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サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【idology訳】アイドル × hiphop ⑤ [対談]ロボトミー x ハバクク x idology(1)

idology訳 SM EXO YG JYP BIGBANG block.B 防弾少年団 K-hiphop

【idology訳】アイドル × hiphop ⑤ [対談]ロボトミー x ハバクク x idology(1)

by Editor on 2014/08/17

http://idology.kr/1197

 

 

nenuphar.hatenablog.com

 

 

アイドルについて話をする人、ヒップホップについて話をする人は多い。しかし、アイドルとヒップホップならどうだろうか。 7月23日深夜、idologyの執筆陣ミミョウ=微妙とキムヨンデは、二人との対談を行った。衝撃的なビートメイキングとラップで神秘的なカリスマを噴出しエレクトロニックに転じたプロデューサーロボトミー、そして彼のアルバムを準備中であり、嘱望されるアンダーグラウンドメディアでもあるレーベル・ヤング企画(YOUNG、GIFTED&WACK)のハバクク代表の2人である。

 

 

微妙:ロボトミーは最近何してるの?

 

 

ロボトミー:地下生活しながら過ごしてる。 Live 8が僕の友達だね。クリッピングのない世界で暮らしたい。人生の力作(......)「LEMON」を準備中なんだけど、「レフトフィールドポップ」的な内容だと言ってしまったので後悔している。

 

微妙:すごく期待してます。

 

ハバクク:その前に「protoLEMON」がすぐに出ます。アルバムはすべて完成しているけど、まだプレスリリースを書けてなくて...近況としては1ヶ月間 ずっと「protoLEMON」のプレスリリースを書いてる。

 

ロボトミー:ティーザー映像はもう出てるのにいつ出るか決まってないんだ。

 

ハバクク:アルバムが良ければプレスリリースも自然とスラスラ書けるんだけど、アルバムが良くないときはプレスリリースで何とか良く見せる必要があるから^-^
それに「protoLEMON」がイマイチだったら「LEMON」の方が相対的に良い評価を受けることができるので…

 

微妙:ショウビズの世界ってやつは本当に難しいですね。

 

ハバクク:今日取り扱うヒップホップアイドルだけでもどれだけ変化があったことか。

 

微妙:BIGBANGやBlock.Bがいて、今年は防弾少年団も成長を見せた。JAYPARKやBeenzino、<SHOW ME THE MONEY>のような曖昧な境界領域も増えていく。そのような時点でアイドルヒップホップ、あるいはヒップホップアイドル、あるいはアイドルxヒップホップを語ってみるというのが今日のテーマです。

 

ロボトミー:そうですね。いくつかの角度があります。音楽の形態としてのヒップホップ・attitudeとしてのヒップホップ1(反抗)・attitude2(策略)・リアリティというような。

 

ハバクク:ヒップホップアイドルという用語に最もよく似合うケースはSupreme Teamではないかという気もする。元々コンビではなかった2人を事務所が組み合わせてグループにしたでしょう。

 

ロボトミー:そうですね。そういう見方をすれば彼らが本当の「ヒップホップアイドル」だ。興味深い部分的なもの、アンダーヒップホップ市場でいくつかのラッパーが売れる方法としてアイドル的なキャラクターを得る手法が重なる部分があり、それが最も部分的によく表れたのがSupreme Teamだ。

 

ハバクク:サムディ(SIMON D)とE-SENSは当時最もHOTなMCだった。アンダーであればそれぞれの活動でも構わないけど、芸能界ではファンドムの規模を増やしたりイベントの市場でも売れるにはグループとして活動する方が有利だから。芸能事務所では性格やその他の面で最もホットなメンバーをまとめて1つのグループとしてプロデューシングして、その後出てくる音楽も歌謡曲に似合うように作った。

 

ロボトミー:そうだった。そしてその二人はアンダーから「実力」面でも認められていたけど、キャラクターとして消費される側面がかなり大きかった。

 

