サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【ize訳】「プロデュース101シーズン2」で起きた5つの事件

「プロデュース101シーズン2」で起きた5つの事件

 

2017.6.9

 

http://m.ize.co.kr/view.html?no=2017060821327285918

 

Mnet「プロデュース101シーズン2(以下101シーズン2)」の団体曲「僕だよ僕」が公開されるやいなやセンターで目立つ練習生たちを筆頭に個人ファンドムが生まれ、競争は激化した。 最終の11人に自分が望む練習生を入れさせてシーズン1のI.O.Iのような成功を受けられるようにするつもりのファンたちの努力は、時には情熱でありながら執着的であり、同時に競争者にとっては悪徳的な行為でもある。 「101シーズン2」を通じて明らかになった暗い瞬間は、今現在の韓国アイドルファンドムの在り方なのかもしれない。

 

イムヨンミン「ラブスタグラム」騒動
BrandNewMusic所属の練習生イムヨンミンが恋愛中という話がSNSで一挙に広がった。 証拠資料は、いわゆる「ラブスタグラム」(ラブとインスタグラムの合成語)と呼ばれるインスタグラムのキャプチャー画像だった。 一部のファンは「火のない所に煙が立つはずがない」、「101シーズン2」に出演する直前までイムヨンミンが「女友達と遊び回っていた」のは不快だと話した。 イムヨンミンを支持しない人々も絶えず動いた。 彼らはSNSに「イムヨンミン下車して」というハッシュタグをつけながら、事実が確認されていない内容を引き続き共有した。 波紋が広がると、BrandNewMusicは「現在、研究生イムヨンミン君と関連してSNSに広がっている噂は事実無根」とし、「根拠のない推測性の文章は当事者にとって大きな傷になる」と自制をお願いした。 しかし、この過程でプライベートの領域に属する恋愛をタブー視するように強要するファンドムの行動が露わになった。 さらに、練習生にさえこのような強要が当然のようにふるまう一部ファンの姿についてはファンドム内部でも批判の声があがった。

 

「NU'ESTのが先にデビューしたけど、SEVENTEENのが成功したじゃないか」
「101シーズン2」第1回放送当時に最も大きな話題になったメンバーは、断然PLEDISエンターテイメント(以下PLEDIS)所属の練習生だった。 2012年にNU'ESTとしてデビューしたが、再び練習生の身分に戻った彼らは、同じ所属事務所後輩グループであるSEVENTEENの方が成功をおさめているという点で、さらに切なさを買った。 撮影当時PLEDISの練習生たちが登場する姿を見たある研究生が「でも、少し残念だ。 NU'ESTが先にデビューしたけど、SEVENTEENのが成功したじゃないか」と言い、続く場面でBlessingエンターテイメントの練習生イムウヒョクの顔が映し出された。 そして放送直後SNSにはイムウヒョクが言った言葉だという推測が既成事実のように流れており、これについて多くの練習生のファンドムがいきなり彼を非難した。 そして彼は結局、脱落した。 しかし、イムウヒョクはあるインタビューで「コミュニティで名前を検索してみたんですが、全部悪口だった。 自分の悪口ばかりならいいんだけど、両親の悪口、家族の悪口も全部あった。 それはちょっと辛かった(Wikitree)」と話した。 まず最初にこの程度の発言で他の研究生ファンドムが彼を非難すること自体が問題である上に、事実関係が正確でないことによる人格に対する冒涜行為は当事者に大きな傷を残す。 しかし、一部のファンたちはそれをものともしない。

 

電光掲示板戦争
いまや地下鉄2号線弘大入口駅は「プデュイプ区域」と呼ばれている。 駅舎内に設置された電光掲示板が「101シーズン2」練習生たちの姿でいっぱいになっている。 LED画面に出てくる特定の練習生の姿を見るために5分~10分も待つファンが改札口近くに立っている時もある。 このほかにも、江南駅、三成駅、江辺駅、建大入口駅、往十里駅、新村駅、合井駅など人の多い地域ではたくさんの練習生応援電光掲示板を見ることができる。 地下鉄1号線には特定の練習生の写真で埋め尽くされた「○○(練習生の名前)エリア」までが別に存在する。 6月現在、弘大入口駅の電光掲示板に広告を出すのにかかる費用は場所によって月300~600万ウォン台を行き来しており、金額の大半はSNSやコミュニティ上で進行される公開募金を通じて満たされる。 しかし、すべてのファンドムがこのような応援メッセージを送ることができるわけではない。 既存のアイドルファンドムと同様にファンの人数や、ファンドムを構成する年齢が主にどのようであるのかなど、様々な条件に比例して貧富の格差が発生する。 しばしば喜びに満ちた表情をした練習生らが自分の顔が載った電光板の前で「認証ショット」を撮っている。 そうすればするほど格差はさらに広がる。 人気がない練習生のファンAは「アイドルグループでも人気の度合いによってメンバー同士で違和感を感じたりする事もあるらしいけど、今順位付けされている練習生たちは余計にそうだと思う。 無理をしてでも広告を出さなければならないと、周辺のファンと話しあってる最中」だと言っていた。

