サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【askまとめ】⑩防弾少年団(BTS)について

使わなくなったaskのFAQまとめです。長いものや繰り返しきかれがちなもの、資料的なもののみ抜粋しました。

 

防弾少年団(BTS)について

 

はじめまして!既出の質問でしたら無視してください。なぜバンタンがここまで売れたのか泡沫さんの視点で考察して頂きたいです。私はKドルが売れるにはボーカルラインの充実がセオリーだと思っていたのでとても気になります。

(2016)


個人的な考えですが、Kドルはある程度の曲やパフォーマンスのクオリティさえキープしていれば、売れる=人気が出るのにセオリーというものは特にないのではないでしょうか。「パフォーマンスのクオリティが高い」「歌が上手い」「曲が良い」「ルックスが良い」...色々と売れているグループを分析するのに言われる事があると思いますが、全部良くても売れないグループもいるし全部に当てはまらなくても人気があるグループはいますよね。結局は「いかにたくさんの人を萌えさせるか」「好きにならせるか」なのではないかと思うんです。

いくら歌やパフォーマンスが良かったり自作やセルフプロデュースをしていたとしても、アイドルはアイドルでありアーティストではない。そしてそれを分けるボーダーが何なのかといえば、前のaskでも書きましたが、アーティストは曲やパフォーマンスだけが愛されれば良いですが、アイドルは「存在そのものが愛されて応援される」ものなんだと思います。つまりいかにたくさんの人に愛されるか、萌えさせて味方にするかというのが根本にあるんじゃないでしょうか。顔に萌えたり歌声に萌えたりダンスの揃いっぷりに萌えたり、コンセプトに萌えたりメンバーの関係に萌えたり、萌えにも色々ありますが。

防弾少年団の場合、一番大きかったのは事務所が考えた彼らの曲やイメージのコンセプトと彼ら自身の状況や成長が絶妙にシンクロして行って、フィクションとノンフィクションの境目が次第に曖昧になっていったということがある気がします。デビュー前後に受けたバッシングや大手ではない事務所で1位を取るまで1年以上かかったりといった苦境、個々のメンバーの素顔や成長が見えてくるようなリアルかつ見せすぎはしないSNS戦略によって、意図したかどうかはわかりませんが結果的に「傷つきながらも青春を生きる」とか「7つの心臓を持った1人の少年」というコンセプトそのものとリアルの彼らの心情が重なっているように思えるような状態になったからこそ、多くの人が「萌えた」んじゃないかと思います。実際「상남자」まではどちらかというとリアルよりで外向きのメッセージが多かったですが、ブレイクした「I Need U」に始まった様年華期は10代20代の悩みや葛藤をベースにしているのは変わらないながらも、メッセージはより内面的かつ「僕たちと君たち」という内向きなものになって行ったように思います。「主人公(ぼく)とヒロイン(きみ)を中心とした小さな関係性(「きみとぼく」)の問題が、具体的な中間項を挟むことなく、「世界の危機」「この世の終わり」などといった抽象的な大問題に直結する作品群(Wikipediaより)」をセカイ系と呼びますが、限りなくこの世界観に近いものを感じました。これがまた少年期から青年期への危うい感情の揺らぎを現しているとかなんとか。

(そうじゃない曲もありますが、アルバム全体的なコンセプトはそういう感じ)

しかしこれが実際に彼らのブレイク=花様年華にもなったというのがまたタイミングが良かったというか。SMのアイドルはリアルからは遠いファンタジー寄りのコンセプトが多いですが、INUからはSMグループのファン層も結構反応して流れてきたように思うので、リアルからファンタジーへと一歩踏み出すことでファン層が拡大したのもあるかもしれません。

更に彼らは自作&セルフプロデュースというのを前面に出していますが、それもまた歌詞や曲からメンバーの心情や成長をファンが(勝手に)汲み取って、深く共感したり妄想したり感情を揺さぶられたりするのを増強させる装置のような役割を果たしている部分もあるのではないかと思います。実際はミックステープでも全て大人のチェックが入っているわけですが、それはそれとして。

あと、SNSや動画については散々言われてますが、確かに無料の動画コンテンツが異常に充実してるので興味を持った人が掘っても掘ってもつきなくてハマりやすいというのもある気がします。今でも結構頻繁にVliveでバラエティ配信してますし。こういうの地味に大事。1時間のクオリティのあるバラエティを年数回やるよりも、そこそこクオリティで20分の番組を月数回やる方がファンは満足するという事をよく理解している気がします。

また、彼らは「土スプーンドル」と呼ばれている通り、大手ではない出自というのが特に韓国では大きい支持を得る理由のひとつになったのではないかと思います。大手事務所のアイドルには当然多くのファンがいますが、それに対する「判官贔屓」というのも世の中には常にあるもので、そういう層が支持しやすい存在でもあるんじゃないかと。韓国のアイドルペンドムは推しとアンチがワンセットのようなものなので、ライバル的存在がいる方が盛り上がる気がするんですよね。今はアイドルの数が増えたのであからさまにそういう風潮は見えにくくなりましたが。

個人的に考える防弾少年団がすごく人気が出た理由というのはこんな感じです。パフォーマンスや曲の良さというのは言うまでもありませんけど、売れてるグループにはそれ以外の要素も多分に必要だと思っています。

それとこれはあまり詳しくは言えませんが、ざっくり言うとバンタンって韓国でも海外でもFAやFFを二次創作する層にすごく人気があるんですよね。アイドルとして人気があるのと二次創作で人気があるのは必ずしも一致はしないんですが、彼らはこういう層にもすごく人気があるので、やっぱりそういう萌えがあるグループなんだと思います。そしてそういう人気ってすごく強力な土台になるんじゃないでしょうか。二次創作するファンには更にファンを増やす力があるので。

(二次創作に関しては日本は諸事情により状況が異なりますので、あくまでも韓国と日本を除いた海外の話という事でお願いします)

 

初めまして。最近バンタンを好きになったド素人です。ライブDVDを買おうと思っているのですが、韓国版か日本版だったらどっちがいいのかや、おすすめのDVDがあったら教えて欲しいです…。既出だったらすみません。

(2016年のご質問でした)

 

何故か防弾少年団のDVD関係のaskが連続して来ていた...防弾のDVD、FMやシーズングリーティングや写真集まで含めるとキャリアの割に結構な数出てるので、ざっくりご紹介しますね。自分ARMYじゃないけど参考になるかどうか...

ちなみに防弾少年団の韓国版のDVDはライブDVDだけでなく全てリージョン3なので、リージョン2設定の日本の一般的なDVDプレイヤーでは再生できません。リージョンフリーデッキやリージョンコードを変えられるパソコンなどで再生する必要があります。あと字幕は韓国語・英語・中国語のみです。以下に紹介する韓国版DVD全てに該当するのでご注意ください。

(日本販売バージョンは除きます)

(注:韓国発売のBlu-rayは日本語字幕はないですが日本のデッキでも見られます)


【ライブDVD】

2015 WAKE UP: OPEN YOUR EYESツアー

日本版アルバムの「WAKE UP」をベースにした日本オリジナルセットリストのツアーです。花様年華リリース前のライブで最近はほぼライブではやらないような曲も入ってるので、DARK&WILDまでの初期曲が好きな方向けのライブDVDでは一番手に入りやすいんじゃないかと思います。日本語バージョンのある曲は全部日本語バージョンで歌ってます。WINGSツアーが初防弾ライブの方が見たら今より日本語喋ってる!と思うかもしれない。(今よりカンペを見ているからかもしれない)

Blu-rayにはメンバーのマルチアングル映像が入ってます。


2015花様年華on stage:

〈韓国盤〉

セットリスト→日本とほぼ同じ。日本オリジナル曲のFOR YOUが入ってない代わりに2학년が入っている。

映像特典→メンバー別インタビュー/VCR映像メイキング/リハーサルメイキング/コンサートメイキング

特典→フォトカード/写真集

〈日本盤〉

セットリスト→ソウルコンとほぼ同じ。日本語バージョンのある曲は日本語で歌ってる。2학년の代わりにFOR YOUが入ってる。

映像特典→日本コンメイキング/インタビュー

初回盤特典→コンサート写真集

Blu-ray盤にはDVD盤に入ってないオフショット画像が入ってます。

カメラワークやライティングが結構違うので、純粋に映像的には日本版の方が良いように感じました。ライティングが多分大きな違いで、メンバーの表情などは日本版の方がはっきり見えます。


2016花様年華on stage epilogue

〈韓国盤〉

セットリスト→日本セトリでのFOR YOUなしでヒップホップ性愛者・Ma Cityが入ってる。

映像特典→ポスター&VTRビハインド/コンサートメイキング/MDシューティング/コンサートプラクティス

封入特典→フォトカード/写真集

これはBlu-rayが出ているので、Blu-rayを買えば日本のBlu-rayプレイヤーで再生可能です。

〈日本盤〉

セットリスト→ヒップホップ性愛者とMaCityがなくてFOR YOUが入ってる意外はソウルコンと同じ。

映像特典→コンサートビハインド/メンバー別インタビュー

初回盤特典→コンサートドキュメンタリー写真集

epilogueに関しては日本版の方がカメラワークも映像も音響も綺麗で良いとはっきり思いましたが、韓国版には初めてコンサートに来たご両親に向かってクンジョルするSUGAの姿などが納められてますので、ファン的には何を求めて見るかによるんじゃないでしょうかね。日本版はお疲れソングが入ってますし。

FIREだけは韓国版の方が衣装も赤いし(日本版は白)荒々しい映像が妙にマッチしてて韓国版の方が雰囲気ありましたが、House of Cardsは特に日本版の方が撮り方が綺麗だしそれぞれの声がよく聴こえるように思いました。


【MEMORIES OFシリーズ】

MEMORIES OF 2014:

2014年の活動をまとめたDVDです。ファーストツアー「Live trilogy エピソード II :RED BULLET」のライブが部分抜粋ですが収められてるDVDはこれです。

他にファーストファンミーティング、ワールドファーストファンミーティングの映像も入ってます。300分以上あってお得だと思います。

(タワレコ専売の日本字幕版がありますが、韓国版と合わせて現在は中古しかないかと思います)


MEMORIES OF 2015:

2015の活動まとめ。3月に韓国でのみ開催されたLive trilogy エピソード I:BTS BEGINSが収録されてます。他WAKEUPツアーやRED BULLETワールドツアーのビハインド映像やサンナムジャ中国語ver.などが入ってます。やっぱり300分以上あってお得。

(タワレコ専売の日本字幕版はやはり入手困難ですが韓国版はまだ定価で買えるかも。リージョン3で日本語字幕はありませんが)

ちなみにコンサート開催順としては

エピソード2:RED BULLET(2014〜2015)→エピソード1:BTS BEGINS(2015.3)→花様年華on stage→花様年華 on stage: epilogue →エピソード3:WINGS

です。

 

BTSのラップラインについてDJ泡沫さんの思われるところをお聞きしたいです、という趣旨のアスクを送ったものです…また別のラップラインについてアスクがあったのことでしたので、そちらの方がわたしのものかもしれないと迷ったのですが、一応再度送らせていただきます…しつこくてすみません… いつもあらゆるカルチャーコンテンツがロジカルな言葉に落とし込まれていて、感激しながら拝見しております。ありがとうございます。

(2017)


こちらのミスで2回も送らせてすみません...お手数おかけしました!

防弾少年団のラップラインについてですか...これは本当にただの個人的な好みに過ぎないんですけども、アイドルとして彼らのことが好きというほどには正直ラップスタイルはそんなに好みではなかったりします。単純にグループとしてのパフォーマンスや曲としての好みと、ラッパーとしての好みはまた別というだけなんですが。割と3人とも似た感じのフロウという事もあるんじゃないかと思うのですが、ファンじゃない人が聴いた時にすぐは聴き分けづらいというか、ラップ自体にはまだそこまで個性が際立って感じられない気がしてます。(※しつこいですけども個人の感想です!

しかしRMとSUGAのミックステープを聴いた時は、お互いがお互いの少し足りてない部分を補いあってるんだなあと思いました。RAP MONSTERのトラックはほとんどが欧米のアーティストのトラックを借りていたり(これは別にhiphopでは普通の事ですが)歌詞にスマートながらも若干の恥ずかしさ(若さゆえ...感が...いやでもこれもRMの好きな所でもあるんですが)があったんですが、一方では洗練されているトレンディさがあるし、バリエーションもあって聴きやすかったです。SUGAのトラックはフロウが割とワンパターンなのでどうしてもアルバムとして聴くとどの曲もちょっと似た感じに聴こえてしまうんですが、何よりリリックにhiphopでは多分一番肝になる率直さ=リアリティが感じられたし、トラックが一部を除いてオリジナルでそれが格好よかったので、特にプロデュース面で才能が豊かな人なんだろうなあと思いました。自作やセルフプロデュースをするアイドルにとってはトレンディさとクリエイティビティのバランスが難しいと多くのアイドル自身が言っている気がするんですが、そこをお互いうまく補いあえてる組みあわせなのかなと。個人的に防弾少年団の凄い所は多少メンバーの中で足りない部分がある人がいても、キャリアと共にそのスキルが高くて得意な人が全体をブラッシュアップさせて引っ張り上げていく力がある所だと思っていて、そしてそれがイコールアイドルがグループをやる意味のひとつであり、良いグループの条件なんじゃないかと自分は思っています。勝手に。

J-HOPEはリリース予定のミックステープをまだ出せていないのでなんとも言えませんが、ラッパーだけでなくダンサーもいてのhiphopクルーという感じがするので、防弾少年団がこの3人のチームから始まった事を思うと良いバランスだったんじゃないかと思います。J-HOPEめちゃくちゃ性格良さそうですし...