微妙:それならアイドルグループ結成のメカニズムがヒップホップに適用される感じですね。違いがあるとするなら、白紙の人材を連れてきて事務所が色づけするか、すでに色を持っている人材を連れてきて「キュレーティング」するかの違いだろう。BIGBANGは若干YG所属のソロ5人が団結したドリームチームというような感じを与えるが...もしかするとそれと似ているかもしれない。


ハバグク:そうですね。 練習生生活を経たかどうかではないかな。つまり初期から投資をしたかどうかの差。 そしてアメーバカルチャーは実際には(まだ)アイデンティティはヒップホップレーベルだから。

 

ロボトミー:YGは白紙を塗るときに、なんとなく人工知能のようなものを与えて自ら色を知って塗って行くようにした感じだと言えるのでは。


ハバグク:そして練習生生活というのは上下関係が明確に規定される時だ。 もしもSupreme Teamが練習生生活を経て出たグループだったら、後にE-SENSがdis曲を作ることはできなかったのではないかな。


防弾少年団:反抗のアティテュードと共感のメッセージ

 

微妙:まずはアイドル→ヒップホップの側面で話ししてみよう。 ヒップホップを取り入れた巷のアイドルの中で印象深く聞いたものはあります?


ロボトミ:最近は友達の間では防弾少年団やGOT7の名前が出ますね。 防弾少年団の場合はリファレンス臭(参考にした元ネタの曲)がかなりはっきりとわかりやすいけど、少なくともリファレンスの選定とそれの表現にはとても誠実に臨んでると思いますし、それが実現できるるのも珍しい。 例えば、「2 Cool 4 Skool」のアルバムを聞いてみるとビートはいわゆるghetto trapと呼ばれる最近一番多く見られるスタイルのラップビートに、歌謡曲の匂いを本当に最小限におさえて書いている。 ラップリファレンスやフックの作り方も、(「We Are Bulletproof pt.2」)TygaやFutureなど最近よく売れているラッパーたちのフロウを参考にしたような香りを強く感じる。 「No More Dream」のような曲の場合はtrap+「戦士の末裔」(H.O.T)っていう感じ…


ハバクク:もしかして参考になるかと思ってこんなものを↓作ってきた。 評価に同意するかは分からないが、見ながら話したらいいかと思って。

 

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ハバクク:結果として、今出てる音楽のヒップホップ的なリアリティだけ見れば防弾少年団が最高だね。

 

ロボトミー:カニエのドラムラインやソースを取ってサンプリングしたりもしているし、リファレンスには忠実なのに、歌詞の内容リファレンスはいまだにH.O.T っていうのは…。

 

ハバクク:最初から学校3部作ってうたってたからね。

 

微妙:そうか。「スクールソング(학원별곡)」(Sechskiesの曲)がリファレンスなのか…

 

ハバクク:これは10代には関係のない感情かもしれない。実際にはアイドルグループのメインターゲット層は10代だし、ヒップホップも似たような状況では。

 

ロボトミー:実際、今は10代でもBeenzinoとかSwingsとか断片とはいえアンダーヒップホップミュージシャンに簡単にアクセスできる時代なのに、あんな感じのヒップホップ =反抗アティテュードがいまだに消費されているというのに驚いた。

 

ハバクク:BeenzinoやSwingsが好きな10代の若者と、防弾少年団を好きな10代の若者層はちょっと違うようだしね。

 

微妙:ヒップホップ=反抗をより消化しやすくパッケージしたものをアイドルだと見るべきかな?

 

ハバクク防弾少年団の出発点は「僕たちは君たちと同様の悩みを抱えている10代だ。そして、それを僕たちだけの自由の言語ヒップホップとして表現していく」って事だったそうです。

 

微妙:おもしろい。それっていわばソテジが標榜してたことじゃない?

