サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【W Korea】スーパースター来韓す

【W Korea】スーパースター来韓す

キム・ヒェミン(フリー)

2019-09-02T21:40:38+00:00

http://www.wkorea.com/2019/09/03/슈퍼스타-내한에-부쳐/


トム・ヨークが韓国で単独公演をした。ステージを作るだけで数億が消えるU2はついに12月に来韓を控えている。韓国公演市場は確実に大きくなった。しかし、国内の洋楽音楽市場も成長したと言えるのだろうか。  あんなにも多かった夏の大型ミュージックフェスティバルはなぜ突然消えたのか。つじつまが合わないこの状況を、業界の長年の企画者が地道に構造的に見てみた。


韓国に本格的なロックフェスティバルが出現してから数年足らずの時、オンライン上の掲示板や書き込み欄には、「我々のフェスラインナップは隣国の日本に比べて足りない」という批判の書き込みが多かった。それはもちろん、以前にもなかった現象というわけではなかった。たとえば「あるミュージシャンはよく日本へ行くのにどうして韓国には来ないの?韓国が嫌いなのか?」という書き込みは90年代PC通信の時から存在した。このようにいつも同じパターンの不平を書くのが退屈だったのだろうか。レディオヘッドトム・ヨークは幼い頃に韓国人の同級生にいじめられ、韓国を嫌っているという根拠のないうわさまで出回った。自分が好きな誰かが韓国に来ない理由をどうしても知りたかったファンはこうした噂を広め、もしかしたらある人たちはまだこのような話を「ファクト(事実)」として認識しているはずだ。


しかし、韓国を嫌うというトム・ヨークのいるレディオヘッドは2012年に韓国を訪れた。うわさの主人公トム・ヨークは先日、ソウルで単独公演まで行った。彼らが、あるいは彼が突然韓国を好きになったという事ではないだろう。それならその間、韓国の音楽市場が、公演市場が急成長したおかげだろうか。それとも、多くのメディアやファンたちが誇らしく語るように「世界最高」に近い韓国のオーディエンス特有の熱狂的な反応が口コミで彼らに伝わったのだろうか。訪韓はほとんど不可能なのだと多くの彼らが思ったUは来る12月、初の来韓公演をする。確かに来韓公演の量は飛躍的に増えたが、一方で「韓国の夏の音楽フェスは滅びた」という話も聞かれる。これまでに何があったのだろうか。


韓国コンテンツ振興院では、毎年夏ごろに「音楽産業白書」を発刊する。国内の音楽産業に関連した統計が掲載されるほぼ唯一の資料集である(通常発刊年度を起点に2年前の統計資料が出ているので、最近出た音楽産業白書の資料は2017年度基準だ)。ここに紹介された国内音楽公演市場の成長速度は信じられないほどだ。2007年に1,988億ウォンだった市場が2017年には9,441億ウォンの市場へと拡大したという。音楽公演の成長はソウルと首都圏だけに限られた話ではない。人気のあるオーディション番組を全国ツアーとして連携して成功を収めた事例もあり、首都圏で成功したフェスティバルが地方に進出したり、自治体で首都圏の成功的な公演をベンチマーキングした事例もある。このように公演市場が成長する間、音楽を消費するパターンは完全に変わった。10年以上前までは、「ダウンロード」が音楽産業の話題だったが、誰もが知っているように今は「ストリーミング」で音楽を聞く。公演市場は、この現象の反対給付として存在してきた。人々はいつでも簡単に聴ける音楽をあえて保存したり購買したりする代わりに、反復できない音楽的瞬間、すなわち公演を見た経験を購買し保存している。公演会場で写真を撮ったり、会場で記念品を買う行為などが「保存」に当たると見られる。


一連の過程を通じて、国内音楽市場(すべての音楽関連事業の売上を加えた市場規模)はさらに大きくなった。2007年には2兆ウォンに及ばなかった規模は2017年基準5兆以上に拡大された。BTSのように国際的な人気を得ているスターたちの登場と活躍(2009年3千万ドルにとどまった音楽輸出額は2017年基準5億ドル以上の規模に増加した)がこの成長の勢いに大きな役割を果たしたが、ストリーミングをサービスしたり、音源を流通するオンライン会社と公演事業主体の急激な売上上昇が占める割合はそれ以上だ。これだけ見れば、人々は以前よりもっと多くの音楽を聞いて、さらに多くの人が公演場に行っているということだ。


誰でもスマートフォンを通じてより頻繁に音楽を聴けるようになったが、これによって人々がより多種類の音楽を聞いているとは言えないだろう。関連統計がないため根拠を提示できないという限界はあるが、音源市場や公演市場と「ランキング」内の違いが大きいからだ。音源市場で絶えず買いだめ疑惑が出てくるのも、チャートの成績と直接的に関係のある良い場所に音源を広報するために企画会社と流通会社が全力を尽くすのもこのためだ。「以前よりもっと多く聞くようになった音楽」は結局「チャート内の音楽」で、「より多くの人が行く公演」もほとんどは「有名な音楽家の公演」だ。国内ヒットチャート上位100位をのぞき見ると、楽曲のほとんどが国内の音楽家の曲だという事実も容易に知ることができる。ドラマや映画、あるいはその他特殊な要因によってヒットしたごく少数の外国曲を除けば、このチャートはいつも韓国歌謡の独壇場だった。「ボヘミアンラプソディー」の場合のように例外的に映画のサウンドトラックのヒットが続かない限り、国内に進出している海外の直配会社が海外の音楽部門で成長を期待するのは大変難しいことになった。海外の音楽ライセンスを通じて名を知らせたインディーズ系の会社は、今ではほとんど消えたり他の分野の事業をしている。音源·音盤の販売チャートだけを見ると、以前に比べて韓国人が海外の音楽をよく聴いているという証拠を見つけるのは確かに難しいようだ。にもかかわらず海外音楽家の来韓公演が増えているとすれば、何かつじつまが合わないことだ。確かに理由がある。


アジア音楽市場で圧倒的な存在だった日本の事情から考えてみよう。2018年国際音盤産業協会(IFPI)の資料を見ると、日本は依然として米国に続き世界2位の市場の職を維持している。しかし、日本の音楽市場は以前とは大きく変わった。70年代のベビーブーム世代や80年代のバブル経済時代の世代とは違って、現在の日本の音楽市場を主導する新しい世代は海外の音楽を積極的に消化しない。多彩な海外音楽を購入していた世代は今や中年を超えて老年に入り、音楽市場での影響力もますます弱まっている。市場規模を支えるのは、アイドル産業や伝統的な人気ジャンル、人気歌手たちだ。そのため、海外の音楽家たちが新しいアルバムの発表と共に日本へ行って熱心に放送プロモーションをしたり、ツアー公演をすることはもはやだんだんと珍しくなっている。


「もう大阪公演も簡単ではないんです」

アジア各都市を行き来しながら公演と関連した仕事をする八幡幸樹さんは、「海外の音楽家が日本で公演をする際、東京以外の都市で興行に失敗することが多くなる傾向にある」と話す。日本国内のアルバム市場が縮小し、すなわちアジアの他の国には行かなくても日本に行ってプロモーション活動をする音楽家たちが多かった理由であり原動力であった部分が弱まり、西欧の音楽家にとって「アジア市場=日本市場」という公式はますます昔話になりつつある。日本市場が少しずつ弱まっている間にアジア各国では新しいフェスティバルが生まれ、海外のミュージシャンを渉外する新しいプロモーター(企画会社)が大挙して誕生した。厳しい審議手続きで悪名高い中国にも、西欧の音楽家を渉外してプロモーションする企画会社がオープンした。韓国と中華圏、あるいは東南アジアをつなぐ新しいツアー市場が生まれ、アジア市場ツアーを専門にする公演エージェントも登場した。この「新しい市場」はアルバム市場が急速に下り坂に入り音楽市場が停滞期に入った2010年前後の世界の音楽市場で注目され始めたが、この時期から来韓公演が大きく増加したのは決して偶然ではない。


