サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【ize訳】[ women's plane ]少女時代の一蹴り

【ize訳】[ women's plane ]少女時代の一蹴り

 

2017.8.14
http://m.ize.co.kr/view.html?no=2017081323457268759&pDepth1=i2301

 

始まりは「また巡り会えた世界」だった。清純なイメージを打ち出すガールグループであれば誰もが一度リファレンスにした、この澄んで力強い歌は、しかし実は両肩にかなり重い荷物を背負って生まれた曲だった。 3年から7年まで、それぞれ厳しい練習生時代を経た少女時代メンバーたちの汗には、SHINVI(神秘)・ミルク・天上智喜などS.E.S.の後に野心的に準備したガールズグループプロジェクトの全てが期待に満たない結果を出したSMエンターテイメントの未来までが乗っていた。ガールズグループのデビュー曲というにはやや悲壮感のあるイントロ、曲の中心を取るディストーションがかなりかかったギター演奏とそれらを支える激しい振り付け。これは専らデビューの舞台のために1年を準備したメンバーたちの情念であり、今までとは違う新たなガールズグループの地図を描いてみせるという所属事務所の強力な意志表明だった。

 

それにもかかわらず、大衆が最も注目したのは他でもない「蹴る振り付け」だった。ミュージックビデオはダンサー、バレリーナバリスタパイロット、グラフィティアーティストなど少女たちの多彩な明日を描き、歌詞はわくわくしつつも恐れに満ちた未来の前に立った少女たちの叫びを込めていたが、結論は漏斗のようにひとつに集約していった。 短いスカートを穿いた少女たちが画面に向かって団体でキックをする視覚的イメージは、秒単位で切られて一枚の静止画面に、時には「ウムチャル(gif画像)」としてウェブ上に長い間出回った。 最初の歌が伝えようとしたストーリーと文脈とエネルギーは消えても、それらは残る時間だった。

 

少女時代が歩んできた10年はおそらく、その「蹴り」が世間に意図したとおり受け入れられるようにするための説得と懐柔の歴史だったのかもしれない。女性、特に若い女性の言葉や行動の一つ一つに性的なコードを付与したり、時には生まれつき自己決定権が剥奪された人のように扱う世界の偏見が主なターゲットであった。優しくて愛らしい少女のイメージを積極的に借用した「Baby Baby」と「Kissing You」で始まり対象化の頂点を極めた「Oh!」で前半を終えた後、主体的な女性像を前面に出した「Mr. Mr.」や強烈なパフォーマンスが引き立つ「I Got A Boy」、「Catch Me If You Can」で後半を飾った少女時代のキャリアはそれ故に印象的だ。まるで自らが主体性に目覚めた少女の波瀾万丈成長物語のように見えるこの流れは、「『オッパ』の皮肉な笑いを見ただけで泣いてしまいそうに見えた」(「Oh!」)私が、「私に選ばれただけで輝く君」(「Mr. Mr. 」)を認識するまでの成功と失敗をそのまま展示している。

 

そんな彼女たちが10周年を記念して発表した第6集アルバム「Holiday Night」の主人公を自分達で決めたことは、至極当然の帰結である。もう誰の許可も必要ない「ヤング・アンド・リッチ」の人生をありのままに楽しみ始めた彼女たちの前に置かれたキーワードは、他ならぬ「パーティー」と「仲間」だ。 アルバムと関連したインタビューを通じて、長い間変化せずお互いに配慮してくれた仲間に対する感謝の挨拶を一番先に伝えるのはもちろん、「(少女時代は)人生に一度来るか来ないかの名誉であり運命だ」(ティファニー "W"8月号インタビュー)と告白する彼女たちの声からは少しの迷いも感じられない。 10年という時間自分たちが好きなことに最善を尽くし、そのようにして勝ち取った成功がもたらす富と名誉を熾烈に享受する若い女性の姿がこのように変わらず原石のようであるという事実に、改めて驚くばかりだ。

 

だからこそ、再び「また巡り会えた世界」なのだ。この歌が発表されてから9年ぶりに、少女時代が当然のように時代と連帯を代表する歌で見直されたのは単なる偶然ではなかった。一人では恐ろしく難しくてもそばにいる人の手を握るとなんとなく強くなる気がしたという稀な奇跡の間から、韓国ガールズグループ初の10周年を迎えた彼女たちのリアルな成長と連帯のストーリーが入り込んでくる。 「また巡り会えた世界」で最も人気のある歌詞は「君のことを考えただけでも私は強くなれる」だが、個人的に大切な歌詞は別にある。 「特別な奇跡を待たないで」だ。何かを待ち続けてやきもきするのが全てだった少女はもういない。 「30歳でも少女時代か」というあまり笑えない質問に「今は少女時代、これからも少女時代、永遠に少女時代」というクールな蹴りが飛んでいく。これは「また巡り会えた世界」が梨花女子大にもたらした連帯のように、10年選手のプロアイドルである少女時代がプレゼントしてくれた生の軽快さである。


文 キムユンハ(音楽評論家)
校正 キムヨンジン


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izeの女性に関する記事「Women's plane」シリーズのひとつとして書かれた記事でした。

文中に出てくる梨花女子大の件は昨年(2016年)に新設学部をめぐり、在学生と卒業生が学校側と政府に対して起こした抗議行動で「また巡り会えた世界」を合唱したというエピソードの事だと思います。
http://www.huffingtonpost.jp/2016/08/28/korea-ehwa-womens-univ_n_11756596.html

(ちなみに少女時代の曲だけではなく、実際はgodとか他の曲も歌われてたみたいです。
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/24798.html)

 

この件自体は朴大統領辞任のきっかけにもなった事件や学生側のエリート意識などの様々な社会的背景も絡んでいたりしますし、手放しでこの歌が歌われた事を単純に感動と言うのは少し考えるべき事かもと個人的には思いますが、「また巡り会えた世界」は今年(2017)7月の大邱クィアカルチャーフェスティバルでも歌われたそうで、壁にぶつかりながらも不確かだけど新しい世界を目指して進んでいこうというような歌詞の内容からか、若者にとっての一種のプロテストソングのような扱いになりつつあるのかもしれません。

http://www.huffingtonpost.jp/2017/07/01/kore-lgbt_n_17353834.html

 

【ize訳】WINNER、上半期YGのウィナー

【ize訳】WINNER、上半期YGのウィナー

 

2017.8.14

http://m.ize.co.kr/view.html?no=2017081400347241666&pDepth1=i2301

 

最近のWINNERの活動を見ると、韓国における「男性アイドルグループ」とは、あるいは「ボーイバンド(boy band)」とは何なのか、どのようなメカニズムなのかについて考えてみることになる。彼らはそもそも投票に基づくリアリティショー、さらにはグループのデビューはすぐに相手の挫折と明澄に置き換えられるという、ショービジネスであえてする必要がない冒険の生存者であった。 Mnet「プロデュース101」の時代以降でも、デビューの価値を彼らよりもドラマティックに見せてくれた事例はない。ここにおけるデビューとは、才能と資本の間の水平的な契約ではなく、選択を受けることであり機会が与えられるというケースだ。所属事務所YGエンターテイメントのブランド、あるいは契約の価値が大きいほどその選択を受ける価格は高く、少年達はより多くのことを放棄する準備ができているように見えた。要するに、今ではすべての人が見慣れたアイドルの風景だ。過去に多くの人々が指摘し、今でも忘れた頃に現れる「あやつり人形」という卑下の出発点である。

 

このバッシングは創作活動での持ち分の拡大、すなわち「作曲/作詞ドル」や「著作ドル」だのという概念で克服されたり、突破することができるのだろうか?WINNERの野心的なデビューアルバムは、そんなこともあるのだと言っているように見えた。各メンバーが等しく参加した成果は期待以上に完成された形であり、それぞれの味を露出することを躊躇しなかった。しかし同時に、良い音楽あるいはアルバムは「アイドル」という概念とは関係なく評価可能である。いわば外部の企画が存在し、アーティストがそれを実現することに集中しても、最終的な結果を予断することができるわけではない。要するに「アイドル」である事とは無関係に、軽く見ることができるというわけではないということだ。そして同じ理由で、曲と歌詞を書く事を高く評価する必要もない。デビューアルバムの「LOVE IS A LIE」は、当時も良かったが、今となっては予測のように聴こえる。この曲はソンミンホとカンスンユンの好みから始まったものだが、しかし、アルバムの企画の中で最も存在感がある曲だ。ジャンルや編曲でユニークだったり特色を出したという欲は含まれていないが、このグループに必要なものが何なのかを教えてくれる。

 

ところが、WINNERを興味深く見守るようになったのは、その次からだ。 「EXIT」というタイトルの(おそらくは)連作であった唯一の作品は、デビューアルバムの縮小版でありながらメンバー各自の好みがどのようにお互いに異なっているのかを明確に示した。このギャップのおかげで、「Immature」のように時折現れる所属事務所の既存の特色はより目立って見える。そして、このテイストの衝突、あるいはギャップはこのグループに対して一際「ボーイバンド」という言葉を選んで使わせるようにする。なぜなら、より広範な音楽業界の概念に合ったグループは韓国市場では特異的な存在であり、それ故に「男性アイドル」よりももっと標準的な表現を探すようになるからである。結果的に、次のように言われるのだ。この「ボーイバンド」は、各メンバーとメンバーの間、そしてメンバーと会社との間の趣向の違いが結果に反映されている、非常に興味深いグループだと。