 

ロボトミー:そうだね。もっとさかのぼればチョン・ヨンロク...あっごめんなさい(笑)

 

微妙:個人的にはチョン・ヨンロク - シン・ヘチョル - ソテジまでは「私たちの心を知ってくれるオッパ/ヒョン」だったんだけど、それを「同じような悩みを知っている友達」に引き下げたのはH.O.T./Sechskiesだった気がする

 

ハバクク:子供たちも大体の事はわかってるんだよね。アイドルというのは芸能事務所がコンセプトを考えてくれて作り上げられたものなんだっていう事は。実際には大人たちが作っている世界だということ。それでも子供たちはここにファンタジーをより投影したいと思う。「彼らは私たちの気持ちをわかってくれる」と。アイドルヒップホップは作詞と音楽にアイドルたちがより多くの部分参加するから、「私たちの話をより適切にしてくれる」というファンタジーを着せることができる部分が多いようだ。 YGが作詞作曲の能力を打ち出すのも、実力というラッピングはあるだろうけどこのような側面もあるんじゃないか。

 

微妙:ヒップホップ・リアリティへのアクセスと、ファンタジーの強化が同時に成せるという話だね。

 

ヒップホップの真正性vsアイドルのファンタジー

 

ハバクク:アイドルは間違いなく芸能事務所で作り上げられた部分が大きいのに、ファンたちは小さな手がかり一つでオッパ達の心を推察して辛いんだろうなと理解したりもする。 しかし最近はSNSを通じて直接コミュニケーションを行うことができる手段も増え、しかもそのオッパが直接自分の歌を作って歌詞を書いているとすれば感情移入してもっと好きになってしまうのではないかな。

 

微妙:曲の背景が見えると説得力を持たせる方法にもなるね。BIGBANGの「Dirty Cash」も私にはオーディション経験手記のように聞こえた。

 

ロボトミー:ところで、そんなことが低年齢層によりよく売れる理由になったりしますかね?よく考えたら防弾少年団、B.A.Pもそうだし、ヒップホップではないけど作詞作曲をするB1A4もそうだけど、相対的に対象年齢が低いみたい。

 

ハバクク:思った以上に低年齢層はアイドルを包括的に消費してますね。

 

微妙:人生も含めた一種の「総合コンテンツ」という事?

 

キムヨンデ:100%一般化することはできないんだけど、低年齢であるほどファンタジーを投影する共感度が高いといえると思う。音楽性の精度を計算する割合も少なくなるし。

 

微妙:年齢によって「ネタ」に対する分別をつける能力が変わる気もする。 歳をとればとるほど、これがかりそめの遊びだということを意識しながらもその遊びに「応えてくれている」という考え方に変わっていくのではないか。


ハバグク:では、防弾少年団はもっと低年齢層で、BeenzinoやSwingsは彼らより高い年齢帯で消費されているということか。


キムヨンデ:その差は海外のファンたちにも存在する。 何人か会ってみた海外のファンたちを中心に見ると、コンセプトとメッセージを「区別」することに低年齢層であるほど無関心だと思う。 意識的に「自分がお兄さんたちに共感すべきであるから」するのではなく、本当に共感しているということだ。 単に年齢というよりは音楽を聞いてきた経験の長さ?ところがサザンヒップホップのコミュニティの中でも、それなりにリスニングキャリアが上がるほどその中で区分する欲求もちょっと出てくるようになり…そんな実例をすこし見た事がある。


微妙:差を知りながらも無関心、つまり別に分からなくてもいいんだということか。 しかし海外ファンの方が本国のファンたちよりナイーブなのは事実のようだ。 以前某元アイドルの掲示板質問のQ&Aを見ていたら「作詞作曲コンセプティングすべて事務所がしてくれるんだろう」という書き込みにメンタル崩壊する子が続出して…我々なら実際にはメンバーがしたとしても、「多少プロデューサーが手を焼いたかもしれない、しかしいずれは乗り越えるだろう」と考えるけど。アイドル文化にあまりに精通している人は、逆に本当に分かっていない事もあるようだ。