2010年代に入り、国内音楽市場では成功したフェスが登場した。例えば、海外のミュージシャンを呼ばずに成功した「グランドミントフェスティバル」、初期の難関を乗り越え、最近は本格的に成功街道に突入した「ザラ島ジャズフェスティバル」など。このような成功事例が出ると、「資本」と「ブランド」を持つ人々が公演産業に関心を持ち始めた。彼らが公演に投資したりマーケティングやプロモーションに費用を使い始め、以前は高いリスクや資金力の限界のために企画会社が思いもよらなかったようなスーパースターが初めて韓国で公演する事態も起きた。韓国の夏のフェス、夏のロック・フェスが一時5・6ヵ所にまで増えた背景には、このような投資者たちとブランドの姿があった。


しかし、市場規模に比べて過度に多くのフェスが乱立すると、各フェスの赤字規模が深刻な状態になり、結局投資したり後援した企業が大挙して去ってしまった。こうして「夏のフェスが滅びた」という話が出るようになったのだ。今年の公演直前にキャンセルされた「ジサンロックフェスティバル」や、ヘッドライナー公演のキャンセルやずさんな進行で話題になった「ホリデーランドフェスティバル」は、主催会社がフェスティバルをした経験や資本力が豊富でない状態でイベントを準備したという共通点がある。自ら蓄積した経験と資本で成長した事例もあるが、国内のミュージシャンたちが出演するフェスが飽和状態に入った今、新生のフェスが企画力だけで成功の道に入る確率は以前よりかなり低くなった。一方、大型公演と大資本がベースになったフェスを経験した人々の目線は非常に高くなっただろう。依然として人々は海外のミュージシャンたちが出演するフェスティバルに対して高い期待値を持っており、その期待値を満足させるためには巨額を賭けなければならない。不幸にもそのような賭けをすることができる彼らは、業界からはほとんど離れたようだ。一例を挙げれば「圧倒的ラインナップ」で「より快適で楽しい観覧環境を提供」したと自評していた現代カードの「シティブレイク」はたった2回だけ開催されて消えた。資本とノウハウがあった人々にとっても、「成功的なフェスティバル」とはあまりにも難しい課題だったわけだ。もうポスターの上段に海外ミュージシャンの名前とともに企業ブランドが刻まれるフェスは5tadiumのようないくつかのEDM系列のフェスだけだ。いわゆる「傀儡フェスティバル」がどんなものなのか知りたければ、企業のロゴが前面に登場するフェス、スポンサーのロゴが多いフェスを訪れればよい。資本はいつも安全なものを素早く探すからだ。


ここまでくると、国内で海外音楽市場が拡大していないにもかかわらず韓国の公演が増えた理由が、以前には来なかったスーパースターたちが韓国に訪れる理由が分かるだろう。音楽市場が急変する間、アジアという新興市場が浮上し、成功的な大型ライブを通じてブランディングや投資に成功する資本家たちが生まれた。その過程を通じて公演産業従事者が増え、公演企画をしようとする人もさらに多くなった。


問題は観客だ。これまで公演会場に頻繁に行った人々は支出を無制限に増やすこともできないし、公演会場に頻繁に行ける金銭的な余裕や文化的な関心、「ナイトライフのある人生」をすべて備えた音楽ファンは決して多くないため、彼らは選ばなくてはならない。先日、企画したあるインディーズバンドの韓国公演の前売りを買った観客の一人が、公演をキャンセルしつつもこのようなメッセージを残した。「すみません。ライブ鑑賞に使える予算が多くけどU2の公演を予約しようとしたため、このバンドの公演を見るのはまたの機会しなきゃいけなくなって」ライブを直接準備してみると、彼と似たような悩みと苦悩が盛り込まれたメッセージや書き込みをたびたび見かける。韓国ではU2の公演を見るファンとケンドリック・ラマーの公演を見るファン、そしてインディーズバンドの公演を見に行くファン層の多くが重なる。普段インディーズバンドの公演を見に行っている人なら、ケンドリック・ラマーの公演にも、U2の公演も見に行く趣向があるという意味だ。西欧の音楽産業従事者たちにこの話をすると信じられないという表情をするが、国内で公演を企画してきた私のような人なら、これが間違っていない話であることをよく知っているはずだ。


そのため、同じ時期に来韓公演がいくつか開かれると、適正観客を動員する公演は常にごく少数に過ぎなかった。公演回数が増え公演産業の規模は大きくなったが、個別の企画会社や公演の収益性は落ちかねない。実際に関連統計を見ても、音楽公演企画会社の平均売上が2016年の13億5千万ウォンから2017年には12億6千万ウォンに減少したことが分かっている(この期間、全体の音楽公演産業の売上は17%以上増加した)。時折メディアには、韓国のファンの熱狂的な反応が海外のミュージシャンを感動させ、その影響で来韓する音楽家が増えたという報道が出ることがある。そのような熱気が感じられる公演が全体で占める比重は大きくなく、実際、観客の反応がその次に行われる公演の実現可否に及ぼす影響力といえば微々たるものだ。韓国の観客を喜ばせるその記事の裏には、決して単純ではない重層的で複合的な要因がお互いに影響しながら存在している。


とにかくレディオヘッドポール・マッカートニーは来韓しており...U2も来る(U2はもっと早く来る事も可能だったようだが、彼らが公演できるレベルの適当な場所がなかった。1万人以上を収容できる室内空間であるコチョクドームができなかったら、U2のソウル公演は今回も実現が難しかったのだ)。確かに私たちの公演市場は大きくなった。しかし、市場の健康状態はそれほど良くない。背は高くなったが栄養不良で、そのためしばらく雨と風に吹かれたある野外フェスティバルのステージのような状況かも知れない。ここ数年間、アジアの企画者らが西欧のミュージシャンを媒介に協業を始め、これらの間の直接的交流も大幅に拡大されたが、例えばこの地域内で新しい音楽家を発掘し交流しながら小さくて面白いフェスティバルを作っていくことも、健康状態の改善のための一つの処方になるだろう。政治外交状況のため、しばらく日本との交流が萎縮するだろうが、最近では国内公演市場に成功裏に定着したアジアのミュージシャンがかなり多かったことを記憶する必要がある。市場が停滞期に入った頃に欧米の音楽市場主体がアジアで新しい機会を見出そうとしたように、我々も新しい発見のために目を向けなければならない時期かもしれない。

 


アルバム市場が滅亡すると予測した人は多かったが、ビニルレコードがこれだけ爆発的に成長すると予測した人はそれほど多くなかった。そのように、停滞を繰り返す国内の洋楽音楽市場や飽和状態に至ったかも知れない韓国のライブ市場も、意外な動力源を見つけることができるかもしれない。悲観したり失望するにはまだ早い。

 

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文中に出てきたホリデーランドフェスティバル、アン・マリーがフジロックの翌日に出る事になっていたのがアーティスト都合で直前キャンセルと発表されてたけど、実際は直前にフェス側から舞台上の事故については自己責任という契約書にサインを求められたので出られなくなったと本人のインスタグラムで暴露するというトラブルがあったようです。

(アン・マリー本人の希望もあって当時急遽場所を借りてファンのために無料公演を開催した)

同様にダニエル・シーザーとH.E.Rも直前で公演中止になっていたけど理由は不明。

(そのフェスの主催プロモーターは過去にも似たような契約を結ばせていたり、招聘したアーティストのホテルをとり忘れてカラオケボックス泊まらせたりという事もあったという韓国語のツイートがありました)

 

数年前まで確かに韓国フェスに自分が好きなアーティストが出るというので韓国まで観に行く日本の洋楽ファンも結構いたように感じます。

最近は日本公演の翌日韓国、あるいは逆のスケジュールでワンセットでライブをしにくる欧米アーティストが増えてるような。確かに十何時間もかけてアジアに来る事を考えると、東京から大阪に行くようなものなので効率的かも。

 

日本で欧米のミュージシャンの公演が難しくなってるという話、若い人たちが関心がないというよりも来日公演のチケット代の高さと若年労働層の収入減が関係してるのではという話もあったような。

日本の若い層が邦楽にしか関心がないというの、例えばバンドなら昔は洋楽に影響を受けた日本のバンドを好きになってその影響源の洋楽を聴いたり好きになったりというのがありましたが(自分もそれで好きになったバンドとかあった)最近の若手バンドはすでに日本国内のバンドがロールモデルだったりして、洋楽を掘る機会が減ったのかなと。それ自体は国内でのミュージシャンのバリエーションが増えて層が厚くなったという事でもあるでしょうし、「海外の音楽が必要なくなった」という事でもあると思うので、文化的な面では良い悪いではなく歴史の流れのひとつなんじゃないかと思います。欧米のヒットチャートそのままみたいなチャートでしかない国もあるので、そういうのに比べればいいんじゃないかなと。DYGLみたいに海外バンドに影響を受けたとあえて公言するバンドやBO NINGENみたいに日本国外から逆輸入みたいなバンドも最近多いですし。

