サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【質問箱】WINNERの曲のヒットと音楽性について

 

WINNERの新曲が解禁されましたが、泡沫さんはどのようにお聴きになりましたか?
個人的な感想ですが、前作MILLIONSからギターサウンドの割合が大きく、Really Really〜Everyday時期の楽曲よりはsentimental以前のWINNERサウンドに寄りつつある印象を受けました。こういったサウンドは今のK-POPシーンの流行りからは遠いイメージですが、チャートの成績を見ると世間的なウケは悪くないのでしょうか…?
泡沫さんの楽曲に対する率直な感想や、今回のWINNERのような「王道」を外れたジャンルへの(K-POPシーン上での)世間の反応に対して何かご意見あればお聞かせいただきたいです。

https://odaibako.net/detail/request/a0b96cb4c9e34a99be4e5ba4b87904d6

 

感想は前のツイートをご参照ください。

https://twitter.com/djutakata/status/1129390545560674305?s=21

WINNERの音楽について真面目に考えた事がなかったなと思いまして、この機会に思いついた事をつらつら書いてみたところかなり長くなってしまったので、こちらで回答させて頂きますね。

(ブログに書けばいいかと決めたので更に長くなりました)

 

KPOPという「アイドル音楽」の範囲だけでいえばEDMに限らず「ダンスミュージック」というのが常に王道トレンドとしてあるのは確かだと思うんですが、音源チャート上位に入るアイドル音楽ジャンル以外の音楽を見ると必ずしもダンスミュージックだけが優勢ではないと思います。例えば今1ヶ月以上チャート1〜3位にいるJannabiはバンドサウンドですし(韓国のバンド界隈だけを見ればそこはそこで流行りとかメジャー受けしやすそうなテイストというのもあるんですが)パクヒョシンもバラード系の歌手です。つまりKPOPのファンが好むような王道・トレンド=アイドルソングの王道や流行とはまた別に大衆が心地いいと感じる音楽というのは別にあるという事でしょう。「音源チャート」というのはアイドルファンがなんとか頑張って回数を回してチャートを荒らそうと頑張る(?)場所ではありますが、勿論それ以外のリスナーも多い場所でもあります。

 

WINNERの曲の特異的な所は、KPOP=アイドルソング界隈のトレンドジャンルをやるにしても、アプローチの仕方がいわゆる「KPOPアイドル」とは少し異なる点ではないかと思っています。どEDMだったREALLY REALLYやEVERYD4Yにしても、KPOP=アイドルソングの中でここまでミニマルなアプローチのEDMのタイトル曲を出したグループはここ数年ではほとんどいなかったんじゃないかと思います。それでいてデビュー曲から音源チャートの成績は良く、デビュー曲のEMPTYは下半期リリースされたにも関わらず男性アイドルグループでは2014の年間チャートで最も高い順位でしたし(作曲したのはikonのB.I.ですが、YG内制作ではあり)過去最も成績が良くなかったとされているSENTIMENTALでも年間トップ100には入っていました(2016年に音源年間トップ100に入った男性アイドルはBlock.b・EXO・防弾少年団・WINNERのみ)。

 