 

キムヨンデ:まさしく。アイドル産業がそのように動くということを知る機会ができたというような反応が続出するね。SNSでの反応を見ると、防弾少年団などの音楽に対して外国人同士で「こんなものは本物ではない、韓国にも本物のヒップホップはある」といった感じでどちらが上かといった論議をしている場面もしばしば見る。

 

微妙:「ネス湖に怪獣がいるvsいない」みたいな。(不毛な議論)

 

キムヨンデ:一般的にリアルかどうかというのはローカルだったり韓国中心の話が繰り広げられるんだけど、K-POPを楽しむ外国人たちにもその「ファンドムの位」が十分に存在するということだ。そういえば私たちもヘビメタを聴きながらそういう風に育ってきた気がする。ただし、その風景が韓国人である自分の目にはなんだか見慣れないだけで。

 

ハバクク:マジックが本物であると思って見る層と、ショーだということを知って見る「層の違い」なのかな?

 

ロボトミー:そして実際に魔法使いを知っていると主張する層もいるかも?


GOT7:アイドルはヒップホップをどう思っているのか

 

ハバククロボトミー防弾少年団とともに興味があると言っていたGOT7の話もちょっと気になる。僕が一番曖昧な存在と思ったのがGOT7だった。

 

ロボトミー:GOT7は不思議だったのが、これは「ヒップホップを使うべきだ」という意志で取り入れたというよりは、純粋にEXOを参照にしたんじゃないかな。

 

微妙:そう?どういう点で?

 

ロボトミー:EXOの「Growl」がなかったらこういう曲は出なかったじゃないかと思うんだけど、パクジニョンは今までは不思議とこんな風なミドル・テンポのR&Bには興味がなかったようなので。ところがある日突然このようなHip'n'B(ヒップホップ+R&B)をリリースしたので、事務所はLLOYDやMiguelのようなものを参照したのではなくまさに「Growl」がぴったりなんじゃないかと思った。

 

キムヨンデ:個人的にEXOの最近出たミニアルバム(「OVERDOSE」)にも多く似たような感じを受けた。

 

ロボトミー:「Growl」が大ヒットしたのは、ポップ市場の流れがEDMを過ぎて再びブラック・ミュージックの方に傾いたからだと思う。 SMも実際ミドルテンポのR&Bはあまりしたことがない。

 

ハバクク:国内では例外を除けば、ミドルテンポのR&Bがタイトル曲ではなく収録曲を満たす役割程度のものと認知されている感がある。

 

ロボトミー:あえてそれを選んだのはブラック・ミュージック(ヒップホップとR&Bは現在ではほとんど区別できない)が売れるという流れを見てたんだ。ところがそれを見て、またJYPがそこに行って。JYPがSMを追って同じ流れに行ったのがよりによってR&B的だったというのが笑えたというのが1点目、しかしそれがかなり良い出来だったというのが2点目、そしていまだにラップがgod(ジーオーディ)っぽいというのが3点目。

 

微妙:そうだとしたら、あえて「EXO」を参考にしたというよりは「ワールドトレンド」を見た結果だとも言えるのでは?

 

ロボトミー:ワールドトレンドに「Growl」が非常に直接関連があるのではないかというのと、またそれ以外の最近の流れはR&Bだけど、ミドルテンポはないので。

 

微妙:ところで「A」のような曲はかなりパクジニョンっぽくない?個人的にはJYPと「Growl」と「GirlsGirlsGirls」をつなげれば、missAの「I don't need men」のようなものが思い浮かぶ。Wonder Girlsの「So Hot」のテンポをゆるくしたような感じも若干。

 

ハバクク:テンポが少し速く長いが、僕はmissAの「Bad Girl Good Girl」も思い出した。

 