 

一方でKPOPは「海外の音楽」ではあるけどシェアを伸ばしていますが、そこには音楽以外にグループそのものの熱狂的なファンがついているというスタンパワーの付帯がありきだと思いますし、エミネムのリリックに出てくるくらい世界的に音楽の世界も「成功するにはスタンをつけたもん勝ち」という方向がなきにしもあらずという事なのかもしれません。

【ize訳】「人脈ヒップホップ」には罪はない

【ize訳】「人脈ヒップホップ」には罪はない

2019.09.27

http://m.ize.co.kr/view.html?no=2019092709227212381

 

毎年、Mnetの「SHOW ME THE MONEY」の視聴率と影響力がますます落ちているという主張が出ているが、論争の頻度が高いのは依然変わっていないようだ。最近では数人のラッパーの判定をめぐって、いわゆる「人脈ヒップホップ」という議論が起こった。そして、いつもそうだったように、挑戦者の身分であるラッパーたちと韓国のヒップホップファンの怒りと諸説乱舞が交錯する。一言で言えば、問題だということだ。ところが、実はヒップホップシーンで人脈を重視するのは非常に自然なことだ。歴史的に数多くのラッパー、DJ、プロデューサーらが出身地、あるいは絆をもとに人脈を形成して活動してきた。つまり、ヒップホップシーンはもともと人脈ヒップホップの場だったのだ。

 

1980年代、ニューヨークのクイーンズブリッジ出身のラッパーたちが団結した伝説的な集団Juice Crew、エミネムを中心にデトロイトで親交を深めたメンバー同士で結成したD12、アトランタに基盤を置いたヒップホップ/R&Bアーティスト集団のDungeon Family、ニューヨーク・ハーレム街出身のアーティスト集団A$AP Mobなど、いわゆる人脈ヒップホップの事例は溢れかえっている。これは特にクルーという概念を重視するヒップホップ文化の特性から始まったものだ。普通集団を構成する時に、実力も重要だがもっと優先順位を上に置く部分は、出身地と親交だ。

 

もちろん、細部ではそれぞれ温度差がある。最初から正式にグループを結成したりクルーを構成したり下から苦楽をともにしてきた人々がいるかと思えば、まず富と名誉を手にし、ラップスターになった人の名声に基づいて集まる場合もある。同じアーティストでもただのアントラージュ(取り巻き)でも関係ない。過去、無名だったエミネムDr.Dreと契約するとすぐに一緒にラップをしていた友達(D12)を呼び集めたというエピソードが後者の好例だ。そのように、過去はもとより現在も多くのヒップホップアーティストたちは、前からは引っ張り後ろからは押しながらシーンでの勢力を広げ、メイクマネーのために邁進している。一般的には社会で人脈によって行われることは否定的に映る場合が多いが、ヒップホップシーンの中では全くそうではない。重要なことは、人脈の質如何ではなく、そのように集まった彼らの音楽的成就、あるいは説得力の有無だ。

 

そういう意味で、「人脈ヒップホップ?そもそも僕自身が上手いと感じ、良いと思って一緒に働いている同じクルーのメンバーを選ぶ事の何が間違っているのか」というGiriboyの抗弁は、少なくとも表面的には正しい。Giriboyだけでなく、現在議論の中心にある他のプロデューサーの場合も同じだ。むしろ「一緒に働いている同じクルー」である人を選ばずに突き放すことこそヒップホップシーンの中では不思議であり、disrespectfulな行動なのだ。それ故に、現在の状況はあまりにもおかしいし奇怪だ。議論が起きた場所が、韓国ヒップホップだけに存在すると同時にシーンを支配する奇形的なシステムの中にあるからだ。

 

「SHOW ME THE MONEY」の制作陣と参加アーティストたちは、誰よりも熱烈にヒップホップ文化の守護と拡張を叫ぶが、誰よりも早く既存のヒップホップ文化の歪曲化(韓国ヒップホップは何故「SHOW ME THE MONEY」に呑み込まれたのか?参考 http://m.ize.co.kr/view.html?no=2019082307137250616)とラッパーの階級化を実現した。しかし、アーティストのほとんどはひたすら生計の解決と有名税を得ることに血眼になってこのような現実に背を向け、あるいは無視してしまった。韓国ヒップホップファンの相当数を占めるラッパー志望生とアマチュアのラッパーの殆どもやはり、プレーヤーとファンの境界から、ある瞬間この流れに参加してしまった。巨大なシステム「SHOW ME THE MONEY」の長いヒップホップ조지期には沈黙していた彼らが、唯一怒って抗弁し問題を提起するのは、各自に攻撃が加えられる時でなければ「身分上昇の為の機会の場所としてのヒップホップ」が脅かされる時、そしてポリティカル・コレクトネスに対する批判が加えられる時だけだ。今回の論議もこのような背景から始まったわけだ。

 

ジャンルと文化の根本を壊し、崩壊したシステムの中で公正さを見出すことは非常に虚しい。すなわち、皆が批判の弾丸を誤った標的に向けているのだ。極めてヒップホップ文化的な行動である「人脈ヒップホップ」がむしろヒップホップの為にと構築されたシステムのルールと趣旨に反するとの理由と公正性を根拠に批判されているが、実はそのシステム自体がヒップホップをめちゃくちゃにした根源である現実。現在の韓国ヒップホップは、それこそ途方もない矛盾の塊だ。今の論難は結局、「SHOW ME THE MONEY」、ヒップホップアーティスト、ヒップホップファンみんなの合作で作られたと言っても過言ではない。もう一度強調するが、ヒップホップの中では「人脈ヒップホップ」は罪ではない。

 

文| カン・イルグォン(「RHYTHMER」音楽評論家)

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SMTM8で言われている「人脈ヒップホップ」というのは、プロデューサー達が以前から知り合いのラッパーを贔屓しているのではないかという議論の事です。しかしこの文章にあるように、本来の「ヒップホップ文化」では人脈で繋がったり身内で繋がることは普通で、「レペゼン(出自)」や「マイメン(ツレ)」地元の友達などが重視されることがそのまま「文化」だという面があると思うんですよね。むしろ人間関係=人脈こそヒップホップの文脈だという見方もあるくらい、音楽と人間関係が絡み合っている特殊なジャンルというか文化なんじゃないかと思います。そもそもこいつ上手いなとか何かしらの良いと思う部分があるからつるむんでしょうし、アングラのラッパーでもある程度「うまい」人はすぐに声をかけられて誰かしらの知り合いでしょうしね。そういう意味での「人脈」でもあるんだと思います。


前の記事(【ize訳】韓国ヒップホップは何故「SHOW ME THE MONEY」に呑み込まれたのか? - サンダーエイジ)でもありましたが、特殊なルールや考え方のある文化を理解しないで自分たちだけのルールでジャッジしようとする事はオリジナル文化へのdisrespectであるし、特にヒップホップのような「上手いか下手か」よりも「リアルか否か」「かっこいいかダサいか」の方が重視されている文化圏では根本的な判断基準が異なる事もあり。例えば「発音がクリアで聴きやすくトラックもよく作られているけどどこかつまらない」ものよりも「何言ってるかわからない発音だしトラックも既存のつぎはぎだけどなんだかカッコいい」ものの方が評価が高かったり、リリックも「正しい」か否かよりも本人の身の丈にあった「リアルかどうか」の上で、言葉の選び方やフレーズが独自で面白いものが評価されるという風潮はあると思います。

(「ラップの技巧」と「ヒップホップとしての評価」が必ず一致するわけではない)


また、一般的にはパクリや剽窃とされがちな無断サンプリングや既存の曲や詩、小説などからのフレーズを拝借してリリックを作ること自体は罪ではないし、それを「どう使うのか」という事の方が評価の対象になるはずですが、これもまた半端にヒップホップがメジャー化した韓国のリスナー(ヘッズとは限らない)の間ではパクリだと問題になることもよくあるという。

