サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【melon mag訳】<アイドル探求生活>OXE、テミン、ロンエラまで。 SMの非公式グッズを紹介します[ウェブマガジンウェーブ]

【melon mag訳】<アイドル探求生活>OXE、テミン、ロンエラまで。 SMの非公式グッズを紹介します [ウェブマガジンウェーブ]

 

2017.5.5 weiv

 

http://m.app.melon.com/musicstory/detail.htm?mstorySeq=4924

 

[OXEからテミン、ロンエラまで。 SM非公式グッズを紹介します]

 

SMエンターテインメント」というと思い浮かぶキーワードは何だろうか。 「国内最大規模芸能事務所」という会社の規模を思い浮かべる人もいるだろうし、「SMP」に代表される独創的な(あるいは過激な)振り付けを思い浮かべる人もいるはずだろうし、音楽的な観点で「先端」を追求するというイメージを持っている人もいるはずだ。 いずれも肯定的であると同時に「最高」という印象を持っているキーワードだ。

 

ここに個人的に追加したいキーワードがもう一つある。 「グッズ」だ。 ソウルのCOEXアーティウムにあるSMTOWNを初めて訪れたとき、ショップに展示されたグッズの多様性とクォリティー全てに驚いた記憶がまだ生々しい。 SM所属アーティストが印刷されたカレンダーやうちわのような一般的なアイテムから指輪とポーチのような実用的な商品、ポップコーンのような奇妙なコラボレーションにまで上るグッズの範疇は、予想可能な範囲とそうでない範囲を包括していた。

 

# OXE?EXO?

 

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2014年7月22日、EXOのメンバーチャニョル(CHANYEOL)のインスタグラムに掲載されたある写真はファンを笑わせた。 「EXOに対抗するアイドルグループOXEです」 という文章とともに、玉璽を六つ撮った写真を掲載したツイートをキャプチャーしたチャニョルは「押し出されないようにもっと頑張ろう」というコメントをつけた。 そうしなくても、すでにツイッターでは人気のあった(元ツイートは2013年10月に掲載された) 該当ツイートは聖地となり、2017年5月3日現在、7,000個を超えるリツイートを記録中だ。

 

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とにかくその結果、Tシャツが作られた。 冗談ではなく本当に。当該ツイートをしたSuregi Silk Print代表(兼ブラックメタルバンド、黒ヤギ / Huqueymsawのドラマー)に聞いたところによると、2014年7月26日から2日間にわたってOXE Tシャツを販売し、多くの人たちがこのTシャツを買っていったという。 おそらくアイドルメンバーのインスタグラムでの一言がグッズにつながった最初の事例ではないかと思う。


#2 テミンテミンテミン

 

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SHINeeテミンの名前を3回叫ぶと何でも叶うらしい』


SHINeeファンに伝わる俗説の一つに、「イテミンイテミンイテミン」と3度叫んだ後、願い事を祈るとその願いが叶うという話がある。よく 「3テミン」として知られているこの伝説(?)は、SMでもランプが描かれた公式スマホケースが作られたことがある。

 

そしてこの「3テミン」に公式グッズではない非公式グッズにまで製作されるに至ったのはアンダーグラウンドDJクルー NO MUSICがその主体だ。 2016年8月、月刊定期パーティー「NO CLUB」の1周年を迎えたNO MUSICが準備した特別マーチャンダイズがまさにこのTシャツだった。

 

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「テミン」の日本語のカタカナ表記「テミン」をTシャツの中央に大きく3つのちりばめたティーシャツは"NO CLUB"入場券と一緒に限定数量で販売されたが、一日で売り切れた。 さらに、このTシャツは2016年9月、ソウルで開かれたSHINeeのコンサートで、テミン本人に直接渡されるに至った!

 

NO MUSICのメンバーDJㅇㅇは日本の音楽/ファッションウェブマガジンFNMNLとのインタビューにおいて
ツイッターK-PopをプレイするDJは真のDJではないという話が出たことがある。 しかし、我々はSMの音楽こそ現在韓国でとても重要な位置を占める音楽だと思う。 実際にパーティーでSMの曲をかけると雰囲気がすごくよくなる。 だから、もしも私たちのイベントで反発があるとしても私たちはテミンを主張したかった。 Tシャツを製作したのもその一環だ。 私たちはK-Popをプレイすることに恐れを感じない」
と該当Tシャツについて述べた。 実際にアンダーグラウンドエレクトロニック・シーンで最も多くプレーされるK-PopSMエンターテインメントの曲であることを勘案すると、これは考えてみれば当然のコラボレーションかもしれない。


#3 (uh)and that is a long ass ride

 

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筆者は2016年を代表するトラックの一つとしてNCT Uの「第七の感覚(The 7th Sense)」を挙げた。 ただ「うまくつくった」としか言えないこの曲はアイドルがグローバル大衆音楽最新の潮流(ここではトラップ)を吸収する時に模範とすべき事例だった。 そしてこの素敵な曲の中でも、マークが片足を壁に上げ、自分のヴァース(Verse)を撒き散らした瞬間は最も印象的なモーメントだった。 「新人であるのに」とか「アイドルなのに」のような野暮な修飾語などは必要ではなかった。 彼のラップはそれ自体が聴き手を掌握する力を持っていたからだ。


そしてそのようなマークのラップに注目したのは私一人だけではなかったようだ。 「Uh And that is a long ass ride」という象徴的な1フレーズをサンセリフ書体で胸の部分に付けたスウェットの販売が、今年3月と4月の2度にわたって行われたからである。ロイヤルブルー、ブラック、レッドの3つの色で発売された「ロンエラ」スウェットを買った人の中の何人かは、暗闇で光る文字に驚いたという裏話もある(夜光塗料だった)。いつかNCT Uの活動が再開された時、Tシャツにするべきもう一つの大きな歌詞が誕生することを願っている。

 

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メロンで別の記事を読もうとしていたらこの記事が目について、なんじゃこれと思ったので訳しました。


テミンTについては文中にもあるようにツイッターで話題になった後にFNMNLが作成したクルーの人にインタビューしてましたが、FNMNLの記事ではサムテミンの件には全く触れてなかったですね。記事を書いた人が単純にサムテミン伝説(?)を知らなかったのかな?サムテミン伝説を知らない人が見たら、あのTシャツに3つ連呼されてる意味わからないんじゃないかと思いますが笑笑

 

個人的にこの記事でそうだったのか!!と思ったのが、SMTOWNで売ってるSHINeeグッズ、オニュは豆腐でジョンヒョンは恐竜、ミノは炎でKEYは鍵モチーフというのはわかったんですけどテミンだけなんでティーポットなの?と思ってたんです。

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でもこれ、ティーポットじゃなくてランプだったんですね...?! 願いを叶える魔法のランプだったのかーってめっさスッキリしました。ちなみにランプからテミンテミンテミンがとびだしてるスマホケースはこれかな。

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(画像諸々お借りしました。今回ばかりは画像がないと意味がわかりづらいかと思ったので...)

 

「ロンエラ」というのはlong ass rideの略だと思います。略してロンエラT。
ちなみに原文にある맨투맨을=マンツーマンとは韓国語でスウェットの事です。日本とちょっと違う外来語の例ですね。

ちなみにロンエラスウェットはこちらのTwitterアカウント@a_long_ass_rideで販売されていました。(現在は販売終了しています)

 

OXEは玉璽(印章)=옥새 =オクソ→OXE...っていうダジャレ...。
に対する「押し出されないように頑張らなきゃ」(ハンコだけに)っていうチャニョル...しょーもなさすぎて双方に好感しか抱けません。

 

OXE Tシャツを作ったブラックメタルバンドのドラマーの人の曲がmelonのリストに入ってなかったので貼っておきます。めっさブラックメタル

 

【ize訳】アイドルが超能力を使うとき

【ize訳】アイドルが超能力を使うとき

 

2017.05.17

 

http://m.ize.co.kr/view.html?no=2017051622557244325

 