微妙:個人的にGOT7から受けたのは、むしろワンガ中期の男版という感じもあった。 「R.E.A.L.」や「Like This」のような曲もあったし。

 

キムヨンデ:ブラック・ミュージックがアイドルと関連付けされている点をEXOは「プロダクト」としてよく見せてくれたんだね。パクジニョンはブラック・ミュージックのキャリアが長い(?)けど、その具体的なレシピを知らなかったというのもあると思う。

 

ハバクク:JYPのブラックミュージック的な影響を受けたGOT7は、メンバーのスキルも高いと思う。ところが、JYP特有のすべてを歌謡曲っぽく変える感じのせいかちょうど良い大衆歌謡になる。そういう点が曖昧にさせるのかも。

 

キムヨンデ:個人的にJYPの他とは区別できる特別な力というのは、とにかくミディアムやスロー風のR&Bを、タイトル曲にできるレベルの大衆的訴求力を持った作品に作り上げることができる点だと思う。

 

ロボトミー:ラップが曲の3分の2を占める曲でもラップがgodなのは問題だよね。SanEは何を教えてたんだろう(笑)


アイドルにとってラップとは...

 

微妙:社長以外は誰も理解できない「謎の物質X」が、JYPの場合はその点なのかな。

 

ハバクク:良いラップがどういうものかというのをパクジニョンが知らないということはないよね。Dynamic Duoをフューチャリングして絶賛したり、SanEを事務所に入れたりしてたわけだし。

 

キムヨンデ:でも、それもヒップホップと出会うとまた曖昧になる。

 

ハバクク:良いラップで商売をするというより、商売をするのに適したラップがあると考えたほうがいいかも。

 

微妙:前の話とも関連してくるけど、「GirlsGirlsGirls」に「歌詞と思わずに 僕の言葉そのままだと信じて」という部分がある。

 

ロボトミー:それがパクジニョン式ラップの中核じゃなかろうか。ラップそのものではなく、「オッパが話していること」が重要であるという部分。

 

キムヨンデ:人々が認めるかどうかと関係なく、徹底的にラップを曲のパーツとして考えているSMと、リアリティの化身がトップに座っているYGやJYPのブラックミュージックっぽさというのは、すでに出発点が違うだろうね。

 

ハバクク:そういえば三大事務所はそれぞれラップを受け入れる視点が違うね。

 

ロボトミー:ラップ/ヒップホップが韓国に輸入されてから歌謡界に多くの影響を与えたが、そのうちの一つが歌がうまくない子やダンサーや他の才能がある子達もデビューすることができようにしてくれたという点だ。 SMがそれを本当に積極的によく利用した。

 

キムヨンデ:音楽のすべてのディテールを付属化してみると、どこかの部分には使うことができる。ドライな見方だけど、逆に言えばどこかには役割を与えられる余地が生じることになる。

 

衝撃! YGの過去を知ってみると...

 

微妙:ここでSMのヒップホップアイドルの話をするといいんだけど、いないのでスルーして、YGに行ってみよう。前述したように、上司からして「ヒップホップ街道まっしぐら」ですが...

 

ロボトミー:ラップ/ヒップホップが歌謡界に与えてくれたことの2つ目が「反抗」attitudeだけど、これはYGが21世紀初頭に本当によく使ってた。そしてそれからリアリティが抜け出すような選択肢を出したのがswagであるようだ。

 

ハバクク:YGはヒップホップリアリティが非常に突出してた。フリーペーパー<BOUNCE>を出したりMF !やNBを運営したり。以前YGホームページにあった「Message from YG」は今見ても、「お、おう…」と言いたくなるようなものが多い。CM撮影も徹底的に制限してたし、一度ヤン・ヒョンソクが直接「私たちはあえてCMの仕事を選んではいない。商品のイメージがぴったりだからCMの仕事を受ける」というようなメッセージを出したこともあった。今ではG-DRAGONが「フォロフォロフォロミー」したり(LG U+のCM)「Gマーケットパーティ」したりしてるけど。