和歌の本歌取りみたいなものだと思いますが、iKONの楽曲には出典が書いてあるのでアイドルの楽曲の場合は明記した方が好ましいと思います。意識的に取り入れて歌詞を書いている人は自覚があるから出典を明記できるけど、無意識のうちに混ぜちゃった場合は本人気づいてないから難しいのかもしれない。

(だから周囲の大人がよくチェックしなきゃいけない案件だと思いますが)

しかし「大衆化」するということは「わかってる」人たちだけでなく色々な種類のリスナーが増えるということで、端的に言えば「バカに見つかる(有吉)」という事でもあり。文化的な背景を知らない、あるいは知らない事も知らない(もしくはどうでもいい)という人たちが無闇に騒ぐという事は、ある程度注目を集める事柄に関してはあるあるなのかもしれません。

 

【idology訳】防弾少年団「Boy With Love」レビュー

防弾少年団「Boy With Love」レビュー

by ランディon 2019/07/24

http://idology.kr/12566

 

前作「Love Yourself」を終え、新しいシリーズを始めるEPのタイトル曲だ。国内外の多様なリファレンスがまず目につく。アルバムのタイトル「Map of the Soul:Persona」ではEPIK HIGHの「Map of the Human Soul」シリーズが、タイトル曲「Boy with Luv」はNucksalの「The God of Small Things」や防弾少年団の初期作「Boy in Luv」が、「Come be my teacher」のような歌詞では最近活動中の米国アイドルグループPretty Muchがコミカルに歌った「Teacher」が、また「Oh my my my」が繰り返される歌詞ではトロイ・シヴァンの2018年の曲「My My My!」が思い出される。過去の韓国ヒップホップと同時代の欧米のティーンポップをすべて横切って「防弾少年団」の今を築いた。


曲全体に流れるタイトなリズムギターがディスコ時代の心象風景を呼び起こす。サラサラした素材のオーバーサイズな衣装だったり古典映画をオマージュしたセットなども、レトロブームを忠実に反映した。ミュージック・ビデオのカラーパレットは青い空と黄金色の日差し、踊る防弾少年団のピンクの衣装程度にまで狭めることができ、KPOPシーン全体で人気だった80年代を終わり、いまではサンシャインポップやディスコが流行した6〜70年代まで遡ったという印象を与える。歌詞に似合ってダンスがよく、些細で肯定的だ。


主なテーマはほとんどをマイナー・ペンタトニック音階の中で遊ぶが、ド、ミ、ソを多く使ってメジャーのような感じを与える。メッセージもそうだ。「もうここは高すぎる/僕は自分の目に君を当てたい」や「高くなったsky 大きくなってしまったhall/時には逃げるようにと祈った」のような歌詞では高い人気の負担感を語るが、そのソリューションで提示する方向は聴衆(もっと正確に表現するならば、ファン)とのたわいもない交流だ。(それが実際に可能かどうかはさておき)最後のトラック「Dionysus」を除けば、全てが「ファンソング」と呼んでいい歌詞だ。ファンを対象に、いつもあなたが気になるし切なくてありがたいという内容一色だ。

防弾少年団が海外でその他のKPOPグループとの差別化を図り、強固なファン層を築き始めたのは、「アイドルグループは完全に他の人々によってプロデュースされた商品」という偏見から少し離れた、歌詞で自分の話をするグループだという理由からだった。アイドルの歴史が長い韓国内では、どの道アイドルにはそのようなことを期待しない消費者が多く、そのため初期の「防弾少年団」はそのような面で「田舎臭い」という扱いを受けたりもした。しかし、海外では皮肉にもその点が最大のアピール要素になった。


そして、今のように大きな成功を収めた時点で「防弾少年団」ができる自分の話とは、大体このようなものなのだろう。ファンの愛に感謝し、慰めになる歌で報いること。多くのものを得たためにともすれば福音に映るだろうし、わざと使うswagではない以上、全体的なメッセージは上記のポイントに焦点が当てられるだろう。すでにビルボードで一番の「ヴィラン(villains)」ポジションは、ビリー・アイリッシュやCardi Bなど、若い女性アーティストたちが占めている。コダック・ブラックなどはキャラクターとしての「ヴィラン」ではなく、本当に悪口を言われる遊び人のポジションだ。防弾少年団が現在のビルボード上でピンを刺すことのできるポジションは「グッドボーイ」だ。その「グッドボーイ・メッセージ」の内容をどのように多様化するかが今後の課題と考えられる。

「Boy with Luv」にフィーチャーしたホールジーは、アメリカのテレビ舞台やフランスのコンサートなどで一緒に舞台に上がった。オーディオだけ聴く分には担当の持分が思ったより多くはない。この作業の主なコラボ要素は、ステージに一緒に上がって踊るという事そのものだったのだ。防弾少年団とは人種が異なる「外国人」として、「私も防弾少年団と一緒に踊りたい」という心理をホールジーに投影するファンも多かったと思われる。韓国中心のプロモーションでは見られなかった光景だ。

 

 

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だいぶ前に訳したのを下書きに入れっぱなしになってたのを発見したので今上げました。

多分デビュー当時から見てる韓国内の人の見方として、個人的に自分のイメージとあまりズレのないレビューだと思って訳したんだと思います。

特に「ビルボードで今ピンを打てる場所はグッドボーイ」というの、ちょうど新しいチャーリーズ・エンジェルOSTマレフィセント2のアンジェリーナ等、あえてのバッドガール路線(「女が悪くて何が悪い」的な)流れが若い女性アーティストの中でキテるっぽい一方、若い男性アーティスト達は草食路線というか、ノンジェンダーとかグッドボーイ路線が有利な今なのかな?となんとなく思っていたので...

それを考えると仮面デス扱いされてカッとなったのか(?)カミラとのベロチュー動画をアップしちゃったショーン・メンデスは下手こいたのでは?とちょっと思いました。割とグッドボーイ路線だったように思いますし、BTSみたいな熱烈なファンドムを作るにはどうしたらいいのかってチャーリー・プースと語りあってたらしいのに...

(ビリー・アイリッシュがコメント欄でyikes言ってるのにも笑った)

 

最後ただのアメリカセレブゴシップ好きみたいになってしまった。BTSアメリカセレブゴシップ好き文脈に取り込まれる日が来るんでしょうか。

関係ないんですけど、最近ロバート秋山の動画を見すぎて、私の中の去木アコが「現在長期休暇中のB○Sジ○ン。パリのクラブでの動画が流出してネットをお騒がせ中。酔いどれで女子にデコピンされる姿は楽しそうで何より」とかすぐ言ってくるんですよね...これ言いたくて仕方なかったけどツイッターで言うのもあれかなと思ってここにどさくさに紛れて置いておく。

(何を言っているんだ)

 

 

【お知らせ】Real SoundでBTSについて色々書きました(2019年上半期1〜6月)

Real Soundさんで書いたBTSこと防弾少年団に関する記事まとめです。上半期でまとめるつもりでしたが、個人記事シリーズが7月にまたがったのでそちらのみこちらにまとめておきます。


映像から日記、ウェブトゥーンまで BTSが『花様年華』で展開する“二次元と三次元の融合”

LINEコミックで「花様年華」のコミックが始まったタイミングの記事だったと思います。その後の展開を見るとSticky Monsterとコラボして花様年華フィギュアを出したり、ゲームのグッズでイラスト絵のグッズを出したりと、自社アイドルの二次元化にはやはり積極的なようで。SMEイラストレーターコラボとはまた違った「拭いきれない二次元オタ臭」を感じ取ってしまうのは自分が二次元オタだからかもしれない。

(でも韓国のファンでもパンPDはOTAKUだからさ〜って言ってる人いた...)