EXOは、アイドルグループにファンタジーを加味することで何ができるのかと言うことをはっきりと見せてくれた。 メンバーたちがそれぞれ違う超能力を持っているという設定は、TWICEが似たような事を活用したように、メンバーそれぞれにキャラクターを付与することができる。 このキャラクターたちが集まって形作られるストーリーは、一つの世界観となってステージに活用できる可能性がある。 キャラクター、ストーリー、さらに世界観が作られ、ファンたちはコンテンツがまだ明らかにしないことを想像しながらそのグループにのめり込む。 EXOはデビュー当時からファンが世界観を解釈しようとし、SEVENTEENの今回の個人ティーザー映像もファンが多様な解釈を出した。 しかし、ファンタジー的な要素でより重要なことは、その内容自体よりもそれを通じて明らかになるグループのアイデンティティだ。 正確には、それをきちんと見せる事ができるグループだけがファンタジーを描くことに意味を見いだすことができる。 EXOのキャラクター設定は、それぞれ別々に魅力的なルックスのメンバーたちに本当に漫画や映画の主人公と同じような性格を与えた。 TWICEは「TT」ミュージックビデオのようにメンバーたちが童話の中に出てきそうなキャラクターを演技しても、「Signal」のように超能力少女になっても、男子に愛おしく見られたい女子というキャラクターを強調する。 「Signal」の個人の写真ティーザーでツゥイがこぶしで机を壊す力を持ちながらもカメラに向かって可愛いらしく笑う姿は、このコンセプトの意図を示している。 超能力がメンバー個々人の特性とどのようにかみ合っているかを見せられていないという惜しい部分はあるが、超能力というコンセプトを通じてグループの性格を見せてくれている。

 

SEVENTEENは超現実的な設定がグループの根本的なアイデンティティを見せてくれる装置となる。 チーム名である17とメンバー数の13はいずれも素数、セブンティーンのアルバム名は「All」と「Alone」のどちらにも読める「Al1(one)」だ。 ティーザーの内容は素数のように一人で存在するメンバーそれぞれが、映像の最後で他のメンバーと連結される余地を残している。 SEVENTEENの所属会社プレディスエンターテインメント(以下、プレディス)は「映像の意味に対する具体的な解釈は、ファンの領域」とし、「ただ、SEVENTEENの根本のメンバー達の強いケミストリーをチームの発展にふさわしいスタイルで見せたかった」と明らかにした。 プレディスによると、アルバムのタイトル曲は、映像ティーザーの雰囲気を引き継いで「『Alone』が『All』になる前」の少年が体験する感情のストーリーであり、映像ティーザーはこのような感情の雰囲気を事前に提示する装置であるということだ。また、今度の映像ティーザーの設定は次のアルバムにも続く予定だと明らかにした。 このグループの重要なアイデンティティであるケミストリーが、ファンタジー的な設定を通じてグループのコンテンツの中に入って来て、それがアルバムの雰囲気を説明する装置としても活用される。 ファンタジー的なコンセプトがグループのアイデンティティを作りだしてくれるのではない。 グループのアイデンティティによく合うファンタジーを探して整えるのだ。

 

EXOとともに、コンテンツを通じて仮想のキャラクターとストーリーを作る事において最も成功したボーイズグループが防弾少年団という点は、意味深長だ。 「学校3部作」と「花様年華」につながる彼らのストーリーには超能力やヴァンパイアは登場しない。 しかし、彼らがアルバムと各種映像、またはファンミーティングやコンサートを通じて伝達するコンテンツは、反抗すらできないほど苦しめられてきた少年たちの挫折と彼らの絆を一貫して伝達する。 この過程を通じて、最初からファンタジーの中の主人公ではなく教室の後方にいるひねくれた子供たちとして出発した防弾少年団は、そのアイデンティティを維持しながら空間的には学校の外へ、時間的には少年から青年になる直前の瞬間までに世界観を拡張することができた。 芸能事務所がアイドルを通じて本当に作らなければならないファンタジーは、このようなものかもしれない。 Mnet「プロデュース101」のようにファンタジーの正反対側にあるアイドルが消費される状況なら、なおさらだ。 「プロデュース101」で特定の出演者を支持するファン達は、放送内容だけでなくTVの外でも彼らを追いかけ、実際の私生活と人間性までを理解しようとすることもある。 その過程でファンはそれを有利に解釈しようとし、アンチは彼らの人気を落とすための言葉尻を探している。 これらはファンが出演者の現実を踏まえて自ら作り出した幻想もしくは妄想、または悪夢と言える。 それなら、アイドルの所属会社が作ることのできるそれ以上のファンタジーとは何なのか。 それがまさに今芸能事務所がMnet、またはファンに対して持つ事ができる競争上の優位性だろう。

 

文 カンミョンソク
校正 キムヨンジン


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コンセプトにおける「ファンタジーVSリアリティ」という事でしょうか。
練習生達の現実がわりと剥き出しのプデュ2(まだ実際には素人ゆえに、番組に出ない部分の個人情報もファン活の名目でネット上で流されまくりという点で)、主に消費できるコンテンツが「生身の練習生の姿そのもの」だしそれしかないのでそうなるのが必然ではあるんでしょうけど、これに「プロの」芸能事務所がどういう形で対抗していくのかという。

 

アイドルのコンセプト上の「リアリティ」も結局はファンタジーにすぎないわけですが、コンセプト自体に実際のメンバー達の姿を重ね合わせて世界観を(勝手に)増幅させる装置でもある「ファンの妄想力」を最大限に爆発させる事が出来たグループが、現状では防弾少年団という事なのかもしれません。「傷つきもがきながらも青春を生きる」というコンセプトは、ちょっとした挫折やアンチから受ける攻撃すらも世界観の一部に取り込む事が出来る、10代〜20代前半においては最強の装置のように見えます。デビュー前後からリアリティや親しみやすさを全面には出してこなかったEXOみたいにファンタジー方面に振り切るのも素晴らしい作り込みなのですが、いざ現実のグループが問題に直面した時に「セットの裏側が見えてしまった」感じがグループのアイデンティティを揺るがしかねないというのもあるかも。

 

とはいえ、リアリティをファンタジーに昇華させる場合は徐々にうまく成長させていかないとコアのファン層の世代や趣向が若干狭くなる感じはありますし(コンセプトがどうしても似たような感じにはなるので)結局コンセプトに頼りすぎないというのが大事なのかなあと思いました。

【ize訳】「プデュ2」、「オタク」が全部やる番組

【ize訳】「プデュ2」、「オタク」が全部やる番組

 

2017.5.15

 

http://m.ize.co.kr/view.html?no=2017051423567269997

 

Mnet「プロデュース101シーズン2」(以下プデュ2)の1次グループミッションのステージは初回が電波に乗る前に行われた。 しかし、競演を準備していた当時、すでに参加者たちの間で「ジ・アベンジャーズ」と呼ばれる組があった。 短い自己PR映像とプロフィール写真、そしてMnet MCOUNTDOWNで公開された「僕だよ僕」のステージだけでインターネットで一部の参加者らが反応を得て、彼らは視聴者から「ウィンク男」「センターフィ」「ブラケット少年」のようなニックネームまで得た。 「プデュ2」の情熱的な消費層は歴代サバイバル・プログラム以上に速い反応を見せている。

 

製作陣はこのようなファンドムの反応を放送に積極的に活用する。 放送前にすでに作られた参加者たちのニックネームに言及して文脈を説明するため、ネットに掲載された書き込みを集めて見せる方式だ。 さらにさほど広く知られていない事実を特定コミュニティ特有の過激な言い方そのままに表すことまでしている。 キムジョンヒョンの脱毛説について言及し、「DCインサイド『プロデュース101シーズン2スレ(ギャラリー)』」に掲載された「カメール、脱毛虫だ파양했긔...」のような書き込みまで引用するほどだ。 情熱的な視聴者が自らを「搾汁機」と表現する現象は象徴的だ。 参加者たちの魅力は、しばしばMnetが明らかにしていない話を発掘し画面の隅から隅までを見つめる彼らによって完成される。

 