 

だから、メンバー縮小以降の歩みが気になった。どのような形であれ以前とは違うものになるからだ。ただし、その結果が「集中」という形をとることになるとは思わなかった。新曲「Love me Love me」と「Island」は、簡単に言えば「サマーポップスの最新バージョン」であり、グループの事情を考えるなら、メンバーの好みと会社の企画の間での接点ができたという事だ。シングルという形にする場合、「1曲だけ出すとしたら何がいいのか?」という疑問が生まれるが、これは「タイトル曲を何にするべきか?」よりも少し深い悩みが必要である。しかし、悩んだところで、アーティストが自分たちに似合う服を選び会社がその服に良い生地とテイラーリングを投入するという、理想的な結果が出てくるわけではない。現在までにWINNERは一度成功し、その次には更に良くなった。
「男たちを魅了する強力なフェロモン 君のせいで すべての彼氏達はまた(こっそりFを入れながら)淋しくなる」のような歌詞はオーディション番組1次予選でも見て欲しいと思わないこともないが、それがまたこのグループが成立する理由でもあるだろう。 アイドルグループという分類の中であえてもう一度ボーイバンドという表現を使わなければならない理由が出来るとしたら、今回のWINNERのアルバムのような結果がリリースされた時だろう。アイドルグループの形態と所属事務所の企画、そして季節にふさわしい聞きやすいポップミュージックへの要求の狭間で、従来の基準だけでは完全に説明することのできないタイプのグループが登場したからである。WINNERがYGエンターテイメントが2017年上半期に出した結果の中で最も意味のある瞬間を作り出したという事実は、彼らのデビュー当時にはまだ予想できなかった。


文 ソソンドク(音楽評論家)
校正 キムヨンジン

 

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この文章中での「ボーイバンド」(boy band)とは欧米圏における「若い男性グループ歌手」の事で、日本語で言うところの「バンド」とはまた別の概念だと思います。ONE DIRECTIONとかBACKSTREET BOYSとか。日本だとアイドルなのかダンスボーカルグループなのか等細かくわかれるところですが、欧米圏だと嵐も3代目もBIGBANG もEXOもDAY6も全部「boy band」です。アイドル的要素のあるなしに関係なく「作られた」若い男性グループは全部boy bandなわけで、逆に言うとアジア圏で言うところの「アイドルグループ」っていう概念がない、もしくは非常に曖昧なんだと思います。「若い男子が集まってるんだからキャーキャー言われるだろう」くらいの漠然としたニュアンスっぽい。

 

そしてあえてこの文章で「ボーイズグループ」とか「男子アイドル」ではなくboy bandという言葉が使われるのは、WINNERが「アイドルだけど音楽制作的な面では自作してる事とは関係なく方向性が一般的なアイドルとはちょっと違う感じで、アイドルじゃなくてもいい感じがするんだけど、でもやっぱりアイドル」という説明しづらい感覚を表すための言葉なのかなと思います。

【京郷ニュース訳】大韓民国における地方とは何か

【京郷ニュース訳】大韓民国における地方とは何か

 

2017.5.27

http://m.khan.co.kr/view.html?artid=201705271337001&code=940100

 

韓国社会は、首都圏という頂点に向かって皆が渦のように走って行って、同じことを望んでいる。
地方もソウルと同等に存在することは出来ないのだろうか?
「もう一つの大韓民国」である地方社会は、生まれた時に咥えてきたスプーン(訳注:出自のこと)と出身地を気にしなくても良い世界を熱望している。

 

世宗市の公務員たちが昼食を食べ、政府庁舎に戻っている。世宗市は自立型都市としてますます変貌していくだろう。 /イ・ソクウ記者

 

「ろうそく集会に行ってきたというニュースに光化門広場が出ると、なんだか寂しい」 

何のことだと思うだろうか。釜山東亜大の韓国語文学の講義中に学生が吐露した内容である。釜山の西にあるジュディス太和デパート前の広場で毎週欠かさずろうそく集会に参加していた人ほど、全国的に放送されるTVニュースを見たときの空しさと不安感が大きいとクォン・ミョンア東亜大教授は言う。地域の放送局が利害関係の絡みでろうそく集会を積極的に報道することができなかったからでもある。これが韓国における地方の位相である。 「光化門広場」がまず先に取り上げられるし、「光化門広場」だけが存在しなければならない。

 

大韓民国における地方とは何か
ムン・ジェイン大統領は、地方分権共和国を約束した。来年の改憲の核心は、地方分権になるだろうと国政企画諮問委員会が明らかにした。革新都市事業も大部分、第1次完工を控えている。地方は、ソウルと同等に存在することができるだろうか。ろうそくと改憲の間、全国各地で「影」のように存在している話を引き出した。改憲の中核と地方分権だとするならば、彼らが主人公だ。

 

5月24日午後7時、夕闇が完全には敷かれていない頃、京釜線鳥致院駅から約5分ほど離れた閑静なワンルーム住宅街にあるチキン屋に人が並んでいた。大学生がほとんどだが、また場合によってはネクタイを結んでいたりもしくはワイシャツを着た人たちも目立った。パク・ソンファ氏(25)もそのひとりであった。 「忠清南道」という地方は他郷では枷だった。仁川で高校までを終えた彼は檀国大天安キャンパスに入学し、忠南に来た。 1年生が終ってから軍隊に行ったが、復学したら元々通っていた韓国語文学科が当然のようになくなっていた。元を複数専攻にして農業経済学(環境資源経済学)を選択した。一般的な大学生のように就職準備のために努力した。休暇になると仁川の家に滞在し、ソウルのTOEICの塾に通ったり流通関連の国家職務能力標準(NCS)試験の準備もした。 2015年、忠南道庁が運営する大学生記者団の活動を初めて約6ヶ月になった。

 

地方に移転してきた公共機関が希望の光
「文章を書くトレーニングを学校でより厳しくしました。締め切りを控えてストレスでキーボードに額をついたほどです。ローカルフードマーケットのように自分の専攻と関連した現場もたくさん行きましたが、おもしろくて農業に対する関心も起きました。 何よりも道知事の前で直接発表をした時、すっごく緊張しました。 無事に発表した後は何でもできるという自信ができました。 来年、忠清南道人育成奨学財団から奨学金まで受けるので、忠清南道がまさにわが町という気持ちまで生まれました」


絆は愛情だが、愛情はチャンスになった。彼は去る4月から農林水産食品教育文化情報源からインターンとして働いていた。
「どうしても近く(世宗市)に公共機関があるので『こんな仕事にも挑戦してみよう』という考えをするようになって、チャンスも開かれるのです。地域人材推薦もあり、公共機関がここに来たせいで人がたくさん辞めたというけど、代わりに地域出身者がそのポジションに入るのも見ました。 心構えも変わるようになりましたよ。 『自分はソウルではない場所に離れている』ではなく、『自分の住んでいる場所にこのような機関もある』という考えをするようになって、ちょうど愛郷心も生まれてきました」


行政首都や革新都市としてソウルにいた公共機関が移転し、ソウルの社員たちが通勤の不便を強いられたり、反感が高いという知らせは彼にとって大きな関心事項ではなかった。 彼には希望だった。 「地理的に隣接している」というのは、それ自体が重要な情報だった。彼は峨山のサムスンディスプレイ工場で短期アルバイトをしたりもした。稼ぎが良かったと満足した。今回のインターン勤務は12月までだ。

 

パク氏は、卒業したら農産物流通に関する仕事をするつもりだ。済州のみかん農家で握手した、荒れた手をした農民と話した時、農民自らが農民であることに誇りを持てる国になったらいいと思ったと言った。仁川よりも忠南で勤務する可能性が大きい。
「それでも、以前に両親が仁川にいる事で得した部分は多かったです。地方の友人は英語スクールに通う場合でも部屋代も必要でしょう。ソウルに住む人々は、語学研修などのような情報にははるかに明るい。大学生にとっては、地域も『スプーン』だと思います」

 

地域が「スプーン」であるという言葉に多くの青年が首を縦に振った。言い換えれば、階層である。忠清南道は首都圏と近いという地理的利点と、中央政府の公共機関の移転政策で大学生の記者団を運営して外地から来た学生にも奨学金を支給していた地方自治体の努力のおかげで、そして朴氏個人の関心事や心構えによってまっとうな「スプーン」になった。牙山順天郷大学を卒業したノ・ジュヨプ氏(26)は、「新聞放送学を専攻したけど、この科は忠清南道から就職するのは本当に大変です」と話した。 ノ氏は天安で公共機関のメディア製作外注の仕事をしていたが、今年下半期に入隊する予定だ。 全国10の革新都市の意義をここで見つけることができた。 2016年度12月基準で、移転対象の公共機関115ヵ所のうち105社が移転を完了した。 しかし、晋州、鎭川、蔚山、羅州を問わず金曜日には首都圏に向かうシャトルバスが並んでいて、商店街からは火が消える。 家族同伴の移住の割合は平均約27%だ。 それでも地域の青年たちは、自分の地域へ移ってきた公共機関のおかげで以前は見えなかった希望を見た。 良い雇用であり、中央の決定だけを待つのではなく、ここで重要な意思決定を行うことができるという考えが自尊感をもたらした。 「均衡発展」を乗り越えたい「分権」の欲望だ。

 