「KPOPのEDM」って基本的に「メンバーがダンスするためのダンスミュージック」というのが多いと思うんですが、WINNERのEDM的アプローチは「リスナーが踊るためのダンスミュージック」だと感じるんですよね。その為に諸々くどくなりすぎないようにギリギリ色々な音の装飾的な要素をそぎ落としているのではないかと感じます。パフォーマンス自体も歌詞やコンセプトの世界観を表現するとかダンスそのものを見せるというより、楽曲そのもののフィーリングやバイブスを表現して視覚的にも体感させるという事に重きが置かれているように感じます。WINNERに限らずこれはわりとYG全般に感じる哲学(?)じゃないかと思っていて、曲のジャンルやBPMに関係なく音楽に合わせて自然と体を動かしたくなる事が多いです。そこが他の事務所の音楽的なアプローチとちょっと違うところで、海外のKPOPファンがYGの音楽に対して本来の意味でのBOPと表現する事も多い理由かもしれません。お客さんが控えめで有名な日本ですら、ライブでお客さんがいちばん踊ってる事務所じゃないかと感じます。加えて、タイトル曲の製作にメインで参加しているスンユンがギターを弾く人というのも関係あるのではないかと思います。EDM要素の強いBOPソングでありながら同時にメロディーラインでは生楽器のような感性があるというのは、バンド系のKPOPアイドルに近い楽曲的アプローチかもしれません。防弾少年団のBOY WITH LOVEは楽曲のアレンジやサビ構成の点では2017以降のWINNERの路線と少し近いものを感じますが、こちらはやはりKPOPグループとしてダンスパフォーマンスをメインに考えた今のKPOPの王道的アプローチと言えるのではないかと思いますので、RRやLMLM辺りと比較して聴いてみると面白いかもしれないです。

 

こういうアプローチは、メンバーそのものを最もアピールしなければいけないKPOP=アイドル業界においては下手すると楽曲にメンバーが埋没してしまう可能性もあるかなり難しいやり方のようにも思います。しかしWINNERはメンバーの声質にそれぞれかなり個性があって、その声質自体が装飾の役割も果たせるからこそ「アイドルソング」としても成立しているんじゃないかと思います。「EVERYD4Y」なんかは歌のうまさとかではなく、まずかなり独特な個性がないとカバーするのは難しそうです。もともと少人数というのもあるでしょうが、どのような曲でも誰がどこのパートを歌っているのかはっきりとわかるくらい声の個性が際立っているグループだからこそ、各メンバーの存在を際立たせるためのアレンジやダンスブレイクのためのドラマティックな転調、サビやイントロで派手なフックをつけるというような「お約束」からはある意味自由なのではないでしょうか。先程「バンド系に近いアプローチなのでは」と言いましたが、WINNERの場合はそれぞれの声が担当楽器の役割を果たしているという事かもしれません。だから元々デビューアルバムのような楽器を使うロックテイストだったりアコースティックな楽曲とは相性がいいと思いますが、その長所をトレンディなダンスミュージックジャンルでも発揮できるような曲作りが出来るという事を見せたのがREALLY REALLY以降からEVERYD4YまでのWINNERで、ヒットしたトレンドのジャンルに本来の自分たちが得意なジャンルを上手く混ぜる事で、アーティストとして整合性がとれた新しいジャンルの楽曲も出出来るという事を見せたのがMILLIONS以降のWINNERという事なんだと思います。MILLIONSやAH YEAHのような曲が受け入れられているという事は、逆に言えば流行りのジャンルだからというだけでウケているわけではないという事でもあるのでしょう。

 

ルックスや体型に関係なくただプレーンな服を着ているだけで本人の良さが際立っておしゃれに見える人というのがいると思うのですが、よく見ると着てる服は全く飾りがないけどサイジングや裾の長さなどはその人に合うように細かいディテールこだわって調整していたり、シルエットは今風にパターンが研究されていて、袖や裾のまくり方ボタンの留め方などにはこだわっていたりしますよね。結果的に本人のキャラクターが一番のアクセサリーとして全体で見ると好感度が高く親しみやすいという、プレーンな白いシャツとデニムみたいなものなのかも。一般的な人気KPOPアイドルの楽曲やパフォーマンスがハレの日の特別なご馳走だったりとっておきの素敵なデザート、SNS映えする非日常な楽しいスイーツだとするなら、WINNERの音楽や存在は「丁寧なくらしのおいしい毎日のごはん」の方が近いのかもしれません。

 