BTSアメリカのポップカルチャーの一部に ボーイバンド=男子アイドルグループの歴史から考察

New Kids On The Blockが出した「Boy In The Band」の歌詞にBTSが登場っていう流れでの記事でした。欧米圏での「アイドル」の歴史に関する文献はちゃんとしたものが殆どなかったんじゃないかと思うんですが、ちょうどこの後イギリスでボーイバンドの歴史と男性性に関する研究本が出ていました。よくブリティッシュインベイション以来という流れでビートルズと比較される事が多かったように思いますが、ビートルズはデビュー当時は完全な「アイドル」でしたけど、今までエンタメの歴史上にはっきり足跡を残している理由は当時の「人気」だけじゃなくて、後世にも残る「楽曲」そのものを数多く残したからなんじゃないかと思います。「人気」というのはその時の瞬間的な体感の比重が大きいけれど、楽曲の方はいつまでも残りやすい、という事なのかもしれません。


BTSの“黄金マンネ”ジョングク、なぜ人気メンバーに? アイドルグループの側面リードする活躍ぶり

BTSの個人メンバーに関する記事が日本の音楽系メディアでは殆どないので、という流れで依頼があったシリーズです。とりあえずファンの間で人気の1・2位を争うであろうジョングクから始めましたが、View数が良かったようで全員やる事になりました。

記事が載ってしばらくしてから韓国のNaverに載った記事で引用されたらしく、後でも引用が伸びててびっくりしました。海外ファン(英語)の反応を見てみたら韓国ではジョングク個人の能力が低く見られてる!みたいな意見が結構あってそうか...?と思ったりもしました。個人インタビューの機会はラップラインとかよりは少ないと思いますけど、デビュー当時なんかは韓国ではジョングク一点人気ってくらい人気ありましたが(もちろん今はもっとばらけてるでしょうけど)のファンからしたらまだまだ外部からの評価が足りないって永遠に感じるのかも。でも彼らの場合デビュー時から一貫してファン向け活動な感じなので、そもそも外部から評価される機会自体が少ない感じですけどね。ソロ音源にしても商業的にリリースされる事がなくてフリーなので、そうなると韓国ではファン以外の一般層に届く機会はぐっと減ってしまいますし。


BTSの“4次元”キャラ V、味が際立つボーカルと自然体なパフォーマンスに迫る


日本では今はひょっとしたらテヒョンの方が人気があるのかもしれない。ルックス以外でも独特の魅力があるのは間違いないと思うんですけど、それを自分で言語化するのが難しかったです。個人的には以前より落ち着いたキャラクターというか、しっとりした雰囲気になってきた感じがします。アートに目覚めたから...?


BTS ジミンが表現する、“感性的”なダンスとボーカル リスナーを盛り上げるブースターとしての役割

ジミンの顔になりたいって整形したイギリス人男性がいたり、何回もアメリカで殺害予告されたりと特に海外では熱狂的なタイプのファンがついているのかなぁと思ったのですが、この辺のエピソード全部なしにしてくださいと言われました。そりゃそうか。


BTS、デビュー6周年までの背景 “グループ内のバランサー”ジンが果たした役割

デビュー当時はもっとおとなしい感じでしたが、年々おかしな動きというか強引だったり愉快な部分も出てきていて楽しそうで何よりです。海外ファンは彼の俳優キャリアを事務所が破壊していると思ってる人も多いみたいですが、どこかのインタビューで昔は俳優やりたかったけど今は他にも興味がいっぱいあるし、特にこだわってないと言ってたような。勝手に髪の毛切ったりダメと言われてたっぽいVlive中の飲酒もしてましたし、性格的に自分が本当にやりたかったらなんとしてもやりそうです(個人の感想です)


BTS SUGA、“沼”と呼ばれる所以は? ラッパーとしての実力とグループ内での役割に迫る

人気上位メンバーというわけではなくてもコアな太客がついてる人というイメージです。(他に言い方なかったのか)

2015年くらいまではもっとギラギラとんがってた感じですが、年々好々爺化している気がします。やっぱり嫌っちゅうほど売れたからかな。個人の感想です。


BTS J-HOPE、“スマイル・ホヤ”と呼ばれた理由 ダンスをベースにした音楽的才能に迫る

わたしの記事管理ミスにより初稿を読んだ人には意味がわからない部分があった事でしょう...すみませんでした。ミックステープの内容だと個人的にJ−HOPEが一番好きです。他の2人と違ってダンスをメインにやってて後から音楽を勉強したからか、こだわりがいい意味で薄くてトレンドの入れ方が上手い感じがしますし、ダンサブルで歌詞の内容もポジティブで無心で楽しく聴けます。「KPOPアイドルへのインタビュー」を読んだ感じではそこまでズレた内容になってなかったようなので少し安心しました。


BTSのリーダー RM、グループの歩みと重なる成長 知的なイメージと“破壊王”のギャップも魅力に

結構うかつみたいな事を書いたらトルツメされてしまいました。そりゃそうか第二弾。

昔から誰よりもクサい事を言うのに躊躇がなく、普通の同い年くらいの人なら照れちゃって言えないような愛の言葉やシリアスな話を真摯にできる(乙女ゲームイベント...)のがここにきて欧米圏ではものすごい強みなのではないか、という気がしています。ある程度年齢を重ねた本当に大人のオタクに人気があったり、欧米圏でセクシーとみなされてたり(brainy is new sexy)for president ジョークが出るのがわかる気がします。


記事の裏話というよりただのメンバーへの個人的イメージになった。この個人記事のシリーズの後、他の媒体(モ○ルプ○スとか)も防弾メンバーの個人記事を出していたのを見かけたので、今後増えたりするのかなとか笑

しかしこうして見ると今年は特に防弾関係記事多かったですね。自分でも編集さんに理由を尋ねたたことがあるのですが、実はあまり防弾について書ける人がいなくて...との事でした。アメリカのチャートに載るようになってから日本国内のKPOP以外の音楽媒体でもとりあげられる機会は増えましたが、やはり防弾に関しては韓国のアイドル・音楽業界やファンドムについての知識がある程度はないとどこかピントの外れた話になりがちなのと、初期から流れで追っているという人を探すのが難しいのかもしれません。実際アメリカでも突然人気が出たというわけではなく積み重ねがあると思うんですけど、チャートの順位だけ見ても理解しづらい人気の出方ですし、アイドル業界に限らずファンドムの傾向やバズり方って中にいたりリアルタイムで感じないと分かりづらい事が多いなと、他のファンドム見てても思います。

(長年ビルボードチャートを淡々と見ているチャートマニアの方の分析のほうが納得するようなものだったりして)


色々とそういう事情もあり、自分に記事がまわってくる事が多かったようです。アメリカでの防弾の見られ方みたいな記事を書いた時は特定の思想がある方々に「所詮KPOPファンの書いた記事だから信用できない」(KPOPある程度知らなきゃ逆に書けないのでは?)とか言われたり、「金をもらって書かせたんだろう」(正直お金払ってあの記事だったら特に賞賛も持ち上げてもいないので怒られそう)とか、記事中でこの件には触れないでくださいとか言われる事はあるけど実際そんなんありえんですよ...というような事を言われたりもしてたみたいなので、世の中いろんな人がいるしツイッターはありえない事を断言する人もいっぱいいるんだなと勉強になりました。

【お知らせ】Real Soundで色々書きました(2019年上半期1〜6月)

Real Soundで色々書いたお知らせするのを忘れて大分経ったので、メモがわり更新です。

防弾少年団ことBTS関連の記事がかなり多かったのですが、その辺の事情も合わせて防弾は防弾で別にまとめる事にします。

 


SNS時代ならではの現象? N.Flying、EXID……“チャート逆走”で注目集めたグループ

 

ちょうどN.Flyingの「Rooftop」が突然音源チャートで1位になった時期に書いたものです。


芸能界のスキャンダル報道、韓国社会における受け止め方は? SNSの発達による変化が生む軋轢

 

バーニングサン事件やKARAのハラの件などがあった時期だったと思います。この記事を書いたからでしょうか、後に雑誌のサイゾーさんにネチズンに関する取材を受けました。


IZ*ONEら所属事務所が悪質書き込みに法的措置へ 韓国アイドルファンのSNSとの向き合い方

 

これも前の記事と似たような感じですね。最近は殆どの事務所が同様の対応をしてると思います。

 

以下の記事は電話取材のコメントを編集の方がまとめたものです。

 

BTSの“マスター”、相次ぐ活動休止の背景 K-POPシーン独自の文化を解説

 

防弾の韓国のホームマスターがアメリカの一部ファンにバッシングされて閉鎖やrestが相次いだ時期だったと思います。


iKONからリーダー B.Iが脱退 中心メンバーとしての功績と音楽的才能を振り返る

 

タイトル通りですなあ〜

 

今年に入ってからレポート以外はBTS関連の記事が多くなった事もあり、他の記事は少ないですね...しかしやはり取り上げられるグループやテーマはView数に強く影響されるようで、例えば書きたいテーマやグループありますかときかれた時に、これはどうですかと提案しても、自分が書いた記事じゃなくても以前取り上げた時にあまり見られなかったので〜という事でなしになる事はよくあったりします。