初のグループミッション収録当時は「Sorry Sorry 2組」メンバーたちは大きく注目されていなかった。 しかし、インターネットコミュニティではこれが結果的に「そのままデビューしてもいいくらいに」良いグループになったことについてメンバーを選んだファンミンヒョンの選択眼にスポットがあたった。 これは十分に興味深かったストーリーだ。 しかし、放送ではこのような内容は出なかった。 製作陣は不真面目なメンバーの行動を見せ、すでにリアリティー番組で何回か繰り返された話を見せたにとどまった。 そのため、放送が一歩遅れて視聴者の反応を追っていくこともしばしばだ。 パクジフンは不動の投票1位を走る話題の人物だが、彼の私服のセンスを発見したのはファンだった。 以降「プデュ2」は「釈明の時間」を与え、ファッションテロリストとしてのキャラクターをショーの中に取り入れた。 カンドンホのマイクが壊れた時ライクァンリンが近づき、自分のヘッドマイクを直接つないであげた場面は、実際の放送ではカットされた。 この場面が放送で活用されたのは、いわゆるファンの「セルフカメラ」でこの姿がインターネットで反響を得た後だ。 話題になるに値する場面も、彼らが形作る参加者同士の関係性もすべてファンが捕捉する。 さらに、参加者たちの話題も「悪魔の編集」よりは視聴者らが発見したSNSでの議論で浮上した。

 

自分が応援する参加者のために喜んで票を投じたいように作るのが放送を見る重要な理由になるショーにおいて、ファンドムが一種のバイラルマーケティングのように、彼らの魅力を伝播するというのは予想可能な現象だ。 プログラムが見せていない部分まで注目し、参加者の個性を見いだして、「営業」という名で潜在的消費者たちに自分の推しの少年が何故票を受ける価値があるのかを紹介する。 事実上の広報チームがしていそうなことまで担当している「オタク」たちは、NAVER TVキャストのクリック件数を上げるため、ストリーミングを奨励して地下鉄の広告のためにお金を集めている。 しかし、ファンたちはコンテンツ自体に関与することはできない。 自分たちが応援するアイドルが歌う曲を作る事はできず、舞台を作って行くことも全般的に参加者個人の能力である。 しかし、「プデュ2」は放送もファンドムが引き出すもの以上を見せられない。 出演者のキャラクターや面白さを与えられるポイントはすべてファンドムの自発的な「営業」に借金している状態だ。 また、出演者は多くの所属事務所が長ければ数年以上トレーニングさせた練習生達であり、番組の人気に決定的な役割を果たした組別ミッションにはEXO、防弾少年団SEVENTEENなど今一番人気のある男子アイドルのヒット曲が含まれていた。 デビュー後に彼らと競争関係になるグループのコンテンツを、出演者の魅力を高めるのに利用しているわけだ。 もちろん、このような番組を制作する資本とメディアを持ったことは重要である。 しかし、コンテンツ、ひいてはアイドルグループ製作ということにおいてMnetの役割が何なのかは疑問だ。

 

Mnet「プロデュース101」ファーストシーズンは相当な話題になり、それだけにMnetはシーズン2に関しては有利な立場で放送を進行している。 「プデュ2」で最終11人に選ばれたメンバー達は、シーズン1とは違って2018年12月31日まで契約する。 それだけ長い期間、様々な所属事務所の練習生たちを通じて収益を出すことができる。 一方、その分選ばれた出演者と所属会社に収益を保障できるレベルの良いコンテンツを作って納めなければならない状況でもある。 しかし、今Mnetはファンドムの「営業」と既存の芸能事務所の優良コンテンツを負わせたこと以外には、何かを良くやっているとは言えない。 「プデュ2」と関連して最近、各出演者たちのファンドムが葛藤したり、雰囲気が過熱しつつもいくつかの不祥事が起きたりもするのはこれと無縁ではないだろう。 Mnetが明確な方向性を見せられない状況で、ファンドムのエネルギーに頼ったコンテンツは統制できない問題が起きたりする。 果たしてMnetが「プデュ2」とその後に、ファンドムを満足させるようなコンテンツを作り出すことができるだろうか。

 

文 イムスヨン
校正 キムヨンジン


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男性アイドルにつくペンドム特有の熱気と結束力で、シーズン1の女子バージョンとはまた違う過熱の様相を見せているプデュ2ですね。
確かにプデュに関しては最終11人が残ってグループができて、そのグループの活動が終わったその先...というのが事務所によって割と明暗が分かれたりしないのかというのが一番の不安要素な気がしてます。
審査員の審査で「技能的に」選ばれることと国民プロデューサーが「自分の好みで」投票することに対するシーズン1以上のギャップも垣間見えて、システム的な矛盾も以前より浮き彫りになってる感じもしますが。

 

そういえばシーズン1で最終的にI.O.Iに選ばれた子達の現在はどうなのか?と思い見てみました。

 

プロデュース101シーズン1 最終メンバー決定日:2016年4月1日
I.O.I活動期:2016年5月5日〜2017年1月29日

 

《元I.O.Iメンバーの2017年5月現状》

イムナヨン(Pledis)→2017年4月PRISTINデビュー
キムチョンハ(M&H)→2017年4月ソロデビュー
キムセジョン(Jellyfish)→2016年6月 gugudanデビュー。ZICOプロデュースのソロ曲「花道」にてリリース直後音源チャート1位獲得(GAON週間チャート2位)
チョンチェヨン(MBK)→プデュ参加時点でDIAよりデビュー済、活動終了後DIAに復帰
チュギョルギョン(Pledis)→2017年4月PRISTINデビュー
キムソヘ(元Redline)→個人事務所S&P設立 未デビューだがカフェをオープン
チェユジョン(Fantagio)→未デビュー・グループ名「아이틴걸즈」にてデビュー予定との情報あり
ユヨンジョン(STARSHIP)→2016年8月宇宙少女合流
カンミナ(Jellyfish)→2016年6月gugudanデビュー
キムドヨン(Fantagio)→未デビュー・グループ名「아이틴걸즈」にてデビュー予定との情報あり
チョンソミ(JYP)→未デビュー・ソロで各種バラエティにて活動中

 

(ユヨンジョンとチェユジョンの名前が逆になっていたので訂正しました。教えてくださった方ありがとうございます!)

 

《ベスト11以外の参加者の状況》

キムヒョンウン・パクセヒ・キムミンジ・イジニ(KCONIC)→Bulldocとして2016年12月デビュー

 

キムジュナ(MUSICK)→2016年9月ソロデビュー

 

カンソラ(青春ミュージック)→2017年1月ソロデビュー

 

コスア(YAM&HOTCHICS)→Seeartにてデビュー(ですがちょっと変則的なデビュー方式らしく、MVは動く写真だし放送活動も韓国のニコ生みたいなコンテンツだしでいつがデビューなのかはイマイチはっきりせず。デビュー曲は出ましたが)

 

ハンヘリ・カンシヒョン・キムユンジ(スター帝国)→OMZM(オルマンチョルマン)というグループで17年上半期にデビュー予定だそうですが、もうすぐ上半期終わりそう。

 

チェウンビン→GMのサポートでプデュに参加していたけど実はNextarとの専属契約が残っており、GMから訴訟を起こされた。

 

イヘイン&イスヒョン→所属事務所のSSエンターテイメントを相手に専属契約無効訴訟を提出。その後2人ともHYWYエンタに移籍してガールズグループとしてデビュー予定とのことだったが、イヘインはパニック障害で事務所を辞めたとのこと。

 

クォンウンビン→CLC合流

 

 

とりあえずメジャーなニュースになっていた事だけまとめてみました。I.B.IやC.I.V.Aなどの企画グループもありましたね。
プロデュース101みたいに色んな事務所の練習生が一堂に会する機会ができてしまうと情報交換もするでしょうし、「あれ?うちの事務所ヤバすぎ...?」って気づいてしまう練習生もいそうな。

すでに売れている先輩がいる中堅事務所は、プデュの前から新グループについて既にある程度準備はしていたのか動きが早いですけど(早いとI.O.I活動中にデビューさせたりとか)それ以外はプデュ1終了から1年経ってもまだ目立つ動きはあまりないようでした。

 

 

【ファーストメディア訳】アイドル話⑦「エンタメスタッフ」として生きること

【ファーストメディア訳】アイドル話⑦「エンタメスタッフ」として生きること

 

2017年5月5日16:12 パクヒア

 

アイドル話
韓国にはすでに数百人にのぼるアイドルがいる。 全体人口数に比べるといくらもない数字だが、社会的に彼らが占める割合は様々な面で少なくない状況だ。そして大多数の人々は気楽に軽い気持ちで彼らを消費するが、見えない裏には気を使っている色々な話が見え隠れしている。 そこでアイドルたちが成功の軌道に進入するためどのような熾烈な努力を傾けていて、その過程でいかなる心理的苦痛を経験しているのか、また、どのような悩みをするのかなど、関係者らの言葉と素朴な経験を借りて何度か記録を残してみようと思う。


http://www.thefirstmedia.net/news/articleView.html?idxno=34708


芸能事務所のスタッフたちが経験する苦情についてはすでに何度も話が出たことがあります。 最近は企業評価サイトに掲載されたいくつかの芸能事務所たちに対する評価がSNS上で大きく話題になったりもしました。 業界の特性上、上辺では華やかに見えるが、それがそのままスタッフ自らの名誉や富と直結するわけではないという内容でした。