 

キムヨンデ:本人がヒップホップ(文化)第1世代と呼ばれてる自負心が強いだろうし、それを常に所属歌手たちに思い出させていると思う。ヤン・ヒョンソクが「K-POPスター」に出る時いつも言う事で個人的に印象深いセリフが「私は新人を見たときにその子が"ヒップホップ"であるかどうかだけを見る」だ。

 

微妙:海外ファンたちが知りたくなるようなヒップホップの存在がYGにはあったなぁ。

 

キムヨンデ:あそこではヒップホップはただ音楽だけではなくて、「ブラックカルチャーこじらせ」的な意味合いもあったり。

 

ロボトミー:あそこでの「hustle」とか「swag」ってどういうことだろう。

 

ハバクク:韓国語で「ポーズ」程度が適当じゃないかな。

 

キムヨンデ:ところで、これは勇敢な兄弟もよく言ってるよね。『偉大な誕生』の審査評でもずっと言ってる。 「他のことはわからないけど...ヒップホップがありますね〜」

 

ハバクク:実際にはヒップホップアイドル1世代は1TYMだよね。ジヌションはアイドルと呼ぶにはいくつかのあいまいな部分があり。

 

ギムヨウンデ:ジヌションも十分にヒップホップ的なものだと一般的には言えるしね。

 

微妙:そういえば96-97シーズンは、「ガソリン」(ジヌション)、「戦士の末裔」(H.O.T)、「カムバックホーム」「1996年、彼らが世界を支配したとき」(2曲ともソテジと子供達)..こういう音楽が超メジャーだった時代だなんて…

 

ロボトミー:ヒップホップだよね。

 

キムヨンデ:いわゆるゲットーラップの全盛時代の曲たち(笑)アメリカでヒップホップが頂点をとった時期ですね。一方、DEUXはそもそものベースはヒップホップではなく、テディ・ライリーのようなニュージャックスイングであり、最初に聞いて影響を受けたサウンドもハービー・ハンコックの「Rock It」のような音楽だったそうで。イ・ヒョンドが回想してたけど、より本格的な音楽をしたくても事務所の圧力がすごかったらしい。タイトル以外のいくつかの曲はまさにテディ・ライリーっぽいのが多かった。有名なタイトル曲は特有の「イ・ヒョンドメロディ」だけど、それはもともとそうだったというよりは、それなりの適応を戦略的に行っている過程で本人のスタイルで固まっていったのかもしれない。

 

1TYM:アイドルとヒップホップの二人三脚の時代

 

微妙:イ・ヒョンド発言もそうだしジヌションを今見てもそうだけど、ヒップホップをしたい人はマーケットに適応するためにアイドルのモデルを導入したとも見ることができるでしょう。どうせ事務所の息がかかっていなければデビューが不可能だった時期だったので。

 

ロボトミー:実際、アイドルとヒップホップが出発するときはほぼ2人3脚のような感じじゃなかったかと思う。

 

キムヨンデ:ソテジの役割が大きかったと考えてる。YGのマインドもそういう感じで出発しただろうし。

 

ハバクク:韓国で事務所が適切に育成したアイドルの始祖といえば、やはりH.O.T.ではないかな?

 

微妙:個人的にはユ・ヨンジンがソテジの反抗イメージと「今時の子供たちのための音楽」の導入のために「戦士の末裔」を作ったと見るが...

