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韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【ファーストメディア訳】アイドル話⑥ ボーイズグループのリーダー vs ガールズグループのリーダー

【ファーストメディア訳】アイドル話⑥ ボーイズグループのリーダーvsガールズグループのリーダー

 

2017.4.28 17:48 パクヒア

 

アイドル話
韓国にはすでに数百人にのぼるアイドルがいる。 全体人口数に比べるといくらもない数字だが、社会的に彼らが占める割合は様々な面で少なくない状況だ。そして大多数の人々は気楽に軽い気持ちで彼らを消費するが、見えない裏には気を使っている色々な話が見え隠れしている。 そこでアイドルたちが成功の軌道に進入するためどのような熾烈な努力を傾けていて、その過程でいかなる心理的苦痛を経験しているのか、また、どのような悩みをするのかなど、関係者らの言葉と素朴な経験を借りて何度か記録を残してみようと思う。

 

http://www.thefirstmedia.net/news/articleView.html?idxno=34412


先日、ある音源プラットフォームのマガジンにボーイズグループリーダーとガールズグループのリーダーたちを集めて紹介しました。 あまり重くないレベルで記事を書いた二本の企画でした。 軽くアイドルグループリーダーたちを紹介するという思いで始め、一本にまとめて書くの惜しいと思って便宜上、ボーイズグループとガールズグループに分けて進めました。

 

ところでリーダーのリストをずっと整理していた時にかなりの戸惑いを感じました。 ボーイズグループの場合にははっきりと記憶に残るリーダーたちが多かったですが、ガールズグループの場合にはリーダーが誰なのかあまりはっきりしないグループが多かったのです。 同じ文脈からボーイズグループと比べると、ガールズグループのリーダーたちの活躍や特徴を集めにくいという点も意外な難関でした。 もどかしくなった私は他の関係者の方々に困難を吐露しましたが、私と似たような困難を感じた方たちがかなりいました。 今更その理由を探したかったのです。


#年齢より実力を中心に、変わるリーダーの基準

 

アイドルグループにおいて、リーダーとはどんな存在でしょうか。 通常アイドルグループのリーダーはマネージャーと一番近くで疎通し、チームのメンバーを集める役割をします。 練習時間をはじめ他のスケジュールを一緒に面倒を見ることはもちろん、体調が良くないか、実力が伸び悩んでいるメンバーがいれば実務担当者たちとの連結の輪になってくれたりします。

 

所属会社と話し合いをしなければならない状況では先頭に立ってメンバーたちの考えを伝えたり、逆に会社の立場を聞いてメンバーたちに伝える役割をする中間者的立場にいます。 しかし、グループに問題が生じたときは表立って辛い目にあう場合も多いです。 このため、リーダーを務めるメンバーの中には激しいストレスに悩まされる人々も結構います。

 

個性の強い10代半ば~20代のメンバーの間で中庸の位置を取るのが容易ではないだけに、会社とのつながりという点のために責任感が強い人ほど「誰とも問題を起こさずによくしなければならない」という負担を深刻に感じるのでしょう。 その代わりに、自分の実力やリーダーシップが優れているという点が大衆に知られれば更に素敵で責任感のあるキャラクターとしてアピールできる長所もあります。 長所と短所が明確な職務です。

 

だとすると、リーダーは誰が引き受けているのか気になります。 2000年代序盤まではチームを率いるリーダーは通常、一番年上のメンバーが担当していました。 過去には「リーダー=長兄」という公式が当たり前だったので、「このグループのリーダーは誰ですか」という質問は「一番年上のメンバーは誰ですか」という質問と同じことに他なりませんでした。 同い年が多い場合、誕生日が少しでも早いメンバーが一般的にリーダーの肩書きをつけました。 性別と関係なく大多数がそのような計算の下で作られていたために、当時のアイドルグループを記憶する人たちは依然として「リーダーというのはそのまま一番年上の人が務めることじゃないですか?」とお話される事も少なくありません。 また、このようにリーダーを決める傾向もまだ残っていたりもしています。

 

97年にデビューしたSechskiesのリーダーは最も年上(78年生)のウン・ジウォンです。

 

しかし、2000年代後半からは少しずつ変わりました。 年よりはグループ全体をプロデュースすることができる能力を持った人物たちにリーダーの座を与え始めました。 つまり、現在頭角を現しているグループのリーダーたちの中には「便宜上」選択されたというよりは、会社側が明確な意図のもとに彼らをリーダーの地位に就かせたという気がする人が多いです。約10年余り続いてきた最高齢者リーダー・システムが徐々に変わり今に達したという事実は、アイドルグループのマーケティング・ポイントが変わってきているという事実を暗示します。

 

#音楽、ダンスなど「実力」が注目される男のリーダーたち

 

過去に比べて「実力が優れている」と評価されるメンバーがリーダーを務めるケースが増加しましたが、その中にはSEVENTEENNCTのように二つが混在する独特な事例もあります。 まず音楽の実力で頭角を現わしている事例です。
(実際彼らの実力が優れているか否かに対する一人一人の評価はさておきましょう)

 

2006年デビュー、BIGBANGリーダーG-DRAGON(1988年生)–長兄T.O.P(1987年生)

 

2011年デビューBlock.B リーダー、ZICO(1992年生)–長兄テイル(1990年9月生)

 

2013年デビュー防弾少年団リーダーラップモンスター(1994年生)–長兄JIN(1992年生)

 

2015年デビューSEVENTEEN 総括リーダーエスクプス(1995年生)/ボーカルチームリーダーウジ(1996年生)-長兄エスクプス

 

該当するグループリーダーたちは優れたリーダーシップを持っているという点よりも実力があるという点で先に注目されました。 これらのグループを説明する重要なキーワードの一つとして、ヒップホップという音楽ジャンルをあげられます。

 

ヒップホップは作詞、作曲を含めてセルフプロデュース能力を非常に重要な要素として挙げているジャンルです。 海外で一度ヒップホップが大きく流行していた時期が過ぎ、BIGBANGはその流れを韓国アイドルシーンに持ってきて本格的に「ヒップホップアイドル」という単語を誕生させました。 BIGBANGを始め、似たような流れが続きました。 Block.Bと防弾少年団SEVENTEENまでセルフプロデュースが可能という点を最も大きな長所の一つに掲げました。 まさにこの「セルフプロデュース」の中心にリーダーたちがいます。 グループを代表する音楽的な特色を確立することに最も貢献したと認められるのが彼らです。
「Block.Bのリーダー」ZICOはMnetヒップホップサバイバル「SHOW ME THE MONEY」の最年少審査委員として参加したりしました。

 

音楽的に才能を持ったメンバーをリーダーにする傾向はヒップホップというジャンルとはかけ離れたチームでも表示されます。 2011年にデビューしたB1A4のリーダーはジニョンです。 ジニョンは1991年11月生まれです。 グループ内の同い年のメンバーには、6月生のシヌがいます。 厳密に言えば、シヌが長兄であるわけです。 デビューの頃からジニョンがB1A4タイトル曲を書いてアルバムプロデュースに積極的に関与するなど、音楽的に主な役割を務めてきました。

 

一方、特殊な例では2016年にデビューしたNCTがあります。 NCTは様々なユニットでその時その時違った形になるグループであり、こうしたグループの特性上、過去-現在の形をすべて背負っています。 NCT 127のリーダーは、1994年生の長兄のテイルの代わりに1995年生のテヨンが務めています。 テヨンはグループパフォーマンスを率いるセンターメンバーです。 一方NCT DREAMの場合、未成年者だけで構成されたグループという点を考慮して最も年長のマークがリーダーの役割をしています。 DREAMでリーダーを務めているマークはNCT 127では一番年下のラインに属します。 毎回ユニットグループが異なるNCTだけの特性が反映された姿です。

 

#依然として「最年長」中心のガールズグループリーダー

 

ガールズグループは異なります。 このような変化はあまり見られません。 依然として「最年長」がリーダーを務めるケースが大半です。 他の条件でリーダーを選んだ事例が、むしろ特異な事例に属します。 TWICEがそうです。 リーダーのジヒョは1997年生まれで、1995年生のナヨンより2歳若いです。 しかし、2014年にデビューしたREDVELVET(2014年デビュー〜リーダー アイリーン)からGFRIEND(2015年デビュー〜リーダー ソウォン)、OH MY GIRL(2015年デビュー〜リーダー ヒョジョン)、gugudan(2016年デビュー〜リーダー ハナ)、PRISTIN(2017年デビュー〜リーダーナヨン)など、最近に頭角を現している大多数のグループリーダーの座は、依然として最も年長のメンバーが預かっています。 このようにはっきりと対照される傾向を見せているというのが驚くほどです。 このはっきりした違いの中に隠れた意味は何でしょうか。

 

実際、私はボーイズグループリーダーの記事を書くのはとても簡単に文章が出てきました。 むしろ制限された分量に誰を含める必要があるかが悩みになるくらいでした。 とてもたくさんのリーダーたちが音楽的な部分で、あるいは演技や芸能などにわたって目立ったエンターテイメント能力の力量を表出していました。 悩んだ末に▲比較的最近アルバム、シングルなどの活動経歴がある▲自分が作詞・作曲したり、プロデュースを担当した曲がある▲音楽マガジンの特性を考慮してソロの曲がある場合に限定しました。

 

しかし、ガールズグループのリーダーたちを紹介するために資料を集めたときには、この基準を満たすことができるケースを探すのが大変でした。 音源プラットフォームに掲載されるだけに、最大限ルックスへの称賛を排除して歌手として持つ長所を浮き彫りにしようとしましたが、容易ではありませんでした。 良いボーカリストとして知られている場合はしばしばありましたが...その他に音楽的な領域で頭角を見せたメンバー達はむしろリーダーではない場合がもっと多かったのです。

 

こうなると、彼女たちの役割が何か考えてしまうようになります。 「同じリーダーなのに、何が違うのか?」

 

韓国社会において「最年長」とはどんな存在なのか。 ここから考えてみる必要があります。 彼女たちは「長兄」とも異なります。 ほとんど「母親」代わりをしたり、性別を問わず、後輩たちのために多くのことを放棄しなければならない存在と見なされてきました。 それならば、ガールズグループでリーダーを務めているメンバーたちに期待される役割もこのような認識の枠組みから抜け出せていないのではないかと思います。

 

「母」、つまり誰かを見守ることだけが最高の美徳とされる母性神話の影。そこからいまだに抜け出せないような姿があちこちで観察することができます。 チームの外ではソロ音源を出したり演技に挑戦したりするが、グループでのリアリティー番組を数本見ると、彼女たちがグループ内でどのような役割を引き受けているのか簡単に分かるようになります。 彼女達はグループ内に限っては「優しいけど冷静なママ」「子供たちの言葉に固まる母」「少女のような母」のような定型化されたキャラクターで描かれています。

 

「今は年齢が重要じゃない。実力だよ」
アイドルシーンを問わず、年功序列を重視した「旧時代的流れ」を卒業することは韓国社会の弊害を無くす方法の一つとして言及されたりします。 しかし、アイドル産業の中ではそのような変化が依然としてボーイズグループにのみ可能なストーリーだと思います。 実力を優先する最新式のリーダー・システムの下で、ボーイズグループのリーダーたちは更に輝く存在になりました。 彼らは優れた能力でグループメンバーたちにインスピレーションを与え、最前線で騎手となって戦う姿を見せてくれます。 どっしりとして、素敵ですよね。 しかし、ガールズグループのシステムは依然として、あの時、あの時代の過去の時間に滞在しています。

 

#アイドルグループ、「家族ファンタジー」の延長

 