首都圏に生まれなかったという事実は、望まない経済的不利益をもたらす。光州でWebデザインを専攻したノ・ヒェジョン氏(30・仮名)は、あえてソウルで仕事を見つけようという考えはなかった。しかし、光州では仕事につくことができなかった。人口は約150万人。1980年5月の痛みを秘めた光州錦南路の昔の全羅南道道庁の建物の後ろには、国立アジア文化殿堂がある。 全南大学と朝鮮大学も近くにあって、商業地区は若者でいっぱいだ。 活力にあふれている。 このような都市でどうして仕事を見つけることができなかったのか?
「キャリア社員しか採用されませんでした。キャリアを積むにはソウルに行くしかなかった。それにそこには、新入社員も採用する企業もあるので」

 

住居費を節約するためにソウルの東端である地下鉄5号線の馬川駅の近くで生活し、3年働いたが手に入るお金がほとんどなかった。 堪えることができず故郷に戻り、幸い今回は仕事に就くことができた。 羅州革新都市や光州型の雇用事業は、ノ氏の後輩たちにとって更なるチャンスになることができるだろうか。 一度人が多くなると、派生される雇用も増えることを期待する。


ソウル市江南に似ていく大邱新都市
「分権」の見通しが全くピンとこない場合もある。釜山でインテリアの仕事をするチェ・スンヒョク氏(29・仮名)は、東南圏を襲った造船業の構造調整の影響を受けている。巨済と蔚山の造船所の仕事が途絶えると、昌原と釜山の部品メーカーも一緒に仕事が断たれ、彼らの家やオフィスを訪問しなければならないチェ氏の仕事もなくなった。下請け業者で働いていた友人も連絡がとれなくなった。ニュースを見る時間もない。給料140万ウォンもいつ受け取ったのか遙か前の記憶である。ソウルに行こうとしても家賃がまったく手に負えない。革新都市や企業都市の新設がそれほど彼に希望を与えたわけではないようだった。過酷なリストラは行われるが、何かを学ぶ機会はまったく得られずにいる。大企業の職業教育院には入る資格がなく、入った人たちも「高卒」の烙印から脱する為に個々で大学に行く場合が多い。 「結局、勉強熱心でもないしソウルに行けなかった自分のせいです」

「勉強ができなかった」と自虐する彼も大学時代に授業料として1年に500万ウォンずつ払っていた。 「スプーン」の上に「スプーン」がある。地域が「スプーン」である理由は、その中で最も良いところ、すなわち、ソウルと呼ばれる場所があるからである。

 

大邱市寿城区の塾。寿城区はソウル以外の地域のうち、ソウルにある大学に学生を多く送ることで有名であり、それに応じて不動産価格も高い。 /パク・ウンハ記者

 

キョンシン高校で昨年、修能試験満点者を4人出したそうです」
大邱市寿城区西吉新都市に居住するユ・ジウォン氏(52)は、時々個人タクシーを運転する。寿城区は大邱の南東にある。旧市街地である中区と寿城区に続く泛魚洞には、大邱地方裁判所検察庁がある。 大邱MBCもある。 ソウル市江南などと同じ方式で開発して早くから富裕層が目をつけ、大邱の教育のメッカになった。 デリュン高校、浄化女子高、慶北高校など名門高校が勢ぞろいして、大邱の8学区と呼ばれる。 「ソウル大学合格」を掲げた学習塾街もあふれている。 2000年代以降不動産ブームが起き、ロッテキャッスル、斗山ウィーブなど超高層マンションが大量に建てられ、依然として建築され続けている。 慶山にもっと近い時至新都市はそれらよりは庶民的な町だ。 他の慶尚北道地域から来た住民たちが好む町でもある。 ユ氏も浦項出身だ。 泛魚洞はソウルの大峙洞と似ており、時至新都市は盆唐に似ている。 寿城区の北側にある同区の新西革新都市や漆谷に時至新都心そっくりな新都市が誕生し、慶尚北道の若者たちから脚光を浴びている。


ユ氏は、主に欧米の電子製品工場の従業員を紹介する業者も経営している。子供を学校に通わせており、副収入を稼ぎたい中年女性達が主に志願する。週3日働く時もあり、80〜100万ウォンくらいの額を稼いでいる。しかし、最近は月に1件も人材を求める声が聞こえなくなった。状況が厳しくなったのだ。
大邱のタクシー運転手には年を取っている人も多いです。工場に通うだけでは稼ぎが足りないから、タクシーの運転手もするのです。私は大学生の時バイトでタクシー運転手をしていたけど、稼げる金額は25年前も今も同じですよ。革新都市の効果は...そうですね。大邱近くの革新都市のおかげで大邱にお金が来るとは思わないですよ。地域の人材を採用すると言うけど、優秀な人材を選ぶとすれば大邱人だけを選ぶわけではないでしょう?」

 

ユ氏が山裾にある大邱美術館に連れて行ってくれた。大邱市内の景色が最もよく見えるところである。近代都市の路地として再建された旧都心と、マンションがきっちりと整備された新都市がそのままソウルの江南と江北を見るようだった。大邱の江南ではソウルに行く準備をするが、ソウルの江南では海外に行く準備をするという点が異なるが。


地方の大都市はソウルの複製品だ
地方の大都市は、韓国型成長方式のDNAを抱いたソウルのクローンである。東区革新都市の近くで会ったチョ・ミョンホ氏(70)は、「革新都市にはまだ恩を感じない。みんな仕事だけして週末にはいなくなってしまう。それでも大邱の失業率は過去最高だというんだから、若い人たちが就職できる場所が出来て欲しい」と話した。

参与政府時代の革新都市は、画期的な地方分権改革として評価されたと同時に、全国の不動産投機ブームを呼び起こしたという批判を受けた。しかし、地域社会に与えた影響は少なくない。東区に居住する社会福祉士パク・インギュ氏(43)は、「革新都市の住民が大邱に定着し、地域社会の一員になるためにはかなりの時間がかかると思われる。 (少数でも)定着して子供を学校にでも通わせるようにならなければ、地域社会の教育や文化に関心を持たないのでは」としながらも、「大邱地域に活力をもたらした」と述べた。 「今回の大統領選挙の地域別投票率を見ましたが、革新都市や新都市地域は全国平均と投票傾向が似ていました。とても画期的なことです。大邱も今回で雰囲気が大きく変わった。 40代だけで集まると議論したくないかのような沈黙がありましたが、今回は盛り上がる雰囲気でした。たとえすぐに交流はないとしても、若い人口が増えると政治性向が変わるというのが世論調査で明らかになって、これが地域に変化をもたらしたのです」

 

否定的な展望もある。寿城区が大邱教育特区になったように、革新都市が首都圏から来たエリートたちの特区になる可能性も存在する。従業員たちの地域定着を誘導するためには良い教育環境が必須だが、「彼らだけのリーグ」に該当する学校を作る方法で良い教育環境を実現することができる。天安の北一高や峨山のサムソン高校などの、全国単位で募集する自立型私立高校だ。すぐに寿城区の初期入居者たちが同じように大邱の名門を独占した。晋州のある私立高校教師は「地方は自立型私立高校が出来て以来、完全に教育が崩壊したと言っても過言ではない。 皆自私高に流れ、全校で5人だけを連れて授業を行っている。 敗北的雰囲気が濃い」と話した。 ソウルと地方は依然として韓国社会の問題的DNAを共有する。 地方ではもっと破壊的な形で現われている。 だから地方を見ると、破壊の文法がもっとはっきり見られる。 二極化だ。

 

大邱寿城区の大邱市立美術館から見た大邱市内全景写真。山の向こう遠くに見えるマンションが東区の新しい革新都市である。韓国ガス公社などが移転して来ている。 /パク・ウンハ記者


故郷に残った青年 「文化的な生活は難しい」

カン・ヒョンス忠南研究院長は「中央の公共機関を地方に分散したことで、中央政府は本当に難しい任務を果たしたと思う。今後重要なのは地域の革新都市を擁した共同体に融和させることであり、これは地方政府の役割だ」と述べた。チョ・ヒョンジェ蔚山社会学科教授は、「革新都市や地方産業団地が独自の研究開発の力量を備えていない。 本社や大学の研究力量は仕方がないとしても、中小企業の力量を整えれば多様な層位の人材を吸収することができる」と述べた。地域の二極化を防ぐための代案だ。核心は、教育である。イ・スヨン大学教育研究所の研究員は「政府の財政支援を餌にした大学の構造改革は、ソウルの大型総合大学にのみ有利で地方大学を枯死させている」と述べた。青年の誘致が切実な地域社会に対して、産業団地は作るのに学校はなくすというのは、パラドックスだ。


大学だけではない。文部科学省の全校生徒50人以下の小規模の小・中・高統廃合ガイドラインによると、江原道では45%以上の学校が消える危機に瀕した。小学校は半分の220校が消える。地方教育委員会はこれに対抗し、「江原教育希望財団」を2月に発足させた。江原教育庁の関係者は、「村に学校があるということは重要な意味を持つ。ソウルではないから教育環境にいくらか制限はあるが、小さな学校だけが行うことができる意味のある実験がある。その実験を大事にして良い事例を作っていく」と述べた。クォン・ミョンア教授は「釜山国際映画祭の事態も、中央による地方の主権侵害と見る必要がある」と述べた。 「2013年、釜山は映画や海運中心の産業を育てるように政府が計画して発表したにもかかわらず、ブラックリスト問題などで釜山国際映画祭を台無しにしました。また、大学の構造調整を強要して地方大学の人文学科は当たり前のように廃科され、学生は『地方の大学生が人文学なんか学んで何になるのか』という自己恥辱感に苦しんでおり、『ソウルに行けなかった自分のせいだ』という自虐に帰ってゆくのです」