 

キムヨンデ:当時は「ヒップホップだ」といってもいわゆる正統派ヒップホップ・ニュージャックスイング・R&Bが混同されていた時代だから、実際に聴いている音楽はそうではないのにヒップホップファンのような感じがあった。

 

ロボトミー:そうだね。

 

キムヨンデ:ソテジのヒップホップを聞いて好きだった子供たちは、90年代半ばにはすぐにラップメタルに乗り換えた。一方、イ・ヒョンドはアルバムのタイトルに「完全ヒップホップ」と銘打ったくらいなので、内容はともかくアティテュード的には完全に差別化されたとみなせるのでは。

 

微妙:その頃に生まれたいくつかの伝統的なようなものもないだろうか。最近のヒップホップアイドルが門付けの歌(昔物乞いが家の前でお金をもらうために歌った雑歌)のようなフレーズを多くの場合入れたりするのは、YGが童謡を挿入した1TYMの「쾌지나칭칭」、ソテジと子供たちの「何如歌」のような流れでもしかしたらつながらないかと思ったりする。

 

ハバクク:TigerJKが1999年で「完全ヒップホップ」が2000年。

 

キムヨンデ:ソテジのいわゆる「ラップダンス」以降からTiger JK(ドランクンタイガー)までは暗黒時代だね。ヒップホップが大衆音楽でもアンダーでもなく曖昧な時代。

 

ハバクク:1999年度は「大韓民国」シリーズが初めて出た年じゃなかったか。

 

キムヨンデ:それはいわゆるパソコン通信全盛期の頃、みんなで何かしようと準備だけしていた時だ。私もその時はラップをしていた。マスタープラン(クラブの名前)が「青い牡蠣の養殖場」だった時代...

 

ハバクク:ハニーファミリーが世に出て、マスタープランでもコンピレーションアルバムを出した。 SNP **は「あのライムもめちゃくちゃな奴ら」を出してナイフを研ぎ、ソウルトレイン**のウジ(DJ Uzi)は、マスタープランのホームでマスタープランをdisしたりして...

** SNP:ナオヌリブラックミュージックスモールサークルとして出発したグループとクルー
**ソウルトレイン:ハイテルブラックミュージック同好会

 

ロボトミー:「1999年大韓民国」はコヨンウク(Roo'Ra)、キムソンス(COOL)、キムジンピョ(パニック)等が参加したプロジェクトだった。結果としてのエクスティンとハニーファミリーが水面に上がってきた。

 

微妙:つまり1999年からヒップホップがいくつかの流れに乗り始めて、それ以前のヒップホップ創成期だった時代に、すでにアイドルxヒップホップやヒップホップxアイドルのような形式が試みられていたと見ることができるでしょう。

 

ハバグク:1TYM1集が1998年に出た。 ところが、当時パソコン通信ではアンダーグラウンドヒップホップを高く評価している雰囲気だった。 それでYGはちょっと排斥されていてPerryのサウンドに対する悪口もたくさん言われていた。 1TYMの1枚目のアルバム曲を見ると、ラップをスキルフルにするというよりも分かりやすくするという感じだから。

 

キムヨンデ:当時の1TYMのファーストアルバムを受け入れる反応は、たとえるならアメリカでブロンクスのラッパーたちは録音契約を誰もできなかったのに、メインストリームでBlondieが最初の世に出たラッパーになった時のような雰囲気だった。

 

ハバグク:さっき第1世代ヒップホップアイドルは1TYMではないかという話をしたのはそういう理由もありますよ。 TEDDYクラスになればみんなが認めたが、ソンベッキョンとオジナンはポジション(プロデューサー、ダンサー)によって入れた感じがあった。

 

キムヨンデ:それでも1TYMはヒップホップのリアリティというカテゴリーにすごくこだわったという感じはない。 それなりにポジショニングが柔軟だった感じだ。

 

ロボトミー:ヒップホップのリアリティはファッションで見せて与える戦略だったんじゃないかという気がする。 

 

キムヨンデ:YG出身という点で多くの証明が必要なかったんじゃないかなとも思う。当時の正統というのは洋楽だったので「正統派ヒップホップ」ファンには認められなかったけど。

 

ロボトミー:実はヒップホップマニアたちによる認定が敢えて必要なかったという。

 