一つ面白い点は、ボーイズグループファンタジーでも依然として「家族の役割論」が消費される場合がかなり多いということです。 多数のリーダーたちは、ほかのメンバーやまたはファンたちによって、「強いカリスマ性でメンバーたちをうまく治めることができる父親像」か逆に「情は厚いが厳しい母親像」として描写されたりします。 あるいはグループ内で「父親のような役割」を遂行するリーダーを「母のような」メンバーが支えるようにメンバー同士の関係性が作られたりしますね。 「父と母のような面をすべて備えた」リーダーひとりがグループにカリスマを持たせていく姿が売り物になったりします。

 

長所は多いほどいいです。 すべての長所を兼ね備えているのはずいぶんと素敵なことです。 しかし、その「枠」の根拠が「父」と「母」の固定された役割論から出発しているとすれば...賞賛を少しためらうようになりますね。

 

韓国のアイドルグループが性別によってどのポイントを浮かび上がらせ、消費者を攻略するのか知ることができる端的な例が見えます。 ボーイズグループのリーダーがどんな役割をすべきか、ガールズグループリーダーがどんな役割をしなければならないのか明確に分離されているようです。 こうなってしまうと、すべてのアイドルグループリーダーが「長兄」「最年長」の方がましなようですね。 ガールズグループのリーダーたちが少々悔しいのではないかと思うからです。


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文中に出てくるリーダーに関する記事ですが、先日訳したmelonミュージックマガジンの「リーダー一斉表示」の記事の事だと思われます。

 

 

 

nenuphar.hatenablog.com

 

この記事を読んで思ったのが、果たしてセルフプロデュースがまだ盛んではないガールズグループに「リーダー」というものは必要なのか?という事です。これは完全に自分の体験からだけにしか基づかない私見ですが、女性だけの集団においてはひとりの「リーダー」を決めるよりは、例えばそれぞれの係のような担当を決めて責任をある程度分散させた方が円滑に行く場合が多いのではないかなと思ったのです。melonの記事では少女時代のテヨンがリーダーとしてあげられてましたが、少女時代には今は厳密にはリーダーがいないそうなので、結局グループができたての時はともかくある程度グループが長く続いて人間関係が出来上がっているグループの場合は、自然に役割分担もできているでしょうしリーダーがいてもいなくても同じという事なのではないかと。それでも便宜的にポジションとしてリーダーを決めるとしたらどうしても年長者という事になるだけじゃないかなとも思いました。文化的な差異はあれど、こういう個人的な人間関係に関してはそれほど大きい違いは実際はないんじゃないかなと思うのです。何か文化的な違いがあるとすれば、アイドル本人よりもそれを見る大衆の視線のではないのかなあと。

 

実際文中でもある通り、自作曲活動が増えているボーイズグループの場合はBIGBANGを筆頭に年齢に関係なく音楽的にグループを引っ張っていける人がリーダーになる傾向がありますけど(YGは全グループこのスタイルでWINNERに至ってはマンネラインがリーダーという)SEVENTEENはチーム別リーダーは年功序列じゃないけど全体リーダーは1番年長というのがわかりやすい感じです。

 

2NE1はYGの男子グループと同じく年齢に関係なくCLがリーダーでしたが、BLACKPINKはリーダーを最初から決めていないグループとの事なので、これからはリーダー不在グループも増えるかもと思ったり。最近はガールズグループの規模も大きくなっていっているので、人数も関係あるかもしれませんけどね。

【melon mag訳】<アイドル探求生活> アイドルグループのリーダー一斉表示:ガールズグループ編[ウェブマガジンウェーブ]

【melon mag訳】<アイドル探求生活> アイドルグループのリーダー一斉表示:ガールズグループ編[ウェブマガジンウェーブ]

 

パクヒア 2017.4.7

 

http://m.app.melon.com/musicstory/detail.htm?mstorySeq=4807

 

 

nenuphar.hatenablog.com

 

 

アイドルグループのリーダー一斉表示:ガールグループ編

 

韓国社会で通常ガールズグループに求められるいくつかの要件がある。 第一に、綺麗なこと。第二に、綺麗である。第三に、綺麗であること。冗談のように聞こえるが、実際に多くの関係者たちの間では外見こそが、ガールズグループを作る時に一番大事に考慮しなければならない要素として挙げられる。

 

概ねガールズグループは、ボーイズグループとは違ってファンダム人気よりも広く広がった大衆的な人気をもとに「強者」の位置を占めることになる。 ファンドム結束力が相対的に弱いために、最大限多様な世代や多様な集団の目に角が立たないような印象を与えるために努力しなければならない。 こうした理由から音楽的な力量やその他の様々な才能を浮き彫りにすることに先立ち、外観だけで引き上げることができる好感度を最大値に想定するのことが先だ。

 

しかし、その間にもグループのメンバー達は自分のキャラクターを確立するために絶えず多くの研究を重ねている。 その中でもグループを率いるリーダーたちは、グループ別個人別の固有なアイデンティティをアピールするため、いつも二倍努力している。

 

ボーイズグループリーダーの方と比較すると、音楽的には目立った活動を繰り広げている例がほとんどないという点が残念だ。 しかし、これがどうにも。 これも才能のある多くの韓国ガールズグループメンバーたちが打開しなければならない一つの関門だ。 ここに今日において(最も重要とされている)ルックスをはじめ、様々な魅力的な要素を持ったガールズグループのリーダーたちを選んでみた。彼女達への暖かい応援の声を待つ。


PRISTIN /ナヨン

今年3月21日にデビューしたPRINSTINEはSEVENTEENが所属しているPLEDISエンターテインメントから二番目に打ち出されたガールズグループだ。 ここにはMnet「プロデュース101」を通じて顔を知らせたメンバーたちが大勢所属している。 その中でもナヨンは最終的な11人に選ばれ、ガールズグループI.O.Iリーダーとして先に活動した履歴がある「新人なき新人」だ。

 

ナヨンは自分を説明する時、主に「反転(ギャップ)が魅力」という修飾語を使っている。 170cmを超える身長にふんわりと見える足。外見は清純な雰囲気を漂わせるが、主なポジションはラップだ。 "ストーン・ナヨン"というニックネームを持っているが、実際に後輩たちといる時には愛嬌が多いお姉さんだそうだ。 まだ彼女ラップの実力が優れていると評価することは難しい。 しかし、I.O.Iの活動を通じて得た経験値が彼女を今より優れた歌手兼一つのグループを率いる頼もしいリーダーの道に導くと信じて疑わない。

 

選曲リスト3
「Crush」I.O.I
「WEE WOO」PRISTIN
「Black Widow」PRISTIN

 

gugudan / ハナ

まだグクダン(九九の段)という名前が耳慣れない人たちが多いかも知れない。 あるいは「プロデュース101」とI.O.Iの活動を通じて高い認知度を確保した何人かのメンバーたちの名前を借りてきて「キムセジョンのグループ」もしくは「カンミナのグループ」と呼ぶ人々もしばしば目につく。 しかし、このグループには愛らしい人魚姫の演技を自然にこなしたセンターのメンバーがいて、彼女がまさにリーダーのハナだ。

 

ハナはメンバーたちの中でも特に華奢な体型をしている。 おかげでデビュー曲「Wonderland」では眠りから覚めたばかりの人魚姫の役割を引き受け、童話の中から飛び出してきたかのような演技を見せて 目を引いた。 現在活動中の「Girl Like Me」ではツンとして堂々として見えるキャラクターでナルシズムに陥った軽快な女性を演じている。 明るくて活発な雰囲気のメンバーの間で風変りなイメージを与えるメンバーだ。

 

選曲リスト
「Wonderland」gugudan
「雲の上を」gugudan
「私みたいな子(A Girl Like Me)」
gugudan


TWICE / ジヒョ

最も安定感をもってTVのライブステージを消化するTWICEのメンバーの1人として間違いなくリーダージヒョを挙げられる。 JYPエンターテインメントで10年という長い間練習生生活を行っており、Mnet「Sixteen」出演当時もこのような紹介にふさわしく安定的なボーカル、ダンスの実力でファンからの応援を受けた。

 

長い間待ち、その最後にデビューと成功という実を同時に得たジヒョは、これからもっと多くのものを見せることができる機会が生まれるだろう。 ボーカリストとしての能力値とエンターテイナーとしての才能、丸く輝く瞳に込められた情熱と好奇心まで存分に決められる舞台がジヒョにもっと多く与えられん事を。 長い時間ガールズグループTWICEのリーダーであり、誠実なミュージシャンとして大衆の記憶に残ることを祈る。

 

選曲リスト
「OOH-AHHみたいに」TWICE
「다시 해줘(もう一度して)」 TWICE
「KNOCK KNOCK」TWICE


RED VELVET / アイリーン

RED VELVETリーダーのアイリーンは多くのガールズグループのメンバーの中でも、「きれいだ」と「ハンサムだ」という言葉を同時に聞く数少ない人物だ。 先にSMROOKIESで顔を知らせてから着実にルックスで賞賛されてきており、デビュー以降は新しいミュージックビデオが出るたびに、彼女のきれいな顔が話題になるほど大きな関心を受けた。

 

他のグループのメンバーたちに比べて相対的に遅い年齢(満23歳)でデビューしたが、ルックスとダンスの実力など自分だけの強みをベースに着実にファンを増やしているところだ。 コンセプト消化力も優れている。 溌剌としてにぎやかな「レッド」コンセプト、多少重厚で上品な「ベルベット」コンセプト、いずれも楽々と消化し、RED VELVETのリーダーとしての役割を果たしている。

 

選曲リスト
「Happiness」Red Velvet
「Automatic」Red Velvet
「Rookie」Red Velvet


EXID / ソルジ

EXIDリーダーのソルジがどんな歌手かと聞かれれば、特に迷うことなく、l「歌の実力が高い歌手」と答えるだろy。 MBC「覆面歌王」を通じてその名を知らせたソルジはその後、MBC「デュエット歌謡祭」でも長い間出演し続けながら様々なジャンルの曲を見事に消化して歓呼を受けた。

 

クールなディーヴァタイプのボーカルだが、韓国大衆が好む切ないバラード的情緒も無難に表現する。 しかし、華やかなサウンドで作られたEXIDの曲を歌う時だけはとても違った姿を見せてくれる。 個性に溢れる残りのメンバーの間で鋭い高音で正確に音を貫き、EXIDの曲全般に堅固な安定感を与える役割をしている。 ここではソルジがバラード・グループ2NBとして活動していた時代の曲も少し紹介してみる。

 

選曲リスト
「上下(ウィアレ)」EXID
「8282」ソルジ(EXID)ドゥジンス
鍾路で(Feat.PKヘマン)」ソルジ


Girl's Day / ソジン

久しぶりにカムバックしたGirl's Dayは、タイトル曲「I'll Be Yours」を通じてグラマラスなイメージを誇示している。 チーム名の通り「少女」のイメージを思い浮かべたとしたら、成長しすぎてしまった彼女たちを直訳して受け入れがたいほどだ。 そして今、彼女たちが伝えんとする「成熟した女性」のイメージを生かすためにはリーダーソジンが持っているセクシーなイメージが大きな力になる。

 

しかし、ソジンはすでにソロ曲やドラマOSTに数回参加し、ボーカリストとしての願望を表したことがある。 トレンディなボーカルというよりは1980、90年代に聞くことのできた清純なボーカルを連想させるかすかなボイスを持っている。 おかげでどんな曲、どのようなフューチャリングとも無難に合う。 Dok2と一緒に撮った「Finale」、Block BのZICOが客演したドラマ"仮面"OST「痛い」などをはじめ、Girl's Dayのメンバーヘリが主演を務めたtvN"応答せよ1988"OST「毎日あなたと」を歌ったりした。