 

データ販売
「データ」というのはファンがスケジュールの現場で直接撮ったアイドルの写真データを指す隠語だ。 通常、アイドルの写真を撮る人たちの中には実際にそのメンバーのファンだから写真を撮りに通っているホームマスターもいるが、単純にお金を稼ぐために人気アイドルを選んでついて回りながら写真を撮った後、ファン達に販売する人もいる。 いずれにしても、最近の彼らの関心事は「101シーズン2」市場だ。 しかし「101シーズン2」の練習生たちは、放送用の撮影を除けば公式スケジュールがほとんどなく、コンテストを観覧するための入場券を買うことさえ容易ではない。 需要が供給よりもはるかに多いため、販売者はすぐにオークショニアーへと転ずる。 彼/彼女が「希望価格を提示してください」と叫ぶ瞬間、ホームマスターであれ一般のファンであれ、自分が好きなメンバーの写真を買うために飛びつく。通常アイドルの写真データはスケジュール単位で取引が行われるが、「101シーズン2」は状況的特殊性のために「極少量でも買います」「一枚単位でも売ります」などの方式でも取引される。 取引単位によって多少異なるが、人気が高い練習生の場合にはスケジュール単位でのデータ価格が100万ウォンまで高騰した。 さらに、枚単位20万ウォンを上回る場合もある。 あるホームマスターは過熱した雰囲気についてこう説明する。 「一番人気が高い防弾少年団レッドオーシャンだが、『101シーズン2』はブルーオーシャンだ。 今始めておけば、後にこの練習生たちがデビューしてから最も影響力のあるファンサイトになる可能性が高い。 だから現場に入れない場合はデータを買ってでも、一刻も早くファンダム内での自分の席をつかまなければならない。 今、練習生たちは自分の電光掲示板を見かけたらすぐに証拠写真を撮ってくれる。 投資する価値が十分にある」彼らは、すでに自分たちの影響下に練習生たちを置くために果敢な投資を惜しまない。 そして一方で「言い値」の状況を楽しんでいる者も存在する。

 

練習生の遊園地訪問は過ちなのか
先日、CUBEエンターテインメントの新人開発チームが公式インスタグラムに練習生たちと一緒に遊園地に行ってきたという書き込みと共に団体写真を掲載した。 この写真の中には「101シーズン2」出演者であるライグァンリンとユソンホが他の練習生たちと一緒に笑っている姿が写っていた。 だが、年若い女性練習生たちがただ2人と一緒にいたという理由だけで、SNSであらゆる非難を受けた後だった。 またライグァンリンとユソンホは会社のスケジュールに従って動いたにもかかわらず、「Fクラスだったくせに」「こんなに遊んでる子たちをどうして選べるの」などの非難を受けた。 さらに、このような表現もあった。 「二人とも契約解除するべき」この言葉には、ファンたちが練習生たちの切実さを多分に恩恵的なレベルで消費しており、「権力者」の立場で練習生たちを相手に暴力に近い言葉を駆使していると言わざるをえない。 練習生たちの事をいくら好きだろうが、ファンが彼らのスケジュールの一つ一つに関与することはできないというのは至極当然の常識だ。 しかし、「101シーズン2」の一部ファンたちは、非常識的な行動を思う存分している。 彼らが権力(投票権)を持っているという理由で。

 

文 パクヒア
校正 キムヨンジン


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レッドオーシャン=血で血を洗うような競争の激しい既存市場の事。
ブルーオーシャンレッドオーシャンの対義語で、「まだ競合相手の少ない未開拓市場」の事。

2005年頃に登場したビジネス用語。