しかしそれも、EP全体の曲や過去楽曲を見ると「自分たちが世間から何を求められているのか」という事をよく考えた上で作っているものなのではないかとも思います。韓国でもアイドル評論家やアイドルファン以外の音楽愛好家から高い評価を受けやすい楽曲やコンセプトというのはあるんですが、そういう場所で高く評価されるようなポイントをあえて入れるというようなやり方とはほとんど正反対で、特定のメンバーが歌のうまさやラップの技巧を誇示するような場面もなく(ファンの中にはファンであるがゆえにそれを惜しむ人もいるかもしれませんが)、通が好みそうな楽曲ジャンルを無理に取り入れたりする事もなく、他ジャンルのトレンドを入れる事にも躊躇がない。リスナーである一般層が聴いて心地良いであろうメロディや、メッセージというほどでもないし理想的すぎたりドラマティックではないけど、ちょうど大学生くらいの「普通の若者」の日常に沿った大袈裟すぎない等身大の歌詞という、あくまでも生活に寄り添う存在を目指しているように思います。そこの部分はアーティスト的であると同時にアイドル的なスタンスでもあり、ちょっと特殊な立ち位置かもしれません。彼らのイメージ自体はYGはもちろんKPOP業界のなかでもかなりクリーンな方ではないかと思いますが、同時に昔からTVでの露出も多い親しみやすさもあるようで、そのグループ自体のイメージと発表する楽曲の間にギャップがないからこそヒットしているという部分もあると思います。ちょうど今5月でシーズンですが、最近の韓国の大学祭は人気アイドルやアーティストをライブゲストに呼ぶ事が多く、WINNERは去年今年と男性アイドルの中ではかなりの多くの学園祭に呼ばれていました。

 

要するに「曲のトレンドやジャンルとは関係なく、今のWINNERがやるからこそヒットする曲もある」という事だと思いますが、これは韓国でアイドルグループがよく言われる「(ファンドムが大きいのだから)○○がやれば童謡でもヒットする」という言葉とも全く異なる意味です。MILLIONSの歌詞を色々な他のアイドルのオタクが引用して自分たちの推しへの愛情を表現するのがインターネットミーム化した時期がありましたが、これはファンドム闘争が日常的な男子アイドル界隈ではレアな事だろうと思いますし、WINNERのコアファンドムは音盤売上などから見ると中堅クラスだと思いますが、それを上回る一般層と彼らのファン以外のアイドルファン層からの大きな音楽的な信頼があるという事だと思います。要はファンが期待する事と同時に自分たちの世間的なイメージや所属事務所が持たれている音楽面での信頼性もよく理解していて、そこから逸脱しない創作活動が出来ているという事なのではないでしょうか。現在のWINNERのように自分たちの音楽的なスタイルを確立できて、なおかつそれがある程度世間的に認知され求められているグループであれば、コアファンドムの規模が強大でなくてもトレンドには関係なく楽曲のヒットは可能という事なんじゃないかと思います。

 

【お知らせ】ミュージックマガジン増刊「KPOP GIRLS」+Real Sound執筆記事

続けてのお知らせになりますが、ミュージックマガジン増刊「KPOP GIRLS」に寄稿いたしました。

K-POP Girls

K-POP Girls

 


「楽曲制作の形からみたK−POPの現在」という記事です。今時のKPOPの音楽制作スタイルいろいろについてまとめた感じの内容ですが、コンペの一言を入れるの忘れつつも脇坂さんのインタビューのサブテキスト的な感じで読んでいただいたら良いのではないかと思いました。
こういう内容で男性グループのムックも出たら面白いのではないかと思いましたが、まあ中々...なんですかね。ミュージックマガジンさんは前のKPOPブーム(?)の時も女子に焦点をあてた特集号を出してましたし、そういう意味で合わせて読むと女子Kドル音楽の定点観察みたいなものができるかもと思いました。

 

以下はReal Soundで書かせて頂いた記事の紹介です。

 