 

選曲リスト
「I'll Be Yours」Girl's Day
「痛い」ZICO&ソジン
「毎日あなたと」ソジン


少女時代 / テヨン

ガールズグループのリーダーたちの中で音楽的に一番目立った活躍を繰り広げているメンバーといえば、やはり少女時代のテヨンを挙げなければならないだろう。 デビュー後ドラマのOSTで何度も注目を受け、少女時代のグループ活動に続き、ユニットTTS活動を通じて才能の豊かなパフォーマーとしての能力もまた証明した。 このような過程を通じて、テヨンはファンドムの外の大衆からも均等に愛を受け、歌手として自分の立場を固めてきた。

 

2015年、彼女は童話に出てきそうな神秘的なルックスを披露し、ソロミニアルバム「I」を発表した。 このアルバムはさまざまな面で非の打ち所がない高い完成度を誇り、「ソロ歌手テヨン」いうイメージを大衆に刻みつけた。 ただ、今の段階では歌以外にエンターテイナー的気質を発揮できる演技、芸能活動などには大した欲がなさそうだ。 その代わりに、テヨンは堅実な音楽活動を通じてれっきとしたソロ・ボーカリストとして定着した喜びを自分のファンと分かち合っている。

 

選曲リスト
「Twinkle」少女時代-テティソ
「I(feat. Verbal Jint)」テヨン
「11:11」テヨン

 

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以前ボーイズ編を訳したmelonの記事
のガールズ編でした。
この後訳す予定の「アイドル話」シリーズに関連のある内容なのでとりあえず先に。

【ファーストメディア訳】アイドル話⑤ アイドルバラエティ神話は生きているか

【ファーストメディア訳】アイドル話⑤ アイドルバラエティ神話は生きているか

 

2017.4.21 10:15 パクヒア

 

アイドル話
韓国にはすでに数百人にのぼるアイドルがいる。 全体人口数に比べるといくらもない数字だが、社会的に彼らが占める割合は様々な面で少なくない状況だ。そして大多数の人々は気楽に軽い気持ちで彼らを消費するが、見えない裏には気を使っている色々な話が見え隠れしている。 そこでアイドルたちが成功の軌道に進入するためどのような熾烈な努力を傾けていて、その過程でいかなる心理的苦痛を経験しているのか、また、どのような悩みをするのかなど、関係者らの言葉と素朴な経験を借りて何度か記録を残してみようと思う。

 

http://www.thefirstmedia.net/news/articleView.html?idxno=34152#_enliple


この4月13日、MBC長寿バラエティ番組「私たち結婚しました(以下ウギョル)」が再び廃止説に包まれました。 2008年に最初の放送を開始し、シーズン4まで命脈を維持してきた「ウギョル」はアイドルファンの間で特に歓迎されないバラエティプログラムの一つです。 おかげで、毎シーズン終了を知らせるたびに廃止のニュースが誤って伝えられ、激しい「歓迎」のあいさつを受けたりします。


ファン達からすると「ウギョル」は強力な権力者である地上波放送局が「幻想をぶち壊そう」と促しているように見えるプログラムでした。 ファンやアイドルが一緒に作ってきたファンタジーの中に第三者が突然介入するのです。 これを「ビジネス」という名目の下で正当化するという印象を与えたのでしょう。 ところが事務所各社は、地道にこのプログラムに自社所属のアイドルたちを送り出しました。 一見会社の立場からしても得にならないプログラムのようですが、しばらくの間はこの番組を通じてアイドルたちが得る認知度が演技やその他芸能出演などへとつながり、大きな利益を得たのです。

 

アイドルグループのメンバーたちは「ウギョル」を通じて「夫」としてどれほど堂々としている姿を持っているのか、「妻」としてどれほど愛嬌があって料理の実力が優れているかなどを見せることができました。 ファンダムの外に置かれた一般大衆に自分たちがどれほど社会生活に適合した人なのか知ってもらえたのです。アイドルがただ若くて分別のない存在ではなく、無難に夫婦生活に耐えられる存在だという印象を与えるにはこれほど適したプログラムはありませんでした。

 

しかし、今はちょっと雰囲気が違います。
「以前のようにぱっと注目を浴びる事はできないようだけど?」
シーズン序盤までは「ウギョル」に出演したメンバーが所属するグループに対する関心が急速に高まったりして、これにより個人を含めてグループの大多数が有名になることができるチャンスと直結されたこともあります。 しかし、すでにバーチャル結婚ファンタジーは陳腐なものになってしまいました。 画面の中でアイドルたちが提示する健康な夫と愛しい奥さん像は退屈で型にはまったキャラクターに転落し、ある瞬間から「ウギョル」は「失言しなければマシ」なプログラムになってしまったのです。

 

#バラエティ型アイドル、もう一度誕生することができるだろうか?

 

韓国アイドル市場はこれ以上TV局のステージ中心主義には帰らないでしょう。 YouTubeや各種SNSポータルサイトアプリが強力なマーケティング手段として位置付けられ、一部のケーブルチャンネルのプログラムと音楽芸能を除いたTVプログラムは、ファンドムを確保した後に副次的に取る広報手段という程度に過ぎなくなったのが現実です。

 

変化の原因として、いくつかを挙げることができます。 第一に、アイドルがあまりにも多くなったからです。 大衆を気にする前に固定ファン層を確保すること自体があまり簡単ではなく、これを痛感した事務所各社は、バイラルマーケティングのようにより迅速かつ果敢な反応を引き出すことのできる手段を通じてファンを集めるために努力しています。 また、アイドルの数が増え、芸能番組で見せられるキャラクターもまた限られたものになるしかないという限界にぶつかりました。 上で例に挙げた「ウギョル」が代表的な事例です。

 

このような変化を察知したTV局側も方針を変えました。 最初からアイドルをテーマにしたプログラムを作り始めました。 MBC Every1「週刊アイドル」からJTBC「ガールスピリット」「よく食べる少女たち」など、企画も実に多様です。 しかしその結果、アイドルたちにとってはより厳しくなりました。 それらのプログラムにはアイドル「だけ」が登場するために、その多くのグループの間でより必死に自分をアピールするために努力せざるを得なくなったのです。 例えば、最近活動中の大半のボーイズグループには「ガールズグループのダンス」を自分の特技として紹介するメンバーたちが必ず一人か二人づつは存在します。

 

「ガールズグループのダンス」が得意な子たちはバイラルマーケティングやケーブルテレビのバラエティ番組などを通じて皆、一・二度は光を見ることができるようになりました。 しかし、それもしばらくの間のことでした。 みんなが似たキャラクターと認識され、残った一人や二人が「芸能スター」として浮上する機会は消えました。 どんな芸能番組に出演したとしても、すでに大半が2008年~2010年の間に大きく活躍したバラエティ型アイドルたちがやってきたものであるだけに、大衆に新鮮な印象を与えるのは難しいという話も多いです。

 

二番目の理由は、この数年間で海外ファンドムがすばらしく大きくなったという点です。 もはやアイドルグループのメンバーたちは芸能番組にレギュラー出演する代わりに、ある程度の人気を得るや否や海外ツアー公演に出ます。 空席はリアルタイム放送やアプリ、各事務所の公式YouTubeチャンネルが満たしてくれます。 自由奔放で茶目っ気あふれる姿、気さくな対話シーンのようなものが盛り込まれたコンテンツは、国内ファンドムも海外ファンドムもカバーできる手段です。

 

すでにオンラインコンテンツを通じてアイドルたちの多様な姿を見守ってきたファンの中には、時間に合わせてTVを見る代わりにYouTubeにアップロードされた「編集動画」だけを探して見る人も少なくないです。 最近ではいくつかの韓国アイドルたちが海外のバラエティ番組やリアルタイムSNS中継に「優れたK-POPトップランナー」として出演していて、それらの過去のSBS「ランニングマン」やMBC「無限に挑戦」ゲスト出演時よりも短い映像がより貴重なトロフィーのように思われることもあります。

 

#よく食べる少女たち、よく笑わせる少年たち

 

アイドルシーンの外で起きた大きな変化もあります。 最近になってバラエティ番組に出演するアイドルメンバーに対する不用意な発言や行動を批判する声が高まりました。 特に喜ばしいことは、以前に比べて驚くほど多くの人たちがガールズグループのメンバーに対する悪口について「暴力的だ」とはばかることなく指摘するという点です。 最も多くの批判を受けた番組としてはJTBC「知っているお兄さん」MBC「ラジオスター」tvNSNL KOREA」などを挙げることができると思います。 当該番組で固定MC(パネラー)を務めている人たちは、ガールズグループのメンバーたちに絶えず愛嬌を要求したり、ルックスへのコンプレックスを茶化したり、口数が少ないという理由で不快な気持ちを現わして頻繁に問題になったりしました。

 

事実上、ボーイズグループに比べて大衆的な人気を重視するガールズグループの場合は、依然として「バラエティ神話」に頼るしかないのです。 「よく食べる少女たち」というプログラムの内容を覚えているでしょうか? 放送に出た全ての女性アイドルたちは同じように、あるいは他人よりもっとたくさん食べる様子を見せなければいけませんでした。 ところが皮肉なことは、全員が熱心に最善を尽くして食べる姿を見せてしまった結果、誰も突出して目立つ事がなかった点です。 そうなればなるほど、より積極的に食べ物を食べる姿を見せなければいけませんでした。 見る人が戸惑って心配するほどに短い時間内に多くのものを、それも「イメージが壊れないように」食べなければなりませんでした。

 

このプログラムだけではありません。 しばしばバラエティ番組に登場するガールズグループメンバーに「こんなに小さくて痩せててかわいいなんて」という称賛(と主張するので)と「よく食べるからいいね」という称賛(それも称賛だと主張するので)が同時に行われたりもします。 逆にあまり食べないと「プロらしくない」「猫かぶりだ」という非難を受けなければならないのに、です。 結局、「よく食べる少女たち」は多数の韓国芸能プログラムがこれまで女性アイドルたちにどれほど歪んだ強要をたくさんしてきたのかを示す代表的な事例として残りました。 また、誤った男性中心的ファンタジーがどのようにして不快感を招く恐れがあるのかを教えてくれました。

 

程度や形態には若干の違いがありますが、当惑するような環境を耐えなければならないのは、ボーイズグループメンバーたちも同じです。 外見が美しいという理由で褒めているのを口実にしたからかいを受けたり、望まない女装を強要されながら戯画化の対象に転落したりもします。 たまに女装を試みたボーイズグループメンバーたちを「女装したら絶対笑わせなければならないのか。 ああいう行動が女性嫌悪なのだ」と批判する方々がいらっしゃるけれど、バラエティに出たアイドルの立場からすると、このように定型化された笑いコードもまた、自ら選択したものではない場合が多いです。

 

いくら過去の地位を失ったとはいえ、まだ生存ゲームのルールを握っているのは「失敗したら女装!」という罰則を準備した方ですから。男性アイドルたちが女性、トランスジェンダーなどさまざまなマイノリティが持つ痛みに無関心であることを批判することもできます。しかし、これらの状況への理解もある程度必要だというのが私の意見です。アイドルたちの立場では、どのような行動がどんな行動が正しいか正しくないという価値判断をする暇もなく開始されて終わる撮影が多数ですから。


#プロの態度とは何か

 

初めに「ウギョル」の話を紹介しながら、アイドルがバラエティ出演を通じて得られる利得が以前より減ったと話しました。 しかし、少ない分量でも芸能番組に出演しなければならない理由自体は無くなったわけではないので、着実に出演はするでしょう。 それなら重ねてバラエティプログラムでアイドルたちが取るべき「プロフェッショナルな態度」とは果たして何でしょうか。 下記の例はいずれも実際の状況でありませんが、特定の場面が浮かんだとしたらただの偶然です。