芸能事務所のスタッフたちは毎日焦燥した中で会社生活を続けて行きます。 最近は1年365日が「活動期」に他ならないからです。 特にアーティストが多数所属している会社なら、一つのグループが活動を終えた瞬間、また他のグループが活動を開始したりします。 同時に数グループが活動する場合もあります。 前者であれ後者であれ、仕事が絶えず動き続けて休む暇がありません。

さらに、シングル、ミニアルバム、レギュラーアルバム、ミックステープに至るまで、アーティストが音源を発表するやり方も非常に多様化しました。 また、オフラインで正式活動を終えてもSNSやその他のインタビュー、番組の撮影などを通じて顔を知らせる必要があります。 ツアー公演にすぐ取り組むべき場合もあります。 空白期を長く持っていれば他のアイドルグループにファンを奪われることもあるために、カムバック周期も短くなりました。

こういうわけで、スタッフたちは毎日のように他のグループと差別化する何かを捜し求めるために忙しいです。 他のグループのチェックも絶えずしなければならず、かぶってしまうものはないのかを細かくチェックしていき、次のコンセプトの準備も怠ることができません。

 

#嵐のようなカムバックシーズン

カムバックを前にすると緊張感で会社内はさらに忙しいです。 真夜中にティーザーを公開する場合にはその後で何時間にもわたってファンの反応を見てから初めて帰宅の準備をしたりもします。 ファンが不満を提起でもしたら、しばらくは殺到する罵詈雑言を見ながらも最後まで耐えなければなりません。

「在宅勤務でチェックする場合もあります。 しかし、どうせしなければならない仕事と仕事が終わる時間が決まっていないので、できるならそのまま会社にいます。 ティーザーを公開してからSNSをずっと見て、次の朝に会議で発表しなければならない内容を整理していたら早朝の二時、三時です。 そのくらい時間に帰宅するのが思ったより多い方です。 ところが、そこに不満や非難の言葉まで見続けるのは精神的にとてもきついです。」
(関係者A)

ただし、職種によって忙しい時期と類型には少しずつ違いがあります。 マネジメント部門と広報部門、経営部門など各部署によって引き受けている仕事が違いますからね。 しかし、どこの会社でもカムバックの前後にすべてのスタッフがアイドルに劣らず膨大な量のスケジュールを消化するのは事実です。

「重要な打ち合わせのためにご飯を食べるときもノートパソコンを持っていかなければならない場合があります。 会議もまともに終えなければならないが、約束の時間の30分前、ひどい時は10分前に所属芸能人らに急に仕事が入る場合もあるんですよ。 いきなり上層部が急な仕事をさせる時も多くて、ずっとまともに考えられる時間がないと思ったほうがいいです。 一度に一つのことを処理できる場合がほとんどありません。」
(関係者B)

このスケジュールと少し違った動きをする部署があるとしたら、練習生のキャスティングやトレーニングを担当している場所(通常は新人開発チーム)です。 状況によって支援人材が派遣されたりしますが、基本的には既存のアーティストの活動の日程に付属したスケジュールがないために若干違いがあります。 例えば、他のスタッフが一般サラリーマンたちのように週末に休むとしたら(残業がないという仮定の下で!)、トレーニングチームのスタッフたちは逆に平日に休む場合が一般的です。 練習生のレッスンスケジュールは週末に多く入るからです。

 

#不足している?時間とお金


アイドル芸能事務所で働く上で最も大変な点は何なのかと聞きました。 インタビューを受けた方の大半が余暇時間をきちんと楽しむことができないという点と、金銭的な困難を挙げました。

「自分の時間がないんです。 自分の人生がないということ。だから私は周囲にエンターテイメント業界で働きたいという人がいたら、手遅れになる前に自分の人生を捜し求めて外を見ろと冗談のように話しています。 ハハ。」
(関係者C)

「お金が問題です。 若い頃アルバイトで得たものよりはるかに少ない収入ですが、時間は昼夜を問わずにフルタイムで働かなければならない。 私は自活していますが、あまりにも給料が少ないため、引き続きカードの泥沼から脱することができない状況で生きてきました。 病院へ行く時間もありませんが、ずっと通院するにはお金がなくて行きにくい場合も多いです。」
(関係者D)

昨年アイドル業界関係者インタビュー集「IDOLMAKER」を進めながら最も印象深く迫った部分があります。 ボーカルトレーナーキムソンウン氏が言った言葉です。 彼女はアイドルトレーニングの過程では本来家庭と学校でしなければならない社会化トレーニングもしなければならない為に、トレーナーたち自身も必死で責任感を持たなければならないとしていました。 しかし、多くの子どもたちに会って授業に熱中するほど、反対に自分の人生がなくなっていくのが虚しいと。

「自分がアーティストとして持つことができなかったものをトレーナーとして感じる生きがいで埋めていたんですよ。 (中略)子供たちが一つずつ良くなって歌手となっていく事がすごく嬉しくて、自負心もあります。 また、子供たちがデビューしてからも誰よりも頼もしく支えてくれる存在、社会生活で大変な事があればいつでも来られる先輩のような役割をしながら、感情的な交流が行われるじゃないですか。 今まではそんなことだけでも十分幸せだったのですが、同じような事がもっと必要になったんです。」(「IDOLMAKER」43p)

キムソンウンさんがおっしゃる「同じような事」というのは自分の作品に対する情熱でした。 忙しいスケジュール、練習生たちを中心に帰って行く自分の日常にたびたびむなしさを感じますが、それよりもっと残念な点は、ボーカリストとして本人がやりたいことを十分に果たせるような時間がないという点だとおっしゃいました。 もちろん、キムソンウン氏はボーカルトレーナーであり、特定のプロダクションに所属されている方ではありません。 しかし、芸能事務所の内部スタッフも結局は本質的に同じ悩みを持っています。 具体的な状況と業務形態が違うだけです。 彼らの人生を気使いながらも、いざ自分自身の人生はきちんと得られていないという考えをする時があるそうです。

「ステージに上がっているアイドルたちを見ながらも、ある瞬間に『自分』が何をしているのかわからなくなる」と話すスタッフがいました。 普段は余暇さえまともに楽しむのが難しいほど多くの仕事をしているが、いざ自分に残るのものは何なのかと考えようになるのでしょう。 今の困難が本当に「自分」の為なのか疑問になると言っていました。 ここに低い賃金まで不満に感じられたら結局、仕事をやめる事になるのでしょう。

一方、実際のプロジェクトを進行する際に生じる困難について吐露するスタッフもいました。

「本当に徹夜で企画して、難しいコンファームも受けて撮影がまさに進行すれば出来上がる状況だったんですよ。 ところが部署同士の協力がうまくいかず、子どもたちも『撮影しないのかな』と。 企画段階で言ってくれればよかったのに、全部の準備が終わった段階でこのような状況になったので、本当に腹が立ちました。」
(関係者E)

「自分が出したアイデアが会社内部で問題が生じて失敗に終わったんですが、それをしばらく後で他のアイドルグループが使って成功したんです。 あれは辛かったです。」
(関係者F)

 

部署が異なるスタッフ間の問題というのは一般の会社でもよく発生します。 しかし、コンテンツの主人公が「魂のない物」ではなく、「自意識がある人間」であるという点が違います。 コンテンツを企画することはスタッフの役目ですが、アイドルたちが核心的な役割を遂行しなければならないために、意見が合わないと仕事が白紙化されることもあります。 また、芸能業界の特性上多くの部分をスタッフ個々人の感覚に依存している為、適切なマーケティングタイミングを逃すと予想よりさらに残念な結果を受け取ったりもします。

#どうして引き続き「エンタメスタッフ」をするのでしょう?