(ここ最近の記事は全てRSさんからのテーマ指定で書いた記事ですが)

なので、推しに関する記事はどういうものでもとりあえず読んでみたほうが取り上げられる機会は多くなりそうだな...とおもったりしました。取り上げられる回数が多いグループはそういう事情が絡んでることも多いかもしれません。

【ize訳】プデュ2とプデュ4 ②WANNA ONEの今

【ize訳】プデュ2とプデュ4 ②WANNA ONEの今

2019.08.06

http://m.ize.co.kr/view.html?no=2019080506057274296

 

男子グループWANNA ONEの最後の公式活動だった、去る1月のコンサートが終了した後、11人のメンバーたちは各自の場所に散らばっていった。それから6ヵ月が経ったこの7月、最後の走者だったカン・ダニエルがソロアルバムを発表し、WANNA ONE出身メンバー全員が新たな舞台に立つようになった。「プロデュースX101」のX1がデビューを控えた状況で、「プロデュース101シーズン2」が輩出したWANNA ONE各メンバーの主な活動と現在、そして未来について整理した。

 

ユン・ジソン

WANNA ONE以降:軍服務中


主な活動

2019年2月EP「Aside」(GAONチャート上半期アルバムチャート基準・販売量4万6873枚)

2019年2月ミュージカル「その日たち」カン・ムヨン役


現在と未来

リーダーであり年長者だったユン・ジソンは、WANNA ONE出身の中で真っ先にソロアルバムを発表し、個人活動のスタートを知らせた。Ep「Aside」と「Deardiary」シングル「冬、花」など今年の上半期に連続してアルバムを発売し、ソロ歌手として感性的な面を強調した。大学で演劇映像、大学院で公演芸術を専攻したことを土台に演技分野にも進出、ミュージカル「その日たち」でオ・ジョンヒョク、オン・ジュワン、ナム・ウヒョンらと一緒に主役であるカン・ムヨン役を演じた。ただし、ユン・ジソンはソロ活動を始めて間もなく軍服務によってやむを得ない休息期を迎えた。2019年5月に陸軍に現役で入隊した彼は、除隊日の2020年12月以降再び芸能活動を続けて行く予定だ。ユン・ジソンはこれについて「あまりにも忙しく過ごしてきたので、再充電できる機会になりそうだ」(「Oh Boy!」)と述べた。彼にとっては18ヵ月間の空白を挽回することが一番大きな課題になるはずであり、復帰後には歌手活動をはじめミュージカル、演劇、映画など多様な媒体で演技活動を展開するものと見られる。


ファン・ミンヒョン

WANNA ONE以降:男子グループNU'ESTメンバー及び俳優活動中


主な活動

2019年4月NU'EST EP「Happily Ever After」(GAONチャート上半期アルバムチャート基準販売量24万7604枚)

2019年8月ミュージカル「マリー・アントワネット」アクセル・フォン・フェルゼン役


現在と未来

本業である歌手の他にも演技、モデル、芸能など多方面で活動している。所属のグループNU'ESTはデビュー8年目を迎えており、この4月EP6集「Happily Ever After」を通じて初動販売量22万枚を記録した。ファン・ミンヒョンは先だって公開されたソロ曲「Universe」の歌詞を直接書いたりもしたが、以前にも「Daybreak」「Thank you」などの作詞に参加しただけに、今後着実に自主制作物を出すものと見られる。また、来る8月14日に開幕を控えたミュージカル「マリー・アントワネット」でアクセル・フォン・フェルゼン役を務め、ハンサムなルックスとすらりとした体格のおかげで「VOGUE」「ELLE」などファッション雑誌グラビアを撮り続けている。人気・魅力的な容姿・多方面で活動できる能力など、アイドルが要求される様々な要素を取りそろえていると言える。JTBCの「一食ください」で食事をもてなしてくれた一般人に果物やケーキをプレゼントしたり、MBC「私は一人暮らす」で母親と親しい時間を過ごすなど、芸能番組では優しくてクリーンな性格を見せる。グループと個人活動の両方でいわゆる「アイドル力」を絶えず発揮できるという点こそファン・ミンヒョンの長所だ。


オン・ソンウ

WANNA ONE以降:ソロ歌手兼俳優活動中


主な活動

2019年7月JTBC「十八の瞬間」チェ・ジュンオ役


現在と未来

WANNA ONE活動当時から舞台の上で多くの姿を見せ、最近は役者としての姿をよく見せている。大学で演技芸術を専攻し、俳優志望学生のストーリーを盛り込んだ14分の短編映画「声優は大丈夫」に出演した彼は、今年1月にJTBCドラマ「十八の瞬間」でチェ・ジュンオを演じ、一気に主演の座を手に入れた。この7月の初放送で寂しい顔をした少年になって現れたオン・ソンウは、自然な表情演技と動作を披露し、回を重ねる毎に繊細な感情を表現して好評を受けている。現在活動中の男性俳優たちの年齢が30代に偏重しているうえに、兵役法改正により満28歳の俳優たちが軍入隊を控えた状況だ。1995年生まれのオン・ソンウが20代の男性俳優の空白を埋める可能性がある理由だ。また、「2019 ペプシK-POPコラボプロジェクト」の「Heart Sign」、「十八の瞬間」のOSTである「私たちが出会った話」を発表するなど、歌手としても着実に活動している。


パク・ジフン

WANNA ONE以降:ソロ歌手兼俳優活動中


主な活動

2019年3月EP「O'CLOCK」(GAONチャート上半期アルバムチャート基準販売量:10万9033枚)

2019年9月JTBC「朝鮮縁談工作所花派閥」コ・ヨンス役


現在と未来

パク・ジフンはこの3月に発表したアルバム「O'CLOCK」のタイトル曲「L.O.V.E」でKBS「ミュージックバンク」の1位になった。WANNA ONE出身では初の地上波音楽放送1位だった。また、来る9月にはJTBCドラマ「朝鮮縁談工作所花派閥」出演が予定されている。彼が演じるキャラクターコ・ヨンスは「漢陽の最もホットなセレブ」と紹介されているが、歌手としてのファンドムと役者としての可能性を同時に持つ事がパク・ジフンが持っている目標かもしれない。実際、パク·ジフンは子役出身で、ドラマ「朱蒙」「王様と私」シチュエーションコメディー「キムチチーズスマイル」やミュージカル「ラジオスター」「私の心の風琴」などに出演していた。今後、彼が歌手と演技の両方で印象的な活躍をしたとしても驚くことではない。


ハ・ソンウン

WANNA ONE以降:ソロ歌手活動中


主な活動

2019年2月EP「MY Moment」(GAONチャート上半期アルバムチャート基準の販売量:8万7449枚)

2019年7月EP「BXXX」

2019年6月単独コンサート「Dive in Color」


現在と未来

ハ・ソンウンはWANNA ONE活動終了後アルバムを発売し、音楽的に旺盛な活動を続けている。WANNA ONE解体後に発表した2枚のソロアルバム「My Moment」「BXXX」の両方で作曲、作詞、ミキシングなど製作過程全般に参加し、ドラマ「彼女の私生活」「風が吹く」OSTを通じて自分の歌唱力をより強調したりもした。このような音楽活動を基に単独コンサート「Dive in Color」を開くなど、歌手として素早く地位を固めているところだ。ただし、ハ・ソンウンがWANNA ONEとして活動する以前に所属していた男子グループのHOTSHOTに復帰するかは、未だに公式的にどのような立場の発表もないため、グループ活動についてはどのような予測も上手くないようにみえる。


キム・ジェファン

WANNA ONE以降:ソロ歌手活動中


主な活動

2019年5月EP「Another」(GAONチャート上半期アルバムチャート基準販売量:10万4293枚)


現在と未来

WANNA ONEで唯一個人練習生出身だったキム・ジェファンは、活動終了後にWANNA ONEのマネージメントを担当したスイングエンターテイメントと専属契約を結び、ソロ歌手としてデビューした。WANNA ONE活動当時もMBC「覆面歌王」に出演して歌王戦進出成果を収めた彼は、今年4月KBS「不朽の名曲」400回特集(日本で愛された韓国の歌特集)で最終優勝を占め、再び優れた歌唱力を証明したりもした。デビューアルバム「Another」の全曲を作曲し、タイトル曲を除いた4曲の作詞に参加しただけに、これからシンガーソングライターとして自分だけの立地を固めていくものとみられる。また、「ソウルパーク・ミュージック・フェスティバル」「2019、ケイワールドフェスタ」「2019 K-Asian Festival」など様々な公演のラインアップに登りながら着実に公演の経験を積んでいるうえ、その他の演奏も可能で単独コンサートでの活躍も期待される。