 

すべての若者がソウルを志向するわけではない。公州大学で文化財保存学を専攻するキム・ハンソル氏(26)は、慶州出身だ。 彼は地方に住むと最も不利な点として「機会」もあまりなく、「視野」も狭くなるという点を挙げた。
「周辺に雇用があまりなくて何があるのか分からないし、広く宣伝もしてくれないようです。 自分もあれこれ悩みましたが、幸いにも関心がある事がちょうど見つかりました」
キム氏は公州あるいは慶州で職を得るつもりだ。 あえて大都市に住みたくはない。 煩雑なことが嫌いで、小都市だけの長所があるとした。
「でも、文化施設はもうちょっとあったらいいですね」
文化観光体育部は、毎年地域別芸術活動指数を指標と集計する。 視覚芸術の場合、釜山市ではソウルに比べて半分の水準だ。 大手企業に勤めるチャ・ヨンス氏(32・仮名)は3年間の地方勤務後に躍起になって脱出した。 彼は「私が勤務した所に比べたら、釜山は本当に文化的な都市だった。 自分がいた土地では酒を飲まずには時間を過ごすことができない」と話した。 産業団地だけがあって出版と大学の育成を疎かにした結果、産業団地も共倒れしている。 他の発展の方法は、地域社会自らも少なからず要求している。 まるで書面上のろうそく集会のように目に見えないだけだ。 大邱では市と非営利団体(NPO)たちが「大邱市民の公共活動支援センター」を去る4月に発足させた。 市民たちのアイデアを公募して、エネルギー自立という高級事業を推進することにした。

 

「ろうそく大統領選挙」後、韓国社会はこれまでどのように生きてきたのかを振り返ってみることになった。誰もスプーンと出身地を責めない世の中は「スポットライトを浴びなかった、「また別の大韓民国」で熱望されていた。

 

パク・ウンハ記者

 

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写真や画像は載せていませんがキャプションは訳しています。元記事をご参照ください。
地方の地名が沢山出てくるので地名や大学名には最初漢字名にカッコで読みがなをつけて訳してたんですが、数が多くてくどくなったのでやめました。峨山(アサン)順天郷(スンチョンヒャン)大学とか長...。

 

「革新都市(イノベーションシティ)」というのはノ・ムヒョン政権時代に計画された公共事業で、ソウルに偏っている政府の公共機関の一部を地方に移転させて地域発展を助けようという計画だそうです。日本のさいたま新都心ロールモデルだったとか。一応2007〜2022計画で進められてはいるそうです。

【ize訳】NU'ESTが「101ユニバース」で再び書いた物語

【ize訳】NU'ESTが「101ユニバース」で再び書いた物語

 

2017.08.09

http://m.ize.co.kr/view.html?no=2017080921327275271

 

「5千万ハート?そんなにたくさん?(カンドンホ/ベクホ)」「(5千万のハートに達したという知らせに)こんな瞬間が来る事があるんですね(キムジョンヒョン/JR)」
Mnet「プロデュース101シーズン2」から最近のネイバーVアプリまで、NU'ESTメンバーたちの発言を集めてみると一冊の物語のようだ。 5千万のハートを心配した同日の放送で、現在ボーイズグループWANNA ONEとして活動するメンバーファンミンヒョンを除いたユニットNU'EST Wは、その2倍を越える1億個以上のハートを受けた。 現在、韓国の男子アイドル2強、防弾少年団とEXOに続く3番目の記録だ。 この7月25日夕方6時に発表したシングル「If You」は、melonリアルタイムストリーミング・チャートに4位にランクインした。 男性アイドルグループにはなかなか席を許さないmelonリアルタイムチャートの上位圏にランクインするほど、彼らは相当な規模のファンドムを確保した。

 

NU'ESTの最近の人気はもちろん「プロデュース101シーズン2」の影響だ。 そしてこれは防弾少年団とEXOとは違う方式で話題の中心に入ってきた男性アイドルグループの登場でもある。 EXOはデビュー当時からファンタジー的な世界観を作った。 防弾少年団は「学校3部作」と「花様年華」シリーズでメンバーたちが活動しながら音楽とSNSYouTubeの動画などを通じて表現してきた情緒的なベースを仮想のストーリーとつなげ、この新しい方式のコンテンツは世界的なセンセーションを巻き起こした。 彼ら以降、アイドルグループは「世界観」を作る事に多くの力を入れた。 しかし、NU'ESTは現実世界に参入したいわば「物語長者」であり、彼らだけの世界観ができた。 カンドンホは「プロデュース101シーズン2」初回で「SEVENTEENのようになってみたいです」と言い、ファンミンヒョンはチームミッション曲を選択するために駆けつけ、「(SEVENTEENのヒット曲である)『MANSAE』だけはだめだ」と言った。彼らは所属会社PLEDISエンターテインメントに一緒に所属しているボーイズグループSEVENTEENより先にデビューしたが、商業的には成功しなかった。 同時にSEVENTEEN のリーダーエスクプスが「プロデュース101シーズン2」最終回でNU'ESTメンバーたちを応援しに行ったほど長年の親交関係がある事実もある。 このような関係によって、SEVENTEENとNU'ESTの1995年生メンバーたちはネット上で「クオズ(95line)」という括りで呼ばれたりもする。 両チームには友情と競争が入り混じった長い関係やストーリーがあり、「プロデュース101シーズン2」は彼らの歴史を大衆に知らせるきっかけになった。

 

今年に入ってNU'ESTのファンになったA氏は「日本活動の映像は心が痛くて2度は見られない。 でも、そのような時代を経験したグループだからもっと愛情が湧く」と話す。 「プロデュース101シーズン2」以降、NU'ESTがこの数年間に日本で活動してぎこちない日本語で喋って歌う姿が新たに生まれたファンを通じて発掘された。 しかし、「プロデュース101シーズン2」を通じて彼らの残念な過去を知っているファンたちはこれを嬉しい事としては心の中で消費しない。 そして切なさがあるほどに「花道」に対する念願は切実になる。 「プロデュース101シーズン2」の最終回と彼らが過去に発表した「ヨボセヨ」は彼らの叙事であり、さらなる絶望であり、新しい始まりだった。 「プロデュース101シーズン2」でJRとベクホは最後の11番目のメンバー候補に上がったが最終的に脱落し、これを見て絶望したファンミンヒョンの姿は視聴者たちに大きな衝撃を与えた。 そして防弾少年団のラップモンスターがある芸能番組(訳注:ヤンナムジャショー)で、「逆走したらいいな」と言っていた彼らの昔の歌「ヨボセヨ」が本当に逆走を開始した。 劇的なストーリーの末に彼らが持った真価が発見されており、メンバーたちの感情に深く入りこんだファンたちは、驚異的な熱意をもってNU'ESTメンバーたちの活動再開を要請した。 NU'ESTメンバーたちのキャスティングに関与したある関係者は「実際、これまでメンバーたちに訳もなく芸能人らしくしなさいと言ったのではないかと申し訳ない気持ちになった」と話した。 しかし逆説的に、その時代が今NU'ESTとファンの関係をさらに密着させるストーリーの始まりとなった。

 

最近のNU'ESTのすべてのコンテンツが彼らの現実を反映するように見えるのは、偶然ではない。 「If You」の歌詞はNU'ESTというチームの現在だ。
「他の道を歩いても時間は一緒に流れ/他の風景を見ても同じ空を見て/一緒に描かれた画用紙に君という色/満たされなかった今この絵に」
この歌詞を通じてNU'EST W(waiting)は、彼らのグループ名がなぜ作られなければならなかったのか大衆を説得している。 彼らはファンに会うために絶望に近い瞬間を経験し、同時に「一緒に描かれた画用紙」ファンミンヒョンとはしばらく「他の道」を歩いている。 また、彼らが過去の曲を4人組のバージョンでリメイクした最初の曲は「ヨボセヨ」で、「If You」が発表される日には「プロデュース101シーズン2」のファンたちがしてくれた地下鉄応援広告を逆にお返しして、ファンたちに感謝の意を表現した。 ファンたちは、リアルタイムで応援するグループのメンバー達が彼らと一緒にストーリーを書いて行く光景を見ている。

 

NU'ESTのドラマは、「101ユニバース」の代表的な事例であると同時に、本格的な始まりだ。 WANNA ONEとNU'ESTをはじめとする「プロデュース101シーズン2」の出演者たちは、放映期間中自分たちの喜怒哀楽を視聴者に対して露出した。 視聴者たちは出演者の関係について想像したりもして、TVの外の彼らの姿までに関心を示した。 その過程で「プロデュース101シーズン2」の出演者たちはどのような形であれ関係が作られ、それによって多くのキャラクターとストーリーが一つの世界になった。 出演者たちはNU'ESTや出演者の一部が集まって結成を進行中のボーイズグループJBJのように「プロデュース101シーズン2」から出たストーリーが活動に影響を与えざるを得ない。 SEVENTEEN のように「プロデュース101シーズン2」の出演者と関係のあるグループもこのストーリーの一部であると言える。 綿密な企画によるものではないが、プログラムを通じて生じた実際の状況が多くの男子アイドルを一つのネットワークの中に繋げるきっかけとなった。