 

①ガールズグループのメンバーAは不服そうな様子で「どうしてそんな顔をしてるの?」と言う男性MCに対して、にこやかに笑いながら「私元々喋るのがあまり得意ではなくて...」と釈明した。

 

②ボーイズグループのメンバーBは女装して出演し、ガールズグループのメンバーの踊りを誇張して踊った。

 

③ガールズグループのメンバーCは他のパネラーがゲームでみんな脱落する中、最後まで残って放送分量を独占した。

 

④ボーイズグループのメンバーDは、お膳の前で「家長が先に匙を持ってから食べましょう」と話した。

 

多分これ以上の「アイドルバラエティ神話」が出ない理由の一つは、徐々に多くの大衆が変化しているためだという気がします。 以前は無意識に笑って許していたものが不快感を誘う要素だと認識され始めたからです。 多くの人々が、若い身で不快な言葉を聞いて戯画化されることを強要されるアイドルたちに加えられる暴力を直視するようになりました。しかし、このような状況でも「バラエティ神話」を引き続き有効な仮説として持って行かなければならないなら、私は随所で起きている敏感で厳しい批判を着実に支持します。


ただし、上記の問題の答えは皆正解! いまだにあの人たちにあれ以外の選択肢は、あるようでないのですから。


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アイドルバラエティの話でした。これは確実に日本からの影響でしょうかね。今のジャニーズもですが、それ以前の昭和のソロアイドル時代からバラエティはアイドルに必須の仕事だったようなので。
(流石に仮装デート番組まででウギョルみたいなものは日本ではないみたいですが)内容への批判も大体似たような感じです。

 

個人的にアイドルが出るバラエティ番組が好きなのでそのアイドルへの興味のあるなしに関わらず一回は見るようにしてるのですが(面白くなかったら途中でやめますが笑)バラエティを安心して見られるアイドルは男子だと神話・スーパージュニア・2PM・BTOBくらいかと...2AMもすごかったし数は少ないけどBIGBANGも安定感が(スンリ...)。この人達はバラエティとは何かとかなんのためにやっているのかとか、どうやったら楽しませられるのかという基本を理解してるように見えます。若くてバラエティ慣れしてないグループでも企画次第でただ一生懸命にミッションをこなすだけで充分可愛いし笑えるというのもあるんですが、その上で求められてるものを理解して越えようというのを能動的にやってるのが一段上だなあと思います。特に個人技だけでなく団体芸が完成しているのがすごいなと。お互いのキャラクターを自分のもメンバーのも客観的にわかってないとできないし、笑いはある意味最高のホスピタリティだと思うので。何よりも本人たちが楽しんでやっているように見えますし。特にスーパージュニアと2PMは文中に出てきた2008〜2010にバラエティで活躍していて、この2組がアイドルバラエティのハードルをいい意味でも悪い意味でもめちゃくちゃあげたのではないかなと思いました。
(この2組が下手に色々やらされたし出来すぎたばかりに...)

 

でも、お笑いのテクニックってアイドルには本来必要ないはずのもので事務所でトレーニングしてくれるわけでもなさそうだし、本人の資質の部分も大きいから難しいのであって、だからこそ企画する方がよく考えなきゃいけないものなんだろうなと思います。楽しませ方や笑わせ方にも色々ありますしね。
パフォーマンスだけではどうしても覚えられなかったメンバーをバラエティ見たら一発で覚えられた経験が少なくないので、うまくハマれば大きいとはおもうのですが...

 

文中でそうだなあと思ったのが「最近のアイドルはちょっと人気が出たらTVバラエティにレギュラーで出るより海外ツアーに出てウェブ動画で人気をキープする」という話です。まさにこの時代のこの手法で人気が出たのが防弾少年団のあたりだと思うのですが、一般知名度よりもファンドムの規模がはるかに大きくなった結果、グループ名は有名だけど個人仕事でTV(バラエティに限らずドラマや映画なども)にあまり出ない個々のメンバーの知名度はあまりないという事態になっている気がします。その辺りはこれからやっていくという感じなのかもしれませんが、男子Gと女子Gが違う道に進んでいってるなあと。女子の場合は個人メンバーの一般知名度はあるけど、実際所属するグループ全体はそれほどという逆パターンが多い感じがします。

 

女性グループだと何故かSISTARは安心して見ていられます。あんまりバラエティ出ないけど。

このKドルの曲はこの曲をサンプリングしてるというのをただ貼っていくだけの記事【SMエンターテイメント編】

「このKドルの曲はこの曲をサンプリングしてるというのをただ貼っていくだけの記事」
SMエンターテイメント編です。

 

 

nenuphar.hatenablog.com

 

 

Super Junior
 
SPY SUPER JUNIOR 슈퍼주니어 'SPY' MV - YouTube
 
Get Smart theme / Irving Szathmary Get Smart Original Theme - YouTube
 
「Get Smart」(それ行けスマート)はコメディスパイアクションらしいのでSJにぴったりかも。


少女時代

 

The Boys

Girls' Generation 소녀시대 'The Boys' MV (KOR Ver.) - YouTube
 
It Takes Two / Rob Base & E-Z Rock - YouTube
 
Lips Girls' Generation 少女時代 (SNSD) Lips Jap | Rom | Eng Sub - YouTube
 
Take me to the Mardi Gras / Bob James - YouTube

 

SHINee
 
Replay SHINee 샤이니 '누난 너무 예뻐 (Replay)' MV - YouTube
 
Dance Tonight / Lucy Pearl Lucy Pearl - Dance Tonight (HQ) - YouTube
 
SHINeeもですがSMの曲はわりと細かく分かれた曲のパートがモザイクみたいに複雑に組み合わされてる曲が多くて、リフやサビにサンプリング部分を直接的に持ってくる事が多いようなのでわりとわかりやすいかもしれません。
 
Best Place SHINee - Best place (내 곁에만 있어) - YouTube
 
One for U / DJ Okawari DJ Okawari - One For U - YouTube
 
Juliette SHINee 샤이니 'Juliette (줄리엣)' MV - YouTube
 
Deal With It / Corbin Bleu Corbin Bleu - Deal With it - YouTube
 

차라리 때려 (Hit Me) SHINee- 차라리 때려 (Hit Me) lyrics [Eng. | Rom. | Han.] - YouTube
 
Case of You / Marques Houston Marques Houston - Case of you LYRICS! - YouTube

 
One for Me

그녀가 헤어졌다 (One for Me)- SHINee Color Coded Lyrics - YouTube
 
Everytime I / Mario Vazquez Mario Vázquez - Everytime I - YouTube

 
사랑의 길 (Love's Way) SHINee - Love's Way (SHINee World) - YouTube
 
Tender Love / Force M.D.'s - YouTube
 
このへん4曲はほぼカバーなのでは...って感じなんですが、一応カバーサンプリングという扱いみたいです。 Love's Wayの原曲はBackstreet BoysとかUsherとか色んな人がカバーサンプリングしてる曲なんですが、そういえば中野サンプラザのいちばん最初のショーケース(KeyがPerfumeをパフォーマンスしていたあの時)でテミンが私物プレゼントに何回も見たと言ってUsherのDVD出してたのを思い出した。

 

Alarm Clock [EngSub] SHINee - Alarm Clock - YouTube
 
A Few More Kisses to Go / Isaac Hayes Isaac Hayes - A few more kisses to go - YouTube

 
Seesaw 샤이니 seesaw - YouTube
 
And This is Love / Gladys Knight & the Pips
https://itunes.apple.com/jp/album/and-this-is-love/id910921154?i=910921245&uo=4&at=10l8JW&ct=hatenablog

 

f(x)
 
Pinocchio(Danger) f(x) 에프엑스 '피노키오 (Danger)' MV - YouTube
 
Razor / Kristine Elezaj - YouTube

(サブOriginal Razor by kristine Elezaj - YouTube)
 
これは全トラック使ってるのでやっぱりカバーに近いですかね。Hot Summerはカバー扱いみたいなんですが。f(x)と初期SHINeeはこういうのが結構多いですが、勝手にはやにえソングと呼んでいます。そんなに知られてない曲を買い付けてタイトル曲として蘇らせる手腕が凄いというか。

 

Lollipop (feat.MIC) [HD] f(x) & Mic - Lollipop MV - YouTube

(これは中国語バージョンですが、韓国語バージョンではSHINeeフューチャリングしてます)
 
Make It Funky / James Brown James Brown - Make It Funky - Soul Train 1973 - YouTube

 

SHINeeとかf(x)はいっぱいサンプリング元ありそうですね。

 
EXO
 
XOXO

EXO-K XOXO (Color Coded Hangul/Rom/Eng Lyrics) - YouTube
 
Girlfriend / Bow Wow and Omarion Bow Wow ft Omarion- Girlfriend - YouTube
 
Red Velvet
 
Talk to me - YouTube
 
RealLove / Mary.J .Blige
https://itunes.apple.com/jp/album/real-love-live-at-universal-amphitheatre-1998/id954390122?i=954390160&uo=4&at=10l8JW&ct=hatenablog
 
有名なものばかりですがとりあえずざっと貼ってみました。調べるのはそんなに大変じゃなくてもまとめるのはなかなか手間がかかりますね。あまり動画を貼るのは好きではないのですが(重くなるので)ここぞとばかりに思いっきり貼ってしまいました。JYPがあまり調べられなかった...しかしこういうのは本職DJの方が断然詳しいと思いますので今回限りにしておきます。

PSYとかEPIKHIGHとかヒップホップ系だと勿論もっとたくさんあるんですが(1曲に何曲も使ってたり)そもそもhiphop 自体が2枚のレコードを同時にかけるという手法から始まったそうですし、根本が他の曲からトラックをひっぱってきて組み合せで作ってきたジャンルなので当然といえば当然でした。


しかし韓国ではヒップホップが人気ジャンルの割にはサンプリングへの理解が一般的にまだあまりなく、特にアイドルとヒップホップの関係が深くなるにつれて知識や認識がない層が単純に「パクリだ」「盗作だ」という風に断じて論議に巻き込まれたりということがよくあるようです。最近でもGDだけでなくCRUSHの曲がエリック・ベリンジャーの盗作だと騒がれてエリック本人が否定したり、ZICOの亀甲船が同じループサンプルを使っている他の曲の盗作ではという疑惑をかけられたりという事もありましたね。
ヒップホップにおけるサンプリングに関しては詳しく書かれたRhythmerの翻訳記事が公開されていますのでリンクを貼っておきます。
サンプリングを語る by RHYTHMER – BLOOMINT MUSIC

 
次回は「Kドルカバーソング集めてみた」でもやってみたいです。振り返れば SHINee第1集なんかは半分以上カバーかカバーサンプリング曲だった...。

このKドルの曲はこの曲をサンプリングしてるというのをただ貼っていくだけの記事【YG+他事務所編】

Kドルの曲は結構有名な曲をサンプリングしてたり、他の曲を丸々ダイレクトサンプリング(全部のトラックをそのまま使ったりする。カバーとの境目が曖昧な曲もありますが)として使ったりするものが結構あるんですけど、時々起こるパクリ騒動を見ていて元ネタと比べてきいたら面白いかなと思ったのでただただ並べて貼っていこうと思います。 みんな知ってるのもいっぱい出てくると思いますが、まとめて見たら便利かなくらいのやつです。
 (動画貼ったらすごく重くなったので2つに分けました)

 

「このKドルの曲はこの曲をサンプリングしてるというのをただ貼っていくだけの記事」
YG・ZICO・防弾少年団・EXID・I.O.I編

 