 

ペ・ジンヨン

WANNA ONE以降:男子グループCIX活動中


主な活動

2019年4月シングル「終わりを受け入れることが難しい」(GAONチャート上半期アルバムチャート基準の販売量:6万4447枚)

2019年7月CIX EP「HELLO Chapter 1. Hello、Stranger」


現在と未来

今年成人したペ・ジンヨンはシングル「終りを受け入れることが難しい」をソロで発表した後、CIXに合流した。シングルをアルバムの形式で発表しただけに、ぺ・ジンヨンの所属会社C9エンターテインメントでもぺ・ジンヨンがWANNA ONE活動期間dw蓄積した人気を念頭に置かざるを得なかったのだろう。それだけCIXでぺ・ジンヨンの人気と認知度は現在としては独歩的で、ぺ・ジンヨンを中心にCIXを急速に成長させることはC9エンターテインメントの宿題としても過言ではない。ぺ・ジンヨンがCIXデビューのために、WANNA ONE解散後シングル以外は個人活動をほとんどしなかったという点でなおさらだ。CIXのデビューショーケースでもペ・ジンヨンは「ぺ・ジンヨンのグループという修飾語が負担ではないか」という質問を受けなければならなかった。ぺ・ジンヨンの未来はペ・ジンヨンだけでなく、CIXを率いる所属事務所の問題でもあることを見せつける部分だ。WANNA ONE以降、韓国アイドル産業で繰り広げられる現象の一つと言える。


パク・ウジン

WANNA ONE以降:男子グループAB6IX活動中


主な活動

2019年3月A Boogie Wit Da Hoodieとコラボシングル「Look Back At It'」

2019年5月AB6IX EP「B:COMPLETE」(GAONチャート上半期アルバムチャート基準販売量:15万1724枚)


現在と未来

パク・ウジンはWANNA ONEとAB6IXのいずれでもラッパーであり、ダンサーとしての力量も披露している。WANNA ONEの活動当時から認められていた振付創作はAB6IXでも多くの貢献をしていると見られ、AB6IXの活動を準備しながらもラッパーA Boogie Wit Da Hoodieの提案で彼のヒット曲「Look Back At It」に韓国語ラップを客演するなど、ソロとグループの両方で自分の力量を証明している。ただ、先の5月SBS「ジャングルの法則 in ロストジャングル」で高熱に苦しみながらも撮影に臨み、6月には足首を負傷し、椅子に座った状態で舞台に上がったりもした。まじめなのはいい事だが、辛い時は休まなければならないものだ。


イ・デフィ

WANNA ONE以降:AB6IXとして活動中


主な活動

2019年4月IZ*ONE「Airplane」作詞/作曲

2019年5月AB6IX EP「B:COMPLETE」(GAONチャート上半期アルバムチャート基準販売量:15万1724枚)

2019年7月Mnet プロデュースX101「Dream For You」作詞/作曲


現在と未来

パク・ウジンとともにAB6IXのメンバーで、グループが早く定着するように貢献している。「プロデュース101」シーズン2放送当時から作曲能力を見せてくれたように、グループのデビューアルバム「B:COMPLETE」全曲をプロデュース、タイトル曲である「BREATHE」を含む多数の曲に作詞と作曲に参加した。パク・ウジンと発表したデュエット曲「Candle」、ユン・ジソンの「コンマ」、パク・ジフンの「Young 20」などWANNA ONE出身メンバーの楽曲だけでなく、Mnetプロデュース48の「See You Again」、プロデュースX101の「Dream For You」と女子グループIZ*ONEの「Airplane」も作曲した。ジャンルを問わずさまざまな作業を披露しながら、アイドルのみならず「著作権長者」の道も着実に歩んでいる最中。また、MBCラジオスター、テレビN 驚きの土曜日などバラエティ番組でも頭角を現し、自分とグループの名前を知らせることにも貢献している。


ライ・クァンリン

WANNA ONE以降:歌手と俳優として活動、そして事務所と紛争中


主な活動

2019年3月、ウソク×クァンリンEP「9801」(GAONチャート上半期アルバムチャート基準販売量:3万6390枚)

2019年中国ドラマ「初恋那件小事」リャン・ヨウネン役


現在と未来

ライ・クァンリンはWANNA ONE活動終了後、同じ所属会社のPENTAGONウソクと一緒にプロジェクトデュオ・ウソク×クァンリンを結成し、中国ドラマ「初恋那件小事」の主演に抜擢され撮影を終えた。ドラマは今年下半期に放送される予定だ。台湾出身で中国語と英語が堪能、言語にこだわらない海外活動も可能だ。分野を問わない活動だけでなく、中華圏を中心に海外活動もいくらでも可能だという意味だ。ところが最近、所属会社のCUBEエンターテインメントに専属契約の解約を通達して法的紛争中なので、当面は活動に対する展望が不可能な状況。紛争が解決されるまで、活動にある程度の制約が出ることは避けられない。


カン・ダニエル

WANNA ONE以降:ソロ歌手活動中


主な活動

2019年7月EP「color on me」(初週販売量46万6000枚)


現在と未来

この2月と3月に所属会社LMエンターテインメントに契約内容の修正に関する内容証明を送った後、契約効力停止仮処分申請を提起した。そのためWANNA ONEの他のメンバーよりソロ活動が遅くなったが、WANNA ONE活動当時爆発的な人気を見せていた彼の影響力は依然として残っている。この7月25日に発表したアルバム「color on me」は発売3日で販売量40万枚を突破するなどして1週間で46万枚を販売、ソロ歌手の初週アルバム販売量記録を更新した。ファンドムがそれだけ多く情熱的だという意味だ。ただ、WANNA ONEでもパフォーマーとしてチームの求心点となった彼が、未だに音楽放送番組に出られないという点は解決されなければならない課題だ。


記事イム・ヒョンギョン

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CIXについては自分の周囲では「ぺジも勿論だけど、宝石箱に出てた子がいるので注目してる」という人が何人かいたので、マスコミや一般層はペ・ジンヨンにしか注目してなくても基本のファンベースはドルオタということを考えると、宝石箱脱落組を入れたのは結構良いやり方なのかなと思いました。

(現実にやるとして、移籍してすぐデビューさせられるレベルかどうかというのもあると思いますが、その点YG出身組は移籍即デビュー組が結構多いので、すでにある程度出来上がってる人が多いという事なのかな?)

多分プデュ後の活動で難しいのが中堅事務所より規模が小さい事務所で、複数グループがいて練習生が多くいるようなところは出演者も含めて自分のところの練習生でグループを作ってデビューさせたい/させる計画があるんじゃないかと思いますが(ブランニューの形は理想的かもしれない)そこまで物資=世に出せるレベルの練習生の数や資金が足りてないところはJBJみたいに集まってグループを作るというのも良い気がします。小さい事務所だけど個人でものすごく人気が出た!という場合はソロの方がいいかもしれませんが。

故にプデュXで特にあとちょっとでデビューできなかった子達のファンもそのメンバーの所属事務所によって色々な温度差があるんでしょうし、ハ・ソンウンの現状を見ると確かに事務所のやり方というのが他の所属アーティストにまで及ぼす影響の中に前とは違う種類のものが加わった感じがします。特にグループから出演させる場合は、その先の事もあらかじめある程度決めておいた方が良さそうですね。

【ize訳】プデュ2とプデュ4 ①ファンドムの世界に訪れた特異点「X」

プデュ2とプデュ4 ①ファンドムの世界に訪れた特異点「X」

2019.08.06

http://m.ize.co.kr/view.html?no=2019080506047264245&pDepth1=i2101


「速報で出たんですよ?顔がモザイク処理されてるのがイミフでした。私の『最愛の推し』は犯罪者でもないのに」

間一髪で脱落した練習生のうちの1人を応援していたファンAさんが高ぶった口調で話した。この7月26日、Mnet「プロデュースX 101」で最終メンバーを選ぶ最後の生放送が行われた。多くの人たちが知るように、最終的に選抜された11人の投票結果は偶然と呼ぶには奇妙なほど似たような票差が発見された。結局、7月31日ソウル地方警察庁サイバー捜査隊は、この番組を制作したCJ ENM事務室と文字投票データ保管業者などに対して家宅捜索を実施したと明らかにした。Aさんは周囲に投票を呼びかけたこの数週間の自分の姿について、非常に自嘲的な様子だった。