キムヨンデ:その通りだ。 どのみちジャンル音楽ということを標榜したグループがなかったから。 おそらく当時のファンには特に「ヒップホップ」として見てたわけじゃないと思う。アンダーでは無視されていたのだろうし、一般の音楽ファンにとっては単なる「ブラックミュージックのグループ」程度。そのブラックミュージックというのがソリッド式の堂々としたボーカルR&Bではなく、ラップも混じって、歌謡曲風もあり、洗練されたR&Bもする。なんとなくコスモポリタン的な「アフリカンアメリカン」っぽい感じはあまねくすべて借用するという。

 

ハパグク: その時の雰囲気はローカス(Rawkus)がヒップホップの未来だった時代だ。 同じブラックミュージック通信の会の中でも、ティンバランドを好んでいた某MCの場合は変なやつだと言われたという話を聞いた。 一方、YGは開始当初から「俺たちはメインストリームヒップホップだ」という感じだった。 「花王」がいるヒップホップ。

 

ロボトミ: YGがswagを後から導入したというが、あえて表明しなかっただけで実は最初から持っていたアティチュードではなかっただろうか。とにかくお金を稼げるからって。 また、それとは別に自らの音楽に対する自負心と情熱があったとみている。 「アンダーではなく、俺たちが本物だ」そして「俺たちは歌謡界でヒップホップをやっていく」という感じ。Perryのアルバムも出しつつ。

 

ハパグク:イケてる感じにしたかったけど、思ったよりもそのかっこよさというのが当時の韓国で簡単に受け入れられる性質のものではなかったと考えている。 YGがそういうノリだったというよりそれが本土のノリだったから。 ローカライズもされていなかった。

 

ロボトミー: 僕はYGファンですよ。アンダーヒップホップ界で初めて「BIGBANG SHOUT OUT」と書いてあるTシャツを着たくらい。

 

LEXY:YG最初の実験?

 

ハバククLEXYを考察するべきだと思う。僕が思うにYGで最初の実験はLEXYだった。

 

微妙:1TYMはコンセプトの設定がされている状態で出た結果であり、「とりあえず1回やってみよう」という感じだったのはLEXYが初めてだった?

 

キムヨンデ:1TYMはキープシックスの修正・補完作ではないかな? (笑)

 

ハバクク:最初にYGでエレクトロ−ミックスで出てきたのがLEXYじゃないかな。1TYMやBIGBANGはグループだけどLEXYはソロだし、強いお姉さんのイメージは良かったけど実力のアピールは曖昧だった。ところがPSYが作った「グラスホッパー」はものすごく人気が出てしまった。 「グラスホッパー」がそんなふうになるとはYGも予想していなかったようだ。

 

微妙:それは、 「歌謡的な」妥協点だったのではないか?

 

ハバクク:今LEXY1集のフィーチャリング面子をみるとフィソン、BIGMAMA、GUMMY、PSYなんだよね。当時のYGのM-Boat(かつてYGにあったレーベル)ライン+PSYだけど、2集はYGのアンダーグラウンドレーベルにいたストーニースカンクもフィーチャリングしていた。そういえばLEXYは元々「YG純血」ではなく、ユンヒジュンの方だ。

 

キムヨンデ:1999年は何かヒップホップに関して変わったものを全部やってみたような時期だね。

 

ロボトミー:俺たちのBIGBANGの話はまだかな?BIGBANGのファンなもので。

 

ハバクク:ビッグバンのヒット曲が「嘘」で、勇敢な兄弟の曲なのにYGで、このような曲が最初に出たのがLEXYの「空の上」からだったので取り上げてみた。

 

キムヨンデ:LEXYMissy ElliottとLil 'Kimを何となく混ぜた感じだった。

 

ロボトミー:ヒップホップのアティチュードだけを残して、音楽はヒップホップを捨てようという試みだと言えるのかな?ところがまだ捨てたられたわけではなく...

 

 

ロボトミーが熱望しているBIGBANGの話はパート2で...

 

 

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