BIGBANG
 
This Love
BIGBANG - THIS LOVE M/V - YouTube
This Love / Maroon5
Maroon 5 - This Love - YouTube
 
原曲も有名だしタイトルに原曲をつける事でサンプリングしてますってわかりやすくしてる例ですね。
 
How Gee
BIGBANG - HOW GEE M/V - YouTube
 
Black Machine / How Gee
Black Machine "How Gee" Official Videoclip - YouTube
Blue Suede Shoes / Carl Perkins
YouTube
 
BLACKMACHINEは強烈なリフが色んな曲に使われてますね。タイトルに拝借したアーティストの名前をつけるパターン。
 
But I Love You (GDソロ)

 Big Bang-But i love you - YouTube
 
Rhu / Redd Holt Unlimited

 Rhu - Redd Holt Unlimited - YouTube
 
G-Dragon
 
Nirilia

 G-DRAGON_0829_M Countdown K-CON in LA_늴리리야 (ft. Missy Elliott) - YouTube
 

늴리리야 / 韓国民謡

경기민요 늴리리야, 양산도, 밀양아리랑 - YouTube
 
High High (GD&TOP) 

[MV] GD&TOP - High High HD - YouTube
 
La Di Da Di / Doug.E Fresh and Slick Rick

 Slick Rick & Doug E. Fresh - La Di Da Di (Full Version) - YouTube
 
"people in the house"あたりが使われてますね。わかる人にはわかるという部分使いがサンプリングのお手本みたいな。


Coup'DEtat
G-DRAGON - COUP D'ETAT M/V - YouTube
 
The Revolution Will Not be Televised / Gill Scott-Heron Gil Scott-Heron - Revolution Will Not Be Televised (Official Version) - YouTube
 
これも元ネタの曲を知ってるとすぐわかる使い方ですね。サビというかタイトルになってる部分なので。
 
SOL
 
I Need a Girl (feat. G-DRAGON) TAEYANG - YOU'RE MY/I NEED A GIRL M/V - YouTube
 
Girls,Girls,Girls / Jay Z feat. Q-Tip, Slick Rick and Biz Markie Girls Girls Girls Instrumental - Jay Z - YouTube


Intro(RIZE)

 TAEYANG - Intro (Rise) 2014 [AUDIO] - YouTube
 
Everybody Wants to Rule The World / Tears for Fears Tears For Fears - Everybody Wants To Rule The World (Official Video) - YouTube
 
Body
YouTube
 
We Are Family / Sister Sledge
Sister Sledge - We Are Family - YouTube
 
この辺はラップ部分やベースのリズムに使われていてほのかな香り...っていうくらいですかね。BPMも変えてあったりするし。
 
V.I.(スンリ)
 
Gotta Talk to U (할말있어요)

 SEUNGRI - 할말있어요(GOTTA TALK TO U) M/V - YouTube
 
Hustlin' / Rick Ross 

Rick Ross - Hustlin' (Official Video) - YouTube


CL
 
MTBD 

2NE1 - "멘붕(MTBD)" LIVE PERFORMANCE - YouTube
 
Bad Boys by Inner Circle

 Inner Circle - Bad Boys - YouTube
 
Lifted 

CL - 'LIFTED' M/V - YouTube
 
Method Man / Wu-Tang Clan

 Wu-Tang Clan - Method Man - YouTube
 
2曲ともサビ部分に元ネタフレーズ(MTBDはwhat you gonna do when they come for you?) を使うというオーソドックスなタイプです。
 
Crush feat. Zico
 
OASIS

 [MV] Crush(크러쉬) _ Oasis (Feat. ZICO) - YouTube
 
Who U Wit? / Lil Jon and The East Side Boyz Who You Wit - Lil Jon & The East Side Boyz - YouTube
 
ヘイ!ヘイ!


防弾少年団
 
Am I Wrong

 [BTS - Am I wrong] Comeback Stage | M COUNTDOWN 161013 EP.496 - YouTube
 
Am I Wrong / Keb' Mo'

 Keb' Mo' Am I Wrong - YouTube
 
これはサンプリングというよりカバーに近いかも?ブックレットにもクレジットが入ってますが原曲を中に取り込んだ感じですね。


Cypher Pt.4 

BTS (방탄소년단) – CYPHER PT.4 [Color coded Han|Rom|Eng lyrics] - YouTube
 
Strangers /SFB

 SFB - Strangers (prod. Spanker) - YouTube
 
これはサンプリングというか、全く同じトラックを最初から最後まで使っていますね。ちなみに元の曲の方はオランダ語の曲です。

(ツイッターの方でご意見があったので少し追記しておきます。「Cypher4」が発表された後でこの曲のPDだったTricky Stewartがこのトラックの元トラックが2015年に既にSFBの曲に使用されていたのを知り、結果的にサンプリングみたいになったという経緯がある曲です。Tricky Stewartと共同で作業をしていたSFB「Strangers」のプロデュースを担当したアムステルダム出身プロデューサーのSpankerが自国でやった仕事だったために起こったミスだそうですが、今は一応サンプリングという扱いになっているようです。ちなみにSpankerとSFBはNew Waveという同じグループに所属しています。補足でした)

 


 
Born Singer

 Born Singer by 방탄소년단 - YouTube
 
Born Sinner / J.Cole feat. James Fontleroy 

YouTube
 
これもほぼコーラス部分をそのまま使っているんですが、原曲がsinnerなのにsingerに変えてるのが空耳的というか...でもKPOPは英語→韓国語で結構こういうのありますね。 (なので日本語バージョンの空耳感を笑えない)
 
Coffee 

[BTS (방탄소년단) - Coffee [O!RUL8,2? ~ 1st Mini Album] - YouTube{
 
커피를 마시고 / Urban Zakapa 

Urban Zakapa - Cafe Latte, 어반자카파 - 커피를 마시고, Remocon 20121031 - YouTube
 
これもクレジットがありますし、モロにサビを使っているのでカバーと呼んだ方がいいのかな?
 
ホルモン戦争

 [MV] BTS(방탄소년단) _ War of Hormone(호르몬 전쟁) - YouTube
 
Here We Go(Live at the funhouse) / RUN-DMC

 YouTube

 

어른아이大人子供

어른아이 by 방탄소년단 - YouTube

 

Celebrate / Common 

Common - Celebrate (Official Video) - YouTube

 
Agust D
 
Agust D

 Agust D 'Agust D' MV - YouTube
 
It's A Man's Man's Man's World / James Brown

 James Brown - It's A Man's Man's Man's World (Official Video) - YouTube

 

Tha Last

07. 마지막 (The Last) by BTS | Free Listening on SoundCloud

아저씨OST

[영화음악 / 영화 OST] 아저씨 - Mad Soul Child "Dear" (가사 자막) - YouTube

SUGA 의 Maschine mk2 review - YouTube

 

防弾少年団とかYGは元ネタいっぱいある&詳しく調べてる方もいるみたいなので気になる方はそちらへ...

 

EXID
 
HOT PINK

 [EXID(이엑스아이디)] HOT PINK 핫핑크 Music Video - YouTube
 
Get On the Good Foot / James Brown

 James Brown - Get On The Good Foot - YouTube

 

I.O.I
 
Whatta Man(Good Man) 

YouTube

 

Whatta Man / Salt-N-Papa

Salt-N-Pepa - Whatta Man - 8/13/1994 - Woodstock 94 (Official) - YouTube
 
What a Man / Linda Lyndell 

Linda Lyndell - What a Man [1968] - YouTube
 
これは大元はタイトルも同じですしリファレンスって感じでしょうかね。リフも同じですが。

 

SMエンターテイメント編に続きます。

 

nenuphar.hatenablog.com

 


 

おまけ
サンプリングというわけではないんですが、初めて防弾少年団のFIRE(불타오르네)を聴いた時に思い出したのはTYGAのDOPEだったという若干ややこしいことを思い出したので貼っておきます。
 
FIRE(불타오르네) / 防弾少年団

DOPE / TYGA feat. Rick Ross
 
 
 

【ファーストメディア訳】アイドル話④ アイドルの「リアルタイム」を共有するということ

【ファーストメディア訳】アイドル話④ アイドルの「リアルタイム」を共有するということ

 

2017.4.13 18:04 パクヒア

 

アイドル話
韓国にはすでに数百人にのぼるアイドルがいる。 全体人口数に比べるといくらもない数字だが、社会的に彼らが占める割合は様々な面で少なくない状況だ。そして大多数の人々は気楽に軽い気持ちで彼らを消費するが、見えない裏には気を使っている色々な話が見え隠れしている。 そこでアイドルたちが成功の軌道に進入するためどのような熾烈な努力を傾けていて、その過程でいかなる心理的苦痛を経験しているのか、また、どのような悩みをするのかなど、関係者らの言葉と素朴な経験を借りて何度か記録を残してみようと思う。

 

http://www.thefirstmedia.net/ko/?p=33659


スターリアルタイム個人放送のアプリ販売開始の知らせが伝わった時、いくつかのアイドル所属事務所の関係者が尋ねてきました。

「これで記事を書けそうですか?」

当時、私は会社を辞めて一人で本を企画していたところでした。 この時までに私が気になったのは、この「リアルタイム放送」のアイデンティティだったのです。 アプリを通じて提供されるスターの個人放送が、芸能メディアにとって既存のTVコンテンツと同じ概念で受け入れられるものなのかと思いました。 それで内部に在職中の記者たちに聞いてみました。 下は私と似たようなキャリアの記者たちが交わした対話です。 多分もっとキャリアが長い先輩記者同士は、これと関連してもっと簡潔に話を終えていたかもしれません。

 

A記者:これはすべて記事化するの? 私たちにはまだ話がないけど。


B記者:多分そうだよ、リアルタイムで上がってくること自体が大きいんじゃない。 YGから記事が載りそうだね。

 

すべての芸能メディアが積極的に乗り出して記事を掲載したわけではなかったです。 しばらくは、そのアプリを開発したポータルと記事提携を結んでいるいくつかのメディアを中心にモニタリングが行われました。 そして数ヵ月後、有料コンテンツが発売されました。

 

A記者:有料の部分も記事化するのか。それはすごくお金がかかりそう。

 

B記者:私もモニタリングはちょっとしたいんだ。 どんな内容か気になるでしょ。

 

C記者:幸いなことに、企画会社側でIDとパスワードをくれるって。

 

B記者:ほんと?俺昨日ちょうど買ってみたところだよ。タダでもらえるって知らなかった。

 

対話が行き来していた途中、急に不快な気分が押し寄せて来ました。 新たなプラットフォームが登場したという事実そのものに集中したあまりに、本当に大切な話をカットしてはいないか。 そこでいくつか質問をまとめてみました。 第一に、アイドルグループのメンバーたちにとって「リアルタイム」とは何を意味するのか? 第二に、アイドルの「リアルタイム」をお金を払って買うというのはどんな意味を持つのか?