 

(2018年にJ–HOPEのミックステープ「HOPE WORLD」がリリースされました)

 

こんにちは!最近カムバしたバンタンですが...パッとしない雰囲気を感じました。ぱっと見の衣装もNCT127っぽくも見えて曲も三部作の後とはいえ勢いを感じませんでした!K-POPらしさがどんどん減ってきた気もするんですが...アメリカでのBTSの勢いはすごいんですね!音楽性も含めて彼らの目指す先は韓国内でもアジアでもなく米国欧州なんでしょうか?何か最近のバンタンに違和感感じます...。

(2017DNAカムバ時のご質問です)


今回のタイトル曲は個人的にはKPOPらしさがないというより「(KPOPをよくわかってるアジア圏の国以外の)海外から見たKPOPっぽさ」を強く感じなくもなかったです。欧米っぽいEDMを柱にしたポップス・フォーメーションコレオ・カラフルな色彩っていう感じでしょうか。そしてそういうイメージを作り上げたのはやっぱりSMだと思うので、NCTっぽいと感じるのもまさにそうかもしれませんね〜という。そういう意味では防弾少年団以外がやっても良さそうな曲だとは思いましたが。

ツイッターでもちょっと呟いたのですが、防弾少年団の欧米でのペンドムの結束とか行動力が本国並みというのは確かだと思います。欧米の人気アーティストのファンは普通チャートに影響させるためにスミンしたりハッシュタグ運動したりというのはあんまりないみたいですし、その現場に韓国のペンドムのやり方が作用するとこれだけ影響力があるんだなあ!と思いました。(もちろんある程度の規模があってのことだと思いますが)英語圏のファンドムベースがある程度しっかりできたことで同じような境遇のファンも入りやすくなりますし(ウェブにアップされたコンテンツがすぐ訳されるようになったりとか)、ファンの声が大きければ現地紹介される頻度も上がるでしょうし、正の連鎖ができているような感じがします。しかしビルボード受賞時の会見では意識せずにあくまでマイペースにやっていくというような事を言っていたのに出来たアルバムがこれというのは、実際は無茶苦茶意識しているのでは...とは正直思いましたが笑 世間から期待されている(と本人達が思っている)事・やりたい事・やるべき事・本質的に持っているであろうこと...今現在のスキルや彼らを取り巻く環境も含め、それぞれが混沌と詰め込まれているようにも感じました。

音楽性も含めてこの先アメリカや欧州を目指すのかどうかは...正直どうなんですかね?今せっかく盛り上がってるしビルボードのおかげで知名度も上がっている時期でしょうから、シンプルにその波に乗っかってるだけかも。むしろ乗らない手はないとも思います。

ただ個人的には、このアルバムで事務所が防弾少年団ヒップホップ系アイドルとして結成させてデビューさせたのは、「デビューさせたい子の才能を生かせるコアになるジャンルとしてのhiphop」とか「事務所の元々の中心ジャンルであるhiphopをアイドルというスタイルで世に出したかった」等というわけではなくて、単純に「あの当時アイドルジャンルとしてhiphopが来そうだったので、ヒップホップ系アイドルを出そうと思った」という事だったのかなという考えがよりはっきりしたのかもという感じです。今回のアルバム内での「MIC drop」の位置づけやリリックの内容を考えると、今後彼らが本国でヒップホップジャンルの末席に並べられる事はもうないのかもしれないと思いました。音楽ジャンルの可変性がアイドルの特徴ではあるので、アイドルとしての防弾少年団の方向性としてはジャンルの変節は自然かつ正しい事だとは思いますが、思えばI NEED Uからすでに2年経ってその後YOUNG FOREVER、WINGS、YNWAと来てこのアルバムなので、とっくに「ヒップホップアイドル」ではなく「ヒップホップ系ジャンルも出来るアイドル」と呼ぶべきなのかもしれません。

(そしてまた、メンバー達も色々なジャンルに応えられる能力があるだけにそういう変節が可能なのだろうとも思います)

日本では最近ちょっとまたhiphopブームがきていた時期というのもあってかDEF JAMに移籍してヒップホップグループという路線で売ろうとしているみたいですが、その辺どうするのか気になる笑

という訳なので、自分の好みはさておきジャンルやコンセプトの変わりようについては特にそこまで思うところはなかったのですが(それぞれの楽曲的なクオリティは十分に高いと思いますし)個人的にはタイトル曲だけでなく、アルバム全体の内容が歌詞も含めて段々と非常に内向きになってきている気がする方が非常に気にはなりました。アノニマスな広い世界の人々に向かって歌ってるというよりは、完全に「ファンドム」に向けているようなという意味での「内向き」な内容が多くなったきているというか。これはファンドムにいる人といない人で聴いた時に感想が凄く変わる点かもしれません。ひとくちに良い曲やアルバムと言っても、アイドルの場合ファンドムとファンドム以外の評価は全然違ったりもしますが、ファンじゃないけどあの曲やアルバムは良いねとか好きと言われるような作品ってどこか作品的に聴く人を属性で分けないオープンさがあるんじゃないかと思うんですよね。個人的にはアイドルはファンドムだけのものでなく誰にとっても開かれたものであって欲しいと思っているので、せっかくファンドムも巨大になって世界的にも知名度が上がってきたのだから、もう少し自分たちのファン以外の多くの人たちにも向かって開かれた曲をやってもいいのではないかなーと思ってしまいました。ファンが今より多くはなかった時期の方がまだ開いていた感じがするのが不思議です。内向きに閉じていくということとファンを大切にするというのはまた別のことだと思うので、(その自覚があるのかないのかはわかりませんが)そこだけが少し残念でした。ひょっとしたら防弾少年団が人気の割にはどこか大衆性に欠けるといわれるのは、曲やパフォーマンスの内容やメンバーのキャラクターとは関係なくそういう部分が原因かもしれないと思いました。逆にその閉鎖性がファンドムの献身や熱狂を支えているのかもしれないとも思いますが。

 

いつも興味深く拝見させていただいております!泡沫さんから見た、防弾少年団のラッパーライン(SUGA,JHOPE,RM)のラップでのライム、フロウ、作詞能力、リズム感などどのように評価されていますか?もし可能でしたら教えてくださいませ。

(2017)

 

防弾少年団のラッパーラインに関しては少し前にお答えしたので、そちらご参照いただけますとありがたいです。

(無精)

(前述の質問参照)

リズム感に関してはよくわかりませんが、リリックのライムに関してはSUGAの踏み方はちょっと凝ってるなと思います。RMはあんまり踏まないイメージですが(あと割とわかりやすい)固有名詞や言葉遊び的な要素が散りばめられてて、勉強できそうな人が書いたんだろうなっていう。RMのフロウは大体抑制がきいていて小器用ですが飽きずに落ち着いて聴ける感じですし、SUGAのフロウは結構ワンパターンに感じますけど(すんませ...)バイブス出てんね!というやつですね。たまに出すぎてて聴いてて疲れる時もありますが...J-HOPEはラップもできるダンサーというイメージです。

 

カナダのラジオがどうのこうの、ていうツイート宜しければ翻訳していただきたいです…! EXOとBTSの文字が見えたのでまーた炎上案件かな、と思いつつですが…💦

(2018)


カナダのトロントのラジオ局が1時間のKPOP特集番組を企画したんですが、ARMYからの猛抗議によって取りやめになったそうです。

何故その様な事態になったのかというと、番組を企画したのが人気のあるラジオ局だったためどうやらEXOを含む防弾少年団以外のKPOPソングを流すなというのが抗議の趣旨だった模様です。「KPOP自体の人気はいらない。BTSだけが北米で人気が出ればいい」という考え方から出た行為の様です。「ハシゴを外す行為」というやつですね。

「我々の勝利」と宣言していたアカウントもあった様ですが、結果的にこの局でBTSの曲が流される機会も失われたわけですし、同様の事が繰り返されれば他のラジオ局もKPOPを流すと面倒な事になるから流さないという方向になるかもしれないし、そもそもファンが「この曲を流してほしい」ではなく「この曲は流すな」という様な脅迫的な行為をしているのに「我々はこれだけ努力してBTSをここまで押し上げたんだから、既得権益は我々だけが享受するべき」「我々を非難して来た者が我々が敷いて来た道に便乗するな」という様な思考回路(実際それを当然のように言っている人もいました)になっているのなら恐ろしいことですね...こんな事になるならビルボードもソーシャルのランキングやアワードは無くした方がいいんじゃないかと思います。ファンがたかがファン活動で何かの権力を得たと勘違いする事ほどバカバカしくて怖い事はないと個人的には思うので...件のラジオ局はKPOPの番組をやると言っただけで、BTSのBの字も出していなかったというのに、「今KPOPが北米で注目を浴びているのは全てBTSとARMYのおかげ」と思っている人が少なからずいるという事みたいです。

勿論北米には昔からのKPOP好きや掛け持ちのファンも多いですし、今回の件は全く意味がわからないと思っている人もたくさんいる様です。いわゆる防弾からKPOPにはいった「BTSにわか」の所業の様で、こういう人はどこの国にもいますけど所変われば過激さも変わるものですね...ちなみに韓国の掲示板でもドン引きされていました。

【askまとめ】⑨ボーイズグループについて

使わなくなったaskのFAQまとめです。長いものや繰り返しきかれがちなもの、資料的なもののみ抜粋しました。


◆ボーイズグループについて


[MONSTA Xがなかなか1位を取れない]

こんばんは!いつも泡沫さんのツイ楽しく読ませて頂いてます。 ぜひ泡沫さんのMonsta Xについての考察をお伺いしたいです!イルデも発表され日本でも勢いはありますが、なかなか本国で1位が取れずもがいています。ボーカルのキヒョンやラッパーのジュホンなんかは結構実力もあるとは思うのですが、私的には何か活動曲がそこまでパッとしないというか…。事務所もそこそこ大きいけど成功した男性アイドルはまだいないので、売り出し方を模索してる最中なのかな?と歯がゆい気持ちで応援してます。。 泡沫さんはどう思われるか教えて頂ければ嬉しいです。

(2016)


MONSTAX...NO MERCY見ていましたが、正直審査員の先輩方のインパクト強すぎて番組当初は肝心のグループメンバーの印象が少し薄かったですすみません。K.Will先輩も怖いけどMAD CLOWNの笑ってない目が大分怖かったです。でもデビュー後いろんなバラエティで見かけるのでなんとなくメンバーのキャラがわかってきて、今ではなんだか親しみがあります。KCONで生のステージを見ましたが、歓声がとても多くて人気あるんだなと思いました。

1位なかなか取れない問題ですが、みんなどのくらいで1位を取ってるんだろう?と思ったので、とりあえず2010以降デビュー組で音楽番組1位をとるまでに「1年以上&活動曲5曲以上かかったボーイズグループ」をざっと調べてみました。他にもいると思いますが目安として...


INFINITE / 1年3ヶ月 (5曲目) Be Mine

Block.b / 2年8ヶ月(1位を取る前に約10ヶ月活動休止) (6曲目) Very Good

B1A4 / 2年1ヶ月 (6曲目) What's happening?

B.A.P / 2年1ヶ月(1位を取った後に活動休止)(8曲目) 1004(Angel)

VIXX / 1年7ヶ月 (6曲目)呪いの人形

防弾少年団 / 1年10ヶ月 (6曲目) INEED U

GOT7 / 1年9ヶ月 (5曲目) If you do


MONSTAXは今年の5月でデビュー2年、Beautifulで5曲目なのでファンの方からしたらきっとそろそろ1位を取りたい感じですよね。

しかし、1位を取るのに「凄くいい曲」というのは本当にいちばんの条件なんでしょうか。上記の1位を取った曲リストを見ると必ずしもそうじゃないのではないかと思います(怒られそう)。曲とかパフォーマンスというのはもうある程度以上のグループだと十分レベルが高いですし、曲が良くて突然ハネるグループというのもなくはないんですけど、特にボーイズグループでは奇跡中の奇跡という感じがします。結局こつこつペンドムを貯めていってあるタイミングで一位を取れるレベルに到達したりだとか、もうちょっとというタイミングで渾身の一曲やコンセプトでどかんと当たるというパターンが多いんじゃないでしょうか。

あと、とても肝心なのはやっぱりリリースタイミングではないかと思うんです。いくらいい曲やパフォーマンスが出来てファンや本人たちが頑張っても、競争相手のペンドムが明らかに大きかったら取れる1位もとれませんよね。モンエクが今までリリースした週の1位を見てみたのですが、

Tresspass→BIGBANG・ソンギュ(INFINITE)

Rush→REDVELVET・iKON

Clan:1→AOA

Clan:2→SHINee

Clan:2.5→Highlight

と、まだ1位を取ってないグループが競争して1位を取るにはなかなか厳しい相手ばかりだったんじゃないでしょうか。

例えば凄くわかりやすい例だと、防弾少年団はサンナムジャ期はその年いちばん売れたソユ&チョンギゴ「SOME」というモンスターソングに阻まれ、Danger期はこれまた1位を取りまくりその月にいちばん売れたWINNERのEMPTYとかぶって1位を取り逃がしていたのですが、初めて1位を取ったI NEED UはEXOの「Call Me Baby」活動とBIGBANG「MADE:M」活動のちょうど間にリリースされ(CMBの活動ラストは4/28で花様年華が出たのが4/29(水)、MADE:Mが出たのが5/1(金))The SHOWで始めての1位と5冠を取ったんですよね。だからこれだけアイドルが増えてTVの企画ものなんかとも競わなきゃいけない昨今、やっぱりリリースタイミングって特に初めての1位を狙うときは凄く重要なんだと思います。ぶっちゃけ今のモンエクくらいのグループだったら、パフォーマンスのクオリティは大前提としてあるし、リリース時期さえ上手くいけばもう1位は取れるんじゃないでしょうか?先輩のBOYFRIENDもTheSHOWで1位取ってますし、本当にタイミング次第ですよねきっと。

ちなみにデビューから3年7ヶ月、10曲目にしてSHOW CHAMPIONで1位を取ったBTOBの例もあげておきます。バラエティに出る機会が多いようならこっちのパターンもありなんじゃないかと思いました。以上です。ご質問ありがとうございました。

 

(注:その後、2017年11月にDRAMARAMAで初1位をとりました)


[推しグループが人気がない]

こんにちは 突然なのですが、私は少年共和国というグループが好きです。しかし全くと言っていいほど人気がありません。 ファンの私でもなんだかパッとしないな、とは思うのですがイマイチどこがパッとしないのかわからないのです。 泡沫さんはどこが売れない原因だと思いますか? (少年共和国を知らなかったらごめんなさい)

(2017)


質問ありがとうございます。少年共和国のファンの方ですか。2012年の反動か2013年はボーイズグループのデビューが少なかったので、デビューした時の印象は強かったです。確か続けて防弾少年団がデビューしたので、「今年のグループ名は漢字ネーム流行りなのかな?」って思いました。今でも防弾少年団の名前を見るとセットで反射的に脳裏に浮かびます。

売れない理由ですか...売れた理由を考えるより難しい問題ですね。

「プロデュース101 」シーズン2で某デビュー経験ありの練習生を見たBoAが「こんなに上手なのにどうして上手くいかなかったのか」って言った時に内心で思いました。「いやいや、それはアイドル本人じゃなくて周りの大人が考える事だろ?!」と。ひょっとしたらBoAご本人はそれをわかっていて事務所の人に対しての言葉だったのかもしれませんが、アイドルに関してはいくら曲が良くてパフォーマンスが良くて本人たちの人柄が良くても、イマイチ人気が出ないことっていくらでもあるんですよね。

誰かが言ってました。「アイドルというのは、歌がうまくてかわいくてなどという素材の問題ではないと思う。素材と客との関係性において発生する「状態」のようなものだ。」と。

もちろん元々の素材(アイドル本人や楽曲やパフォーマンスなど)が良ければこの「状態」が発生しやすくなるのだとは思いますが、化学反応と同じで「素材=アイドル」と「客」との関係性を爆発的に促進させる「触媒」のようなものがあるからこそ「人気アイドル」という反応の結果物が生まれるんじゃないかと思います。まさにケミストリーというやつですね。「プロデュース101 」なんかはまさにそれがわかりやすいんじゃないかと思いました。あの「システム」という「触媒」によって起きた反応の結果がその時々のちょっとしたムーブメントなんじゃないかと思っています。人気の出たアイドルというのは多かれ少なかれこういうなんらかの「触媒」にどこかの時点で触れる機会があったんじゃないでしょうか。

だから質問者さんのおっしゃる「いまいちパッとしないけどどこがパッとしないのかわからない」の「パッ」の部分が触媒っていう事なのかもしれませんね。反応の為のキックが足りていないのかもしれません。そしてこの触媒、ごくたまにファンの側から発信される事もありますが(EXIDのペンカムとか)それはあくまでハプニング的なものだと思うので、基本的には製作側が考えて投入するべきものなんじゃないかなとも思います。

 

(注:2018年9月30日で活動無期限休止されるそうです)


[GOT7について]

DJ泡沫さんこんにちは。以前、韓国若手三大グループはEXO、BTSSEVENTEEN/WANNA ONEと韓国の記事に書かれていたとおっしゃってましたが、ここにGOT7が入らないのは何故なのでしょうか。年末から年始にかけて、MAMAなど色々なところでファン投票が行われていましたが、GOT7がかなり上位なのをよく見かけました。票がEXO、BTSより多かったものもあったと記憶しています。(Qoo10賞?が確か投票1位だったと思います)なのにどうしてGOT7は上に並べたグループほど注目されていないのかが不思議です。ぜひ泡沫さんのご意見を伺いたいです。よろしくお願いします!