このように様々な特殊な状況に耐えながらも、仕事を続けている理由を聞きました。

「子供たちがうまくいけば気持ちが良いです。 1位なら良いのは当然で、そうなれば会社の雰囲気も自然に明るくなります。 明け方まで会社で働いていても、子供たちが通り過ぎながら、『ご苦労様です。 ありがとうございます』と言ってくれればやり甲斐が感じられますね。 そして新人のころから『私たち一緒に頑張って成功しよう!』とお互い応援してきて本当にうまくいけば、その喜びがあります。」
(関係者A)

「音楽好きな人たちに大きな満足を与えことができる職場です。 そして、会社が有名なら周りの人たちの間で「この会社で働いてるの?すごい芸能人と働くんだ」という話を聞くこともあります。 若い時にしてみるべき価値はあります。」
(関係者C)

中には目に見えて現実的な理由を持つ方たちもいました。 冗談半分、本気半分で漏らした本音だと思いました。

「部屋の家賃を払うお金が急いで必要だから? ハハ。本当にそれが理由のようですけど。 でも、当然仕事から得るものが面白いからやめないというのも大きいですね。 私の場合、メンバーたちと会社を連結する役割をしているのでコミュニケーションが完璧に成功した時に達成感があります。」
(関係者D)

「この業界で働いていると、周辺には羨望する人が半分、無視する人が半分です。羨望する人には『自分はこれだけやっている』ということを見せなければいけないし、無視する人には意地でも耐え抜いている姿を見せなければならないと思うんです。個人的にはスーツを着て働くことに自信がないので、服装の点が楽です。」
(関係者F)


大変な状況でも「エンタメスタッフ」達だけが感じられる喜びとやりがいがあります。 自分には直接的にスポットライトが当たるわけではないが、高いアルバム販売量と年末の授賞式の成績を合わせた時に感じる快感は言葉で説明できないほど大きいと言います。 私もその話をしながら目を輝かせ方たちを素敵だと思いました。 しかし、包装紙をむけば、思ったよりも涙ぐましい日常が明るみに出ますね。

 

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ここでいうエンタメスタッフとはもちろんいわゆる事務だけでなく、制作に関わるミュージシャンやコレオグラファー、ダンスの先生なども含まれるんでしょうね。昔アーティストとして事務所に所属していた人が後にスタッフの転ずる例も多いですし。

 

以前古家さんが雑誌のコラムで書いていましたが、韓国は日本に比べてマネージャーが頻繁に変わる事がとても多くて、ほとんどが仕事がとても大変な割に給料も休みも少ないからだそうです。自分の意思としてはやりたくても体がついていかないとか。

確かにマネージャーというのは常にアイドルに帯同する上に担当のアーティストのスケジュールがない間も会社マネージメント業務があるので、相当大変だろうなあと。しかも韓国のアイドルは売れっ子ほど海外スケジュールが多かったり寮で共同生活をしていて同性の場合は一緒に住みこむパターンが殆どなので、自分の時間はほとんどなさそうですね...

【ニュース記事訳】SM・YG・JYP・FNC、2016年の総売上額「8368億」史上最大、その中身は

【ニュース記事訳】SM・YG・JYP・FNC、2016年の総売上額「8368億」史上最大、その中身は

 

2017-03-13
スターニュース:ギルヒェソン記者

 

http://sportalkorea.mt.co.kr/butterfly/view.php?gisa_uniq=2017031312374514787&key=&field=§ion_code=B1000&search_key=y

 

国内4大芸能事務所とされるSMエンターテインメント(以下、SM)、YGエンターテインメント(以下、YG)、FNCエンターテインメント(以下、FNC)、JYPエンターテインメント(以下JYP)が2016年にそれぞれ最大売上高を記録した。 しかし、その内容は各会社ごとに違った。

コスダック上場企業でもある芸能4社は最近SMが金融監督院デジタル公示システムに2016年の業績を公開した事で13日現在すべての会社の昨年の売上高、営業利益、純利益などを知ることができるようになった。 YG、FNC、JYPはすでにデジタル公示システムに2016年の業績を上げている。

 

SMは2016年、自社と支配及び従属の関連会社の実績を合わせた連結損益基準、3498億7022万9327ウォンの売上高を記録した。 直前には翌2105年の3254億3924万7011ウォンより約244億ウォン上昇、7.51%の売上高上昇傾向を見せた。 SM設立以来史上最大で、2年連続3000億ウォン以上の売上高も示した。

 

YGは昨年3218億3905万9110ウォンの売上高をあげ、2015年の1931億1205万6418ウォンよりもなんと66.66%上昇の約1287億ウォン上昇した姿を見せた。 YGもまた、自社の設立以来最大の売上げ額だ。

 

FNCは2016年914億1716万8969ウォンの売上高を表し、直前に726億7124万4336ウォンよりも25.8%上昇した約187億ウォンの上昇傾向を見せた。 FNCも自社史上最高の売上額だ。

 

JYPは昨年一年間で736億4528万2523ウォンの売上高の中に、2015年505億5705万960ウォンより45.7%上昇した約231億ウォンの売上上昇傾向を示した。 JYPも自社の設立後最も多くの売上高を記録した。

 

SM、YG、FNC、JYPなど芸能4各社とも史上最大の売上げ額を2016年を示し、総合計売上高8367億7173万9929ウォンを記録、この部門で史上最大を記録した。 芸能市場及びこれら4社の占める割合の幅がそれだけ大きくなったことを表している。

 

しかし、営業利益及び純利益面では、各会社ごとに明暗が分かれた。

 

SMは連結損益基準、売上高から売上原価及び役職員給与などを除いた営業利益で2016年207億523万4399ウォンを示した。 黒字は持続したが、2015年364億2283万9744ウォンより43.15%下落した。 SMは営業利益で、法人税及び金融費用を加えたり、差し引いた当期純利益面でも40億1300万3543ウォンを記録、2015年183億8779万8275ウォンより78.18%下落した姿を見せた。 これに対してSMは「一部のアーティストの軍服務による活動の縮小に伴い、営業利益が減少した」と明らかにした。

 

YGは2016年の営業利益319億1901万8629ウォンを見せた。 YGは黒字を続けたのはもちろん、2015年218億1169万8913ウォンより46.34%や営業利益が上昇した。 しかし当期純利益面では140億9941万2923ウォンを記録、2015年239億7754万9879ウォンより41.20%下落した。 YGは「所属アーティストたちのグローバル活動の本格化によって海外向け売り上げが増加した」事と「海外の納付税額と関連法人費用の増加によって当期純利益が減少した」と伝えた。

 

FNCは2016年25億1763万5073ウォンの営業損失を記録、赤字に転換した。 FNCは2015年には59億1013万5791ウォンの営業利益を出している。 FNCは当期純利益面では63億4025万5562ウォンの赤字を記録した。 FNCは2015年には22億4945万3280ウォンの当期純利益を見せた。 FNCは赤字転換の理由として、マネジメントとメディアコンテンツ事業ポートフォリオ拡張による費用増加を聞いた。

 

一方、2016年にTWICEやGOT7などが大活躍したJYPは営業利益と純利益面で注目すべき結果を収めた。

 

JYPは2016年138億927万2207ウォンの営業利益を示し、2015年の41億9853万5095ウォンよりおよそ228.9%値上がりした姿を見せた。 2016年の当期純利益も84億8133万6719ウォンと2015年32億2327万2695ウォンより163.1%上昇した。 これでJYPは2016年の売上高はもちろん、営業利益と当期純利益面でも自社史上最高値を記録した。 JYPは「新規アーティストの音源やアルバム販売量と、既存のアーティストの海外コンサート及びMDなどが増加した」と説明した。


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ぼちぼち証券会社による各会社の2017年予測が出て来ているのを見て、2016年度の各事務所の決算がまとまっていた記事を見かけたのを思い出したので訳してみました。文章で読むとわかりづらいところもあるかと思って数字だけまとめてみます。

 

①総売上
②営業利益(総売上からかかったコストを差し引いた金額)
③純利益(②の営業利益に銀行取引で発生した利息や配当などを差し引きした経常利益に、本業以外の株や土地の売買などで発生した利益や損益を差し引きした、最終的に会社に残る金額)

 

本当は経常利益を見るのが一番会社の本業の状況がよくわかると思うのですが、記事になかったので省いています。
カッコ内()は2015年の数字で単位は全てウォンです。

 