 

徹底的に作られた状況においては、リアルタイムの生放送舞台とカメラの前に立つということは、数回の検閲と厳しい練習過程を経た作業の産物なんです。 しかし、ライブのアプリを通じて中継される「リアルタイム」をのぞくと、アイドルメンバーが美容院に行ってメイクと髪の手入れを受けたりというスケジュールを消化することの一部が含まれているというよりも、かなり私的な時間内にカメラを踏み入れたような感じがします。

 

例えば部屋でオンラインゲームを楽しむとか、一人で散歩に出かけたり、ホテルの部屋でご飯を食べたり、パックをする姿などが含まれています。 趣味生活を公開して、衣食住を公開して、就寝直前の様子まで詳しく見せてくれるなど、我々が普通に考える「プライバシー」に近接した場面が多様に描かれます。 しきりに浮かれて自分の話を公言するメンバーたちの姿は活気に満ちてかわいいけれど、時々「ここまで見せてもいいのかな?」というような不安感に駆られるのもそのためでしょう。 また、このようなシーンのひとつが無料であるとか、逆に有料であるとも考えられるという点は、どちらにしてもかなり不思議な感傷を醸し出します。

 

上で申し上げたいくつかの疑問を初めて聞いた当時は、リアルタイム放送コンテンツはほとんどが無料でした。 有料コンテンツは、録画や編集を経て作られた企画アイテムたちでした。 しかし、現在はコンテンツの種類に関係なく様々な有料決済が行われています。 また、アイドル以外にも俳優やメーキャップアーティストなど多くの人々がコンテンツを提供していることもありますが、依然として一番人気が高いのは、有料か無料かに関係なくアイドルコンテンツです。

 

#企画会社の悩み

 

ポータル側はリアルタイムの個人放送及び双方向ネットワークが可能なサービスプラットフォームのみを提供するだけで、これを通じて提供されるコンテンツの質的な部分や内容の信頼性、適切性などについてどのような保証もしません。 これにはコンテンツを作って提供する企画会社も、多くの面で慎重になるしかないのです。

 

既存のアイドルコンテンツ市場では、各企画会社がコンテンツの流れに制約をかけることができました。 それに対する反応も受け入れるかどうか自由に選択することができたのです。簡潔に言って、ここ最近2~3年の間にリアルタイム放送、アプリやいくつかのコンテンツ・プラットフォームが登場しましたが、その前までは放送バラエティ番組がないならば、企画会社側で作った公式動画チャンネル、SNSなどを通じてのみアイドルメンバーの姿が映された映像を見ることができました。 反応もオフラインやしばしば開かれるオンラインチャットなどを除けば、掲示板に書き込まれたコメントやその他の検索チャンネルで確認できる内容がほとんど全てでした。

 

しかし、ライブのアプリを通じて行われる放送(録画放送を除いて)は同時多発的な双方コミュニケーションが可能なうえ、演出の一種とされる企画会社「検収(訳注:内容確認)」の過程がありません。 したがって、関係者たちもこうした点を念頭に置いてさらに慎重にリアルタイム放送に取り組んでいます。

 

「録画コンテンツであれば大丈夫でしょう。しかしリアルタイム放送が多く、コンテンツを提供しなければならない私達の立場としては、ひょっとして放送中に問題になるほどの部分が生じないよう引き続き注意を払う必要があります。何よりも言葉に気をつけるように毎回話さなくてはいけません。編集せずにその場ですぐ放送するコンテンツだと、メンバーがそこで失言をすればあっという間に広がってしまうのが困ります」
(関係者A)

 

ポータルの規模と関連して、心理的な負担を感じている会社もあります。 このような特徴は小規模事務所か、まだファンドムが中小規模に属するアイドルグループであればあるほど目立っています。

 

「大きなポータルで管理されているので、その中にライブアプリ担当者の方がいらっしゃるんです。 どうやら私達の会社の子たちが放送を頻繁にすればその方たちが顔をよく見るようになるので、そうなるとちょっと今までより気を使ってくれるようです。 だから、最大限回数を多くしようと努力するしかありません」
(関係者B)

 

多くの関係者たちは、共通で「コンセプト」に関する困難を訴えました。 リアルタイム放送であれ録画放送であれ、各グループごとに特定のテーマとコンセプトがなければならないですが、毎回違う内容を考えなければいけないのが負担だという意見が多かったです。 そして企画した内容に他のグループと重なる部分がないかも、きめ細かくチェックすべきだと強調しました。ファンドム間の争いに広がりかねないためです。 加えて、ある関係者は、アメリカやヨーロッパのように遠方から通信をしようとする場合に切断される状況が多いという点も悩みの種だと言いました。

 

関係者たちはビュー(view)の数字と「いいね」に該当するハート数も、所属するグループの人気度をチェックできる重要な指標として活用していました。 もちろん、ここでも人気が多いグループと未だに相対的にファンドムが小さいグループの間に感じる負担感が違ったのです。 ファンドムが大きなグループは、突然リアルタイム放送を開始しても視聴者数がある程度保障されているために、大きな負担を感じないということでした。 しかし、反対にリアルタイム視聴者数を維持するためにSNSを通じてきちんと予告メッセージを伝えているグループもいました。

 

「わざわざSNSで知らせます。 予告なしにリアルタイムで放送を行えば、見逃すファンが多くて...そういう部分がView数にも影響を及ぼすからです。 ハート数もそうですし」
(関係者B)

 

#「○○オッパは? 今呼んでください!」

 

それなら、アイドルグループのメンバー達はどうでしょうか。 リアルタイム放送をしながら負担を感じていないか知りたかったのです。 アプリのリリース開始当初はカムバック前後に放送を試みるメンバーたちが最も多かったですが、開始3年目の現在は非活動期にも徐々に姿現す人々が多くなりました。 1〜2週間に1回づつ特別な企画性コンテンツを作って見せたり、ゲリラライブ放送を試みたりもしています。

 

「個人的な時間を絶えず見せなければならないという雰囲気のために、ストレスを受けするメンバーもいます。 しかし、意外と多くのメンバーたちが負担を感じなくて幸いでした。 言葉そのままに「ただやりたいから」するメンバーたちが結構いるんですよ。 会社で強制したこともないですし」
(関係者C)

 

「ライブ放送以外にも企画して作らなければならないコーナーもかなりあるじゃないですか。 バラエティのために別に時間を使わなければならないんですよね。そういう事はメンバーたちも「自分達に役に立つ」という考えを持っています。 実際にこのアプリで利益を受けたこともありますし。 それをわかっているので受け止めているんです」
(関係者D)

 

しかし、リアルタイムのレスポンスを見ながらも傷つくメンバーがいます。 メンバーたちの人気度に応じて映像のクリック件数に差が出るのは仕方のないことですが、相対的に人気度が低いメンバーが放送を進行する度に、他のメンバーを出演させてほしいという内容のコメントが反復的に掲載されてファンの間でも批判の声が出たりしました。

 

「本当にたくさん見かける書き込みに『◯◯オッパ呼んでください!』というのがあるじゃないですか。 メンバーたちもそのコメントを見て見ぬふりで通します。 でもそれはどれだけ悲しくて気分が悪い事でしょうか。 毎日の放送というわけでもなくたまにする事なのに、毎回そういうニュアンスの文が表示されたとしたら腹が立って当然です」
(関係者D)

 

「大昔にこんなエピソードがあったじゃないですか。 他のメンバーにプレゼントを渡しながら『これ誰々オッパに渡してください』っていう。 それの最新バージョンみたいですね」
(関係者E)

 

他にも素早く通り過ぎていく書き込みの中には、眉をひそめるようなものがたびたび目に付きます。 アイドルに「私がこれをしてくれといったのにどうしてやってくれないの。 私はお金を払って見ているのに」といったように過ぎた要求をしたり、不気味な言葉を盛り込んだコメントが代表的な例です。 この苦々しい場面は「どこでも見なかったスターたちのリアルタイムの魅力」という宣伝文句が意図せず引き起こした裏の面だと思います。 事実このアプリを通じてアイドル自らが自分の自然な姿を中継し、ファンとの境界を壊そうと努力したおかげで、たくさんのファンが喜ぶことになりました。 しかし、「どこでも見られなかった」魅力を見るために金銭的な代価を支払ったファンの中にはアイドルたちに向かって「消費者の権利」を貫こうと乗り出す人たちがいて、これによって開始初期は書き込みを見て凍りつくメンバーたちの姿がかなり目につきました。

 

しかし、いくら金を払ってコンテンツを購入したとしても、これはスマートフォンの画面に映るアイドルと疎通する機会を買ったのに過ぎません。 彼らの人格をお金を払って買ったのではないのです。1:1の対話の雰囲気がする独特なプラットフォーム、主に深夜時間帯に行われる放送という点から、アイドルたちの立場としても、もう少し深い心の内の話を打ち明けたりする場合があります。 しかしながら、この時も彼らが自分の人格をサービスで提供しているわけではありません。 彼らは空間的な制約を越えてファンと挨拶を交わし、TVのバラエティ番組を通じて全く見せることのできなかった自分の音楽家的、エンターテイナー的能力を示すために努力しているだけです。それ職業人としてのアイドルに与えられた役割です。


#「リアルタイム」を共有するということ

 

社会学者のキム・ヒョンギョンは自分の著書「人、場所、歓待(文学と知性社、2015)」でこんな事を言いました。
「名誉は個々の人間の存在に仮想の境界を巡らせ、むやみに近付くことができなくさせる」
そしてErving Goffmanが再引用したGeorge Simmelの言葉を付け加えます。

「この言葉はさまざまな方向に歪んでいて、相手が誰かによって規模が異なるが、個人の人格の価値が破壊されない限りは侵入不可能だ。 個人が持つ『名誉』が彼の周りにこのような種類の境界線を作り出す。 例えばある人の名誉に侮辱が加えられた時に使用される『あまりに近づきすぎだ』という表現は的を射ている。 この言葉における境界線とは、侵犯すればその人の名誉に対する侮辱になる他人との距離を表している」

 

アイドルたちが得る人気を一種の「名誉」と解釈すると、この言葉における境界線とはそのまま「他人」であるファンとの距離だと思います。 そういう次元から見ると、このリアルタイム放送アプリは1:1のアイコンタクトが可能なスマートフォンフレーム、リアルタイムでの書き込みサービスという従来の技術を活用して、アイドルメンバーとファンの間に置かれた境界線の距離をとても小さくする事を可能にしたのでしょう。 しかし、その中にはこの過程をむやみに既成事実化する誰かがいて、彼らは画面の中の相手が人格を持った存在ということを認知しないまま、過度な要求をすることになります。

 

たまに人がコンテンツであるという事実が大きく感じられる時があります。 もしかしたら買う方や売る人も、どこまで売り買いしなければならないかというのが分からないためにこのように困惑した状況に置かれたのではないかと。 いや、それ以前に。恋人の間でもそうであるように、お互いに尊重しあって「リアルタイム」を共有することは、こんなにも難しい事なのです。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

いわゆるNAVERVアプリについての文章でした。
「アイドルのリアルタイムにお金を払う」あるいは「無料で覗き見る」って言われると複雑な気持ちになってきます。大手はがっちりセッティングされた場所から配信する事も多いですが。

 

最近は一般人がリアルタイム配信をするのも特に若者の間では普通のことになっているのでそういう事自体には抵抗がないメンバーも多いのかもしれませんが、リスクがよくわからないままにとりあえず始まってる感じが多少恐ろしくはあります。大抵のアイドルは寮で集団生活をしてるのでまだマシというのもあるかもしれませんが...
(一人暮らしとかだったら色々危ない事も多い気がする)
遠征先からの配信にしても、ホテルの部屋から宿泊先を特定する事も難しくないでしょうし。

 

あと「◯◯の配信が少ないのは◯◯の配信中に××呼んでとか書き込む人たちのせいだ」とかペンドム内で不毛な争いがされてるのも結構見るので(特に動画コンテンツに頼る比重の多い海外ペンの間で)わりとしょうもない事にまで気をつけなきゃいけなくて大変そうだなとも思います。