(2018)


多分タイミング的な問題で、2015〜16くらいまでなら3番手候補に入ってたんじゃないですかね。現在はEXOと防弾の2組がトップ2なので3番目がいわゆる「テセドル」枠ではないかと思います。テセというのは実際のペンドムの数というよりも「勢いがあるフレッシュなグループ」という意味合いも強いので、この称号が使われるのはデビュー2〜3年目くらいまでの事が多いんじゃないでしょうか。

GOT7がデビューした年は同年デビューだったWINNERがほとんどの新人賞を授賞したため(複数グループに授賞される)GDAとSMAの新人賞のみの受賞だったり、2015はデビュー日の近い防弾がブレイクして2016はSEVENTEENがテセと呼ばれる存在感を見せ、2017にはWANNA ONEがデビューし...と諸々タイミング的な事がある気がします。アルバム販売数ではここ1、2年は(WANNA ONEは例外として)EXOと防弾の次のまさにSEVENTEENより少し多いぐらいで、ファンドム規模は安定してるようですが。


[iKONのカムバックについて]

iKONがカムバックしてRETURNが1位をキープして良い成績で嬉しいです。前回NEW KIDSではうまく行かなかったカムバックと今回との差はどこにあると思いますか?単に曲だけのことなのか、2018年はYGあげてのプロモーションがうまくいっているのか…ファンダムのボイコット活動も結果的にはよかったことなんでしょうか…それに関しては今でも複雑ですw

(2018)


自分は単純に曲だと思います。何故なら今までiKONの曲でチャートの動きが良いものは今回のLove Scenarioのような曲ですし、一般層の間でiKONの代名詞のようになっている曲もmy typeだからです。前回のような曲は聞く年齢層が限られていますし、今回の曲はもっと幅広いリスナー層に受け入れられたのかなと。ボーイズグループの曲も一般層支持の割合が多いYGの場合、曲のウケるウケないがチャートにダイレクトに出やすいのかなと思います。

韓国では曲のプロモーションはリリース後がほとんどですが、リリース後から順位が上がったわけではなくリリース日からほぼずっと一位なので、プロモーションの量はほとんど関係ないと思います。今回のプロモーションも前回とそんなに変わらないと思いますが、大きな違いがあるとすれば前回はシングルリリースでしたが今回はフルアルバムという点でしょうか。(事務所的にはどこも正規アルバムのリリース時に一番力を入れると思います)

今回の売れ方を見ても、ファンドムのボイコットがYGの曲のチャートに及ぼす影響は正直ほとんどないのではないでしょうか?別にボイコットされても事務所も何をするわけでもないですし...

個人的には曲の売れ方には関係なく、これからも両タイプの曲をリリースするんじゃないかとは思います。音源で長く聴けるのはRETURNSのような曲たちだと思いますが、やっぱりライブの時に盛り上がる曲はNEW KIDSのような曲でしょうしね。

【askまとめ】⑧ガールズアイドル・グループについて

使わなくなったaskのFAQまとめです。

長いものや繰り返しきかれがちなもの、資料的なもののみ抜粋しました。

 

◆ガールズグループについて


[ガールズグループの日本活動について]

先日ヨジャドルの日本ライブ客層について言及されていたので、ヨジャドルのイル活についての見解を伺いたいです。日本においては韓国よりもアイドルCD至上主義的なところがあり、ナムドルより一層成功するのが難しい様に思います。曲やMVを観る人は多くても実際CDを買い、ライブやイベントに足繁く通う程のコアなファンを多く確保できるのはkpop全盛期でさえ片手で数えれるくらいしかいなかったように思います。 最近韓国では日本でkpopブーム復活の兆しか がみたいな記事を見受けるのですが正直そんなに簡単にはいかないのではないでしょうか...

(2017)


日本のアイドルファン界隈がCD至上主義なのは特に女性アイドル界隈でCD購入イベントが多いからであって、日本がCD至上主義傾向だということと韓国の女性アイドルの日本での人気にはあまり相関はないのではないでしょうか。韓国で女性アイドルは音源の方が強いというのは、また別の文化的社会的な理由があると思います。それが原因なら日本では音盤でリリースすれば良い話ですし、実際韓国では音源のみでも日本ではシングルCDアルバムをリリースするグループも結構いますから。

韓国では「男性アイドルはファンドムを把握目指すが女性アイドルは大衆を目指す」と言われていて、必ずしもトップではなくても1位を取れる程度のグループは概ね万単位のファンドムを持っているであろう男性グループよりも、そもそも女性グループの平均的なファンドム自体が男性グループのファンドムより小さくて緩い=ゆるオタの割合が多い傾向にあるようです。その代わりに一般的な大衆認知度は平均的に女性グループの方が高いので、韓国では例えばEXOや防弾少年団のメンバーや曲は知らないけどヨジャチングの曲やAOAのソルヒョンは知ってるという人も結構多いのではないのでしょうか。軍の慰安公演に出演するガールズグループも少なくなくそこから人気が出るグループもいたりするので、徴兵制度がある韓国ではそういう面からもガールズグループの方がより身近な存在だったりするのかもしれません。だからファンがサイン会のため、もしくはグッズの一種として購入するCDよりは音源の方が売れるのではないかと思います。

アイドルの仕事はファンドム向けのもの(音楽番組・CD・コンサート・マーチャンダイズ・購入イベントなど)と一般層向けのもの(地上波TV番組・音源・ドラマ・OST・各種CM広告など)に分かれると思いますが、おそらく同じくらい人気のある男女グループでもこれらの収入割合が結構違ったりするのではないかと思います。それゆえに近年人気が社会的なムーブメントにまで到達するアイドルグループは、ワンダーガールズ・少女時代・TWICEなど女性グループの方が多かったのではないかなと。

これは日本にも割とそのまま当てはまる傾向のように思いますので、それが逆に日本での韓国のガールズグループのファンドムの限界や活動しづらさに関係しているのかもしれません。ボーイズグループの場合はファンドム構築がメインになりますし、日本ではオタクのジャンルが違えばファンドムはあまりかぶらないし(部分的にかぶることはあるでしょうが)掛け持ちファンは必ずしもご法度ではないのもあり既存のボーイズグループたちとの奪い合いにはなりにくいですが、ガールズグループが取りたい一般層向けの仕事の数には限界があり、そこを奪い合う日本のガールズグループや2次元アイドルなどのライバルも日本には多いし以前より増えてるので。だからどちらかといえば一般層への浸透を狙うガールズグループの方が本格的には進出しにくいでしょうし、少女時代が活躍した2011年頃のブームと同じ事を想定しても中々難しいのではないかと思います。

しかし今や日本のコンサート動員ランキングの上位に韓国アイドルのコンサートが入るのはすでに常識になっています。これはすでにKPOPが日本でもオタクと呼べるファンが相当数つくジャンル(ジャニーズとか48グループとかLDHとかラブライブとか)の一つとして定着したという事だと思うので、ブームというよりも人気の定着を世間が(あるいは韓国のマスコミが)認知し始めてる段階にすぎないのかもとも思います。

韓国でもここ数年は一般層にも認知が広い「人気アイドル」より、ニッチなニーズを満たしてそこまでファンドムは膨大ではなくてもグループを支えてもらえるくらいの消費はしてくれる「少数精鋭ファンドム」の構築を狙うグループが男女ともに増えているそうです。韓国アイドルファン自体の層も広がってはいますが、それ以上に年々グループが増えている分、以前に比べれば個々のグループのファンドムは小さくなって行くのは自然の摂理ですよね。最近流行りのガールクラッシュコンセプトも(韓国でのフェミニズムブーム等とも関連してるとは思いますが)ガールズグループにもボーイズグループのようなファンドムを構築させようという狙いもあるのかな?と思ってます。あとYGのグループなんかは日本でのアイドルというよりもアーティスト的な捉えられ方の割合が大きくなるようで(そもそも韓国アイドルは日本だったらアイドルに分類されないようなグループも含まれていますが)その分ライブの客層も普段韓国アイドルのライブには来ないような層も結構多いように思います。そういう層を巻き込むような仕掛けもガールズグループの日本活動の試みの一種としてはアリなのかなとか。どのようなやり方にしても、最初のKPOPブームの時とは違う日本での女子グループの売り方を考えるべきなのかもしれません。

 

というわけで日本にまたKPOPブームがまた来てるのか・来るのかはわかりませんが、もし来たとしても以前とは違う感じにはなるんじゃないかとは思います。2011年以降から日本でもトップで売れてるグループに関してはブーム終焉後も日本での収入や動員はそんなに影響なかったんじゃないかと思いますし...

ちなみにTWICEのショーケースに行った友人知人(全員女性)の話では「ツイッターで見かけたこういう客層だったっていう割合よりも、自分的には女性が多いように感じた」との事だったので、その辺主観であんまりあてにならないのかもしれないとも思いました笑


[IUについて]

ビルボードとってさぞ注目を集めているであろうバンタンを抑えて音源1位をとり続けるIUは韓国でどんな風に支持されているか分かりますか?おそらく今ピークのバンタンが勝てないほどってどんだけ強いんだよってほんのすこし驚きました。そんなの知らねーよでしたらスルーしてください。

(2017)


IU先生に関してはgood dayあたりの時代からリアタイで見てきたか否かで見方が違ってくるかもしれませんね。あの時代を知ってる人は大体IU先生と呼んでいるとかいないとか(?)

IUのデビューは中学生だった2008年に遡りますが、当初は普通の可愛いソロアイドルというイメージだったのが2010大ブレイクした「good day」によって歌唱力を認められた「国民の妹」的歌手になり、それ以降に出したアルバムのタイトル曲は全て音源1位です。初の1位は2010に「good day」の前に出した元2AMスロンとのデュエット「잔소리」なのですがそれ以降最新曲の「秋の朝まで12曲もの1位を獲得しており、その他フューチャリングやTVの企画もの(無限挑戦歌謡祭のLEONなど)やOSTでも5回ほど1位になっています。

かつては「国民の妹」と呼ばれていて透明感のある声も含めて少女的なイメージが強かったですが、アルバムリリースとともに自分自身がシンガーソングライターとして製作に関わる部分も多くなりその内容も上手く等身大に成熟していって、今はもはや国民的歌手として支持され始めているのではないかと思います。IUの凄いところはチャンギハと公開恋愛する前に一度アイドルとの大きな恋愛スキャンダルになりそうな事件があったにも関わらず、それでも男女ともに支持され続けていった点ではないかと思います。2011年位に日本で活発に活動していた頃はコンサートで「日本のコンサートのお客さんは女性も多くて嬉しい」と言っていたくらいに韓国では男性ファンが多かったようですが(日本では赤文字雑誌の専属モデルもやったりしていて、10〜20代女子からの人気も高かったと思います)、Modern Times以降からはむしろ女性ファンの方が多いのではないかと感じます。確かに直接彼女が話しているのをきいたりバラエティに出ている姿を見ると自分のポリシーや考え方がしっかりある賢い女性なんだろうなと感じる事が多く、でも勿論チャーミングな部分もいわゆる男前な部分もあり、男性の好みも含め(笑)女性からも支持されやすいキャラクターなのではないかと個人的には感じました。何よりその時々の自分自身の感性やリアルをうまく曲の歌詞等や歌い方などに反映させて作品に昇華し表現できるクリエイティビティこそが、彼女が現在でも老若男女問わず幅広い層からの強い支持を受けられている理由なのではないかと思います。俳優としても、ヒットした主演ドラマも少なくないですしね。

ちなみに2017の4月にリリースした「Palette 」までにDLされたIUの曲は韓国内だけでトータル8000万DLを超えるそうです(GAON基準)。2016年に一番DLされたGFRIENDの「Rough」が190万DL、TWICEの「Cheer Up」が183万DLでしたので、比較するとどれだけ人気があるのかわかりやすいかもしれません。

しかし近年の男性アイドルの曲はごく一部を除いてファンドム内での消費のみになりやすい反面、人気のある女性アイドルや歌手の曲は男女問わず聞かれる傾向にあるので、音源ランキングに関しては特にペンドム支持がメインの男性アイドルにとってはそもそもが不利な面はあるかと思います。リリース日の順位がピークになりがちですしね。去年も年間の音源ランキングで50位以内に入った男性アイドルグループはBlock.Bだけでした。

(逆にほぼファンしか買わない音盤ランキングは100位中99%がアイドルでした)


[少女時代について]

初めまして、私は少女時代を日本デビューの頃から応援しているソウォンです。 今月もうすぐソシが10年を迎えるにあたり、音楽番組で1位を獲る事を狙うのか、もうベテランとして1位にこだわらなくてもいいのか、ファンとしてどういうスタンスでいるべきか、どうなんだろうなと思って質問させて頂きました。ざっくりしていてすみません。 正直今回のカムバックはWINNER、 WANNA ONEなど勢いのあるグループと被っているため、1位を獲ったり、成績を出すことは容易ではないと思っています。 あと、ソシは音楽的にどのような評価を受けているのか、また泡沫さんはどう思っていらっしゃるか教えて頂きたいです。

(2017)

 

少女時代久々のカムバックおめでとうございます。10年を迎えるグループのファンでいるという事でいちばん悩ましい事はなんだろうと自分なりに考えてみたのですが、個人的にいちばん煩わしいのは外部から色々言われたりとか(ベテランアイドルには色々口言いたがる外野もそのぶん多かったりするし)同じファンドムの中で色々意見が割れたりという、結局外的要因の方が多い気がしました。なので、いちばん大事な事は他の人が何をどう言っても「自分がファンとして彼女達がどうある事を望んでいるのか」「その為にどういう応援の方法が自分が楽しくできる事なのか」という事からブレないようにする事なんじゃないかなあと思いました。長く続いているグループほどファンのキャリアも様々で色々な年代や立場の人がいるでしょうし、リスニングキャリアもバラバラで推しドルに対するスタンスも全員違ってきて当然ではないかと思います。そこの方向性を強引に揃えるのも無理がありそうですしね。今でもトップで何が何でも輝いていて欲しいと思うなら投票やストリーミングを頑張るのもいいでしょうし、もうベテランなんだし、あくせく競争しないでただそこにいてくれるだけでありがたいと思うなら自分の好きな時に聴いたりゆったり見守るのもいいでしょうし、どうであれ周囲の「少女時代はこうあるべき」とか「ファンならこうするべき」という風潮には流されないで自分なりのスタンスで応援する事で、結果はどうあれ後でもやもやせずに済むのではないでしょうか。女性アイドルがキャリア重ねていくことに対しては男性アイドルよりも色々言う人がいるかもしれませんけど、今現役で少女時代より長く続いている韓国の女性アイドルグループはいないわけですし、それだけでどこにも代わりになれないオンリーワンの存在なんだと思います。ソシの前に道はなくソシの後から道ができると言ってもいい現在、ファンドムも又同様なんじゃないでしょうかねえ...

