サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【Biz韓国訳】 「練習生の80%は無月経」アイドル10年、体が壊れた

[K-POP:不思議の国のアイドル] 「練習生の80%は無月経」アイドル10年、体が壊れた


健康よりダイエット、睡眠より練習が優先のアイドル育成システム「しっかりした体系を整えなければ」

https://www.bizhankook.com/bk/article/27939


アイドルと練習生の健康と安寧は考慮されているのだろうか。 5月31日、ブレイブガールズのメンバーだったノ・ヘラン氏がビズ韓国とインタビューしている。

写真=パク・ジョンフン記者


「女子練習生10人のうち8人は生理がありません」

エンターテインメント新人開発チームの関係者の話だ。 午前5時に起きて午前2時に帰宅する人生。 ダイエットのために1週間水だけ飲む「子供たち」がエンターテイメント王国にはあふれている。


「ほとんど生理がないですね。 育ち盛りに食べずに運動ばかりするからです。 『健康に』ダイエットするシステムはここにありません。 無条件で目標地点に達成するようにさせます。 生理が来ないと子供たちはむしろ喜びます。 楽ですからね。 学校に行かない幼い女の子たちは生理が来ないという事実について大したことではないと思っています。 ここでは性教育をしてくれないんですよ」とこの関係者は伝えた。


「前日より体重が少しでも多く出ると、家に帰ることができませんでした。 目標体重になるまで、従業員の前で罰を受けなければなりませんでした。 この生活が繰り返されたので、少し食べただけでも入院しなければならない状況でした。 腸炎と共に暮らしていました」

7年間練習生だったガウン(仮名)もこのように回想した。


体と心が辛い子供たちがあふれているが、彼らの面倒を見てくれる人はいない。 この王国は学校でも、会社でもないからだ。 エンターテイメント業界は学校ではないので、世話の義務がない。 労働者性が認められない練習生は会社と「雇用」関係でもない。 練習もさせ罰も与えるが、労働法を守らなければならない義務はない。 ガールズグループ「Brave Girls」のメンバーだったノ・ヘランさんに会って、アイドルと練習生生活の一面を聞いた。


#下血が丸三か月···週に一度は救急室

ヘランはヒップホップが好きだった。 「アイドル」という概念も定着していない時期だった。 「BoA」を見ながらダンスと歌をするパフォーマンス歌手の夢を育てた。

運も良かった。 オーディションを何度も受けずに「合格」した。 業界ではかなり待遇が良いという評価が出た会社だった。 他の会社の練習生に羨ましがられた。

 

ヘランの中学卒業写真。 ヘランは15歳の時から練習生生活を始めた。 写真=JainRos提供

 

15歳。放課後は毎日夜明けまで練習した。 徹夜で学校に行くこともよくあった。 練習生ヘランの日課だった。 練習時間を増やそうと会社の近くの考試院に入った。 悪臭のする狭い部屋の一室で夢を育てた。

「練習時間も夢見る時間でした。 未知の世界に向かって走っていく一番楽しかった時間でした」


そうして3年半の時間を過ごした。 19歳、ついに「デビュー」の機会が与えられた。 170センチのヘランは毎日体重に対する圧迫を受けた。 胸の肉もカメラの前では許されなかった。 「ダイエット」が実力を上回った。 スケジュールも大変だった。 忙しい時期には午前7時から明け方5時まで日程があった。 眠ることができる時間はたった2時間だけだった。

 

Brave Girls「最近のあなた」のMVの中のヘランの姿。 写真=JainRos提供

 

体重を量って、ダイエットをして、1日8時間ずつ運動をした。 10日間、食べ物どころか水さえ飲まなかったこともある。 水を飲み込まずに一口飲んだ後に吐き出し、また飲んだ後に吐いた。 そうやって耐えた。

 

結局、体が壊れた。 胃けいれんがひどくなり、週に一度は救急室に運ばれた。 じっとしていても冷や汗が出た。 デビュー後は生理がきちんと来なかった。3ヵ月間、下血が続いたりもした。

 

救急室に行くのがいつの間にか日常になった。 左足首の靭帯が壊れた時。 写真=JainRos提供

 

体調が悪くてもダイエットは続いた。

 

「業界自体がそういう雰囲気なんですよね。 『あなたは体が少しむくんで見えるから、ボリューム感を大きくしてスリムに見えるようにしてみろ』こういう言葉が日常的です。 腸炎になると、痩せるからよかったそうです。ここで流行っているダイエット薬があります。 これを飲むと体から水分が全部抜けます。 でも、絶対に飲むんです。私も自発的に数ヶ月間飲んだことがあります。 まず体重を合わせないといけないから。 これを飲んでてんかん発作を起こした友達もいました」