「PENTAGON、NCT、THE BOYZ、Stray Kids…2019年日本でも注目のK-POPボーイズグループ」


主に2019年に日本活動が活発になりそうな若手ボーイズグループについて書きました。メインはPENTAGON・NCT・Stray Kids・The Boyzのあたりです。

 

BTS、コンセプト別で見せた日本初の単独展示会 『24/7=Serendipity (오,늘)』を振り返る」

 

昨年末に池袋サンシャインでやった防弾少年団の展示会のレポート・紹介記事です。
普通に見に行った後に記事の話が来たので写真のクオリティが「普通に展示見に行った人の撮ったやつ」ですが。書籍にほぼ全て(日本の展示に入ってなかったものも)入ってるので、行けなかったけど見たかったなという方はあれを購入したらいいんじゃないかと思います。


「TWICE、Red Velvetらもカバー 『Baby Shark(サメの家族)』」世界的ヒットの背景」

 

YouTubeで再生回数20億回超という、KPOPなんぼのもんじゃいという記録を出している「サメの家族」についての記事です。ビルボードHOTチャートでも32位に入っていた。20億超というのは英語バージョンの動画で、韓国語バージョンの方は7000万回台ですので、「英語圏の童謡を韓国企業が編曲したバージョンのうちで、英語バージョンがバイラルヒット」という中々ややこしい状況ではあります。
本記事には書けなかったんですが、韓国で選挙の時に某政党がこの曲をPRに使ってピンクフォンから無断で政治的な事に使われるのはちょっと...という裁判を起こしたところ、その政党から逆に「うちが使っているのは原曲をピンクフォンのバージョンより先にほかのアメリカ人アーティストが編曲したバージョンで、その人から許可も得ている」と返されてしまい、逆にそのアメリカ人作曲家から剽窃だと訴えられて係争中らしいです。

 

ソニーミュージック×JYP、「Nizi Project」始動 国内8都市&LA、ハワイでオーディション開催」

 

ソニーとJYPの合同プロジェクト記者会見のレポート記事です。こちらはすでに動画が上がってますので、是非パクジニョン氏の流暢な日本語(今現在どの所属韓国人アーティストよりうまいかもしれない)と謎の演出を是非。ソニーの担当の方は乃木坂の方でしたっけ。

 

余談ですが、会見場に入る時名刺を持ってなかったので芳名帳に筆ペンで名前を書いたんですけど、あの時ほどもっとちゃんとした(?)HNつければよかったね...と思ったことはなかったです。
(懲りてこの後名刺を作った)


「Cherry Bullet、“TWICEの妹”ITZY、“BTSの弟”TXT…相次ぐK-POP新グループデビューの傾向」

 

中堅以上の事務所の新人についての記事です。ざっとメンバー紹介など入っていて5分でわかるKPOP新人グループ的な。

 

「TWICE、NCT、IZ*ONE、公園少女……K-POPグループで活躍する日本人メンバーの変遷を追う」

 

KPOPグループにおける日本人メンバーの歴史と現在という感じの記事です。実際日本人のメンバーって韓国で結構人気あるみたいですね。


「TXTが体現する、“K-POPのトレンド”とBTSに通ずる“BigHitらしさ” デビュー作から考える」

 

防弾少年団の後輩グループTXT(トゥモローバイトゥゲザー長)についての記事です。やはりBigHitのキモは楽曲そのものというより歌詞の世界観なのかもしれないと改めて思いました。平たく言えば韓国のライトBLとかラノベっぽい感じ。
以前askでBigHitの特徴をきかれたときにちょっとふざけて「パンPDの少年共和国」と答えたのですが、結果あながちでも...(?)

【お知らせ】Real Soundで色々書きました(2018.11月末〜12月まで)

原稿書きましたお知らせをここの所忘れていたのですが、自分への備忘録として今さらですがまとめておきます。

(こちらではとりあえず2018年内までの記事まとめです)


BTS(防弾少年団)ツアードキュメンタリー映画が映し出した、グループにおけるステージの重要性」

 

防弾少年団のWINGSツアードキュメンタリー「Burn The Stage」劇場公開版「The Movie」についての記事です。先に公開されていたYouTube RED版との比較などもあります。自分が見た当時のRED版には日本語字幕がついてなかったように思いますが(うろ覚え)今はついてるのかな?