 

防弾少年団とEXOとはまた別のタイプの世界観が登場し、産業はさらに予測できない方向に流れている。 この過程でNU'ESTのように現実とドラマを合わせたようなグループも登場する。 「実は3年目あたりを過ぎても売れなければ期待を捨てなければならないと思っていたが、NU'ESTを見て考えが変わった」と言うアイドル所属事務所の関係者Bの言葉は、最近の雰囲気を教えてくれる。 今までとは異なるアプローチが産業の中に入って来た。 だからだろうか、NU'ESTと同じ事務所所属の歌手ハンドングンの歌がもはやNU'EST、そして「プロデュース101シーズン2」に関連するすべてのグループに関する話のように聞こえる。 「この物語の結末をまた書いてみようとして」。


文 パクヒア
デザイン チョンユリム
校正 キムヨンジン

 

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PLEDIS所属の歌手ハンドングンのヒット曲「この物語の結末をまた書いてみようとして 」もまた、TV番組の力により逆走ブレイクした曲でした。
(ハンドングンよりニュイのが先輩ですが)

 

NU'ESTの日本でのZEPP初ライブは見に行きましたし、リリースされたアルバムはほとんど買っていて(PLEDIS  BOYSも買いました...)友人にㄴㅇㅅㅌもいるので個人的には今人気が出たのは単純にすごく嬉しいんですけど、本国の人たちの多くが彼らを見つけられなかった日本活動が多かった期間を支えてくれたファンがいるからこそ今グループが存続してプデュに出るチャンスも訪れたわけで、それを考えるとずっとファンだった人たちは相当微妙な気持ちもあるのかな...と正直思う最近のこれ関係の報道でした。

 

プデュ関連のグループに関しては、国外のファン的にはKドルの活動をある程度長い目で見たら国外活動もすごく重要だと思うので、こういう形で出た人気がどの程度韓国外に影響を与えるのかは気になります。I.O.Iの時は特にこれといってないまま活動期間が終わってしまいましたが、今回は元々何かの活動をしてた参加メンバーが多いし各方面デビュー活動や加入の動きが早いので。WANNA ONEの活動期間もI.O.Iより長いですし。もちろん多少は良い影響があるとは思いますが、楽曲や活動で人気が出たパターンとはちょっと違う種類のものだとも思います。TV番組だと国外では逆にそれほど気軽に見るものでもないし(日本では正式放送されてますが、韓国の方がケーブルTVの普及率が高いし)周囲のKドル好きを見てても、番組を見た人と見てない人の温度差が極端に違う雰囲気ですが...

【ize訳】WANNA ONE│②WANNA ONE 11人のPosition、Previous、Potential

【ize訳】WANNA ONE│②WANNA ONE 11人のposition、previous、potencial

 

2017.08.01
http://m.ize.co.kr/view.html?no=2017080100167265041

 

 

8月7日、ついにWANNA ONEがデビューと同時にショーケースコンサートを開催する。 Mnet「プロデュース101シーズン2」から選ばれた11人の練習生たちは、国民プロデューサーたちの「1 Pick」から集まっただけに魅力もまちまちだ。 彼らがどのような魅力を持っていてどのような潜在能力を持っているか、ポジション(Position、チーム内での役割及び主要なイメージ)ヒストリー(Previous、デビュー前までの過程)潜在能力(Potential、これから見せてくれそうな能力に対する予測)として整理した。

 

WANNA ONEのセンター、カンダニエル

 

Position
最終センター、60cmの肩幅、大型犬

 

Previous
「プロデュース101シーズン2」開始と同時に健康的なピンク頭の練習生として有名になった。 大きな身長と手足に厚くついた筋肉、広い肩のおかげで他の練習生たちと同じ動作を消化しても一足先に目に入ってくる。 彼の魅力が最も目立った舞台は断然"ヨロジョ(開いて)" だ。自分の長所であるがっちりした下半身を浮き彫りにさせるアドリブとセクシーな目つきで莫大な量の「ウムチャル(gif画像)」を誕生させ、「プロデュース101シーズン1」で「エンディングの妖精」として記憶に刻まれたチョンチェヨンに匹敵する注目を受けた。 終盤にパクジフンとトップを争う最終ステージで1位に選ばれ、WANNA ONEのセンターの位置を固めた。

 

Potential
現在、大多数の芸能番組の関係者たちの間でキャスティングしたい順位ナンバー1だ。ステージから降りた時はセクシーなイメージは跡形もなくまろやかな子犬のような印象を漂わせ、温和で話術もうまい。 B-boyingを習いつつ基礎からしっかりと積み上げたダンスの実力もバラエティでは注目を集めやすい。 しかし、カンダニエルの真価はセクシャルで繊細な目つきとチュムソン(ダンスの時のボディライン)を見せられる曲で明らかになるはずだ。 数多くの「ウムチャル」を量産する可能性がすでに見えている。


僕の心の中に保存、パクジフン

 

Position
ウィンク妖精、最多1位の記録保有者、ビジュアルセンター

 

Previous
"僕だよ僕"のステージで一瞬のウィンクによって独自の存在感を誇示した。 「僕の心の中に保存」というかわいらしいジェスチャーを流行させ、可愛くて愛おしいアイドルの定石に近い姿を披露し、4回の1位を占めて練習生同士がつけたビジュアルセンターの順位でも堂々と1位に選ばれ、「プロデュース101シーズン2」での最多1位記録保持者となった。 しかし、パクジフンは反転ポイントが多い練習生だ。 例えば、意図的に可愛らしい仕草をしながらもすごく恥ずかしがりやな性格だったり、本人自らも認めた特異な私服の好みなど…。

 

Potential
ウィンク、「僕の心の中に保存」のように、自分のキャラクターをつかむのがとてもうまい。 わざわざ両方の運動靴のひもを別々の結び方で結んで出るように、賢くて緻密でもある。 それでもカンダニエル、ぺジニョンのように相反する雰囲気を持ったメンバーたちの中で誰とペアを組んでも調和する。 子役俳優経験のあるメンバーとももっともらしくわざとらしい表情演技でどんなコンセプトでも違和感なく演じられるというのも大きな長所だ。必要な瞬間には自分を主張し、グループメンバーとして調和が必要な時は容易に混ざる事ができるというのはアイドルグループのメンバーに必ず必要な資質だ。 パクジフンがWANNA ONE内で最も多様な雰囲気を消化できるメンバーになり得ると見られた理由でもある。

 

才能豊かな元祖センター、イデフィ

 

Position
"僕だよ僕"センター、愛の子、才能の塊

 

Previous
「プロデュース101シーズン2」で最初にセンターを務めた練習生だった。 「プロデュース101シーズン1」の主題歌 "Pick Me"のダンスを"僕だよ僕"より上手に消化し、いつでも自信を持っているがゆえに「才能の塊」というニックネームを得た。 しかし、あまりにも自分を目立たせようとしてかえって順位が落ちる痛みを味わった。 "BOY IN LUV" ステージ後に急激に萎縮した姿を見せたが、あきらめず徐々に愛嬌が多い姿をアピールし、ファンたちから「愛の子」と呼ばれた。

 

Potential
普通アイドルグループの末っ子はヒョンたちの雰囲気から多くの影響を受けがちだ。 しかし、イデフィは「才能の塊」というニックネームひとつ取っても自分の存在をはっきり示している。 tvNSNLコリア10」でも自分だけの確実なキャラクターを示すことが期待されるメンバーだ。 また、特に軽くて柔らかいチュムソン(ダンスの時のボディライン)を持っているため、男性的な魅力を持ったメンバーの間で一際目を引く。 初のレベル評価の時から自分の自作曲を披露したほど音楽的にも欲がある。 作曲・編曲とプロデュースをするアイドルが注目される時期に適切な能力と欲を兼ね備えたわけである。

 

個人練習生の勝利、キムジェファン

 

Position
高音職人、スンオルボングム、聖堂のお兄さん

 

Previous
11人のメンバーのうち、唯一の個人練習生出身だ。 「プロデュース101シーズン1」と「プロデュース101シーズン2」を通じて初めてのことだ。SBS「神の声」に出演して優勝した履歴があるが、会社で地道にトレーニングを受け、アイドルデビューを準備してきた練習生たちに比べてダンスとステージマナーは下手だった。 しかし、練習生たちが挙げるメインボーカル候補として何度も指摘され、歌の実力だけは誰にも負けないという点を国民プロデューサーにアピールし、鋭いながらも涼やかに刺さる高音や特色ある声で好評を博した。 その結果最終4位という、本人すら信じられなかったような順位でWANNA ONEに合流した。

 

Potential
ファンたちがつけてくれた「スンオルボングム(순얼방음=순진한純真な 얼굴에顔に 방탕한放蕩の 음색音色)」という異名は"Sorry Sorry"ステージの時に作られた。 聖堂に一生懸命通いながらボランティア活動をした履歴、柔和な印象と対比される鋭くとがったボーカルが印象的だったためだ。基本的に音域帯が広くて負担にならない程度のスキルを発揮する繊細な感覚も備えている。 強いビートにも埋もれないしっかりした声とジャンルにこだわらないということもキムジェファンの強みだ。 しかし、歌の実力とは別に、投げ出すような自然なタッチといたずら好きな性格がいざ「イプドクポイント(オタク入門ポイント)」になりうるので...着実に注視することを勧める。