少女時代の音楽的評価ですが、自分が韓国の批評記事などを読み始めた時期以降には少女時代に関する音楽的評価というものはあまりなくて、コンセプトに対する評価の方が多かったように思います。SMではわりと珍しいフックソングだった「Gee」を除いては少女時代はどちらかと言うとSMの中では先鋭的な音楽的冒険はそれほどしないグループというイメージです。近年はソロ活動が増えてきてそちらの方がメンバー自身の意向が反映されやすいからか、音楽的評価の俎上にはそちらの方があがる事が多いように感じます。(特にテヨンのボーカリストとしての評価は一般的にも高いように思います)

ちょうどHoliday Nightを聴いたところなのですが、ミュージカルっぽいと言うかファンクとかR&Bとかちょっと

懐かしいレトロテイストがあるように感じました。TTSもですが、個人的には少女時代にはゴリゴリのダンスミュージックや今流行のジャンルよりもシンプルに歌唱力を生かすクラシックなジャンルの方が似合うのかも?と思います。SMのベテラングループだと東方神起スリスリのジャズテイストとかSJ DEVILのファンクなどがしっくり来たのもあり。

Mr.Mr.の時にizeに載った記事で好きだったフレーズの訳を載せて〆とさせて頂こうと思います。


『今回の活動は、少女時代に昔のような人気の頂点を与えるだろうと言うのは難しい。次のステップが何なのか予想するのは不可能だけでなく、不必要なことである。重要なのは、なんと8年間活動してきたグループが終止符を打つのではなく、未来を持つようになったという事実だ。 それゆえに「未来を開く鍵はすでに君が持っている」という"Mr.Mr."の歌詞は、少女時代自らの言葉のように聞こえる。 8年という時間は再びゼロにリセットされた。 いや、「再び」というよりは「新たに」だ。誰も経験したことのない20代半ばの少女たちの時代が到来している。 この先どこに伸びていくかも知れず、さらにジンジンと体が震えるような時代が。』

http://m.ize.co.kr/view.html?no=2014031018117256711&pDepth1=i2101


[ガールズグループのコンセプトについて]

はじめまして!今流行りのガールクラッシュはtwiceとブルピンが先駆けで、1つ前の清純なコンセプトはエイピンクがはねたことで流行になったと思うのですが、その前のセクシー路線は誰(どこのグループ)発進だと泡沫さんは思われますか…?面白みのない質問ですみません。

(2017)


最近セクシー路線流行ったことあったかな?と思ったんですが、確かに一瞬行きすぎた時はありましたね...思い浮かぶのは成人ドルと言われたBrown Eyed Girlsとか、へそ出しや鼓笛隊やポールダンスなど色んなセクシーを見せてくれていたアフタースクールとかかなあと思うんですが、グループだと1番最近セクシー路線ではねたのはGirl's Dayかな?と思いました。昔は清純路線でしたけど、オムジョンファやパクチユンの「成人式」を思わせる大人っぽいダンスと衣装の「Something」で一気にブレイクした記憶があります。でも多分韓国の女性アイドルには元国民的人気アイドル出身のイヒョリが元祖のセクシー路線というのがひとつのジャンルとしてあって、ガインとかヒョナのアイドルソロの流れで今も受け継がれてきてるのかなとも思います。ここ最近はセクシーさというのが強い女性のイメージやフェミニズムとミックスされて、また新しい存在として見られつつあるような気もします。

ご質問とは直接関係ないのですが、個人的には今のガールクラッシュの先駆けの女子グループはMAMAMOOではないかと思います。多分「ガールクラッシュ」という単語をよく見かけるようになったのは彼女たちがブレイクした2015以降なんじゃないかと。ずばりガールクラッシュという曲も歌っていますしね。流行のきっかけとしては近い時期のUNPRETTY RAPSTARとかもあったようですが。そしてTWICEは正確にはガールクラッシュコンセプトではないと思います。老若男女とわずファンの幅が広いのは確かだと思いますが、かっこいい系でも可愛い系でも「異性の視線を特別に意識していない」というのがガールクラッシュの重要なファクターのひとつだと思うので、歌詞に描かれている女性像やキャラクターのコンセプト的にもガールクラッシュとはちょっと違うように感じます。

(ジョンヨン個人はガールクラッシュイメージだとは思います)

BLACKPINKは2NE1ほどではなくても歌詞の内容やコンセプトのベースにある女性像には恋愛やファッションなどに対しての主体性が感じられるので、ガールクラッシュイメージのグループと言っても良いかと思いますが。

ガールクラッシュっていう言葉が流行して氾濫してる感があり、「女子が憧れる女子」とは言ってもそもそもアイドルは老若男女問わず誰かに憧れられる存在なのでそこの判別が難しいところですが、やっぱりいちばんわかりやすいのは歌詞の世界観かな?と思いました。一見可愛い系のRedVelvetやOH MY GIRLなどは、歌詞を見ると恋の歌でも恋愛対象に向けているというより女の子の内面的なマイワールドの色が濃くて、そこが女子のファンを惹きつける「ガールクラッシュ」と言われる所以ではないかと思います。


[TWICEについて]

超超超個人的な意見なのですが、女子ドルの頂点がTwice なのが気に入りません…… キャッチーな曲の数々、ビジュアルレベルの高さ、真似しやすいダンスetc… 彼女達が売れた理由も分かってるし、嫌いではないのだけれど彼女達がトップに立つことで今後の女子ドルが、歌やダンスなどの技術力を重視しない傾向になるんじゃないかと思うんです。(言い過ぎかもしれませんが)可愛ければ流行る、みたいな。 そもそも、男子ドルに比べて女子ドルは技術力を評価されにくいんでしょうか?

(2018)


「彼女たちがトップに立つことで今後の女子ドルが歌やダンスを重視しない傾向になると思う」との事ですが、どのアイドルと比べて技術的な事が低いと見てらっしゃるのかはわかりませんが、過去に社会的現象になるほど売れたトップ女子アイドル達で、パフォーマンスの技術的な事をdisられなかったグループはほとんどいなかったと思いますよ。だから余計に韓国のアイドルは年々ルックスだけでなく楽曲や歌やパフォーマンスをブラッシュアップさせて行く方向に進化しているのだと思います。今TWICEが彼女たちの存在を快く思わない人々から言われている事は、過去にトップに登りつめた女子グループ達もみんな一度は言われてきた事だと思います。でも、今の女子アイドル達は「可愛ければ売れる」という方向一辺倒にはなっていません。つまり、過去に同じ事が繰り返されてきた以上、今後もそういう方向一辺倒になることはない可能性が高いと思います。

個人的にとても不思議なのは、TWICEを認めたがらない人が何と比べてかはわかりませんが彼女達の技術を低く見ている人が多い点です。一般投票のあるサバイバルは経ていても、最終的には何人もの練習生を見てトレーニングしてきたであろうダンスや歌のプロフェッショナルかつアイドル育成のプロであるトレーナーの方達によって選ばれたメンバーな訳で、プロの目から見たら単純に技巧的な事だけではなく、十分に世の中に出せるレベルのパフォーマンスが出来るとみなされているという事だと思います。少なくとも自分は素人なので、自分の主観よりは歌唱力やダンスなどの技術面に関しては会社の人の方がよくわかるだろうと思うし、そもそも言われるほど下手だと思った事がないので「可愛くて歌がキャッチーで振付もものまねしやすい」という事のみで売れているとは思えません。難しい振付を難しい事をやっているように見せることより、簡単に見せることの方が難しいとも言います。個人的にはSIGNALとか相当難しい曲だと思いましたし、よくこんなの歌って踊ってるなあと思いましたので...

韓国のアイドルは、昔から常に技術面では真っ当な評価が出来るとも思えない素人の一般人から不当に冷ややかな視線を浴びせられてきたようにも思います。もちろん個々のメンバーによってパフォーマンスの種類の得意不得意はあると思いますが、グループアイドルに一番重要な事はお互いに得意な部分で補い合って相乗効果を生み出す事だと思います。そこを最も重視しないのであれば、グループでアイドルをやる意義はないとすら思います。TWICEに限らず、今トップクラスにいるアイドルグループはいずれも個人の技巧レベル以上にその部分が長けている人たちなのではないでしょうか。

「女子ドルは男子ドルに加えて技術が評価されにくい」というわけではなくて、「技術的な事よりもルックスについて言及されやすい」という方が正しいような気がします。ルックスが良ければ「外見だけで技術はないだろう」、パフォーマンスのレベルが高ければルックスを卑下する、両方が高いと認められても「手を抜いている」「性格が悪そう」など手を替え品を替えで悪く見ようとする人はいますし、そこには常に男性よりにルックスファーストの言葉がつきがちな点はあるかもしれません。だからこそ余計に男性アイドル以上に真剣に技術の向上を目指さなければいけないという面もあるのではないでしょうか。

とはいえ、アイドルは「それ生み出す国の」大衆の求めによって成り立つものですので、韓国大衆の欲求次第だとは思いますけどね...なので、プデュの件などもですが外国人のファンがどう思おうがどうにもならない変化が来る事もあるとは思います。


[ガールズグループのファンドムについて]

韓国のGGは、BGのようなファンダムを築くには何が必要だと思いますか?

(2018)


女性ファンの支持ですかね〜今人気の女性グループはいずれも女性からの支持が熱いですし、数年前にMAMAの女性グループ部門投票の男女比をふと見たら女性の方が圧倒的だったので。

あとやっぱり個人萌えだけじゃなくてship...


[GFRIENDについて]

GFRIENDが時を掛けて以降成績が下がり気味な理由について泡沫さんの推測をお聞きしたいです。パワー清純ドルが増えてるからですかね…?fingertipsの大コケは系統が違うのもあると思いますが、個人的には今回の耳をすませばはオヌブト感があり、ダンスも良かったため当たるのではと思っていて…ですがEXOのカイくんと出ていた番組でもあまりいい評価を貰えていなかった気がします…(カイくんの発言はウケ狙いかなとも思っているのですが) そして、泡沫さんがヨジャグル名曲で時を掛けても選曲した理由をお聞きしたいです。またなぜあの曲はヒットしたのかの推測もよろしければ… 長くなってしまい申し訳ありません。

(2017)


これは自分もよくわからないんですけど、最近やったコンサートも成功裏に終わったそうですしCD音盤の売り上げを見ると「ガラスの季節」(ガラス玉)1万7千→「花の蕾」(Ma Gustas Tu)2万4千→「スノーフレイク」「時をかけて)4万1千→「LOL」(ナビレラ)7万1千→「Awakening」(Fingertip)7万5千→「Parallel」(Love Whisper)6万2千で微減という感じでした。

一方、音源(DL)の方は「ガラス玉」102万→「Ma Gustas Tu」216万→「時をかけて」190万→「ナビレラ」119万→「Fingertip」57万→「Love Whisper」55万と、わかりやすくFingertipで減っていますので、コンセプト急激に変えたのでGFRIENDに「パワー清純」を求めていたいわゆる「ゆるオタ」が離れてしまったのかも?清純系グループは他にもたくさんありますし...しかし先述のように音盤の売り上げ自体はFingertipの時点ではまだ増えていて、その次のアルバムでは少し減ったくらいなので、ナビレラ以前に増えたガチオタを含むファンドムは路線替えでもそれほど動かなかったという事ではないでしょうか。

「Ma Gustas Tu」「時をかけて」までの曲そのものの人気が特異的すぎたという事なのかもしれません。

個人的はガラス玉〜時をかけてまでの流れは明確なコンセプトと統一感があって好きですし、特に「時を〜」はイントロを聴いただけで「これは神曲だ...」と思ったので名曲に選びました。ちょっとJPOPっぽくて大人も郷愁を覚えるような絶妙なレトロっぽさもあり、当時の他の女子ドルグループの曲にはない差別化された部分が幅広い年齢層に受け入れられたのかなと思います。ソスの社長は少女時代のコミュニティでデビュー当時の写真が貼られているのを見ていてヨチンのコンセプトを思いついたそうですし、世間的には「昔から韓国人が持っている日本のJKファンタジー」(というものがあると男性芸能人が言っているのを聞いた事がありますし、TWICEのMVで日本人メンバーのミナがセーラー服を着ていたのもその延長上かなと)の雰囲気があると言われていて、まったく新しいものというよりは古すぎないちょうど良い、少し前の懐古というのが良かったのかなと思いました。


(注:その後2018に発表したTime for the moon nightがヒットして一般人気も戻ってきた感じです)


[REDVELVETのファンドムについて]

女性アイドルは音源が強いのに比べて固定ファンダムが弱く、男性アイドルは音源があまり強くないのに比べて固定ファンダムが強いイメージがあるのですが、 レベルがbadboyで音源成績が上のikonを抑えて四冠獲ってるのを見ると、音源だけでなく固定ファンダムも強いと思っていいんでしょうか? 確かsns投票もレベルが上でした。