【ファーストメディア訳】アイドル話③ デビューを控えたボーイズグループAの事情

【ファーストメディア訳】アイドル話③ デビューを控えたボーイズグループAの事情


アイドル話
韓国にはすでに数百人にのぼるアイドルがいる。 全体人口数に比べるといくらもない数字だが、社会的に彼らが占める割合は様々な面で少なくない状況だ。そして大多数の人々は気楽に軽い気持ちで彼らを消費するが、見えない裏には気を使っている色々な話が見え隠れしている。 そこでアイドルたちが成功の軌道に進入するためどのような熾烈な努力を傾けていて、その過程でいかなる心理的苦痛を経験しているのか、また、どのような悩みをするのかなど、関係者らの言葉と素朴な経験を借りて何度か記録を残してみようと思う。

 

http://www.thefirstmedia.net/news/articleView.html?idxno=33368

 

#防弾少年団-SEVENTEEN-NCTまで、アイドルバイラルマーケティングの本格化

 

現在、高い人気を謳歌しているいくつかのアイドルグループが共通で持っている特徴があります。 すぐにバイラルマーケティング(viral marketing)を積極的に活用したという点です。 バイラルマーケティングとはEメール、インターネットコミュニティなどウェブ上の複数のメディアやプラットフォームを通じて消費者が自発的に広報するようにするマーケティング手法です。 消費者が自分の気に入ったコンテンツを選択して消費しようにして、これを他人に知らせ、企業やブランドに対する信頼を自然に高めていく方式です。

 

よりしっかりしたファンドム結集力が収益と直結するアイドル産業でも、SNSやインターネット動画プラットフォームなどを積極的に活用し成功を収めたグループがあります。 デビュー前からyoutubeやブログを通じて非商業的目的の音源、ビデオなどを制作して公開した防弾少年団、インターネット放送局プラットフォームを活用して名を知らせたSEVENTEENなどが上記同じ場合に該当します。 最近ではSMエンターテインメント所属の新人グループのNCTも公式チャンネルを通じて、自主的なリアリティー番組やパフォーマンスビデオなど様々なコンテンツを製作して公開しています。

 

これは、所属会社側が選択したマーケティング手段であると同時に、NCTというグループが持つ脱空間的アイデンティティを浮き彫りさせるために選んだ方法でもあります。 それ以外にもフリーデビューの段階で数人をオンラインで先に公開し、正式デビューの日に新しいメンバーを公開する方式もあります。 過去の「神秘主義」方式と現在の方式を混ぜて最適のファンドムマーケティング手段を探し出す努力の一環であります。

 

#弘大前でのバスキング(路上ライブ)に乗り出したアイドルグループA.C.E

 

その中でも、このグループは少し違います。 少しではなく、大きく違います。 あまりにもありのままの姿で、また、戦闘的な姿勢でバイラルマーケティングに取り組んでいます。 それで関心を持つようになったし、現場に出向いて直接見たりしました。

 

3月の終わり、5月の正式デビューを目標としてタイトル曲練習に邁進しているグループA.C.E(CHAN、JUN、WOW・HUN、JASON)と所属会社ビートインタラクティブ(BEAT INTERACTIVE)キムヒェイム代表に会いました。 彼らは最近最後の弘大バスキング(路上ライブ)を終えており、これまでに感じた点を率直に打ち明けてくれました。 (残念なことにメンバーのうちWOWは前日の練習で腰を痛め、一緒にインタビューに参加できません。 デビュー日までに全員元気で揃いますように)

 

パクヒア(以下パク)_もう1年ですね。 2016年からバスキングを始め、現在YouTubeの公式アカウント購読者数が11万人に達します。 普通の新人グループの購読者の数字をはるかに上回る数値です。

 

キムヒェイム代表(以下キム)_実は驚いてますし、感謝してます。 計画したいたよりもう少し時間がかかりましが、最初に立てた目標値にはある程度到達したようです。 YouTubeは購読者10万、インスタグラムは、フォロワーが5万が目標でした。 最初は数字がうまく上昇しないから気にもしました。 そのたびに、お互いになだめあいながらここまで来たようです。 「私たちがイライラするべきではない。 こういう時こそコンテンツに更に集中するのが正しい」と思いました。 また、焦りがあったとしても今お金を使って広報することではないという気がしたんです。 そうしたら、12月ごろに急に購読者数が上昇したんです。 私たちも不思議でしたね。

 

パク_実際にあちこちからファンが生じるだろうし、YouTubeチャンネルの購読者数が増えていったんですね。ただ通り過がりに「ああ、あのYouTubeで見た!」という方もおられると思います。このような話を聞いてどう思われますか?


キム_映像を見たとしたら本当に不思議です。 我々のチャンネルを知っていて捜したのではなく本当に偶然に見たというのであればとても不思議な感じがします。 実際、弊社では特別に金銭的な部分をかけてバイラルマーケティングをしていないんですよ。 オープンしたチャンネルの中でするだけです。 それで何の縁もない方が見たとすれば非常に不思議だと思います。

 

パク_最初にバイラルマーケティングをすると決心したきっかけが気になります。 他のグループよりはるかに攻撃的に行っているじゃないですか。 悪い意味ではなくて、非常に積極的という意味でね。 アイドル産業でとても長い間追求した「神秘主義」戦略を完全になくしたのと同じです。

 

キム_そうでしょう。 全部公開しました。 ですが、私どもが子供たちを集めてきた時に、この方法が一番良いと考えました。 みんな長い間練習生生活をし、他のグループに比べて年齢がちょっとあります。 93年生が一番上で、97年生が末っ子です。 JASONとCHANはJYPエンターテインメントにいました。 HUNはMnet「スーパースターK」でキャスティングされ、その後にJUNが、WOWとともにCJで練習生生活をしていました。 このように一度会社を経てからここまで来た子達を集めて作ったグループなので、最も簡単に私たちの顔を知らせる方法は何だろうかと悩みましたが、やはりオンラインという判断をくだしました。

 

パク_少し直接的に伺うと、バイラルマーケティングがファンドムの確保に大きな助けになりましたか。

 

キム_そうでしょう。 私たちは本当に何もない状態で開始したからです。 しかし、海外のファンたちと国内のファンの間には差がちょっとあります。 どうしても海外ファンの方がオンライン上でたくさん見て来そうだし、国内ファンはさすがにオフライン重視なんですね。 国内ファンドムには確実に直接的なスキンシップの過程が必要なようです。 国内ファンたちもSNS消費を行いますが、オンライン上に掲載されたコンテンツだけを見て「あ、このアイドルを好きにならなければならない」と完全に心に決めるのではないようなんですよ。 地道にTVやオフラインの舞台を通して接し、自分の好みに合うかどうか見るのも重要で、その過程でこのグループや会社に対する信頼が生じなければならないのです。 このようなやり方で三顧の礼をして好きになってくれるようです。

 

パク_だとすれば、ファンドムということ自体についてもたくさん悩まれたでしょう。

 

キム_その通りです。 我々の立場からしても、ファンの方々についてもっと熱心に研究するようになります。メンバーたちとも虚心坦懐に話をします。 グループが有名になり、ちょっとうまく行って輝きだすとある瞬間にうっかり忘れるようになることがあるじゃないですか。 事実、歌手活動をして物質的な利益ができるということにはファンたちの役割が8割であり、本人たちの努力は当たり前のことです。 そしてここに周辺で手伝ってくれる放送関係者の方々や会社の職員の皆さんの役割が大きいからです。 アイドルグループを作るというのは一人や二人の意志でできることじゃないですから。 メンバー同士で「したい!」と心に決めたらアイドルになるというわけでもなく、私たちのような小さな会社が「アイドルを作るぞ!」と言って出来ることでもないんです。 色んな人の力が団結してこそ可能です。

 

同じ文脈で、普段から感謝する心を持って暮らすのが必要だと思います。 インタビューガイドも特別に作ってはいないですが、その代わりに時間を作って読書をしたり、先輩たちが良い意味でインタビューした内容を探してみるようにします。 そして最近はジェンダーの問題や政治問題に対する話も関心持って見るようにする方です。 目前に仕事が生じたとき覚えるというのではなく、普段から自然に身につけておくことを話せばいいんです。 努力しています。

 

#「3日で振り付けの練習を終えました」

 

パク_実際、アイドルグループがここまでするのは容易ではありません。 華やかな舞台を置いて、弘大のストリートで歌手生活を始めたのですから。

 

HUN_実際には、私達が今の振り付けを秒単位で分けて取り(딴다)ました。(訳注:「딴다」という表現は、既存の振り付けを再現するためにそのまま記憶して習得するという意味です)

 

パク_ダンスカバーにも様々なヒントが隠されているみたいです。

 

CHAN_曲ごとに似合う人がいるんですよ。 そんな部分を考慮してお互いにやる曲を決めたりもしています。 「この曲は誰がして、あの曲は誰がしよう」こんな感じでいくつかの曲を集めていきました。

 

JUN_時間がないので、短い時間内に最高のクオリティを作り出すためには、僕たちが経験しながら学んでいくのが最も効果的なようです。 たくさんこなしていくうちに、自然にわかるようになったやり方です。

 

JASON_我ながら気味が悪いほど振り付けを早く覚えます。

 

パク_ご自分たちで自慢できるほどですか。

 

CHAN_これが本当に、とてもたくさんやったからでしょうね。 ハハ。

 

キム_実際、メンバーたちの立場からすると大変だったんです。 カバーの振り付けは内部に練習を見てくれる方がいないんですよ。 それに最近は5人組のアイドルが少ないじゃないですか。 そのために7人組、9人組、多くは13人組のアイドルたちの動線を自分たちで整理しなければならず、一方で会社スタッフたちの立場からすると時間がないので、期限が次第にハードになっていったんです。

 

パク_通常、カバーダンス一1本を準備するのにどれくらいかかりますか。

 

キム_最初は1週間で2週間ほどかかっていたようです。 ところがある日からかその期間が段々短くなっていったんです。 「あれ、ちょっと短くなってきたようだけど?」その後、防弾少年団「Not Today」とSEVENTEEN「ADORE U」を3日でやりなさいと言ったら、本当にその期間で完成してきて正直言ってびっくりしました。

 

パク_それぞれ3日ずつかかったということですね。

 

キム_いいえ。 同時進行です。 振り付けを覚えることから演習まで3日で終えました。 動線はリーダーのJUNとパフォーマンス担当のJASONがたくさんお話する方ですが、初めてみたらとても速くなりました。 大変なのに、ある瞬間から閲覧数が上がるのを見て、本人たちがすごく喜んでいました。

 

JASON_本当に振り付けを覚えるのと同時に同線を整理できるようになったんですよ。 実力が向上したような気がして、胸がいっぱいで不思議でしたね。

 

パク_防弾少年団やEXOの振り付けもそうだし、NCT UとNCT 127の振り付けもそうですし。 簡単に消化するのは困難な振り付けを選んでらっしゃいますよね。 それが驚きました。 準備するのが非常に難しいと思ったんです。

 

キム_どうしてもまだ認知度がないグループですからね。 会社に先輩アイドルがいるわけでもないので、私たちの立場でできることはコンテンツクオリティを高めることしかないと思いました。 事実最近は素敵な映像が本当に多いじゃないです。 だから、その多くの映像の中でクリックしたくなるようにするには、少しでも更に大変なことをしなければならないでしょう。 いわゆる「厳しい振り付け」をすれば注目を集められるようでした。 防弾少年団は振り付けであまりにも有名になチームであり、私たちの立場から見ると素敵なコンテンツなので、出てすぐカバーをやろうということになったんです。 同時に、本人たちが容易に消化できる振り付けよりも難しい振り付けを選べば、練習過程で本人たちも成長することができるからです。

 

パク_では、一番大変だった振り付けは何ですか。

 