 

BTS(防弾少年団)、世界的ヒットの理由とブームの行方 K-POPライター4名が語り合う」

 

「IZ*ONE、NCT、公園少女…2019年は国境越えたグループがさらに活躍? K-POPライターが予想」

 

Real SoundでKPOP関連の記事を書かれているまつもとたくお氏、桑畑優香氏、西門香央里氏と2018まとめと2019の展望について対談させて頂いた記事です。途中でレコーダーの電池が切れるほど(...)の長さでしかも絶対表に出せないような発言もたくさんあったと記憶していますが、編集さんがまとめて下さいました。大変だったのではないかと思います...。


「TWICE公式ゲームアプリ世界初リリース! 『TWICE -GO! GO! Fightin’』をさっそく遊んでみた」


こちらは音楽ではなくIT関連のTec部門からの依頼で書いたTWICEの公式ゲームアプリについての記事です。レポート形式にしたのでいつもとはちょっと違う感じになりました。このゲーム基本はパズルゲームなのと、ストーリー的にも男女関係なく楽しいと思うので、ちょっとでもTWICE好きなんだよな〜っていう方にはおすすめだと思います。まだ途中までしかやってませんが、女子目線でも不快になるような表現はなかった(少なくとも自分がやったところまでは)し女子校みたいで楽しかったです。男子主人公でやっても恋愛要素は露骨にはない(感じ方は色々だと思いますが笑)ですし、仲間って感じで楽しめました。


「DJ泡沫が選ぶ、2018年K-POP年間ベスト10 ジョンヒョン、iKON、BTS…韓国音楽業界振り返る」


・ジョンヒョン『Poet | Artist』

・iKON『Return』

NCT『2018Emphathy』

・PENTAGON『Positive』

・(G)I-DLE『I am』

BTS(防弾少年団)『Love Yourself:轉Tear』

・Shaun『Take』

・BLACKPINK『Square Up』

MONSTA X『Are You There?』

・IZ*ONE『Color*Iz』


どういう視点でも良いので...という事で自分なりに「2018を象徴するアルバム」(楽曲ではなくアルバムという指定でした)を選びました。楽曲的な自分の好みとはほとんど関係がないチョイスですが、逆にバラエティのある並びになったかな?と思います。好みで選ぶと自分の場合似たようなものに偏りがちになりそうでした。

 

2018年末からRS以外でも少しづつお声がけ頂くようになりまして、逆にブログに記事訳や文章をあげる時間があまりとれなくなってきてしまいました。文章に関しては元々少なかったですが笑

(韓国メディアの記事自体は、一応読んではいるんですけど)

現在進行形の案件もありまして、自分なりにペースの折り合いがつけば、月2回くらいは更新できたらいいんですけどね〜

まああと、昨年後半は色々思うところもあり、これは面白いのではとか、自分が読んでなるほどと思う部分で紹介したいような記事が以前ほどはなかった(見つけられなかった)というのも正直なところです。


とりあえず2018のチャートまとめと日本語楽曲大賞については書きかけなので春のうちにはあげたいところです。

 

【京郷ニュース訳】「ウェクイ」「ホワイトウォッシング」...KPOPは「人種主義」の罠にはまったのか

【京郷ニュース訳】「ウェクイ」「ホワイトウォッシング」...KPOPは「人種主義」の罠にはまったのか


キム·ジヘ記者

2019.3.4

http://m.khan.co.kr/amp/view.html?art_id=201903041746001&sec_id=960100&__twitter_impression=true