(2018)


音源は女子が強く音盤は男子が強いというのが一般的ですが例外もあると以前かきましたが、男子の例外がYGで女子の例外がSMではないかと思います。チャートを見ると、少女時代からSMの女子グループは音源も上位だけど音盤も女子にしてはかなり売れる方のようですので、REDVELVETも投票やスミンも頑張るファンドムがしっかりとついているんじゃないかと思います。

(TWICEも音源もですが音盤もよく売れるので、こちらも曲だけじゃなくてファンドムもついているんだと思います)

【お知らせ】Real SoundでBLACKPINKのライブレポを書きました

Real SoundさんでBLACKPINKの幕張公演のレポを書きました。

 

 

当初オーラスのレポートをというお話でしたが、すでに自分で取っていたチケットが初日だったため24日のレポになっています。というわけで今回も自腹でした。

ジスペンの男性の「ジスーっ!結婚してくれー!!」という叫び声が鳴り響いてたのが印象的でした(本人ステージにいない時に)。

 

ちなみにオーラスの日はVIXXのライブを見てました。

【askまとめ】⑦ 韓国と日本の違い・日本活動などについて

使わなくなったaskのFAQまとめです。

長いものや繰り返しきかれがちなもの、資料的なもののみ抜粋しました。

 

◆韓国と日本の違い・日本活動などについて


[もし日本のアイドル業界が韓国みたいになったら]

もし日本も韓国みたいに色んな事務所からアイドルがデビューして新人でも音楽番組に出れる時代がきたらどうなると思います?テレビをつけると男アイドルが某J事務所ばかりでたまにうんざりしてこんなことを考えたりします。

(2017)


そもそも日本はゴールデンタイムにレギュラー放送されている音楽番組がほとんどひとつくらいしかなくなってしまったし、そこを大手の事務所が抑える事は変わらないんじゃないかなあと思います。というのも、最近は以前と違って結構色々な事務所から男性アイドルがデビューしてたりするんですがそのひとつの番組に出る事はなかなか難しいようなので、結果的に「TVをつけると男アイドルはJばかり」とおっしゃる質問者さんの目にはほとんど入ってないって事ですよね...。

でも逆にあえてアイドルってラベルはつけてないけど実質アイドルだよなーという、新しいアイドルの形態や在り方が増えてきたんじゃないかと思います。Kドルもそうですけどダンス&ボーカルグループと言ってみたり、LDHも最近はもうほとんどJとファン層がかぶってないアイドル的なものになってると思いますし、舞台に出ている役者さんとか声優さんのグループとか、あるいは2次元とか。ドラマやバラエティでもちらほら見かけますし。主な媒体がゴールデンタイムの地上波TVじゃなくてイベントや舞台や動画やウェブTV、CSや深夜枠やゲームやアニメになっているというだけで、よく見ると最近はJ以外の男性アイドルも巷に溢れてるんだなと思ってます。

大手事務所がメジャーな番組を占めがちというのは、実は韓国でもあんまり変わらないんじゃないかなあとも思います。ただ、韓国は今音楽番組がとてもたくさんあるのでその分出られる機会も多いという事なんじゃないんですかね。アイドルブームがずっと続いてるので、アイドルがテーマだったりメインの番組も多いですしね。


[新人の日本活動について]

デビューして間もない新人がすぐに日本デビューすることにどう思いますか?まずは韓国で基盤を固めてから日本にきた方がいいと思うのですが、SMのような大手事務所を除く事務所はせざるをえないんでしょうか。日本でよく接触商法して韓国で人気ないアイドルに「早く韓国で売れてこういうことしたくないだろうなあ」だなんて勝手に思います。韓国で人気になれば日本人のファンも自然に増えるだろうに、簡単に金出す日本人の金が活動費に必要なため、日本活動をメインにし韓国活動を疎かにする故に、韓国で売れないアイドルが減ってほしいです。私の考え方がおかしかったらスルーしてください。

(2017)

 

確かに最近日本デビューが早いグループが目につきますね。新人のうちは本国での活動を中心にして欲しいという考え方がおかしいとは全く思いませんが、同じような意見は珍しくないのにそれでもやるという事は、やっぱり事務所にとってのメリットが大きいということじゃないでしょうか。自分もある程度売れてから日本活動したらいいんじゃないかなと以前は思っていましたが、資金的な問題というよりはなるべく長期的な活動を見越して活動場所での言語的コミュニケーションを円滑にさせるためにデビュー後早めに日本デビューをさせるという会社もあるとも思いますし、最近は単純にアイドル競争が激しいせいで基盤が固まるのを待っていられないような金銭的余裕がない事務所が増えたり、そもそもそこまで資金がないような事務所もアイドルをデビューさせる時代になってきたのかなとも思うようになりました。韓国でのアイドルというのは一般的な歌手より当たると大きい分とにかく育成にお金がかかりますし、大手ではなくてもカムバ一回につき最低でも一千万円(ウォンではなく)単位のお金がかかるといいますから、とりあえずデビューはさせたとしても、デビュー1年以内で資金を回収できるような黒字グループは大手事務所ですらデビュー曲でチャート1位(音楽番組1位ではなく)を取るレベルでもない限り不可能なんじゃないかと思いますし、例えば大手のSMでもデビュー曲では黒字回収できていないと思います。先輩グループの収入やほかの事業などで資金が潤沢な会社の場合は地道にイベント活動させたりマーチャンダイズなどで資金を回収しつつ間にカムバさせて徐々に黒字になっていくまで待つこともできると思いますが、昨今のオーディション番組を見ているとそういう資金的余裕のない会社の方が多いのではないかとすら思えてきます。例えばMnet親会社のCJ E&Mの資金提供を受けている芸能事務所などぱっと思いつくだけでもJellyfish(今年CJの持ち株が50%を超えた)MMO(100%CJ E&M出資)B2M(ほぼMMOに合併)ミュージックワークスやアイドル関連ではないですがAOMGなどいくつもありますし、そうやって資金援助や銀行からの融資を受けつつなんとかやっているという会社も少なくないのではないでしょうか。日本デビューというのがそういう会社にとってグループのみならず会社存続の命綱のようなものになっている側面もあるのかもしれないと思うと、感情的なことはさておき単純にそのやり方をやめてほしいとは言えません。中堅クラスの会社でも、例えばFNC所属のAOAが損益分岐点(収入が経費を上回ること)が来て初めて精算を受けたのは2016年です。デビューが2012年で初めて音楽番組で1位をとったのは2014年ですから、そこから2年間はお給料がなかったという事です。韓国のアイドルは一部を除いて練習生を無料で寮に住ませてレッスンを受けさせて養う代わりに、デビュー後はそれまでにかかった諸経費が黒字になる損益分岐点が来るまで(楽曲制作に関わった印税以外の)収入はもらえないというところが殆どです。男性グループの場合はファンドムが安定すると女性グループよりは回収が早そうですが、B.A.Pから訴訟された時に明らかになったTSエンタの損益分岐点は2012年のグループデビューから2年後の2014年でした。GaonやMelonのような新人賞を複数とっているグループですらそうだったわけで(事務所のお金の使い方もあるとは思いますが)グループも大型化している昨今、メンバー5人程度が一般的な時代に比べたら10人前後のグループになると経費は2倍近くかかっていると思いますし、その分黒字に転ずるまでに時間がかかりそうです。もっと根本的な事を言えば、デビュー前の育成期間に特にお金がかかる韓国アイドル業界の練習生システム自体に大きな変化がない限り、韓国内活動で資金回収が早々にはできないグループがより収入が見込めそうな国外活動に力を入れるのは仕方ない部分もあるんじゃないんでしょうか。デビューした時点からメンバーそれぞれが会社からの借金を背負った状態な訳です。一時期その先が中国に向いた事もありましたが、最近和解したらしいとはいえTHAADの件であそこまで露骨に政治が芸能や文化の介入して締め出すのを経験してしまうと、中国ほどの規模はなくても政治が文化に介入しにくくアジアのエンターテイメントを受け入れる素地のある日本に以前よりも頼らざるを得なくなった面もあるのかもしれません。

結局、お金が絡む問題はファンにもどうにもできない面があると思うのです。アイドルは商売なのでお金がなければ活動そのものが出来ませんし、正確な懐事情は事業主である事務所しかわからない事ですしね。日本のファンはもっと本国で活動してくれればもっと本国で売れるのではと思いがちなのかもですけど、BTOBみたいに日本でのドサ回り的活動と本国活動を並行してきちんと売れたグループもありますので、「日本の活動のせいで韓国では活動できず知名度がない」っていうのは本当にそうなんでしょうかね?プデュで大ブレイクしたNU'ESTにしても日本での活動が多かった時も本国で質の高いアルバムを出して活動していましたし、売れる前と後で本来の活動内容やスタンスは本質的には変わってないと思います。ぶっちゃけ韓国の人たちが今までその良さを発見できてなかっただけで、TVで注目を受けた既存グループがブレイクするにはそれなりのきちんとした素地や経験が必要でしょうし、本国で資金や経験が満足に得られない状態で行った日本での活動経験がその後のマイナスになるとは個人的には思いません。その「本国の人に見つけてもらえるまでの期間」に資金が尽きて解散させざるを得なかったグループこそ、おそらくたくさんあるんじゃないかと思いますし。

それと、以前はKPOPのグループが日本デビューしたり活動の窓口になる手段が割と限られていましたが、今は中小の事務所も日本支社を作ったり中小事務所のグループの日本活動の窓口になるような日本の会社が増えた事で、本国デビューしてすぐのグループも日本活動や日本デビューをしやすくなったというのもあるのかもしれませんね。以前はしたくても出来なかった事が出来る環境がいまはあるという事かも。

ところでよく言われる接触商法ですが、別に日本だけが特別なわけじゃなくて本国でのサイン会の方が距離は近かったりするし、日本以外の国でもハグ会とかミーグリみたいなものはありますから、ファンとアイドルという距離感さえ間違えなければ、おおむねハイタッチや握手やチェキ会程度の日本のファンが特別に気を使う事もないと個人的には思うんですけど...本国だろうが外国だろうが、ファンとの接触というのはアイドル業務の一環でしょうし。CDを買って権利を手に入れるというのがお金の掛け方や手段としてわかりやすいので罪悪感を感じがちなのかもしれませんが、日本以外の国の接触イベントではうん万ドルの宝石を買うとアイドルが直接ネックレスを首にかけてくれたりとか、スポンサーの化粧品をいくら以上購入して当選した人にはアイドルが直接塗ってくれたりみたいなもっとモロなイベントもありますしね。


(2020年5月追記:この当時とは少し状況が変わった部分があるけど、検索で記事を読まれる方もいるようなので追記しておきます。 SM・YG・JYPの大手3社は今現在は練習生にかかったお金は投資としてデビュー後の回収はしないそうなので、いわゆる損益分岐点というのがないらしいです。その他の事務所についてはわかりませんが、中堅未満の事務所では損益分岐点システムを採用している事務所はまだ多いと思います)


[Kドルの日本語バージョン楽曲について]

はじめまして。いつも色々と勉強させていただいております。既出の質問でしたら大変申し訳ありませんがスルーしてください。泡沫さんはKドル達の楽曲が日本でリリースされる際に日本語化されることについて何かお考えになることはありますでしょうか?K-POPブーム到来よりもっと以前、K-POPというものの存在をまず認知してもらうため、まずは聴いてもらうための一つのとっかかりとして先人達が日本語で歌うことを選択したのかなと想像はできる(日本の音楽市場の特殊性のようなものも関係しているのかもしれませんが)のですが、今も、そしてこれからもその流れはKドル達にとって重要・・もしくは必要だと思われますか?

(2017)

 

まず最初に、私個人としてはぶっちゃけ現状では日本語版に対して「特になにも思わない」というのが正直なところです。私がKPOPに本格的にハマった2008年位から日本で活発に活動していた東方神起が色々あって活動しなくなり始めて、その時期は自分の実感としては韓国アイドルの韓国と日本の活動が今より切り離されてた時期のように思います。SCをやったりはしてたけど。BoAの曲やMIROTICなどの日本語バージョンは当然聴いたことはあったんですが当時は日本語バージョンを先に聴いてましたし、それよりもっと前に聴いた神話の「Perfect man」は日本の番組でMVを見たんですが韓国語でした。(ひょっとしたら英語版だったのかもしれないけど、記憶が...)

BIGBANGが日本デビューした当時はほぼSMしかわからずMY HEAVENの日本語版をちゃんと聴いたのは結構後(多分2011くらい)だったので、自分が初めて先に韓国語版を聴いていた曲の日本語版を聴いたのは多分、KARAの「Mr.」か少女時代の「Genie」だったと思います。その時はわざわざ日本語バージョン出すんだくらいで聴いてみたらそんなに違和感も感じなかったのでその次の「Gee」も割とすんなり受け入れてたんですが、次に遭遇したのがSUPER JUNIORの「美人」でこれは流石に変だな!と思ったんですけど笑 でもSJだからな〜という事でスルーして(?)その次聴いたSHINee(確かSJと同じ月にイルデシングルが出た)の「Replay」は結構日本語に合う曲だったのでそこまで違和感なく。この頃になると韓国語のフィーリングがうっすらわかるようになり「日本語でなんだこれって思う曲はやっぱり韓国語でもちょっと変だな」と思うようになったので、原曲の方が良いと強く思うタイミングを完全に逃した感じです。出さなくてもいいけどとは思ってましたが。ちょうどフックソングが流行った時期だったので、耳慣れなくてちょっと変に感じる部分があるのがKPOPの魅力でもあると思っていたのと、元々英語圏の曲が好きで「かっこいいと思っていたが英語がわかるようになるとそうでもない歌詞も多いことに気づいた」という経験があったせいもあるかもしれません。その後は日本語版が出ても「へ〜日本語だとこうなるんだ」くらいのテンションで時に空耳具合や訳のうまさに感心したりする事もあります。最近は海外の作曲家が作るKPOPが増えてますが、「作曲家から英語で仮歌ができてきた時は傑作だ!と思っても韓国語詞で仕上がってくるとなんかダサいように感じる」というのがあるあるというのをきいてからは言語バイアスはどこの国でもあるし、感覚だからどうしようもないんだなと思うようになりました。

しかしこれだけ沢山の歌手が何年も続けているということは、韓国の歌手が日本語で歌うことには多分、事務所にも日本のレコード会社にもかなり大きいメリットがあるのかなと思います。自分なりに理由をいくつか考えてみました。

まず、これは昔確かBIGBANGのスンリが言ってたんですが、海外アーティストでもCDの収録曲が一定の割合で日本語曲であれば「邦楽」に分類されてオリコン等のランキングでも邦楽チャートの方に入るし、CDショップでもより目立つ邦楽のコーナーに置いてもらいやすくなるんだそうです。同じチャートでも洋楽より邦楽ランキングの方が断然注目度が高いので、より良いプロモーションを得る為には日本語で歌った方が良いとの事でした。確かに最近だと防弾少年団の「LOVE YOURSELF承」が6.9万枚売り上げましたが日本のシングルの時程には取り上げられなかったように思います。輸入盤だと日本のレコード会社にはFCとか以外にはプロモーションのしようがない(自社で出したものでもないので直接のメリットも薄い)のかな?