SM
①3498億7022万9327W
(3254億3924万7011W)
前年度比較↑7.5%
②207億523万4399W
(364億2283万9744W)
前年度比較↓43.15%
③40億1300万3543W
(183億8779万8275W)
前年度比較↓79.18%

 

YG
①3218億3905万9110W
(1931億1205万648W)
前年度比較↑66.66%
②319億1901万8629W
(218億1169万8913W)
前年度比較↑46.34%
③140億9941万2923W
(239億9754万9879W)
前年度比較↓41.20%

 

FNC
①914億1716万8969W
(726億7124万4336W)
前年度比較↑25.8%
②マイナス25億1763万5073W
(59億1013万5791W)
前年度比較↓142%
②マイナス63億4025万5562W
(22億4945万3280W)
前年度比較↓368%

 

JYP
①736億4528万2523W
(505億5705万960W)
前年度比較↑45.7%
②138億927万2207W
(41億9853万5095W)
前年度比較↑228.9%
③84億8133万6719W
(32億2327万2965W)
前年度比較↑163.1%


総売上高だとSM>YG>FNC>JYP
純利益だとYG>JYP>SM>FNC
ということになります。


SMの純利益が減った理由に兵役をあげていましたが、実際は東方神起が入隊するよりも前の年の2013年から総売上高ではSMが1位だけど純利益ではYGという順位構造はずっと変わってなかったりします。2015年度までは営業利益はSMの方が大かったんですが、2016年度は営業利益もYGが逆転しました。

 

2013年の総売上はそれぞれSM/YGで1643億/1057億、純利益は176億/185億、2014年は2869億/1563億と18億/182億でした。2014年度はSMが102億ウォンの法人税追加徴収を受けて支払ったせいでこの金額でしたが、この分を足しても純利益はYGの方が上でした。

 

SMは売上高は高いけどそれ以上にコストがかかっているっぽい傾向がずっと続いている感じですが、楽曲制作の殆どを外注していたり日本活動の比率が割と高い(法人税率が韓国より日本の方が高いし円安になると影響が大きい)限りはある程度仕方ないのかもしれません。職員の数も他事務所に比べたらかなり多いみたいですし。


事務所内の楽曲自作の割合が高い(YGはTEDDYとKUSHが傘下レーベルに戻ったしほぼ全て事務所内制作)とそのぶんコストも節約できそうですね。それとYGは昔本業の経理がきつかった時期に不動産で成功を収めてしのいだそうで(ヒーリングキャンプのヤンヒョンソク出演回参照)その時期に蓄えた不動産資産が結構あるらしいです。昨年は純利益の方が営業利益より大きかった(通常純利益の方が低くなる事が多い)というのは土地売買等の営業外利益が大きかったという事かな?その辺の詳しいことは謎ですが、数字と所属アーティストの数や活動頻度を比較すると商売が上手な感じがします。

 

JYPは2013年まで数年間ずっと赤字だったのですが(おそらく本業よりはワンガや飲食業のアメリカ進出がうまくいかなかった影響かと思いますが)赤字事業精算後の2014年以降は黒字に転じて利益が上がってきていますね。

 

ちなみに日本より韓国の方が年度末が早い(韓国は2月末)ため、日本活動の第4四半期分は経常されてない金額のようです。

【ize訳】Hyukohが素晴らしいアルバムをリリースした

【ize訳】Hyukohが素晴らしいアルバムをリリースした

 

2017.04.26

 

http://m.ize.co.kr/view.html?no=2017042520377219732

 

Hyukohの正規アルバム「23」がこれほど話題になるとは思わなかった。最後のEP「22」は2年前で、MBC「無限に挑戦」の歌謡祭出演もその直後だ。その2年の間にOSTやオヒョク個人のリリースはあったが、バンドが大衆的な反応を受け続けるとか、新たな音楽に対する渇きを洗い流してくれるほどではなかった。 とはいえ、「23」でのHyukohは2つのうちの何も明らかに意図していない。しかし自分の音楽とストーリーを選抜し、悩みつつトリミングした。誰もが言うように「青春」がアルバム全体を貫くが、一方的な応援や慰めや苦情や怒りには流れない。リスナーはそれぞれ、その中に自分の青春とストーリーを見つけるだろう。

 

Hyukohは自ら「大衆性を意図したが、失敗」したとか、「まだそれが何なのかよく分からない」と語っていた。しかし、意図の痕跡は「TOMBOY」に残った。この曲は最も直接的に青春を呼称するが、大衆の記憶と感情の中ではtvN「応答せよ1988」でオヒョクが歌った「少女」を思い起こさせる。しかし、結果は依然としてHyukohだ。 「若い僕たち」で始まるクライマックスは、その前に「火がついたらすぐに燃え上がってはだめだから 僕たちは愛を応援する」を置いて、「年輪はよく見えず まばゆい光に目が眩んでいく」につながる。その意味はあいまいなように見えるが、それは歌詞を書く過程で特定のコンテクストが消えたり、省略されているからである。代わりに歌の形に似合う、自分の感情を込めた言語だけが欠片のように残る。人は微細に描かれた状況だけで感動を得るわけではない。芸術は美談が掲載されたカード式のニュースではない。各自が自分だけの「愛」と「年輪」、「まばゆい光」を想起し感動を得るのは、オヒョクもまた自分の青春に集中しているからである。要するに今の世代が自分だけの「過ぎ去ったことは過ぎ去ったとおりに、そのまま意味がある事」を得たのだ。このアルバムを紹介する表現でもある「賛歌」という退屈な表現は時折正しい。

 

TOMBOY」を除いたほとんどのトラックは、そのスタイルや好みがはるかに直接的だ。これを指してロックバンドとしてのアイデンティティを表わしたとか、大衆性と距離を置く選択とすることもできる。ただし、バンドあるいは広い意味でのロック音楽が絶滅しているに近い国内大衆音楽の状況だけを考慮すると、そうだろう。しかし、「23」は、広々とした地形から見たときにより興味深い。このアルバムは、Japanese Breakfast、ジェイソム、リトル・ドラゴンのようなアーティストが「東洋で徐々に成長した西洋音楽を再度西欧圏に紹介」するような動きと方向を共にする。これらは言語、メロディー、アレンジなどいくつかの部分で「アジア」というアイデンティティを密かに露出しているが、根本的には英米のインディーロックと呼ばれるテイストを共有する。その結果、全体的に精通している枠の中に異質な要素が込められており、新しい音楽として注目される。

 

これは、デジタル音源からYouTubeまで音楽消費のプラットフォームの変化が時間的、地理的な音楽の好みの区分を無意味なものとした結果の一つだ。 1970年代末以降のポストパンクが現在のインディーロックに及ぼす圧倒的な影響は、今や英米圏でのみ限定されるものではない。今は名前は知っているが聞くことができない伝説のアルバムというものはない。むしろそこにアーティストが親から受けた影響、あるいは本人が経験した地域のカラーを加えて、新しいインディーロックを作り出す時代だ。バンドのようなメンバー構成を必要としないヒップホップで行われてきたことでもある。

 

去る24日、Hyukohのアルバム発売音感会議の記者懇談会で、彼らが中国語を含めて3つの言語で歌詞を書いたことについて「音楽が異国的」という質問を受けた。これに対してHyukohは「僕たちはYouTube世代だ。行ったことがなくてもその文化を知ることができる」と答えた。これは「23」がどのようなアルバムなのかを明らかにする最も重要な答えだろう。 同時に「23」が海外の音楽に比べて遜色がないとか、グローバル感覚にも劣らないという古い表現が不必要な理由でもある。 それよりも私たちは、過去数日間の状況を次のように書くことができる。 「韓国出身のインディーロックバンドが素晴らしいアルバムを作ったし、良い反応を得ている。」

 

文 ソソンドク(音楽評論家)


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Japanese Breakfast
Japanese Breakfast - In Heaven (OFFICIAL VIDEO) - YouTube

Jay som
Jay Som Everybody Works [FULL ALBUM STREAM] - YouTube

Little Dragon
Little Dragon - Mirror - YouTube

 