「俳優賞」の反転、オンソンウ

 

Position
俳優賞、バラエティ先生、演技の有望株

 

Previous
最も模範的なルートを踏みながらここまで来た練習生だ。 最初のレベル評価からAを受け、その後も不足した部分は埋めていき、常に高レベルを維持した。 国民プロデューサーたちをはじめトレーナーたちも、さらに本人さえも「俳優賞」と認め、整った外見も高い順位に一役買った。 爽やかな印象とは違い、とぼけて気の利いた言葉と行動で「プロデュース101シーズン2」の陽気なムードメーカー兼マスコットとして残った。 舞台の上で大きく欲張らなくても、プログラム全体を通じて本人分の放送分量を最も忠実に得た数少ない練習生だ。

 

Potential
緻密に計画を立てているような意図が見えても、あまり抵抗感が感じられない好感度の高いキャラクターだ。 これまでにあまりにも見せてくれたものが多いので、テレビ番組でもスラップスティックコメディーからコントまで披露し、使えそうなカットを最も多く生み出すメンバーになるものとみられる。 "Hands On Me" "Never"などのステージでは短いパートでも吸引力のある演出をし、彼がどうして俳優ではなくアイドルを志望したのか自ら証明してみせた。 俳優の所属会社であるFantagio出身なので演技にも才能を見せている。 多様な分野に長けているだけに、WANNA ONEのメンバーの中でも特に万能エンターテイナーとしての可能性が伺える。

 

真の逆転の妙味、パクウジン

 

Position
72位の奇跡、セクベオーレ、力あふれる雀

 

Previous
WANNA ONEメンバー中最も低い順位(72位)から始まったが、奇跡に近い上昇傾向を見せてくれた。 なんと75位まで下落した後3週間後に38位まで一気に上がり、そして6位まで凄い勢いで常勝疾走した。 3回目に放送された"10点満点中10点"のステージで「sexy baby oh my lady」というラップのパートを立派にこなして「セクベオーレ」と呼ばれ始めた。 スズメに似たかわいい顔をしているが、ステージでは自分が担当したパートを全てキリング・パート化させたため、相当数のファンを確保した。 また、練習生たちを軽々と担ぎあげて投げる姿が放送で何度も流れ、健康的で元気な少年のイメージを得た。

 

Potential
ラップとダンスに優れた素質を見せている。 "Hands On Me"のダンスブレイクで発揮されたタフな雰囲気まで加えれば、これから上がることになる数多くのステージでもチームのエネルギーを引き上げる役割を果たすことができるだろう。 バラエティ的な側面よりは優れたステージの実力を土台にあらゆるニックネームが生じた練習生であるため、このような長所を念頭に置いて自分のキャラクターを捕まえれば良い。 時によって上手に変化を与える柔軟な振り付け消化力で、メンバーと発生するケミストリーもとても良い方だ。実力派アイドルと位置づけられる日も近い。

 

 

成長するヒヨコ練習生、ライグァンリン

 

Position
ひよこ練習生、外国語担当、持続可能な成長

 

Previous
CUBEエンターテインメントで練習生生活を始めたばかりという履歴のために、「ヒヨコの練習生」として有名になった。 初のレベル評価で誰も想像できなかった基本技動作を披露して笑いと当惑を起こさせさせたが、涼やかなイメージとハンサムな顔で続々と知名度を上げていった。 やや不足していた実力も、各ミッションを経て目に見えて成長した。 しかし、2位まで上昇したが、すぐ次の順位発表式で20位のカットラインに辛うじて入り、まったく予測できない「プロデュース101シーズン2」の気紛れな雰囲気を象徴するケースとして残った。

 

Potential
「ヒヨコの研究生」は他の誰よりも急速に実力的に成長した。 "Fear"ではシンプルに韓国語、英語歌詞の組み合わせで素直な自分の心境を表現し、"Never"では完璧に近い韓国語の発音でラップを消化して拍手を受けた。 トレーナーたちが驚くほどに画期的な発展速度だった。 一般的にアイドルグループは成長する姿をファンにしっかりと見せてくれなければならないため、持続可能な魅力ポイントになりうるという点で重要だ。 また、ハンサムな顔に3カ国語まで可能だという点がスマートなイメージのアイドルが好きな人に適切にアピールするだろう。

 

 

外柔内剛長兄、ユンジソン

 

Position
細心の長兄、ヌンムル(涙)マンオ マル(言葉)マンオ、7年目の練習生

 

Previous
「最初はうっとおしいと思った」練習生たちが笑ってユンジソンについて述べた言葉だ。 しかし、細心に声をかけ、自分たちの事を考える姿に次第に頼るようになったとの事だ。 企画会社の名前であるMMOが「マルマンオ」の略語ではないかという冗談を誕生させたのも事実上ユンジソンだ。 彼は「プロデュース101シーズン2」で涙(ヌンムル)と言葉(マル)が最も多い練習生だった。 他の練習生たちに比べて年長であり、長年の練習期間から来たストレスなど視聴者の立場的に現実的に応援したい要素が多かったのが彼の勝利の要因だ。

 

Potential
多才で溌剌とした舞台を面白く消化する方だが、長く歌を練習をしてきたお陰でボーカルも非常に安定的だ。 何より7年間練習生生活をしながら鍛えられた状況対処能力が目立つ。 悪質な書き込みに傷ついたにも関わらず、「想像以上に悪口を言われる」と言って笑い飛ばした態度こそ、大衆の面前に常に露出される芸能人にとって最も有用な姿勢だ。 芸能プログラムで誰と対戦しても平然と言い返し、絶対に退かない根性も見える。

 

 

経験者の威厳、ファンミンヒョン

 

Position
最高の経歴者、ファンガルリャン、未成年者マグネット

 

Previous
NU'ESTのメンバーだったファンミンヒョンは「プロデュース101シーズン2」でイライラするような状況を最も多く経験した練習生だ。 初の順位発表式の時からデビューのカットラインである11位と12位の間をハラハラするように行き来し、最終順位発表式でも11位候補と目され、脱落の危機を経験した。 しかし彼は、このプログラムで最も独特なキャラクターを得た練習生のひとりだ。 練習生たちの長所を客観的に見抜いて説明したためにファンミンヒョンと諸葛亮(ジェガルリャン)孔明を合わせた「ファンガルリャン」というニックネームが出来、彼が選んだ"Sorry Sorry" 2組のメンバーが大挙してWANNA ONEメンバーに合流したため、その選球眼が認められた。 「アイドル6年目」最高の経歴者の経験値が光を放った瞬間だ。

 

Potential
長年のNU'EST活動でダンスと歌の実力、クリーンなステージマナーを兼ね備えた。 ここで神秘的な外見が相性のようにふさわしい"Never" のような曲が与えられた場合、この上ないステージを期待できそうだ。 しかし、長い間大変だった時期を経験したという点こそがいちばん大きな武器となる。 「未成年者マグネット」と呼ばれるほど年若いメンバーたちに愛される理由も、多くの経験から湧き出る頼もしい雰囲気のおかげだ。 練習生の身分を離れたばかりのWANNA ONEメンバーたちの間でも落ち着いた分析スキルを発揮し、実質的な助言者の役割を果たすことができるだろう。人間的な魅力をアピールしなければならないリアリティ番組に投入されれば、多くのファンを集めることができるポイントになるだろう。

 


イオン飲料モデルの爽やかさ、ぺジニョン

 

Position
(苦)deep&dark、イオン飲料のモデル、豆粒

 

Previous
文字通り「豆粒」のような頭の大きさとやせた体、ハンサムな顔まで完璧に調和を成した練習生だった。 しかし、「なぜしきりに地面だけを見るのか」「もうちょっと自信を持つべき」という指摘を受けて萎縮した姿で遺憾を買った。 ファンたちに積極的にアピールして票を集めなければならないアイドルサバイバル・プログラムでは致命的な短所になりうる部分だった。 幸い、回数を重ねるにつれだんだん明るくなった彼は"Hands On Me"のステージで堂々とセンターに選ばれた。 事あるごとに自信がなく、暗いからという理由でできた「ディープ&ダーク」というニックネームが無効になった瞬間だった。

 

Potential
ぺジニョンが憂鬱な表情だけで存在感を誇示したという点は、逆説的に言えば彼がどこでも目を引く魅力を持っているという事実を立証している。 練習生たちが「どうやったらこんな風に生まれるのか」と言うほどきれいな顔立ちをしており、ティーザームービーが公開された後はイオン飲料のCFモデルではないかという誤解を買うほど少女漫画のようなイメージで注目された。 練習生期間が短く、まだボーカルスキルは足りない。 しかし、きれいな声と素直に上げる高音でステージでは自分だけの雰囲気を作り出す。 ライグァンリンのようにまだ成長する部分が多く、期待することが多いメンバーだ。

 


ぎりぎり二番目のデビュー、ハソンウン

 

Position
最終11位、おばさん、メガネ美男

 

Previous
最終11位として合流したメンバーで、誰より自分の実力を披露できるチャンスを積極的に招き入れていた練習生だった。 ダンスレッスンで唯一ひとりで踊ってみたり、団体ミッションでもやりたいパートごとに積極的に手を挙げた。 順位が上がったり下がったりする状況でも、自信を失わないために自ら努力する姿が最終合格を招いたと見ることができる。 また放送当時に眼鏡を時々使っており、その姿がとてもよく似合っていたのでファンの間では眼鏡をかけた場面だけを集めたイメージファイルが回った。 自信と個性のあるアイテムで支持を得た事例だ。