CHAN_NCT先輩たちの振り付けです。 「the 7th sense」は言うまでもなく、「ソバンチャ」もとても難しかったです。 見る方としても振付としても芸術的で素敵ですが、実際に練習しながらそのような部分を身につけるのが容易ではないんですよ。 それに僕たちは街頭バスキングをするじゃないですか。 練習をしながら「あ、この曲はここで歓声が上がるだろうな」という部分があるんですよ。 ところでNCTの先輩たちの曲は完全にセッティングされたステージで行うともっと素敵な曲なんですが、ストリート公演で踊ったので少し困り果てた時があります。 ハハ。

 

パク_実際の舞台に立つ時もこのような経験が役に立ちますよ。 バスキングのように特殊な状況に適した曲も難しい曲もあるということを知ったんですから。 自らがどのポイントでどのようなジェスチャーをすれば目を引くことができるのかということもわかるようになります。

 

キム_そうでしょう。 メンバーたちがステージに対する感覚を身につけたようです。

 

JASON_最近撮影された映像を見ると、前より大胆になったような気もしています。

 

JUN_公演中に爆発する部分がちょうど近づいてきたら「行くぞ、行くぞ、さあ!」って心の中で叫びながら歓声を期待するようになりますね。ハハ。

 

パク_今お話したように、環境的な困難も多くあったんでしょうね。

 

キム_ダンスをする場所の地面が平らではないので、たまに大変な時がありました。 歌う時はもっと苦労しました。 現場モニター施設が完璧ではないでしょう。 でも、歌ができないメンバーがいなかったのでそれだけでも幸いだったのでしょう。

 

実は私たちはボーイズグループ曲はあまりカバーしようと思いません。 オリジナルには勝てませんから。 それで違った感じを見せることができるように、ガールズグループのカバーをたくさんしていたんです。ところで、ちょっと前にボーカルの先生が大笑いするんです。 みんな同じ部分で間違ってると。 だから間違ったことに気づかれないんだって。 容易ではない環境で踊って歌っているから、お互いに息が本当によく合うと。

 

#少し遅れても大丈夫です、「成長」しているんですから

 

パク_地方にある学校に直接行ってきたバスキングが非常に印象的でした。 実際無名な状態で学生たちの前に立つというのは、アイドルグループの立場としては多少恐ろしいことでもあります。何よりその場所まで自分たちで運転して行く過程を撮ったことも驚きです。

 

JASON、HUN_正直ワクワクしました。 釜山に行くこと自体が良かったみたいです。

 

キム_この子たちは毎日望遠洞の地下室にだけこもっているから。 ハハ。実は従来のアイドルコンテンツがあまりにも多いじゃないですか。 新たなものを見つけることは難しいと思います。 既に出ているアイテムを少しずつ変形させて私たちだけのものを作り出さなければならないようでした。 以前にMnetで放送されていた「School of樂」のフォーマットを参考にしました。 そこに「君たちが直接自分の物語を選んで、プレゼントも直接ラッピングして、舞台で何をするかも選んで、どうせそこまでするなら運転まで自分たちで直接して行こう!」このようになったのです。

 

大変だったでしょうけど、それだけメンバーたちが感じた満足感も大きかったと思います。 本人たち自らが自分たちがどのような学校に行って、なぜその学校を選び、そこで学生たちのためにどんな公演をするのか...。このような部分を全部決めたんですから。 しかもおよそ400kmを運転して行ったので、この過程をすべて終えて帰ってきた時、更にもっと一生懸命しなければならないと考えました。

 

パク_その過程で会社スタッフの方たちはほとんど関与をしないのですか?

 

キム_あえてしないわけじゃないですが、なるべく本人たちに任せています。 だから自分たち同士で徹底的に準備するようになるのです。 バスキングする時もそうでした。 音響事故があっても関係なく、他の問題があってもとりあえずこの子達を信じています。 もちろん、内心ではハラハラと心配している場合もあります。 ハハ。

 

パク_特にこのような過程に固執なさる理由がありますか。

 

キム_私たちは最初から「成長していくアイドル」というイメージを考えてバイラルマーケティングを開始したので。 スタッフ達が余りに介入してしまうと、最も重要な雰囲気が消えてしまいそうでした。 1年が過ぎ、先日最後のバスキングをする姿を見ながら「こんな風にして来たのが正しかったんだな」と思いました。

 

最初から熟練しているように見せかけてTVのステージに上げることもできたんです。 しかし、ああいう過程はお金を払えば学べるというものではないじゃないですか。 「デビュー前の姿」というのもデビューすると絶対に残しておくことのない姿ですから、今すぐ撮っておかないと。 当然リスクはありますが、それでもやってよかったです。 大変だったり、憔悴したり、ミスしたりする姿がそのまま盛り込まれています。 昔のFacebookの動画の中に、街を歩いている平凡な学生みたいな姿で階段にうずくまったままバスキングしている映像があります。 それを見てから最近子供たちの姿を見れば驚くでしょう。 こんなに変わったんだなあと。

 

#「最近何かいい株ある?」<「最近何かいい曲ある?」

 

パク_もしかしたらメンバーたちの立場としては、デビューをしているわけでもしていないわけでもない、曖昧な気分だったんじゃないでしょうか。 1年間で最も辛かった時はいつですか?

 

CHAN_僕は個人的にはJUNヒョンがミュージカルをしている時でした。

 

HUN_その時が一番大変でしたね。 JUNは外部に出ていて、WOWはその時も怪我の調子が良くなくて。 チャニ(CHAN)とJASON、僕の3人が残って毎日練習室に出てましたが、デビューはいつ頃するかもわからないし、できることはない。 毎日同じダンスをして歌の練習だけをして何の約束もない状況というのは怖いんです。 「ああ、僕は何をしているんだろう?」と思いました。最初は明らかにうまくいっていたけど、時間が経つにつれて心配が大きくなったんです。


JUN_実際にその時全員一緒にスランプにおちいりました。

 

HUN_ところがある日、弊社の社長が「それじゃもうやめようか?」と言うんです。

 

JUN_驚いてすぐ5人で集まったんです。 「おい、どうする。これは違うだろう。もう一度よく考えよう」って。

 

キム_歌手の中でもアイドルが年齢に最も敏感にならざるを得ないフォーマットだと思います。 だから兄の立場としては不安だったんです。 これは自分が一生懸命しても解決できる問題ではないので。 明日から一時間早く起きてもっと一生懸命生きたからと言って変わるものじゃないですから。 当然です。

 

パク_アイドルグループがうまく行くためにはどのような要素が必要だと思いますか。

 

キム_優先的に重要なのはパフォーマンスだと思います。 それでグループのタイトル曲も、パフォーマンスが引き立って見えるようにいろいろな部分を考慮しました。 それをファンの方たちにチェックしていただきたいんです。 もちろん、この次に上手くいかない事は私の手で解決できる部分ではないですけど。

 

あ、以前は所属の子達に対してそうでした。 ビジネスは私がするので、君たちはアーティストであればいいという事です。 ステージに上がる人たちが頭を働かせ始める瞬間から輝きが少なくなりそうです。 ある瞬間からアイドルだけで集まった時の、話題の内容が変わります。 「最近どの曲がいい? これがトレンドだよ」こうではなくなると「おい、その会社は精算どんな感じ?」もしくは「最近の株は何がいいの?」このような話をしだします。 実は私がこの仕事を続けているのは、舞台であの子達が輝く瞬間に惚れているからなんです。

 

そうやって輝く瞬間がなければ、その子達が光ってくれなければ私も仕事をする事がずっと難しいでしょうから。 これを守っていくためには、その子たちがアーティストとして残っていけるように私がビジネス的な部分を完璧に遂行しなければなりません。 メンバーたちは自分たちの役割を果たしてくれるでしょうし。 それでどの事案であれ、少々独断的な決定を避けて子供たちの意見を聞く方です。 練習生の今も、後々すごく有名な歌手になったとしても、いつでも同じように聞いてみるつもりです。

 

パク_つまり、自分たちが何をしているか知っていなければならないというお考えですか。

 

キム_はい。 「お前たちはアイドルだから任せたコンセプトだけこなせばい」こんな風には話すことができない時代になったようです。 これは同様に、メンバー同士でも経験した過程であるのです。 たとえば群舞を合わせる過程が大変苦労したという言葉です。 HUNを除く残りの4人全員がダンスをしていた子達なので、確固たる自己のスタイルがありました。 ところがグループになるには自分自身を放棄する過程が必要なんです。 結局、この仕事はいろんな人々がお互いの意見を聞いて、当てはめながらしなければならないことなんです。

 

パク_デビューを控えて、あちこちのTVに顔を見せていると聞きました。 最近環境が変わった事で、最も嬉しかった事が何かありますか?

 

CHAN_JTBCの芸能番組の撮影をした時にH.O.T.のトニー・アン先輩に会いましたが、僕たちがH.O.T.をカバーした映像を見たとのことです。 「あれが君たちなんだ?」とおっしゃって、本当に嬉しかったです。 ステージに一緒に立った振り付けチームの方たちも、僕たちの映像を見て振り付けを取ったそうです。 不思議でしたね。 もっと頑張らなきゃと思いましたし。

 

キム_年上のメンバー達がある程度整っているので、CHANが良く成長しそうです。 軍隊も3年は遅れそうです。 ハハ。私たちだけで冗談をたくさん言ってます。 CHANが末っ子だから3年後に私たちのチームを食べさせてくれるだろうとか。

 

HUN、JUN_僕たちはすごく羨ましいですよ。

 

パク_デビュー後はどんな風に活動を続けるつもりですか。

 

キム_最も短期間に成し遂げたい目標はコンサートです。 音楽放送も重要ですが、実際のコンサートこそ自分の余暇の時間や自分のお金を投資してステージを見に来てくれる方たちがいなければ出来ませんからね。 そこに来てくれる方達が本当に大切な方たちですから。 とにかく1年以内には規模は小さくてもミニコンサートを開く計画です。 バスキングに通いながらいつも思っていました。 「良い施設、良い環境で自分たちの曲をお見せ出来たらどれほど胸がいっぱいになるだろうか」あまりにも大変な状況でやっていたからです。 私や子供たちやモニター担当者のみの状態でも監査していたような環境にいたので、こんなに切実な雰囲気があります。 ハハ。

 

先程申し上げましたとおり、私たちはアイドル市場的に見た時は年齢が少しあるグループです。 したがって、私が見たところ、「真実性」にアピールしてその心を分かって頂くように努力するしかありません。 これからはコンテンツが昔のように一方通行ではなく、双方向での疎通になるはずですから、この子達を好きな10代の子達たちに更に影響を与えていくしかないですね。 自分たちがしていることがどんな仕事なのか、正確に知っていなければならないんです。 今時はそのような考えを隠すことができません。 「ジャック」するにはあまりにも多くのコンテンツが公開されている時代ですから。

 

 

 

 

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「オンラインはどうしても海外ファンがよく見るけど国内ファンはオフライン重視」というのがやっぱりその辺りはみんな意識してるんだなあと思いました。Vアプリはどうしても時差がありますが、YouTubeのコメントなんかは英語の割合がかなり多いですし。

Vアプリのような生配信は最近はどこもやっていますが、特に防弾少年団は昔から動画や配信コンテンツの更新がとても頻繁なイメージで、今でも海外ツアーの時も現地から配信したりしてますよね。日本や中国以外の海外ファンが多い理由はこの辺にもあるんじゃないかと思っていました。英語字幕がつくのも早いですし。それほどツアーやイベントが来るわけでもないアジア圏以外のファンにとっては、オンラインがほぼ唯一と言ってもいい韓国のアイドルに近づく機会という人も少なくないでしょうから。

 

5月デビュー予定というA.C.Eですが、実はIDOLMAKERのキムソンウンさんの章にも登場していて、ソンウン先生への感謝を述べていました。