今回の「23」アルバムは韓国語・英語(Burning youth・Jesus lived in a motel room・Simon)・中国語(Wanli 万里)の3ヶ国語で書かれていますが、オヒョクは中国の帰国子女なんですよね。
Hyukohの「23」の少し前にオヒョクも参加したIUの「Pallet」がリリースされまして、その時に思ったのがTwitterでも少しつぶやきましたがオヒョクもIUも同じ93lineで年齢をそのまま曲やアルバムのタイトルにしている(IUは数え年でHyukohは満年齢ですが)というのが、イコール等身大の彼ら自身がコンセプトだからかな、という事でした。だからこそ同世代だけでなく、その年齢を通ってきた大人も共感できる部分があるのかもなあと。

 

「Win-Ing Win-Ing」が人気が出た時に歌詞に「5放世代」と言われる自分達を重ねた若者が多かったそうですが、今ちょうど頂点で人気があるアイドルであるEXOや防弾少年団も概ねHyukohと同世代なわけで、「セルフプロデュース」が増えている今日この頃のアイドルが作品として若い同世代に向けて成長を見せながらも何かリアルなメッセージを込めたい時にこれらの同世代のアーティスト(IUは一応アイドルですし)ヒントになる部分もあるのかなと少し思いました。彼らがタイトルに年齢をつけているように、年が増えたり売れてお金を稼ぐようになれば彼ら自身はもちろん彼らを取り巻く状況も変わっていきますし、そもそもの出自に何かタフなこと(わかりやすい事だと実家が貧乏だったとか)が特にない場合、今現在お金を稼げている身分で歌って果たして「リアリティ」がある内容なのかどうかとか。今その時の彼らの状況の「リアル」が本当に反映されているのか?「大人から見た若者像」に陥っていないか?というのは、なまじクリエイティビティの部分にアイドル本人が関わる事が多くなった時代において事務所の大人がよくよく気をつけた方がいい点なのかもしれないなと思いました。

【ファーストメディア訳】アイドル話⑥ ボーイズグループのリーダー vs ガールズグループのリーダー

【ファーストメディア訳】アイドル話⑥ ボーイズグループのリーダーvsガールズグループのリーダー

 

2017.4.28 17:48 パクヒア

 

アイドル話
韓国にはすでに数百人にのぼるアイドルがいる。 全体人口数に比べるといくらもない数字だが、社会的に彼らが占める割合は様々な面で少なくない状況だ。そして大多数の人々は気楽に軽い気持ちで彼らを消費するが、見えない裏には気を使っている色々な話が見え隠れしている。 そこでアイドルたちが成功の軌道に進入するためどのような熾烈な努力を傾けていて、その過程でいかなる心理的苦痛を経験しているのか、また、どのような悩みをするのかなど、関係者らの言葉と素朴な経験を借りて何度か記録を残してみようと思う。

 

http://www.thefirstmedia.net/news/articleView.html?idxno=34412


先日、ある音源プラットフォームのマガジンにボーイズグループリーダーとガールズグループのリーダーたちを集めて紹介しました。 あまり重くないレベルで記事を書いた二本の企画でした。 軽くアイドルグループリーダーたちを紹介するという思いで始め、一本にまとめて書くの惜しいと思って便宜上、ボーイズグループとガールズグループに分けて進めました。

 

ところでリーダーのリストをずっと整理していた時にかなりの戸惑いを感じました。 ボーイズグループの場合にははっきりと記憶に残るリーダーたちが多かったですが、ガールズグループの場合にはリーダーが誰なのかあまりはっきりしないグループが多かったのです。 同じ文脈からボーイズグループと比べると、ガールズグループのリーダーたちの活躍や特徴を集めにくいという点も意外な難関でした。 もどかしくなった私は他の関係者の方々に困難を吐露しましたが、私と似たような困難を感じた方たちがかなりいました。 今更その理由を探したかったのです。


#年齢より実力を中心に、変わるリーダーの基準

 

アイドルグループにおいて、リーダーとはどんな存在でしょうか。 通常アイドルグループのリーダーはマネージャーと一番近くで疎通し、チームのメンバーを集める役割をします。 練習時間をはじめ他のスケジュールを一緒に面倒を見ることはもちろん、体調が良くないか、実力が伸び悩んでいるメンバーがいれば実務担当者たちとの連結の輪になってくれたりします。

 

所属会社と話し合いをしなければならない状況では先頭に立ってメンバーたちの考えを伝えたり、逆に会社の立場を聞いてメンバーたちに伝える役割をする中間者的立場にいます。 しかし、グループに問題が生じたときは表立って辛い目にあう場合も多いです。 このため、リーダーを務めるメンバーの中には激しいストレスに悩まされる人々も結構います。

 

個性の強い10代半ば~20代のメンバーの間で中庸の位置を取るのが容易ではないだけに、会社とのつながりという点のために責任感が強い人ほど「誰とも問題を起こさずによくしなければならない」という負担を深刻に感じるのでしょう。 その代わりに、自分の実力やリーダーシップが優れているという点が大衆に知られれば更に素敵で責任感のあるキャラクターとしてアピールできる長所もあります。 長所と短所が明確な職務です。

 

だとすると、リーダーは誰が引き受けているのか気になります。 2000年代序盤まではチームを率いるリーダーは通常、一番年上のメンバーが担当していました。 過去には「リーダー=長兄」という公式が当たり前だったので、「このグループのリーダーは誰ですか」という質問は「一番年上のメンバーは誰ですか」という質問と同じことに他なりませんでした。 同い年が多い場合、誕生日が少しでも早いメンバーが一般的にリーダーの肩書きをつけました。 性別と関係なく大多数がそのような計算の下で作られていたために、当時のアイドルグループを記憶する人たちは依然として「リーダーというのはそのまま一番年上の人が務めることじゃないですか?」とお話される事も少なくありません。 また、このようにリーダーを決める傾向もまだ残っていたりもしています。

 

97年にデビューしたSechskiesのリーダーは最も年上(78年生)のウン・ジウォンです。

 

しかし、2000年代後半からは少しずつ変わりました。 年よりはグループ全体をプロデュースすることができる能力を持った人物たちにリーダーの座を与え始めました。 つまり、現在頭角を現しているグループのリーダーたちの中には「便宜上」選択されたというよりは、会社側が明確な意図のもとに彼らをリーダーの地位に就かせたという気がする人が多いです。約10年余り続いてきた最高齢者リーダー・システムが徐々に変わり今に達したという事実は、アイドルグループのマーケティング・ポイントが変わってきているという事実を暗示します。

 

#音楽、ダンスなど「実力」が注目される男のリーダーたち

 

過去に比べて「実力が優れている」と評価されるメンバーがリーダーを務めるケースが増加しましたが、その中にはSEVENTEENNCTのように二つが混在する独特な事例もあります。 まず音楽の実力で頭角を現わしている事例です。
(実際彼らの実力が優れているか否かに対する一人一人の評価はさておきましょう)

 

2006年デビュー、BIGBANGリーダーG-DRAGON(1988年生)–長兄T.O.P(1987年生)

 

2011年デビューBlock.B リーダー、ZICO(1992年生)–長兄テイル(1990年9月生)

 

2013年デビュー防弾少年団リーダーラップモンスター(1994年生)–長兄JIN(1992年生)

 

2015年デビューSEVENTEEN 総括リーダーエスクプス(1995年生)/ボーカルチームリーダーウジ(1996年生)-長兄エスクプス

 

該当するグループリーダーたちは優れたリーダーシップを持っているという点よりも実力があるという点で先に注目されました。 これらのグループを説明する重要なキーワードの一つとして、ヒップホップという音楽ジャンルをあげられます。

 

ヒップホップは作詞、作曲を含めてセルフプロデュース能力を非常に重要な要素として挙げているジャンルです。 海外で一度ヒップホップが大きく流行していた時期が過ぎ、BIGBANGはその流れを韓国アイドルシーンに持ってきて本格的に「ヒップホップアイドル」という単語を誕生させました。 BIGBANGを始め、似たような流れが続きました。 Block.Bと防弾少年団SEVENTEENまでセルフプロデュースが可能という点を最も大きな長所の一つに掲げました。 まさにこの「セルフプロデュース」の中心にリーダーたちがいます。 グループを代表する音楽的な特色を確立することに最も貢献したと認められるのが彼らです。
「Block.Bのリーダー」ZICOはMnetヒップホップサバイバル「SHOW ME THE MONEY」の最年少審査委員として参加したりしました。

 