 

Potential
2014年にHOTSHOTとしてデビューした経歴に支えられ、歌と踊りの実力でWANNA ONEのステージを積極的に推進していくメンバーのひとりとして期待したい。 何事にも気兼ねせず陽気な性格のために「おばさん」と呼ばれており、最近のWANNA ONEメンバー同士で進行するライブ放送ではオンソンウ、ユンジソンなどとともにムードメーカーの役割をしていることもある。デビューしたばかりのグループがエネルギーを失わないためには、チームの雰囲気を主導しメンバーたちの雰囲気を明るく保つことができるメンバーが必ず必要である。どこでも活気に満ちたハソンウンが視聴者の目を引く理由だ。

 

 

文 パクヒア
校正 キムヨンジン

 

【ize訳】WANNA ONE│①WANNA ONE現象

【ize訳】WANNA ONE│①WANNA ONE現象

 

2017.08.01
http://m.ize.co.kr/view.html?no=2017080100137292507

 

ボーイズグループWANNA ONEを促進モデルに起用した化粧品ブランド、イニスフリーの店舗の雰囲気は、最近大きく変わった。アルバイト店員Aさんは、「オープン準備もしないうちからファンが並んで待っていた。売り場ごとに多少違っていたとは思うが、うちの場合は4~5人のメンバーのポスターがとても早く品切れになって多くのファンが帰ったりもした」と語った。デビュー前からアイドルグループが確実に成功するだろうと断言することができる事例はそれほど多くない。しかし、WANNA ONEの場合は成功しなければおかしいと言えるほどだ。長い間アイドルグループのホームマスターをしてきているAさんは「ここ最近でホームマスターがホームを閉めるとお知らせした場合は、ほぼWANNA ONEに移動したのだと思う」と言い、「その昔の東方神起シンドロームが起こった時を思い出す。近頃『アイドルグループのファン』と言えば、ほとんど『WANNA ONEファン』の声であるとみなしていいレベルであり、「プロデュース101」に出演したNU'EST Wが今一番ホットな新人グループであるかのようにファンを集めている」と、最近のファンドムの雰囲気を伝えた。

 

WANNA ONEの波及力は、芸能人の人気に最も敏感な放送関係者の間で最も簡単に確認することができる。放送作家B氏は「集まるたびにWANNA ONEの話をしている」と言い、「WANNA ONEのカンダニエルをキャスティングしたい理由は、彼が新人にもかかわらずすでに検証された人物だからだ。 『プロデュース101』は、これらの放送業界人たちにアピールすることができる同等の機会だった」と述べた。既存の新人グループが芸能番組に出演する時に必要だった一種の「評価段階」が消えたのだ。放送関係者たちは、視聴者話題性指数など客観的尺度に基づいて出演者をキャスティングするため、B氏によれば「WANNA ONEのメンバーは、放送開始と同時に話題性指数で『プロデュース101シーズン2』と同様にずっと上位圏」だったという。NU'ESTのJR(キムジョンヒョン)は最近、JTBCの新しい芸能プログラム「夜鬼」にレギュラー出演した。たとえ最終メンバーから脱落しても、「プロデュース101」を経て積んだ認知度と好感度がそれだけ高いことを意味する。

アイドルファンドムの規模を間接的に確認することができるネイバーVアプリは、WANNA ONEが起こしている現象がどこから来ているのかを教えてくれる。WANNA ONEは最初のライブ放送でなんと1万ビューを記録し、「いいね」に該当するハートを8千万個以上受けた。EXOがカムバック特集放送で1億個のハートを受けたのと比較すると、正式デビューもしていない新人にこの程度反応は常識を超えたレベルである。それほど熱狂的なファンドムが大規模に形成されたのである。ここでWANNA ONEは男性アイドルに興味のなかった大衆の関心まで受けた。 Aさんは、「(WANNA ONEポスターをもらいにきた客の中には)ベビーカーを引いてきた母親も多く、このようにアイドルを好きになった事がないのでブロマイドをもらうのが恥ずかしいという方もかなりいらっしゃった」と語った。 「社長から、お客さんが気まずくないように最初から積極的に誰が欲しいのか聞いてみるように言われた」と言うほどだ。アイドルグループは、特にボーイズグループは熱狂的なファンドムが中心であるが、WANNA ONEはそこに一般的な認知度まで備えた。大半の消費者の立場からは、オンラインとオフラインコンテンツはまだそれぞれ別の領域とされている。ユーチューバーがTVに進出した例はあるが、目に見えて成功した事例はない。逆にTV芸能プログラムがインターネットで生中継されるとしても、同じレベルの視聴率と話題を引き出した事例もほとんどない。このような状況でWANNA ONEは制作者にとっては心惹かれる存在だ。彼らはアイドルに特別な関心がない人同士が集まっても話題を作り出すことができる位置にあり、多くの人々が「1 Pick」に投票した経験がある新人グループである。これまでのファン層ではなく、大衆からは多少距離が離れていたボーイズグループの市場が再び視線を集め、その中にWANNA ONEがいるわけだ。

 

WANNA ONEの人気はさておき、彼らが既存のアイドル市場の限界を克服することができるという意味ではない。ある大型音源プラットフォームの関係者C氏は「大衆が見慣れている名前だからと見つけて聴くことはあるだろうが、アイドルはアイドルである。芸能プログラムで始まったからといって、このグループが既存のボーイズグループと別の方法で新しいファンドムをかき集めるというわけではない。ファンがチャートストリーミングで順位を上げることも、既存の方法と同じだ」と予想した。ファンドムの文化の問題が変わったりすることはないという意味だ。すでにWANNA ONEメンバーたちのKBS「ハッピートゥゲザー3」MBC every1「週刊アイドル」などのスタジオ撮影に熱心なファンたちが付いて来て録画進行が難しいほどだった。 今まで大衆にの目には大きくさらされていなかったアイドルファンドムの問題がより極端な方式で目に触れうるという意味だ。ただしC氏は「WANNA ONEはプログラムを進行しながらそれぞれのファンを集めてきたので、他のアイドルグループよりもコンテンツに対する反応が速く、ひたすらファンによって消費されるコンテンツもさらに活発に作られるだろう。今よりオンラインマーケティング市場が大きくなることができる」とボーイズグループの市場の拡大に積極的であった。別の音源のプラットフォームの関係者D氏も「予想以上にファンのアクセスがはるかに攻撃的で迅速に行われている状況」と言い、「すでに『プロデュース101シーズン2』でリリースされた音源もすべて上位にランクインし、NU'EST WとMXMの反応は非常によく、予想よりも良い方だ。決してWANNA ONEだけが良いわけではない」と述べた。多くの問題が明らかになっていくだろうが、同時にアイドルグループの市場の大きく新たな可能性が開かれるということだ。

 

「プロデュース101シーズン2」を演出したアンジュンヨンPDはインタビューで、「PDとして視聴率が重要でないと言えば嘘だろうが、それよりも子供たちがまず上手くいかなければならないと考える」(ソウル経済)と述べた。 「プロデュース101」は多くの議論を起こしたが、WANNA ONEは彼の願いどおりになった。ボーイズグループのCF契約や放送出演自体が話題になっており、エンターテイメント業界自体を揺り動かしている。このような状況において、WANNA ONEが公開するコンテンツは常に大衆の参加を奨励する。リアリティープログラムMnet「WANNA ONE Go」は「マッチング投票」を通じてファンがメンバーの組み合わせを選択するようにし、個人ティーザー映像では、メンバーが「君は2つのうちのどちらが好き?」とタイトル曲まで選んでもらう。 「プロデュース101」から今まで、WANNA ONEは常に大衆の参加を要求して話題性を作っているのだ。大衆に新しいアプローチで迫るアイドルグループが現れた。果たして、これからのアイドル業界はどのような姿に変化するのだろうか。


文 パクヒア
校正 キムヨンジン

 

【rhythmer訳】ラッパーの承認欲求が作り出した流れ、「グローバルコラボ」

【rhythmer訳】ラッパーの承認欲求が作り出した流れ、「グローバルコラボ」

 

2015-03-19

http://m.rhythmer.net/src/magazine/feature/view.php?n=16060


最近韓国のラッパーと海外の有名ラッパーの間のコラボレーションが月に一度の割合で殺到している。 「ついに来るものが来たのか!」と、皆を驚かせたOutsiderとTwistaの"Star Warz(星の戦争)"を皮切りに、San-EがKRS-Oneをはじめとして多様な国家のラッパーを招待した"#HIPHOPISHIPHOP"、防弾少年団のラップモンスターがWarren Gのビートに乗せてラップをした"P.D.D"がそれぞれ3月初めに発売された。 面白いのは、3人ともがヒップホップシーンの中で言うWack MC扱いされたり、マニアと評壇からの持続的な酷評に耐えている彼らという点だ。 「ヒップホップ」という言葉を叫んでいるのだ。 2015年が彼らにとっての逆転の年になるかは知らないが、彼らに同時に突破口として訪れたのは、まさにこのような(全盛期は過ぎたが依然として名声のある)米国のヒップホップスターたちとのグローバルコラボレーションだ。 そしてこれを可能にした力がまさに「承認欲求」というのは興味津々に捉える必要がある。 どのような意味であれ、韓国ヒップホップの歴史に残るこの3曲を注目してみよう。