この点でSEVENTEENを担当しているローソンは自社にHMVというCD販売媒体があるので、自社で本国版CDを輸入販売するメリットが他より大きいから独自にサイン会もできるのかなと思いました。タワレコもそうですが、こちらは自社レーベルがあるので少し事情が違いそうです。知らんけど。

それと単純に、ライセンス版より日本語版の方がリリイベ等あるにしろ売れています。これについては以前質問箱を使っていた時にあったご質問に対する答えをご参照頂ければと思います。

http://nenuphar.hatenablog.com/entry/2017/04/21/221033

韓国では曲のリリースも芸能事務所が全て企画し、かかる費用も7割程度事務所が負担するのが一般的だそうですが(残りはレコード会社)、日本では曲のリリース関連の投資はレコード会社でその他の活動は事務所という風に分かれているそうです。日本で曲をリリースするにはインディーズでなければ必ずレコード会社を通す必要があるため、リリースに積極的になってもらうにはなるべく会社にとってリターンの多い形式が好まれるんじゃないでしょうか。日本語の歌詞の曲の方がタイアップも取りやすいでしょうし(実際アニメやドラマの主題歌になった曲も結構あるし)ラジオやTVでも流れやすい・カラオケでも歌われやすい等日本国内の仕事の幅が広がる事は間違いないのではないかと思います。

又、これは単発の効果ではなくて長期的なスパンで活動を見た時の話になりますが、日本語歌詞の曲を歌うこと自体が日本語の勉強になって語学力のブラッシュアップにも繋がるのではないかと思います。語学力が上がれば曲への理解度が上がって母国語以外の言語で歌う時の障壁のひとつである発音や「本当に内容をわかって歌っているのか?」というのが徐々になくなってくるんじゃないでしょうか。そしてアイドルとして「お客様扱い」を越えて日本で長期的かつ安定的に活動したいなら語学力が高いほど幅広い客層へのアピールや仕事の幅という点で大きなメリットになるでしょうし、これは日本だけに限らず全ての海外活動に言えることではないかと思います。外国の歌手でも自国の言葉でパフォーマンスしたりコミュニケーションをとってくれる人に対しては、海外のアーティストに興味がない層も心を開きやすいというのは絶対的にあるんじゃないかと思います。日本で日本の歌手と変わりないくらい馴染んでいる海外の歌手は、国やジャンル問わずいずれもその域に到達している人たちのように思います。そこまでを目指すのかどうなのかというのもあるでしょうが。

それで結局上記のメリットって、最終的にはお金の事に集約されるんじゃないかと思います。ぶっちゃけ収入面で日本への依存度が低いグループは必要ないんじゃないでしょうか。つまり「Kドルに日本語曲は必要なのか」というよりは個々のグループや会社にとってジャパンマネーがどの程度必要なのか、もしくは日本のエンタメ界でどの程度の深度で仕事をしたいと思っているのか、逆にどの程度グループを展開できる資金やコネクションがあるかによるんじゃないかと思います。日本で活動する以上に安定してお金もちゃんと稼げる手段や国が現れたなら、欧米のミュージシャンみたいに日本語版は必要なくなるのかもしれませんね。

 

[Kドル日本語バージョンについて]

kドルの日活について、大きく分けて韓国で発表した楽曲の日本語ver若しくは日本オリジナル曲のリリースになると思うのですが、正直、韓国語曲を日本語verにした時の残念さがひどいというか、楽曲はカッコいいのに意味不明な歌詞や主にラップ何言ってるか分からない状態がよくあるように思います。特に個人的に酷いなと感じるのはikonです。正直、ファン相手にだけ売って、一般大衆には向けるつもりが最初からないのかなと感じてしまいます。この点、如何思われますか?

(2018)


まず自分は韓国語曲の日本語バージョンに憎しみを感じる派閥ではないため、全面的には共感は出来ない事をお詫びします。あと同じような質問に以前お答えしているのでこちらをご参照頂ければ幸いです。

(注:前述の質問をご参照ください)

ちなみにiKONについては韓国でもBOBBYのラップは何を言ってるのかわかりづらいと発音について指摘されがちらしいですので、iKONに限らず元々韓国語ネイティブの人が聴いたら何言ってるかわかんないし歌詞も意味不明という韓国語の曲もあるんだと思います。そしてそれは韓国語と日本語と同じくらいネイティブの人でなければ、韓国語バージョンに比べて日本語の歌詞やラップが酷いとは断定できないように思うのですが...韓国語の曲だけでなく外国語曲に関してはそのままの言葉で意味をダイレクトに感じた時の感じるのと、誰かの翻訳を通して歌詞の内容を知るのとでは実際かなり感じ方が違うように思います。それを良いと思うか悪いと思うかは個人の趣向に過ぎないとおもいます。

個人的にはかなり何を言ってるかあんまりよくわからない日本語版のFantastic Babyが日本であれだけ一般層にも浸透しているのを見ると、ラップが聴き取れないとか歌詞が何言ってるかよくわからないからファン以外に売る気がないとは安易には思えませんが...iKONも日本語バージョンの曲でレコ大新人賞をとっているのだから実際に売り上げという結果が出ていれば事務所的にはそれでいいんでしょうし、質問者の方が日本語バージョンが残念だと思うのなら韓国語バージョンだけを聴けばいいでしょう。


[ジャニーズとKドル]

韓国においてのsmap、嵐的ポジションはそれぞれどのグループだと思いますか?ちなみにsmapは解散していますが解散してないグループでお願いします。

(2018)


解散していないグループの中にはSMAP的ポジションのグループはいないんじゃないですかねー

デビュー年とメンバーの年齢からすると、大体神話と嵐が同世代みたいです。バラエティとか演技もやったアイドルという事だと神話がSMAP的な存在とも言えるのかも?

ちなみに初めて韓国に行ったジャニーズアイドルはV6だとファンの人からきいて韓国アイドルの間でよくV6の名前が出てた理由がわかりました。

 

【askまとめ】⑥ファンドム・ファン活動について

使わなくなったaskのFAQまとめです。

長いものや繰り返しきかれがちなもの、資料的なもののみ抜粋しました。

 

◆ファンドム・ファン活動について


[ファンドムによる抗議活動について]

こんばんは!最近よく目にしますが、韓国国内のファンダムが抗議活動や嘆願書などを事務所に送って、それがまかり通る時もあるってことを最近知りました!日本では考えにくいことだと思うのですが……韓国ではよくあることですか?そしてそれなら仕方ないのかな?と思う時と一部の過激なファンのエゴなのでは?と感じる時もあるのですが泡沫さんどう思われますか?

(2016)


これは昔っからよくあって、特に日本人にとっては結構カルチャーショックを受けがちな事かもしれません。今よりも昔の方がすごかったんじゃないかと思います。自分もハマりたての時2PMからジェボムが辞めさせられたちょっと前だったので、この脱退でペンカ連合がJYP本社の前で座り込んで拡声器で抗議声明文を読み上げたり、おびただしい数の付箋で埋め尽くされた壁の動画を目の当たりにして正直びっくりしました。最近はそこまで派手な抗議行動はないですけど、活動の内容を巡って不買活動などはありますよね。

個人的には抗議の内容自体のほとんどが感情的なものからきてるものが多いと感じますし、あくまでアイドルはビジネスだからファンが詳しく知ることもできない金銭的個人的あるいは業界的な事情もたくさんあるはずで、自分がいるファンドムだとしてもファンのやること全部には賛成できませんが、まあこれも国民性とか社会的な文化のひとつなのかなあと思ってます。最近でも朴槿恵大統領解任のろうそくデモとかありましたし。前のaskにも書きましたが、韓国のファンは推しドルを家族みたいなものとみなしているフシがありますし...。

でも、ファンの抗議行動自体は本当にしょっちゅうありますけど、実際その通りにまかり通る事はそんなにないと思いますよ。韓国の人は日本人以上にネット上での社会的な評判を気にする傾向があるようなので、炎上には敏感ですぐに謝罪騒動になったりはしますが。ジェボムの件の時も揉めに揉めて最終的にペンカとメンバーが話し合いの機会を持つところまでは行きましたが、結局事務所は辞めた理由は公式には明らかにはしませんでしたし。大きいところではSUPER JUNIORは結成当時毎年メンバーが変わるシステムになる予定だったのが(モーニング娘。がシステムモデルだったので)ファンからの猛抗議でメンバー固定性になったというのはありますが、この時は不買運動だけでなくファンがSMの株を買ったりという事までしたそうです。これは結果的には良かった事かもしれませんけど、この時の影響かオリジナルメンバーである13人を守ろうという意識が強すぎてSJMのメンバーがコンサートでSJの曲を歌うことへの執拗な抗議行動なんかもあり、これにはメンバーが直々にコンサート中にやめてほしいと頼んだそうです。

(これは日本では結構反発が大きかったし、韓国内でも意見が分かれるところではあったみたいですが)

ファンはよく「◯◯の為に」と言って色々な事をしようとしますが、個人的にはアイドルにお金を落とす事以外のファン活動(CDや音源や関連商品を買ったり、コンサートやイベントに行ったり)以外のファン活動は全てファンの自己満足=エゴのためにやるものだと思っていて自分でもそういう自覚は常にありますし、それが究極に極端な形で出るのがこういう「抗議活動」なんじゃないのかなーとは思ってます。アイドルのファン活動って基本は趣味なので自分が楽しく良い気持ちになるためにやるわけですから自己満足で当然だし、犯罪や迷惑行為にならない範囲ならそれで良いんだと思います。でもそれを自分以外の誰かや何かに押しつけるような行為をファン活動と呼んで良いのか、自分にはわかりません。韓国では日本と違って私設ファンクラブがたくさんあってひとつの文化を形成していますので、そういうことが起きやすいしまとまりやすいのかもしれませんね。でも今は韓国アイドルのファンドムは世界中に広がっていて人気があるアイドルほど韓国のファンに負う部分は減ってきていると思いますし、同じグループのペンドムでも国や文化圏によってスタンスが違うことも多々ありますから、韓国のペンドムだけで事務所やアイドルを動かすことは以前よりは難しくなっているかもしれません。


[韓国内のアイドルファンの年齢層について]

こんばんは。ツイッターやaskでの考察、お疲れ様です。韓国ではアイドルグループによるペンの年齢層は学生が多いのが一般的なのでしょうか?最近はK-POPの文化が定着されて、その傾向も減ってきていると思いますが、社会人になると周囲の視線が冷たいから、ひっそりと応援やサポートしていると記事を見て、本国で年齢による偏見が無くなればいいなと思いました。これはアイドルに限らずアニメや漫画のオタクの世界でも似たような感じですね。あと、日本ではよく見かける好きな(もしくは気になる)グループを掛け持ちで応援するパターンって韓国では珍しいほうなんでしょうか?!

(2017)


アイドルオタクに限らず、オタク趣味全般が大人のやるものじゃないという社会的風潮がまだ日本よりも強いようには感じますね。女子アイドルを追いかけてる女性ファンや男性アイドルを追いかけてる男性ファンの対する社会的な視線も割と偏見があるようですし。日本も昔はそうだったんじゃないかと思いますが...(今でも一般人全員から100%肯定されてるわけではないと思いますが笑)韓国では◯◯オタクを◯◯オドクと言いますが、これは日本語からきた言葉のようです。

でもこれは多分、韓国の歴史や社会情勢が大きく関わっている事なんじゃないかと思います。韓国が実質的に日本と同様の民主化を果たしたのは1987年ですし、90年代後半には1997年には国家破綻の危機が訪れるほどのかなり大きな不況がありましたよね。80年代生まれのアイドルの中には両親がこの不況の煽りを受けて学生時代生活が苦しかったという苦労話が珍しくはなかったように思います。つまり「オタク趣味」というものを割とおおっぴらに楽しめるような社会的風潮になったのは、ウェブが発達したここ10年くらいなのではないのでしょうか。そもそも「子供向け」の歌手としての「アイドル」が登場してから30年くらいしか経っておらず、第1世代のソテジを見て育った世代が30代後半〜40代そこそこで、今の20代以上の親御さんが若者だった頃には「アイドル」という存在そのものがいなかった可能性が高いわけですよね。それを考えると、歴史や文化の流れも違う外国人である自分には「アイドルやオタク趣味に対する偏見がまだあるなんて!早くなくなればいいのに」とは簡単には言えないです。

日本でもアニメや漫画、アイドルを見て育った世代が子供の親になる世代になってだんだんと趣味を年齢で区切る偏見がなくなっていったように、韓国でも子供の頃にアイドルを見て育った世代の子供が社会人になる頃には「アイドルを追いかけるには学生で卒業」とか(ホムマ業はまともな社会人にはなかなか難しいと思いますが、そうでないオタ活もありますし)「アイドルのコンサートや現場に来るのは若者だけ」というような風潮はなくなってくるかもしれませんね。親子二代でホムマしたりとか笑

ちなみに日本では普通のいわゆる「カケモ」は韓国では基本的には御法度だと思います。緩くこの子やこの曲が好きって言ったりとか同じコンサートに出演している同じ会社の先輩後輩を応援したりは普通だと思いますが、例えば複数のファンドムを名乗る事は珍しいと思いますし、ホムマの掛け持ちがバレたりするとめちゃくちゃ叩かれます。ホムマクラスのファンではなくてもあまりいい顔はされないんじゃないかと思います。実際は資金繰りのために掛け持ちしているホムマも少なくないようで、時々バレて炎上したりしてますが...

最近はファンドムがグローバル化していますし、「日本でKPOPがジャンルとして定着したのは掛け持ちが普通だから」という記事が過去に韓国のメディアで出たこともありますので、「韓国以外ではアイドルの掛け持ちをしているファンは珍しくない」という理解はある程度されてるとは思いますが、サイン会の待機列で他のアイドルの話をしていたら喧嘩を売られたなどの事件もきいたりしますので、まだ気をつけた方がいい事案のように思います。


[Kドルの定義・アイドル論について]

こんにちは。泡沫さんのaskによる深い考察は毎回楽しみにしています。 さて、最近Kドルと本国や海外ペンの騒動が目立っており、日本のペンが日本で定着されているアイドル論(プラベや恋愛など)をKドルに押し付けている文章をたまに見かけます。本国でもアイドルはこうあるべきだという考えは日本のと中身は類似しているものなのでしょうか?私の中でのKドルの定義がアーティストに近いイメージがあったもので、その光景を見てやり過ぎだったり少々違和感があったり…また、所属事務所によって捉え方も違うのかなと思いました。泡沫さんが考えるKドルの定義とはズバリ、どういうものだと思われますか?