音楽的に才能を持ったメンバーをリーダーにする傾向はヒップホップというジャンルとはかけ離れたチームでも表示されます。 2011年にデビューしたB1A4のリーダーはジニョンです。 ジニョンは1991年11月生まれです。 グループ内の同い年のメンバーには、6月生のシヌがいます。 厳密に言えば、シヌが長兄であるわけです。 デビューの頃からジニョンがB1A4タイトル曲を書いてアルバムプロデュースに積極的に関与するなど、音楽的に主な役割を務めてきました。

 

一方、特殊な例では2016年にデビューしたNCTがあります。 NCTは様々なユニットでその時その時違った形になるグループであり、こうしたグループの特性上、過去-現在の形をすべて背負っています。 NCT 127のリーダーは、1994年生の長兄のテイルの代わりに1995年生のテヨンが務めています。 テヨンはグループパフォーマンスを率いるセンターメンバーです。 一方NCT DREAMの場合、未成年者だけで構成されたグループという点を考慮して最も年長のマークがリーダーの役割をしています。 DREAMでリーダーを務めているマークはNCT 127では一番年下のラインに属します。 毎回ユニットグループが異なるNCTだけの特性が反映された姿です。

 

#依然として「最年長」中心のガールズグループリーダー

 

ガールズグループは異なります。 このような変化はあまり見られません。 依然として「最年長」がリーダーを務めるケースが大半です。 他の条件でリーダーを選んだ事例が、むしろ特異な事例に属します。 TWICEがそうです。 リーダーのジヒョは1997年生まれで、1995年生のナヨンより2歳若いです。 しかし、2014年にデビューしたREDVELVET(2014年デビュー〜リーダー アイリーン)からGFRIEND(2015年デビュー〜リーダー ソウォン)、OH MY GIRL(2015年デビュー〜リーダー ヒョジョン)、gugudan(2016年デビュー〜リーダー ハナ)、PRISTIN(2017年デビュー〜リーダーナヨン)など、最近に頭角を現している大多数のグループリーダーの座は、依然として最も年長のメンバーが預かっています。 このようにはっきりと対照される傾向を見せているというのが驚くほどです。 このはっきりした違いの中に隠れた意味は何でしょうか。

 

実際、私はボーイズグループリーダーの記事を書くのはとても簡単に文章が出てきました。 むしろ制限された分量に誰を含める必要があるかが悩みになるくらいでした。 とてもたくさんのリーダーたちが音楽的な部分で、あるいは演技や芸能などにわたって目立ったエンターテイメント能力の力量を表出していました。 悩んだ末に▲比較的最近アルバム、シングルなどの活動経歴がある▲自分が作詞・作曲したり、プロデュースを担当した曲がある▲音楽マガジンの特性を考慮してソロの曲がある場合に限定しました。

 

しかし、ガールズグループのリーダーたちを紹介するために資料を集めたときには、この基準を満たすことができるケースを探すのが大変でした。 音源プラットフォームに掲載されるだけに、最大限ルックスへの称賛を排除して歌手として持つ長所を浮き彫りにしようとしましたが、容易ではありませんでした。 良いボーカリストとして知られている場合はしばしばありましたが...その他に音楽的な領域で頭角を見せたメンバー達はむしろリーダーではない場合がもっと多かったのです。

 

こうなると、彼女たちの役割が何か考えてしまうようになります。 「同じリーダーなのに、何が違うのか?」

 

韓国社会において「最年長」とはどんな存在なのか。 ここから考えてみる必要があります。 彼女たちは「長兄」とも異なります。 ほとんど「母親」代わりをしたり、性別を問わず、後輩たちのために多くのことを放棄しなければならない存在と見なされてきました。 それならば、ガールズグループでリーダーを務めているメンバーたちに期待される役割もこのような認識の枠組みから抜け出せていないのではないかと思います。

 

「母」、つまり誰かを見守ることだけが最高の美徳とされる母性神話の影。そこからいまだに抜け出せないような姿があちこちで観察することができます。 チームの外ではソロ音源を出したり演技に挑戦したりするが、グループでのリアリティー番組を数本見ると、彼女たちがグループ内でどのような役割を引き受けているのか簡単に分かるようになります。 彼女達はグループ内に限っては「優しいけど冷静なママ」「子供たちの言葉に固まる母」「少女のような母」のような定型化されたキャラクターで描かれています。

 

「今は年齢が重要じゃない。実力だよ」
アイドルシーンを問わず、年功序列を重視した「旧時代的流れ」を卒業することは韓国社会の弊害を無くす方法の一つとして言及されたりします。 しかし、アイドル産業の中ではそのような変化が依然としてボーイズグループにのみ可能なストーリーだと思います。 実力を優先する最新式のリーダー・システムの下で、ボーイズグループのリーダーたちは更に輝く存在になりました。 彼らは優れた能力でグループメンバーたちにインスピレーションを与え、最前線で騎手となって戦う姿を見せてくれます。 どっしりとして、素敵ですよね。 しかし、ガールズグループのシステムは依然として、あの時、あの時代の過去の時間に滞在しています。

 

#アイドルグループ、「家族ファンタジー」の延長

 

一つ面白い点は、ボーイズグループファンタジーでも依然として「家族の役割論」が消費される場合がかなり多いということです。 多数のリーダーたちは、ほかのメンバーやまたはファンたちによって、「強いカリスマ性でメンバーたちをうまく治めることができる父親像」か逆に「情は厚いが厳しい母親像」として描写されたりします。 あるいはグループ内で「父親のような役割」を遂行するリーダーを「母のような」メンバーが支えるようにメンバー同士の関係性が作られたりしますね。 「父と母のような面をすべて備えた」リーダーひとりがグループにカリスマを持たせていく姿が売り物になったりします。

 

長所は多いほどいいです。 すべての長所を兼ね備えているのはずいぶんと素敵なことです。 しかし、その「枠」の根拠が「父」と「母」の固定された役割論から出発しているとすれば...賞賛を少しためらうようになりますね。

 

韓国のアイドルグループが性別によってどのポイントを浮かび上がらせ、消費者を攻略するのか知ることができる端的な例が見えます。 ボーイズグループのリーダーがどんな役割をすべきか、ガールズグループリーダーがどんな役割をしなければならないのか明確に分離されているようです。 こうなってしまうと、すべてのアイドルグループリーダーが「長兄」「最年長」の方がましなようですね。 ガールズグループのリーダーたちが少々悔しいのではないかと思うからです。


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文中に出てくるリーダーに関する記事ですが、先日訳したmelonミュージックマガジンの「リーダー一斉表示」の記事の事だと思われます。

 

 

 

nenuphar.hatenablog.com

 

この記事を読んで思ったのが、果たしてセルフプロデュースがまだ盛んではないガールズグループに「リーダー」というものは必要なのか?という事です。これは完全に自分の体験からだけにしか基づかない私見ですが、女性だけの集団においてはひとりの「リーダー」を決めるよりは、例えばそれぞれの係のような担当を決めて責任をある程度分散させた方が円滑に行く場合が多いのではないかなと思ったのです。melonの記事では少女時代のテヨンがリーダーとしてあげられてましたが、少女時代には今は厳密にはリーダーがいないそうなので、結局グループができたての時はともかくある程度グループが長く続いて人間関係が出来上がっているグループの場合は、自然に役割分担もできているでしょうしリーダーがいてもいなくても同じという事なのではないかと。それでも便宜的にポジションとしてリーダーを決めるとしたらどうしても年長者という事になるだけじゃないかなとも思いました。文化的な差異はあれど、こういう個人的な人間関係に関してはそれほど大きい違いは実際はないんじゃないかなと思うのです。何か文化的な違いがあるとすれば、アイドル本人よりもそれを見る大衆の視線のではないのかなあと。

 

実際文中でもある通り、自作曲活動が増えているボーイズグループの場合はBIGBANGを筆頭に年齢に関係なく音楽的にグループを引っ張っていける人がリーダーになる傾向がありますけど(YGは全グループこのスタイルでWINNERに至ってはマンネラインがリーダーという)SEVENTEENはチーム別リーダーは年功序列じゃないけど全体リーダーは1番年長というのがわかりやすい感じです。

 

2NE1はYGの男子グループと同じく年齢に関係なくCLがリーダーでしたが、BLACKPINKはリーダーを最初から決めていないグループとの事なので、これからはリーダー不在グループも増えるかもと思ったり。最近はガールズグループの規模も大きくなっていっているので、人数も関係あるかもしれませんけどね。