 

Star Warz(星の戦争)ーOutsider/Twista

認定欲求:速度を除いては大したことないって? 悔しい。
突破口:地球の裏側で自分と一緒に孤独な道を歩く(?)Twistaと戦争

「誰より早く俺は人々とは違う 新しくリズムに乗るビートの上の旅人」をモットーにするOutsiderは、猛烈なスピード感にも関わらず優れた伝達力を持ったラップで話題を集め、疎通を渇望するテーマの「ひとりぼっち」で一気に大衆を虜にした。 そしてOutsiderは高速ラップによって4枚のゴールドアルバムと1枚のプラチナアルバムを保有したスピードラップスターTwistaとよく比較されたこともある。 特に、Twistaの全盛期がOutsiderが人気を得ていた時期と大差はなく、国内ではこれはいい宣伝材料になることができた。 しかしOutsiderは、大衆的な人気とは反対にスピード感と伝達力のほかにはあまり注目しうるポイントがなく、だんだん飽きてくるラップと強引な感性に訴える粗悪な構成の音楽のせいでヒップホップシーンの中では認められなかった。 このような状況ゆえに何人かのラッパーの嘲弄、あるいは怒りを盛り込んだdissトラックの対象になったりもしたが、このような彼が突破口として見つけた人は当然Twistaだった。 「俺はブレーキを粉砕 やっちまったVenom GT/これはスピードスターとTwistaのPhilosophy」とラップ哲学を共有して開始する"Star Warz(星の戦争)"は2人のコラボ自体に集中してアピールし、耳目を集めることに成功した。 しかし、面白いイベントとして軽く受け入れられるには時期が遅すぎたし、真剣に受け止めるには多少の失笑を催す。 聞くなり、首を落とすほどの散漫さが曲全体に見られるからだ。 「ラップという言語で駆使する光と光の摩擦/新しい歴史を書いていく60億分の1の対決」という歌詞と「地球の裏側で同じ道を歩いてきた両ラッパーの歴史的な作業」と書かれた報道資料として2人を同一対象に入れるという企画は、Outsiderが今まで発表した結果物とこの曲が盛り込まれたアルバムを考えてみれば、ただのきまり悪い認定欲求の発現のように読まれるだけだろう。

 


P.D.Dーラップモンスター/Warren G

認定欲求:アイドルだからと言って認めないことは認められない!
突破口:米国のギャングスタラップ系の名プロデューサー、Warren Gに認定を受ける

プロデューサーパンシヒョクが企画したボーイズグループ防弾少年団は、ヒップホップジャンルを前面に押し出すことで巷のあふれているアイドルグループたちの間で差別化を狙った。 露骨にジャンルアイデンティティを標榜するというのはジャンルのマニアと評壇の視線を受けやすいということであり、また説得力のある差別化に向けてその視線を切実に必要とする。 ジャンルシーンの認定を受けなければならない試験台に自ら上らなければならないのだ。 デビューのタイトル曲"No More Dream"において「90年代Golden Eraへの回帰というモットーで90年代に大きな人気を集めたギャングスタラップを再解釈」したという呆気に取られるような報道資料を作ったり、ショーケースに音楽評論家たちを招待して評壇の暖かい視線を渇望したのもこのためだった。 そのためだろうか。 防弾少年団の音楽にジャンル的な価値を見つけたがった評論家が、似たような部類の他のグループよりも多かったのも事実だ。 結果的にヒップホップアルバムとしてはこれといった注目をする必要のない完成度のせいで支持を得ることは難しくなったため、多分そうした人間的欲求がさらに悪化したのだろう。 彼らが得た人気の理由もジャンル的完成度とは距離が遠く、その反対に近かったからだ。 このような防弾少年団の看板であるラップモンスターが「ミックステープ」というジャンルのアーティストとして行動を意識した結果物を準備し、米国ウェストサイド、ヒップホップの代表的なプロデューサーであるWallen Gとのコラボレーショントラック"P.D.D"を発表した。 彼らを主人公にしたMnetの番組「アメリカン・ハッスルライフ」の延長線上で作られたトラックで、いわゆる「米国の名プロデューサーが認めた韓国のラッパー」という企画であるわけだ。 防弾少年団に友好的な音楽活動家のキムボンヒョンが時を合わせて進行したWallen Gのインタビューにおいて、ラップモンスターの話が相当部分を占めたのも同じ流れとして見ることができる。 ラップのテーマも自分を認めない人々に捧げる宣戦布告だ。曲自体だけを見ればプロダクションとラップの両方を楽しむに値する。ただし、「ミックステープ出たらつけてみろRating」という類の歌詞は鑑賞を妨害したりもする。 ヒヨコマークのラッパーがよく口にする話が「正規アルバムが出れば証明」なのに、さらに正規アルバムを出したボーイズグループのラッパーが「ミックステープ」を通じて何かを証明しようとしている。 なぜしきりに違う方法で何を証明しようというのかは、さっぱりわからない。

 

 

#HIPHOPISHIPHOPーSanE/KRS-One

認定欲求:俺がヒップホップじゃないって? 韓国ヒップホップシーン全体がすべてhate me?
突破口:「ヒップホップそのもの」であるKRS-Oneと全世界のラッパーが出て一緒にコラボ?

優れたラップの実力で大きな注目を受けJYPエンターテインメントと契約までして相当な期待を集めたSanEが、数年間の経歴を続けた後に彼に熱狂したヒップホップコミュニティの嘲弄を受けている現実は興味深い。 ブランニューミュージックと契約した後に本格化したいわゆる「バラードラップ」に代表されるSanEの行動は、実はもう少し綿密に調べれば、自分との熾烈な戦いであると読むことができる。 ヒップホップとあまり関係のない音楽の成功をヒップホップのトラックを通じて誇り、「音楽は俺の自尊心だが自分の自尊心を売った/親と俺の家族守ることができるならこれしきの自尊心」という荒唐無稽な歌詞で音楽的正当性を得ようともした。 韓国ではヒップホップ、ラッパーとしてのアイデンティティをみせているが、チャートで1位になったような曲のディスクのトラックを適切に割り当てることも忘れず、ヒップホップをテーマにしたプログラムに着実に出演してヒップホップに関する多くの話をしたりもする。 しかし、それにもかかわらずますますヒップホップミュージシャンとしては認められていない。 このような彼が最近、突破口として選択した方法はまさにヒップホップのマスターと呼ばれるラッパーKRS-Oneとのコラボレーションだ。 このプロジェクトには2人のほかにも多くの国のラッパーたちが参加した。 テーマはタイトルの通り「ヒップホップイズヒップホップ」だ。 ヒップホップミュージシャンとして認められたい欲求が天を突く勢いのSanEとブランニューミュージックとしては、ちょうど適切なテーマなのではないかと思う。 面白いのは、このトラックのメインゲストであるのKRS-OneNellyとdiss戦(訳注:"#1" "Clear 'Em Out")を展開する際に、主なテーマだったのがhop repだったという事実だ。 SanEが音源チャートを露骨に狙う「韓国型hop rep」の代表走者という点で皮肉だと言わざるをえない。 そのような意味で、今回のコラボはSanEの挑発的な発想として受け入れることがこの粗悪で散漫なトラックを最後まで聞く唯一の方法だ。

 

 

ヒップホップデュオJinuseanがかつて2001年「The Reign」で韓国ヒップホップ界の10年分の客演の気配を使いきっていたのか、これまでは非常にまばらだった米国の有名ラッパーとの共演の知らせが一気に押し寄せている。 それもかなり驚くべき組み合わせでだ。 しかし、その主体が大衆的にはある程度成功したが実際のシーンではヒップホップミュージシャンとして認められていないラッパーたちという点は逆説的だ。 彼らのなかなか解消されない認定欲求が今まで簡単には見られなかった新しい流れを生み出しているのだ。 結果の満足度は聞く人によって千差万別だろうが、韓国ヒップホップの奇妙な現在を読む興味深いコードであることは明らかだ。


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hop rep=hip hop represent/reputation

 

訳しかけで放置してたものをいくつか発掘したので載せておきます。

 OutsiderもTwistaも高速ラップで有名なラッパーですね。プデュ2のチャンムンボクはOutsiderの高速ラップに憧れてラップを始めたそうですが、結果的に今Outsiderの事務所にいるという。
しかしさすが大衆音楽ではなくヒップホップのメディアだけあってめちゃくちゃシビアで意地悪な文章だと思いましたが、とはいえ当を得ている部分もありというか、日本でも多分昔はこういう事言われてたんだよなぁという。一口にコラボと言っても、純粋にアーティストとして認め合ってというわけではなく色々な事情でされたりする事もありますもんね...。でもそもそもヒップホップ自体が承認欲求そのもののジャンルじゃないのかな?とも思うので認定欲求のために海外コラボする事が悪いとは思いませんが...要はその認定欲求の表し方ということかな。
コラボうんぬんよりの内容よりも、メジャーシーンにいるラッパーのアンダー界隈での扱いがうかがえる感じでそこが面白いと思いました。

 

ちなみに文中にあるジヌションの「The Reign」は2001年のアルバムですが、Mobb DeepCypress Hill、Chino XLといったアメリカのラッパーや日本からはm-floがコラボで参加しています。当時の韓国音楽業界的にはかなりすげぇという感じだったみたいです。YGは今みたいに大手事務所ではなかったし、ウェブもそこまで発達してなかった時代の事なので。