(2017)


韓国の「アイドル」の定義は殆どが日本の「アイドル」の定義がそのまま輸入されたものじゃないかと思います。むしろ日本のアイドルの定義が韓国的な情緒と合わさって、日本以上にファンとアイドルの関係が近く癒着しているのが韓国アイドルだと思います。「Kドルの定義がアーティストに近かった」と言うのはむしろほぼ真逆と言っても良いかもしれません。本国のファンの方がアイドルのプライベートが見えやすい分生活態度にまでうるさいですし、実際に介入してきます。デビュー後何年かは恋愛禁止という契約の事務所も少なくないですし、しばらくは共同生活で私生活も管理されていますよね。

日本も韓国も疑似恋愛というか擬似的なrelationship(人間関係)がアイドルとファンの関係の基本にあるんじゃないかと思います。韓国アイドルの場合ただパフォーマンスや音楽が好きというファンも国外には多くいると思いますが、本国でのコアのファン=オタクと呼ばれる層は、日本と同様全てひっくるめた「メンバーそのものが好き」という人達だと思います。メンバーへの恋愛的な感情の有無や濃度は個人差があるとは思いますが、どちらかというと「身内」だったり「家族」みたいな感覚が強いような感じがします。「家族」だから仕事の時はお金を集めて食事を差し入れるし応援グッズを作って「うちの子」を広報するし、アイドルの事も「オッパ」や愛称で呼ぶわけです。「家族」なので職場環境や私生活の態度や恋愛にはうるさいし、口を挟みます。その内容も「そんな売れてないのに恋愛してる場合か」「つきあう価値がある相手か」「大事な時期にデートにうつつをぬかしていた」「義理を通してない」とか、恋愛そのものが駄目というよりは(内心するなと言いたい気持ちもあるとは思いますが)やり方自体へのクレームが多いイメージです。

日本の方は「リアルで恋愛するのは仕方ないけどファンにはそういう面は見せないで欲しい」という、見せるべき部分とそうでない部分を選別して見たいところだけを見させて欲しいという要求が強いように思います。「ミッキーは人前では決して頭をとらないんだよ」というやつですね。実際日本の男性アイドルは明確なスキャンダルが世に出ても事務所が公式に認める事はほぼないですよね。それによって事実はどうあれ(実際そうだろうなと思ってはいても)ファンとしては「公式が認めたわけじゃないし見なかった事にしよう」という風にも考えられるんだと思います。既婚の現役アイドルもSNSや公の場でおおっぴらに家族について話したりする事もほぼありませんし、それによってファンとも関係を続けていけてるんじゃないでしょうか。日本のアイドルファンドムはプライベートとビジネスのはっきりとした区別を望みますが、韓国のアイドルファンドムはアイドル本人の生活態度やプライベートでの過ごし方自体の品行を求めるという傾向の違いがあると感じてます。

(男性と女性で違いはあると思いますが、今回は主に男性アイドル関係の事としてお答えしています)

しかし韓国アイドルの歴史は日本に比べたら長くないですし、除隊後や結婚するような年齢までアイドルを続けられるようになったのは本当にここ最近だと思います。デビューしてしばらくはアイドルとファンドムの年齢が若いので疑似恋愛的な関係でもうまくいくでしょうが(献身的なサポートも一番必要な時期なのでそういう吸引力もある部分では必要だろうし)双方大人になった時の事をまだあまり経験してないので、アイドルも事務所もファンも仕事とプライベートとファンとの関係のバランスの取り方をまだはかりかねているんじゃないかと思うんです。これから徐々に各事務所の落とし所を見つけていくんじゃないでしょうか。現役アイドル同士で公式で熱愛を認めたのはHIGHLIGHTのヨンジュニョンと元KARAのハラが初めてだそうですから結構最近ですよね。

ちなみに事務所別だと現役アイドルの熱愛を公式に認めた回数では多分SMが断トツじゃないかと思います。EXO以上のグループは東方神起以外全グループ1回は公式熱愛が出た事があると思います。デビュー3年目でも事務所が公式で認めた事もあったので、特に恋愛禁止でもない様です。しかしSMのファンはアイドルにクリーンな品行方正さを求める傾向が強いようにも感じますので、その辺の衝突は起きやすいのかもしれません。

YGは恋愛NG期間がありますが、OKになっても基本はプライベートは本人に任せるというスタンスの様で、何回報道されても公式であえて発表しない事も多いように思います。公式発表した人もいたのでオープンにするかどうかも本人の判断に任せてるんでしょうかね。当初はそこまで反発はなくてもTVで具体的に喋ると喋りすぎだと結構叩かれる事もある様なので、YGのファンもTVやSNSでのあからさまなアピールは見たくないという人が多いのかもしれません。そして過去の様々な事件のあおりか、最近デビューした子達はデビュー時の契約に恋愛・整形・クラブ・喫煙・飲酒・運転禁止期間の条項が入っているとBLACKPINKがTV番組で言っていました。

JYPはやっぱり恋愛禁止期間があるせいかあまり熱愛のイメージはないですが、5年目以降になるとちらほら出ていますね。

スキャンダルを巡る本国ペンと事務所やアイドルの衝突は昔からたくさんありましたし、むしろ今は昔に比べてプライバシー意識が浸透してきておとなしくなった方じゃないかと思いますが...今はファンドムが世界中に広がったせいで、文化圏の違いによる同じファンドム内部の衝突とか、また別の問題があるかもしれません。

個人的には国によって「アイドル」の定義に違いがあるとは思わないです。アーティストが「歌やパフォーマンスなどの芸事が商品」だとしたら、アイドルは「芸事も込みで本人そのものが商品」なんだと思います。存在そのものが愛されるためのものだからこそ、関わる全てが商売になるのでは。それゆえにどこまでを商売にするのかは事務所がきちんと線を引くべきだとは思いますが。国によって違いがあるとしたら、ファンの方ではないでしょうかね。個人差はあるでしょうが、文化習慣によってどういう人が愛されやすいかは微妙に変わってくると思います。ファンから求められるものやファン層の違いがアイドル像の違いとして目につきやすいんじゃないでしょうか。

逆に言えばアーティストに比べたらアイドルは360度開かれた本のようなものなので、どこをどう好きになるかは自由だと思うんですよね。顔だけでも曲でもダンスでも声でも、キャラクターが好きでもなんでもいいと思います。もちろん全部が好きという人もいれば、曲やパフォーマンスは好みじゃないけどルックスは最高に好みという場合もあるでしょう。とにかく、アイドルのなにがしかにお金を払う意思があればどういうスタンスでもいいんだと思います(もちろん人間としての尊厳を傷つけたり犯罪にならない範囲で)。だからこそ本来のドルオタ活動って自由で楽しいものなんだと思いますが。

逆にアイドルは、ファンが自分のどこを好きになるかは選べないものという事にはなりますけどね。


[ファンによるカップリングや二次創作について]

たまにtwitterで推しの名前を検索すると、「Aは総受け」「AはBの嫁」「AとBは付き合ってる」などいわゆる腐女子のツイートや小説が引っ掛かるのですが、私はこういうのは鍵つきでやれと、あまり目にしたくないです。Kドルは腐絡みが売りみたいなところがあるとしても、個人個人で見ればそれを嫌がるアイドルもいるし、twitterみたいな誰でも見れる場所で言うのはどうなのかなと思います。これって逆差別になるのかもしれませんが…。韓国や英語圏の国などでは、メンバーを恋愛関係にした妄想(?)はどう見なされているのかご存知でしたら教えていただきたいです。既出でしたらスルーしてください。

(2018)


これに関しては韓国や英語圏の方がもっと自由におっ広げてる状態だと思います。18禁の境目で鍵つけたりはしてる様ですが、それぞれの言語で検索するともっと簡単に色々と目に入ると思います。それぞれの専門用語はあるみたいですが、メンバー名でタグをつけてる場合もあるので割とすぐ引っかかるんじゃないかと思います。日本の人はまだ隠れてる方なんじゃないかと思いますが...(言語も違うし)隠れたい人がいるから逆に揉めるのかも?

韓国に関しては公式がファンフィクションを公募したりもしていますので、完全に日本とは常識が違う様です。

個人的には過去回答の様に思います。

https://twitter.com/djutakata/status/953933921858699264

https://twitter.com/djutakata/status/955803538646421504


[サセンについて]

アイドルに精神的苦痛を与えるサセンはファンとアンチ、どちらに分類されると思いますか?

(2018)


アイドルに意図的に苦痛を与えるのがアンチだと思うので、アイドルの事は好きだけどあくまでも自分の欲望を優先して結果的に苦痛を与えるサセンは一応ファンの分類じゃないですか?Fanの由来もfanaticらしいですし。

でもファンとかアンチ以前に犯罪者っていう分類で良くないですか?

【askまとめ】⑤事務所について

使わなくなったaskのFAQまとめです。

長いものや繰り返しきかれがちなもの、資料的なもののみ抜粋しました。

 

◆事務所について


[大手三社とBigHitについて]

こんにちは!よく言うYGらしさとかSMっぽいとかなんとなくわかるんですが、よく分からない所もあります!泡末さんのどの視点からでもいいので教えてください!JYPとBig HItも知りたいです!

(2016)


質問ありがとうございます。全くの主観で答えました。


SM→

[練習生]

事務所が見つけたよい素材を育成していく。技能は教育である程度全てなんとかなると考えているようなので、才能よりスタイルや素行を見てそう。基本的にクリエイティビティは求められなさそう。そういう部分は事務所のプロの大人が基本的に全部やってくれる。

[グループ作成]

事務所が考えたコンセプトに合う子を選んで作る。

[楽曲・アルバム作成]

まずコンセプトありき。世界中から楽曲を買い付けたり社内の作曲家に作らせたりして集め、その中からコンセプトに合う曲を選んでゆくらしい。最初Aのための予定で作った曲が最終的にはBのアルバムに収録されたりという事は珍しくない。ダンスパフォーマンスメインなのでダンス曲ジャンルの曲が多くなりがち。ボーカルディレクティングもバラード以外は声がトラックよりも目立ちすぎないように調整されてる感じ。カバー曲も結構あり、楽曲のクオリティにはこだわるがオリジナリティにはそんなにこだわってないと思う。

[パフォーマンス・ライブ]

ヴィジュアル・ダンス重視。短時間でのインパクトが必要な動画や音楽番組での完成度は最高峰。ライブではリップシンクもあるけどあのダンスで2時間以上を全て生歌は運動量的に多分無理だと思う(バラード系コンサートは別)。活動曲はフォーメーションダンスが主でパフォーマンス中はコールがファンとのほぼ唯一のコミュニケーション手段のため、予習を怠るとわりと置いていかれがち。その分揃って参加できた時の快感は半端ない。

[トレンド・ヴィジュアル]

基本的に流行歌手の会社なのである程度トレンドは見ていると思うが、今は会社全体での統一イメージの方を重視していそう。そして今の統一イメージとは多分イコールミンヒジン。ゆえにハマる人にとっては全部が好きだろうけど逆に全部同じように見える人もいるかもしれない。

[個人的なイメージ]

全体的によく教育された優等生イメージだけど、SUPER JUNIORがいる事でバランスがとれてるようにも見える。サブカルの一部分をわかりやすく一般層向けに消化させるのがうまいと思う。しかしメタルラップという根本のダサさは忘れられない。

[まとめ]

ウェルメイドな唯一無二のグループを作るのに長けている。顔面とスタイルの偏差値が高い。ファンタジーコンセプトの鬼。色んな意味で無国籍。オタクの吸引力がすごい。EDM。訴訟されがち。


YG→

[練習生]

クリエイティビティやオリジナリティ重視っぽい。素行より才能重視で、学歴からドロップアウトしてもエンタメ方面に才能がある子を積極的に集めているイメージ(実際そういうワークショップも開いてる)。ヤンヒョンソクは難読症で楽譜が読めないけどダンスで成功したそうなので、そういう事も関係あるのかも。自分のできる事や目標がはっきりしている意識の高い子は伸びそう。

[グループ作成]

男子の場合楽曲制作の中心になれる多才な子(GD・B.I・カンスンユンなど)が必ずいて、主にその子をデビューさせるためにバランスを見て集めてる感じ。WINNERは同じ5人組のBIGBANGとは違うイメージを完成させるのにほぼ一年かかったそうなので、デビューさせるグループができてから後付けでコンセプトを考えてる模様。女子は各個人の能力からバランスを見て作ってる感じ。有望な面子を色々組み合わせてみて良さげなバランスが決まった時点でグループのイメージを考えている気がする。女子に関しては謎が多いのでほぼ勝手な想像です。

[楽曲・アルバム作成]

男子の場合は自作が基本のため、とにかく作りためた中から事務所(ヤンサ)のゴーサインが出るような曲が出るまではカムバックできない。カムバ時期が事務所の予定では決められないのが最大の困った点だが、ほぼ全曲活動曲扱いにできるというのは良い点だと思う。近年のアイドル組のリリース形式はシングル形式で2曲づつリリースして溜まったらアルバムとして出すというスタイルになってきていて日本っぽい。女子は今のところ自作中心ではないので他の事務所と同じで通常そこまで間隔はあかないはず。自作でなくても基本的に事務所に所属している作曲家やプロデューサーが曲を手がけて外注はしない(コラボはある)ため、事務所内でほぼ全てまかなっている。

[パフォーマンス・ライブ]

楽曲・歌重視。ボーカルディレクティングもトラックより声の個性を際立たせる方向が多いように思う。高難度のカル群舞をこなせるレベルのダンス能力は育てているようだけど、ライブでの生歌パフォーマンスを重視しているようなのでデビュー後のダンスは「生歌でもこなせるレベル」にあえて抑えている感じ。ステージも客も一体になってのれる曲が多いので、コールを覚えてなくてもその場もノリでなんとかなる事が多い。自分が今まで行ったライブでは全て生歌だった(MRはある)。

[トレンド・ヴィジュアル]

流行りのジャンルじゃなくても良いと判断されれば活動曲として出している。ファッションに関してはYGが最初にやったスタイリングが他のグループに流行るのはよくある。トレンドそのものというより、そこに韓国的な要素をいかに混ぜ込むかという事にはチャレンジしてるように思う。会社のロゴもハングルっぽいアルファベットだし。

[個人的なイメージ]

アイドル自分では何もできないという風潮があれば自作ドルを作るし、女子ドル=媚びのイメージがあればswagな女子ドルを作るし、ルックスを重視してないと言われればルックスの良いグループを作るし、多分凄く天邪鬼だと思う。イメージを決めつけられるのが大嫌いっぽい。何故か大体のMVに車が出てくる。みんなヤンサにビビっている。