「なんで『プロデュース101シーズン2』を見ちゃったんだろう......全部自分の過ちです」


Aさんの不満は今、「プロデュースX 101」を視聴したどのような視聴者でも感じる感情でもある。「プロデュースX 101」と関連のあるDCインサイドギャラリーや、アイドルファンが積極的に活動するSNSプラットフォームであるツイッターでは、「プロデュースX 101」出演者のファン同士が互いに対立するケースを容易に目にする事ができる。ここで言う「互い」とは、操作を疑われている投票結果によって被害を受けたと主張する側と、操作があろうがなかろうが自分が応援していた練習生、つまりもうすぐデビュー予定の男子グループX1になった特定のメンバーの悪口を言わないで欲しいと主張する側を指す。この中にはX1のメンバーをすべて支持する「11人支持派」と一部メンバーを排斥する「n人支持派」、X1に入れず脱落した9人の練習生たちをまとめて「BY9」というグループを結成させようとするファンもいる。その中でも「私の推しをBY9に含めるな」というファンなど、彼らはいくつかに分かれて戦っている。


過熱したファンドムが作り出したことだと片付けることもできる。しかし、この全ての様相の責任は、根本的に「プロデュースX 101」を製作したMnetにある。Aさんは「プロデュース101」シーズン2について、「あの時のWANNA ONEファンドムは、メンバーたちのV liveとショコン(ショーケース)を待ちさえすればよかった」と話した。しかし、今シーズンで彼らが望むのは「本当の順位だけ」だ。投票結果自体を信じがたい状況で、デビューするグループに対して楽しい想像ばかりすることはできない。ただ単に投票しただけというファンではないならなおさらだ。「プロデュースX 101」が放送されている間、いくつか出演者のファンドムは支持する出演者に対する投票を督励し、「投票認証ショット」を残した人には抽選で賞品を与えるイベントまで行った。商品の中には上海ディズニーランドペア3泊4日の旅行券もあった。ただファンからすれば、「プロデュースX 101」の多くのファンドムは本当に多くの金と時間を費やした。彼らが同番組の投票操作論議に憤らざるをえない理由である。最初から投票でアイドルグループの練習生を選び、アイドルファンドムの性格を変化させる事に影響を与えたのも「プロデュース」シリーズだ。


「プロデュースX 101」で脱落した練習生のファンであるBさんは言う。「年末調整で控除にもならないお金を使う理由はひとつだけです。前に『国プ』たちが願う通りになっていたのを見ていたから」プロデュース101シーズン2を通して、彼らのファンドムは自分たちが応援する練習生の運命を変えることができるという経験をした。自分だけでなく、周りの人々に投票を促し、さらにお金をかけて選挙運動をした理由だ。シーズン2放送終了後にもMnetは、タイトル曲選定、ユニット曲の選定などで投票を活用した。ファンは「国民プロデューサー」という名でグループのメンバー構成、タイトル曲の選定などに参加でき、ファンドムは彼らの声を通す方法を学習した。「シルゴム실검(リアルタイム検索語)」と「シルト실트(リアルタイムトレンド)」に影響力を注ぎこみ、世論を形成すればTV局と出演者がその影響を受ける。「プロデュースX 101」放映期間中、実力が不足していた出演者のファンドムでは、その出演者に「잠죽자(「睡眠は死んでからしろ」の略語)」と、絶えず練習することを強要した。同時に彼らも「잠죽자」と叫んだ。投票を督励しなければならなかったためだ。


男子グループJBJは「プロデュースX 101」で起こることの前兆だった。JBJは「プロデュース101」シーズン2の一部脱落者のファンの要求によって結成された。ファンドムが集まって声を出せば実現するのだ。ファンドムが、投票する「国民」だけにとどまりたくなくなったのは当然だ。彼らは「プロデューサー」になりたくなった。X1結成直後、最終投票の脱落者たちのファンドムは、仮想のグループ「BY9」を通じてグループ結成することを要求した。彼らはこのグループの活動のための具体的な企画案を作り、広報のために自ら動いた。JBJを応援していたファンCさんは「BY9を作りたいというファンのために、自分たちがどういうことをしたのか教えたりもした」と話した。Cさんは「JBJのファンが派生グループの結成を要求した時、どこへどのような資料を送ったのか、どのようなやり方でオンラインで広報をしたのかなど、沢山の事を教えてあげた」と説明した。また、投票捏造の議論が起こり、BY9のファンドムの一部は真相究明を求める委員会を作った。真っ当な投票結果を公開せよという300人の嘆願書を受け、放送会社を告訴し「広報の文法に沿ってみよう」と、合井駅や狎鷗亭駅のような若い流動人口の多い場所にBY9結成のための広告ボードを設置する。イメージメイキング・広報・マーケティング・法律代理・公文書作成など、もはやファンは「できないことがない人々」になった。「プロデュース101」シーズン2以降のボーイズグループファンドムは、Bさんのこの一言で要約できそうだ。「今やファンは、知っていることがあまりにも多すぎる」。


しかし、JBJはメンバーのうちいくつかの所属会社が活動の延長に反対し、現在はデュオJBJ95として活動中だ。Cさんは「(メンバーの脱退を)防ぐことはできなかった」と語る。ファンドムはグループ結成の票、お金、ひいてはプロデューシングの領域の一部にまで貢献する。それだけグループへの影響力が高まることを希望し、ある程度希望通りにできることもある。しかし当然のことながら、所属会社と練習生の契約関係に関与することはできない。これは好きなアイドルに関して、ファンと所属事務所の間でファンが持つ生まれもっての限界だ。「プロデュース101」は投票を通じ、ファンにより大きな影響力を与えられたように見えた。しかし、理由が何であれ、どこまでが真実であれ、その投票結果が実際とは異なって公表された。投票をどうしようとも、テレビ局がその気になれば数字を変えることができる。ファンドムは自分たちの声に力が加わると信じ、その希望が大きくなるほどに自分達の持ち物を消耗している。しかし、投票操作をめぐる議論は、決定権が依然としてTV局と出演者の所属会社にあることを示している。この番組はファンドムがより懸命に動かなければならない理由を示すようだったが、根本的にはアイドルのファンになることに対する、いわゆる「オタクになる障壁」を更に高くした。TV局と制作会社は、まるでファンにすべてを任せたかのように金・時間・広報・企画力を要求した。しかし、彼らはファンに何も与えなかった。その間、好きなアイドルを成功させるために「死んでから眠ればいい」という気持ちで働かなければならない。疲労は続く。ところが望みは思い通りにならない。だとしたら、ファンは一体どうして「プロデューサー」にならなければならないのか。


記事パク・ヒア

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そもそもなんでも「プロデューサー」の思う通りになるわけじゃない(そうあるべき)というシンプルな前提を今一度思い出すべきなのでは...という...

実力の足りない推しに対してファンが「死んでからいくらでも寝れるんだから寝ないで練習しろ」って要求するのすごいですな。しかもそこに「私らもあなたのデビューのために寝ないで頑張ってる」が重なってくると、それもうアイドルとファンの関係じゃなくて子供のお受験の時の親子のようだ。

(しかも健全とは言い難い)

しかし番組がファンに色々要求したみたいな書き方ですが、韓国のドルオタ界隈を外から見てると「ファンが勝手に一生懸命やっている」ことがファン活動のすべてで、「オタクが自分のためにやってる事にそもそも見返りを期待するべきではない」という「韓国のドルオタ格言集」みたいなものによくある内容は、結局まるっきり守られてないという事を体現しているのが一連の「プデュまわり」という感じが。「やれとは言ってない」で済まされてしまう...

(真実のはずだけど実際には出来ない・実現しづらいという部分が格言とか訓示たる所以なのかもしれませんけど)

 

日本でもEBiDANとかジュノンボーイとかファンの投票がメンバーの将来に関わるやり方してるところはあるようですが、投票結果にまつわるあれこれとファンのそれに対する反応もまた、日本と韓国の感性の違いみたいなものを表している感じがしました。