今年1月、タイなど東南アジアKPOPのファンドムでグループBLACKPINKのタイ人メンバーのリサが人種差別を受けているという世論が起こった。 


「化粧をしたときはロシアのエルフみたいだったけど、化粧を落とすとタイ人の女性だね」

今年1月に国内ポータルサイトに掲載されたグループBLACKPINKのメンバーリサの記事写真に、このような匿名の書き込みが掲載された。 このコメントはタイを含む東南アジアKPOPのファンに翻訳された。 タイの放送や海外KPOPユーチューブチャンネルなどはこの書き込みを紹介し、リサがタイ人という理由で韓国で人種差別の被害を受けているという問題を提起し、憤った。海外ファンドムはツイッターで「リサを尊重せよ(#RespectLisa)」というハッシュタグキャンペーンを展開した。 以後、Eニュースなど海外のマスコミは先立ってグループMissAの中国人メンバーフェイ、英国人歌手シャナンなどの被害事例を取り上げ、韓国社会で外国人芸能人が経験する人種差別について新たに取り上げた。


防弾少年団のファン・ムンさん(24)の趣味はツイッターで他のファンが掲載した防弾少年団関連の掲示物を見て回る事だ。ところが、時々眉をひそめる。韓国のファンが防弾少年団の写真を白く明るく補正した事に対し、海外のファンが「ホワイトウォッシングをするな」という書き込みを残したり、むしろメンバーの顔を実物より黄色く見せた後「これがアジア人の肌色だ」と言うのを目撃する時だ。 「ホワイトウォッシング」とは、海外ファンがKPOPアイドルの肌を元より明るく補正する多数の国内ファンを人種主義的だと批判する時に使う言葉だ。 「何故有色人種としてのアイデンティティを否定し、白人の肌の色を追求するのか」という批判だ。 ムンさんは「海外ファンは伝統的に明るくて欠点のない肌を好む韓国の社会・文化的特性を理解できず、自分たちの基準で人種差別を論じている」と述べた。


■"人種主義"という暗礁に乗り上げる

KPOPの世界市場進出が日増しに活発になり、KPOPのファンドムだけでなくアイドルメンバーの構成員も「国際化」している。 昨年から今年までデビューしたアイドルグループ(ユニットを含む)を対象に調べた結果、40%に達する10グループが外国人メンバーを含んでいることが分かった。 こうした変化の中、KPOP消費文化をめぐる人種・国籍・文化的葛藤が次第に頻繁になっている。 人種的多様性に慣れていない韓国大衆と人種主義に対する敏感度の高い海外のファンドムが出会って、時々衝突をもたらすのだ。 その衝突の様相も単に「外国人卑下」と要約できないほど複雑になっている。


このような衝突を含蓄した単語がまさに「ウェクィ」だ。 「外国人のファン」と「ゴキブリ」を合成したこの単語は、国内のファンが海外ファンを指す蔑称だ。 最初はアイドルやファンドムに害悪を及ぼす過激な海外ファンを皮肉る言葉だったが、徐々に海外ファン全体に至る一般名詞に変貌した。 KPOPアイドルグループのファンであるイ・ミンジさん(29才・仮名)に「ウェクィ」という表現を使う理由を尋ねたところ、「公演のたびに芸能プロダクションが用意した海外ファン専用の座席を占領して密かに写真を撮るなど、『マナー違反』ばかりだし、正当な写真補正に対してホワイトウォッシングだと言って問題視する海外ファンを見ると腹が立つ」と話した。 一方、同じグループが好きなキム・ソンファさん(28才・仮名)は「最近ではウェクィは海外ファンに対する一般的な用語になり、自分を『ハンクィ』と呼ぶ国内ファンも出てきている」とし、ウェクィは差別や嫌悪的な意図を持った表現ではないと主張した。

 

昨年6月、米ニューヨーク・プルデンシャルセンターで開かれた"KCON2018"コンサートには2日間で約2万4000人余りが海外の韓流ファンが集まってフェスティバルを楽しんだ