[まとめ]

突出した才能とカリスマのある子供を発掘して育成する能力がすごい。フリースクールっぽい。ドルオタじゃないファンが多い。アウトサイダーや自由を体現するようなコンセプトを表現するのが一番うまいと思う。事務所やめた移籍組とも普通に交流してる。


JYP→SMとYGの中間という感じ。

外注もあれば所属アーティスト製作の時もある。社長がクリエイター&パフォーマーとしてまだ現役なので、どうしても社長のイメージが強烈。元JYP練習生がいっぱいいる。人格重視で練習生を選ぶとの事だけど、優等生の堅いイメージは不思議となくて自然体っぽい。

[個人的なイメージ]

衣装がなんとなくスポーティ。首元が詰まったフィット感のあるノースリに膝上のタイトミニかショートパンツという女子スタイルを見るとJYPを感じる。発声の仕方に強烈な個性があって聴いただけでJYPだな?とわかる時がある。結局社長がいちばん目立ってる。


BigHit→今のBigHitにはBigHitらしさというものはまだないと思う。防弾少年団デビュー前後を思い出すと、2AMがいた頃のJYP傘下だったBigHitは一回ほぼ死んで別のものになったと思うので。防弾少年団に後輩ができた時に今のBigHitにらしさというものがあるのか、あるとしたらどういうものなのかがわかるのかもしれないなと。

[個人的なイメージ]

パンPDの理想の少年共和国...。


[事務所別の歌い方の特徴について]

各会社ごとのらしさでJYPは歌い方でわかると書いていらして共感しました。あくまで私の考え、感じ方ですがSMは声質や歌い方など個人の癖をあまり直してないなと思うんですが、YGJYPって結構徹底直してませんか?JYPはブラックミュージックがバックグラウンドにあるのでそれに寄せてるかなと。YGはボムちゃんを見てるとわかりやすいですよね。ある方がYGはパンソリみたいな歌い方とおっしゃっていて凄くしっくりきてなるほどな〜と思いました。プデュに出ているシンユミさんはプラピンとTWICEのボイトレ担当してたみたいですが会社の方針で大分変わるなと思いました。長々とすみません。

(2016)


YGの歌い方がパンソリっぽいというのとJYPの歌い方がブラックミュージックっぽいというの、数ヶ月前に自分もほぼ同じ内容をツイートしてました。同じ事を感じた人がいたようでなんだか嬉しいです。

https://twitter.com/djutakata/status/827524314878484482

各事務所の歌い方についてですが、個人的にはボイストレーナーの教え方によって歌い方に癖が出ることはないんじゃないかと思うんです。むしろ様々なボーカルディレクティングの要求に応えられるように、発声の仕方のバリエーションを教えるのがボーカルトレーニングだと思うので。シンユミ氏はBLACKPINKも担当していたそうですが、イハイのトレーナーとしての方が有名ではないかと。(ボイスコリアに出た時教え子のイハイの曲を歌ったのが話題になったので)そしてイハイに関してはKPOPSTAR当時の方が強かった癖はデビュー後は抑えられてますし、WINNERのカンスンユンもスーパースターK当時の癖が今は個性の方に上手く修正されてるように思います。JYPのパクジニョン氏は各種オーディション番組を見ていると発声に凄くこだわりがあるのが伝わるんですが、スーパースターKの時もまさにカンスンユンの歌い方の癖に対して特に評価が厳しかったです。でもその後WINで再会した時は癖が治ってると言ってたと思います。TWICEに関してはプデュ1のボーカルトレーナーだったパクソンウン氏もTWICEのトレーナーとして有名なので、人数も多いですし複数のトレーナーが関わっているのだと思いますが。

それで結局YGとかJYPといえばイメージされる歌い方の癖がどこからくるのかと言うと、楽曲じゃないかと思うんです。極論になりますが、いわゆるYGの癖イコールTEDDYもしくはG-DRAGONの曲の癖であり、JYPの癖イコールパクジニョンの曲の癖なのではないかという。歌い方ってボーカルディレクションの時にこういう風に歌って欲しいという要求に沿って出るものだと思うのですが、ディレクションを担当する人の影響が一番大きいんじゃないかと思います。曲自体のグルーヴに癖があるとそれがそのまま反映されるんじゃないかと。それで同じような歌い方をしてるとそれが定着してくるというのはあるのかもしれません。BLACKPINKのROSEはBLACKPINKの曲ではBOMを思い出させるような歌い方ですが、デビュー前にG-DRAGONの「결국」にフューチャリングされた時や覆面歌王に出た時はまたちょっと違う歌い方だったように思います。JYPでも外部作曲家の時はそうでもないですし。

だから「事務所の好みに歌い方を矯正している」というより、「その事務所製作の曲を歌うからそれっぽくなる」という事ではないかと思っています。

SMに関してはいろんな所に外注もしているので曲より個人の癖が目立ちやすいのかもしれませんが、個人的に共通してSMっぽいと感じるのがSHINeeのジョンヒョンやEXOのチェンみたいなファルセットボイスの使い方です。SUPER JUNIORのイェソンもそうですね。イェソンが韓国ではプロの間でも歌が上手いと認識されている理由のひとつとして、R&B的な技巧に長けているというのがあるそうなので、あの歌い方も癖というよりはやはりテクニックのひとつなんだと思いますが。

SMでも作曲家の癖イコール歌い方に影響が出る事があるのかなと思ったのが、EXOのベッキョンとD.O.です。デビューティーザーで初めてWhat is Loveを聴いた時、2人とも歌い方が凄くユヨンジンっぽいと思ったんですが、この曲はまさにユヨンジン作なんですよね。特にD.O.は元々の声がユヨンジンに似ているので、ベッキョンとD.O.のWhat is LoveとユヨンジンとD.O.のTell me(what is love)をずっと聴いているとどれが誰のパートだっけ?って混乱する時があります。SUPER JUNIORのSorry Sorry Answerなんかもユヨンジンの歌い方を思い出します。SMにおけるR&Bがイコールユヨンジンスタイルって事かもしれません。


[YGについて]

こんばんは。泡沫さんのこのTwitterに書いてある反対の意見のことを含めてもう少し詳しく教えてください、よろしくお願いします。 ↓↓↓ 自分はWINNERほど毎回カムバにお金かけてもらってる若手グループも中々いないと思っていて大事にされてる印象だったし(YGで自作ならカムバ間隔が空くのは仕方ないし)iKON今回TVもラジオも沢山出ててプロモ頑張ってるなと思ってたので、全く正反対の意見を見かけて井之頭五郎と化した。

(2017)


「YGはWINNERの事をほっぽらかしてたくせにヒットしたら大事にして、今度はiKONに同じ仕打ちをする気か。2組とも会社の駒じゃない」というような意見をちらほら目にしたので、そういう考え方はあんまりした事なかったなーと思ったんでした。YGのグループのカムバの間隔についてはYGEXの社長も言っていた通りで会社に認められるような曲が出来次第だから、先にカムバ予定ありきだったり事務所にほぼ作ってもらっているグループとは正反対で間隔が開いた=放置ではないだろうし、そもそもWINNERに関しては3回目のカムバの遅れに関してはそういう事情を差し引いても特殊な理由があって致し方なかった面もあったわけですし。カムバ自体には毎回海外撮影とかプロモーションもお金をかけてもらってそうだし、カムバの度にわざわざ番組を作ってもらったり地上波の番組などにも結構出てますし、オファーの有無もあるでしょうがこれは事務所がお金とコネをグループの為にフル活用しないと、大手といえどなかなかしてもらえる事じゃないと思うんですよね。WINNERは韓国ではそもそもデビュー前から一般的な知名度がものすごく高いメンバーが2人もいたので出来る事だったのかもですが。カムバ出来ると判断出来るレベルの曲が出来たと事務所がなかなか認定しない事を「放置」と解釈されるのだったら何も言えませんけど、自分は本当の意味で事務所が自作に拘るなら事務所の経済事情に関わらずそう簡単にカムバ出来ないだろうと最初から思っていたので、あまりそうは思いませんでした。WINNER TVでのプレゼン回を見ていたので余計に...(個人的に元々はずっとバンド系音楽が好きなので、アーティストのクリエイションファーストの場合新譜リリースには時間がかかる事に慣れてたからかもですが)むしろあんまりその辺せっつくと、事務所に認められるような曲がなかなか出来ない本人たちへのプレッシャーにもなるんじゃないかとは思ってました。カムバの間隔が開くのって特に新人の場合は事務所にとっても損しかないと思うんですが、結局は事務所にとっての第一優先事項がなんなのか?稼ぎなのか完成度なのかポリシーなのか評判なのか?という事なのではないかと思います。まあ社員じゃないから本当のところはわからないですけどね。

YG自作グループのカムバ特殊事情に関しては知らない人からは放置っぽく見えるのは仕方ないとも思うのですが、言ってる方たちはYGのグループのファンのようだったので、事情を知っててもそういう考えになるのかーと思ったのでした。

iKONも今回のカムバの後サイン会はもちろん結構色々な番組やラジオに出ているのを見ますし、日本のツアーも下半期にがっつり入っていますよね。カムバには中小事務所でも一千万単位のお金がかかるそうですから、大手なら億単位だと思います。YGは毎回さらっと同時にダブルタイトルを出す事が多いですが、カムバ費用も2倍かかるので、回収できるかどうかを考えたらこれって普通はなかなか出来ることではないんじゃないかと思うんですよ。1曲で活動した方が音楽番組では上位をとりやすいし、1曲活動した後数ヶ月後にリパケを出すのが無難なんじゃないかと思います。それでもやるのはある種の信頼があるからなんではないかとも思います。

(最終的にアルバムを出さなきゃいけないので、単純にリリース間隔が開くの埋めるためもあるかもですが)

最近俳優やバラエティというビジネス分野に手を出しているのも、印税収入が多かった時代と違って今はコンサート以外の音楽活動の農閑期(?)には他の仕事をしないとアーティストはあまり稼ぎがないので、その問題を解決する手段のひとつなのかもとも思ってます。

アイドルはビジネスなので、カムバの間隔はYGの場合はさておきMVとか衣装とか仕事周りの事にお金をかけてもらってるというのが1番わかりやすく手をかけてもらってるというバロメーターではないかと思ってるんですけど、どうでしょうかね。個人的には他の物差し(ファンから見て愛情を感じるかとかお気に入りかどうかとか)の方が個人の受け取り方次第のように思うのですが...こっちからは見えない面も多いので。それに、ある意味事務所の駒になれない人はアイドルは向いてないとも思いますし。


(注: WINNERのReally Reallyのが大ヒットして、その後iKONがBling Blingでカムバした後に来た御質問でした。井之頭五郎というのは「ふむ、そういうのもあるのか」という事です)


[良い事務所とは?]

ジョンヒョンのニュースがあった時に真っ先にSMの批判をする人を沢山見かけたのですが、私にはSMがそこまで悪く映りません。(個人的にジョンヒョンの件はSMを責めるべきものではないと思いました…)SM内のアイドル同士は仲が良さそうだし、スタッフとも和気あいあいとしているし、何より所属アイドルは売れてるしある程度の生活が保障されているように見えるので、、、正直ある程度ブラックなのはどこの事務所も同じなのでは?と思ってしまいます。私の周りにはJYPを褒める人が多いのですが私には特別良い事務所には映りません。DJ泡沫さんが思う良い事務所悪い事務所があれば教えてください!

(2018)


以前YGの薬物問題についての質問箱でも似たような事を書きましたが、自分も個人的にはジョンヒョンの件は事務所だけを責めても仕方ないのではと思いました。今までアイドルに対して非人間的な欲求(非人間な程の練習を積まないと出来ないような精度のパフォーマンスを望んだり、完璧な品行方正さとか人間性、その他『アイドルだから』すべきでないという諸々の行動に眉を顰めたりとか)を抱いた事のない人だけが事務所を責める資格があるんじゃないかと思います。アイドルにとってファンの存在は大きな精神的支えであると同時にそれ故に大きなストレスの源にもなりえる訳で、全ての事に良い面と良くない面があるだろうに一つの場所に責任を負わせようとする理屈はわかりません。実際仕事関係者や家族友人のようにリアルに近くにいたわけではないファンや一般人からすると、どうしようも出来ない事だっただけに事務所位にしか気持ちをぶつける場所がないんだろうとは思いますが。

上記の問題はさておき、芸能界とかアイドル業そのものが相当ストレスフルなもので、特に韓国は活動期と非活動期のグループのメディア活動が極端に違ったり、全体的に24時間仕事の分け目がなく色々な事が急に決まりがちで短期間で徹夜での作業が珍しくないそうなので、業界自体がかなりブラック寄りなのではないかという想像はできます。以前韓国の掲示板の就職板に三大事務所のスタッフという匿名の書き込みがあって話題になった事がありましたが、どこの自称元スタッフも「うちが一番給料が低いと思う」と言っていましたし、仕事に応じてある程度の収入があるアーティストはまだマシなのかもしれないとも思いました。(勿論裏方と表に立つ者特有の大変さはそれぞれ違ってあるとは思います)

結局、どこの事務所がいいというより相性の気はします。自分に合った事務所を選べて、また選ばれた人たちはとてもラッキーなんじゃないかと思います。どこの事務所もそれなりに問題はあって、SMは大手事務所で一番元所属アーティストから訴訟されていますし、YGは社長や上層スタッフが納得のいく厳しい欲求をクリアするクオリティの楽曲やパフォーマンスが完成しない限りいくら期間が空いたとしてもカムバは出来ず、いわゆる「才能の死蔵」期間が長くなりがちと言われています。JYPは人格で練習生を選ぶと言ってはいますがアーティストの定着率は決して良くはないですし、過去の例を見ても何か事件があった時の対応はかなりビジネスライクだと思います。でもSMは会社の信念にぴったりはまる人にとっては資金・知名度・育成環境・アーティスト層の厚さなど最強のバックグラウンドを持っていますし、YGはクリエイティブな才能と意志がある人には過去や経験を問わず実地訓練と機会を与えて素質を伸ばす意志があるように見え、事務所を辞めたアーティストも殆どがYGの現役関係者と普通に交流していてそれを普通に見せているので、YGに対するわだかまりがない人が多いんだろうと思います。JYPもSMと同様にキャリアや資金や教育面では恵まれていると思いますし、3大事務所の中では一番アットホームな雰囲気があると言います。スタッフの福利厚生も割と良い方だと何かで見ました。

どこも芸能会社以外の企業と同様にいい面と悪い面があって、共同生活しがちなアイドルは会社と家族のような関係になるだけに相性というのがより大事なのかなあと思います。