2012年に活動中に撮影したヘランの姿。 40kg台まで体重を落とした。 写真=JainRos提供


少し食べただけでも喉に炎症ができた。 お粥は一さじも食べられなかった。 弱り目にたたり目で足首の靭帯を痛めた。 それでもイベントには出席しなければならなかった。 怪我をしたまま高いハイヒールを履いて踊り続けると、足首が耐えられなかった。

 

「いくら人と仲が良かったとしても、この生活をしていると関係が壊れます。 ダイエットしなければならないからご飯も食べられないし、外にも出られない。 やりたい歌も歌えないし。 10〜20代前半の子供たちが携帯電話なしで一つの空間で24時間くっついていると考えてみてください。 好きなことをしに来たのに、好きなことをするには遠すぎるんです」


#ソロアーティストとして跳躍···何が違ったのか

そのように辛い7年契約期間が終わった後、ヘランはグループを出た。 生まれて初めて金を稼いだ。チキン屋のマネージャーからブランディング、デパートの販売まで。 ヘランの人生で「違うこと」をする人々に初めて会った。

「最初はとても面白かったです。 それでも(歌手の仕事が)ずっと思い出されました。 私は続けたかったけど辞めることになったケースなのでそうだったのかもしれません」

 

思わず歌手と一番近い接点にある仕事を探し始めた。 演出からミュージックビデオの助監督まで。 結局、ヘランは自分のアルバムを制作することを決心した。 所属事務所がなく、アイドルでなくても「音楽」ができるということを見せたかった。 録音室の貸し出しからスタイリングまで全て「自腹」で払った。

 

ヘランが準備中の「PLAY WITHU」EPソロアルバムの写真。 アルバムのコンセプトから音楽、写真まで全て本人が決めた。 写真=JainRos提供


夢を見るのが怖い自分に

勇気をもって夢を見るあなたへ

もう一歩近づけるように

 

ヘランは自分と同じ夢を見る人たちに言いたいことをアルバムに盛り込んだ。

「このプロジェクトを必ず成功させたいです。 『君が夢を手放した瞬間に夢は終わるのであって、君が手放さなければ夢は終わったわけではない』と言いたかったのです」

 

音楽がしたくてアイドルになったが、以前のヘランはやりたい音楽ができなかった。 ダンスも同じだった。 ヘランの意思は必要なかった。

「アーティストとは言うものの、やらされることばかりしました。 意見が反映されるような状況ではありませんでした。 今はダンスも歌も全て私が決めます。 これで、自分の人生を選んで生きることができるということに精神的な自由を感じています。 毎日患っていた胃腸炎も最近はだいぶよくなりました」

「単に音楽を続けたいだけなのに、アルバムを制作するだけで3年かかりました。 私が一つ一つすべての過程に参加しましたが、思うことが本当に多いです。 この仕事は多くの人々の助けが必要で、大金がかかるハイリスク事業です。 そういう方がいなかったら、アイドルは作れなかったでしょう。 一方ではこのように閉鎖的で圧迫が強いからこそ成果を出したのではないかという気もしました」


ヘランは自らアルバムを制作し始めた。 写真=JainRos提供


だからといって、今のシステムがそのまま維持されてはならないと思う。 ヘランはアイドル育成システムが公式化されなければならないと話す。

「私が経験した問題は、自分の会社だけの問題ではありませんでした。 むしろ私たちの所属事務所は、業界的には待遇や評判が良い方でした。 問題は、公認されたシステム自体がないことです。 大手芸能事務所でも宿舎に戻らないと罰金1000万ウォンを払わせたり、罰を与えたりするケースがありました。 アイドル生活をする時は『この仕事をしたい』という考えしかなく、すべての否定的な話を遮断しました。 周りが問題提起をしても、私自ら考えを根っこから遮断したのです。 私はこの仕事をしなければなりませんでしたから」

 

本人が感じた問題が解決され、より良いシステムが定着し、より多くの人が健康で幸せに音楽を作って楽しめることを願う。

「それでも希望的なのは、大衆の認識も大きく変わり、業界でも良い方向に先導しようとする人が多くなりました。 アーティストの気持ちを理解し、良い方向に解決していこうとする方々が現業にいるようで感謝しています。 私たちが楽しむ文化がアイドルの古い文化ではなく、精神的自由と創作から来ることを願います」​