには徹底的に遅滞費の支払いを要求しながらも、ほかでは書類証明を要求したりするなどきちんとした基準がない」と述べ、ウェブトゥーン作家Bは「レジン側では、国内外の精算を透明にしないくせに、作家たちが支払うお金は受け取っていく」という不満を述べた。

 

レジンは18日「レジンコミックス『作家コミュニケーション部署』を新設し、内部システムを補完して作家との疎通強化する」という資料を送ってきた。レジンのイソンオプ理事は「作家コミュニケーション部署は内部から組織を統合して新規人材を採用し、集中的に運営する計画」だとし、「当該部署は作品以外の全般について作家たちの立場を代弁する役割だけでなく、行政と政策補完を主導する専担組織に発展させていく」と話した。 従来のレジンコミックス、ウェブトゥーンチームは作家たちと作品関連コミュニケーションに集中し、新設部署は、契約、精算、運営を含めた作品以外についてのコミュニケーションを担当するという内容だ。 イソンオプ理事は「中国での精算遅延の支給問題やウェブ小説サービス終了など、様々な事案を進めること等において私たちが未熟な部分が多かった。 ご心配おかけして申し訳ない」「依然として足りない点が多いが、今後作家たちの意見を耳を傾け、運営と政策全般について作家たちと協議しながらプラットフォームを補完・発展させていくように努力する」と話した。 レジンの雇用人員は現在100人で、そのうち経歴者の編集PD4人、ジュニア編集PDの4人がレジンコミックスを担当する。 法外に不足した編集部の人員とともに作家たちに対する管理および処遇が問題になると、担当部署を増やすとしたのだ。

 

しかし、担当部署の新設が今まで作家たちが提起してきた疑問を解決できるわけではない。 作家たちはレジンが作家全体に公示として某作家の遅刻の内訳を公開し、遅滞費が必要にならざるを得ない理由を説明するが、遅滞支払いをしなければいけない基準と請求されない基準を明確に提示できなかったと主張する。 また、遅滞、償還金についてどれほど多くの作家たちがどれほど負担しているのかを明らかにすることを要求している。ウェブトゥーン作家Cは「突然マイナスの内訳が出て、元帳簿をくれと言ったら返事がなかった。 数週間待たされてやっと受けとることができたけど、元帳簿に決済取消の内訳が一度出ていたのでなぜかと訊くと答える過程もくるくる変わってやっともらえた」とレジンに対する不信を露にした。 「国内清算の場合、契約に基づいて別の方法で適用される割合分割があり、契約時点に関係なくレジン側できちんとより持っていく」という主張もあった。 「最も大きな問題は、レジンは作家を同業者として扱わない。 作品が面白くないなどのいわゆる「叩きつける」ような言葉もためらわずに言ったり高圧的な態度をとる。 作家たちは個別の作品ごとに作家に合わせて契約ができるべきだが、契約書を修正できるわけではなく無条件にサインをしなければならない」ことを、ただ疎通の問題だけで片付けるのは難しそうだ。

 

これに対してレジンは、現在まで作家達が提起した疑問について具体的に回答することを避けている。 代わりにコミュニケーション部署を作って今後起こり得る問題について積極的に対応したり、時にはこれを作家の感情問題にとみなす立場を表明したりもする。 問題提起をした作家について、「あまりにもたくさん電話をしてくる為正常な対応が不可能で、担当PDが精神的に参ってしまい休職までした」というように。しかし、問題提起をした作家たちはまともな答えを聞くこと自体が難しかったと言う。 作家の同意なしにイベントが催され、CMS(コンテンツ管理システム)を見てはじめてイベントが行われると知るケースもあった。 このため、休載中だった作家がイベントに参加していることもあった。これすらCMSを見た作家は知ることができるが、その都度確認して問い合わせしなければこの内容をまともに知ることは難しい。 このような状況で、特定の作家を取り上げて作家の態度を問題視して非難するのは無理があるように見える。 国民請願以来レジンは解決策を提示したが、作家たちにとって解決された問題は全くなさそうだ。

 

そして新たな問題が生じる。ウェブトゥーン作家C氏はレジンの立場について「全体公示を通じて公開的に話した作家とそうでない作家たちを分離して取り扱い、作家たちを統制しようとしている」と主張した。 ウェブトゥーン作家D氏は「レジンより条件がよくなくても、他のプラットフォームに行って同業者に認められながら働く方がよっぽどましだ。 現在所属しているプラットフォームはレジンに比べて作品の数が少ないせいかはわからないが、レジンで働いてから他のプラットフォームに行くと確かに違う雰囲気を感じる」と話している。 レジンの対応は作家達の仲を裂くか、最初から他のプラットフォームに移るように考えさせるように仕向けている。そしてウェブトゥーン作家E氏は「自分はこれまで口を閉ざしてじっとしていたからレジンでイベントやバナーによく使ってくれたのではないだろうか、という罪悪感を感じる」と言ったりもしている。さらに、「『ブラックリスト』があるのではないか」という噂が出回り、韓国漫画作家協会で調査に着手すると明らかにされたりもした。

 

作家たちは「大統領府の国民請願の掲示板に書き込みが上がったり、マスコミで論争になればレジンからの答えが来るだろう」と語った。 現在、不満を吐露する作家たちと実質的な「コミュニケーション」をするのではなく、作家たちと「コミュニケーション」をしているのだということをマスコミを通じて見せたいのだということだ。 オープン当時、レジンは「親作家的、多様性」を掲げた。 ところが2017年が終わりつつある現在、レジンは作品を連載する作家たちと最も対立するプラットフォームになった。 果たして2018年には遅刻費、精算、契約問題、そしてコミュニケーションについてなどの全ての問題が解決されるだろうか? レジンは「作家コミュニケーション部門新設告知とともに初めて開かれる1月の懇談会は、作家たちの締め切りの日程を考慮して1月11日と13日の2回にわたって行われる。 また、個人的な事情で懇談会に出席しない作家たちを対象に懇談会の後、関連内容を別途共有して意見を受ける予定だ」と明らかにした。 果たしてこの疎通が問題解決に向けた行動につながるのかを見守りたい。

 

文 イジへ

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昨年関連記事【ize訳】レジンコミックス問題│①遅刻費とはなんなのか? - サンダーエイジを訳しましたが、2018年になって逆にレジンが内情を暴露した作家「両極の少年」ウンソン氏と「340日間の猶予」ミチ氏を逆に秘密保持契約違反と名誉毀損で訴えるに至り、これに関連してほかの作家も抗議で休筆したりという事態になっているようです。
(What does the fox say?の休載もこれに関連してると知って個人的に残念)

 

http://www.webtooninsight.co.kr/Forum/Content/4835

https://byline.network/2018/02/7-7/amp/?__twitter_impression=true

 

レジンの公式表明
http://lezhin.blog.jp/archives/1069936929.html

 

양극의 소년 「両(陽)極の少年」
https://hoducomics.com/webtoon/list/247

340일간의 유예 「340日間の猶予」
https://beta-www.lezhin.com/ko/comic/340delay