海外ファンの見方は違う。 自分たちを「ウェクィ」と呼び、敵対感を持つ国内ファンたちが生まれる理由は、自分たちが「人種差別」問題を問題視しているためだと主張する。 グループ防弾少年団のファンであるインドネシア人アナヤ(18才・仮名)は「海外ファンが嫌悪の対象になるのは、ホワイトウォッシングやサセンファンなど韓国ファンドム文化で発生する問題について積極的に声を上げるからだ」と話した。 グループNCTファンのパキスタン人・レマ(23)も「アイドルメンバーやファンドムが人種差別的な行動をしたとき、『韓国の文化』と庇う韓国のファンが多い」とし「KPOPガールズグループのメンバーがインド人を侮辱する踊りを踊ったとき、韓国のファンが彼女を弁護する姿を見た」と話した。 彼は「多くの韓国人が人種主義に対する認識が不十分であるということは知っているが、弁明にはならない」と述べた。


専門家達は、一部で起こっているこのような国内外のファンドムの葛藤が、人種主義に対する感受性に欠けた韓国社会全体の問題と結びついていると指摘する。 アイドル専門のウェブジンIdologyのミミョウ編集長は「最近まで自分が朝鮮族や他文化出身であることを伏せるアイドルがいたり、異国的な容貌を持った芸能人に対して『東南アジアっぽい』という表現が通用したほど、韓国社会はまだ人種多様性に対する人権感受性が低い」とし、「写真を白く補正するのはホワイトウォッシングではなく極東アジアの自然な美的感覚だという国内ファンの主張は説得力があるが、先に韓国社会の人種主義的問題を経験した事がある海外ファンとしては懸念する部分だろう」と説明した。


また、「もちろん、KPOPの国際化により、国内外のファンドムともに人種主義イシューに対する敏感度がここ1~2年で急上昇したのは事実だ」と付け加えた。 実際、防弾少年団のファンダムARMYは海外ファンを「ウェクィ」の代わりに「ウェランドンイ」(海外ファン+愛しい人)と呼び彼らの活動に感謝の意を表し、海外ファンは国内ファンを「Kダイアモンド」と呼び、彼らの活動方式を学ぶ姿を見せるなど、国内外のファンダムが人種的・文化的偏見なく和合しようとする姿を見せた。


■"多様性のアイコン"となったK-POPの落とし穴

 

グループSEVENTEENが昨年5月、ソウル市江南区清潭洞のPLEDIS練習室で「スポーツ傾向」創刊13周年を記念してポーズを取っている。このうち4人のメンバーが外国国籍を所有している。 

 

このような努力にもかかわらず、専門家たちはKPOPの消費文化において人種主義問題が今のように引き続き突出すれば、KPOPの競争力低下につながると警告する。 特に最近、北米をはじめとする世界市場で防弾少年団などKPOPグループが「(人種的)少数者が成し遂げた快挙」「多様性のアイコン」として消費されていることを勘案すればなおさらだ。 ミミョウ編集長は「実際にKPOPグループの海外公演場に行ってみると、多数のファンが有色人種とセクシャルマイノリティであることが分かる。 だが、マイノリティに差別的なKPOP消費文化の一面を見れば、KPOP全体に対する失望につながるのでは」と述べた。


実際、グループSEVENTEENが好きな英国人アングラード・トーマス(16)さんは「SEVENTEENのメンバー・バーノンが他文化家庭出身という理由で差別を受けたということを聞いて、胸が痛んだ」「KPOPファンドムでもこうした人種差別行為が続けば、海外ファンは背を向けるしかない」と話した。 パキスタン人のレマも「KPOPが世界の主流にまで拡大するには、人種的・文化的多様性に対する敏感度を高めなければならない」と述べた。 先月26日、韓国国際文化交流振興院が発表した「2019海外韓流実態調査」によると、KPOPの好感を阻害する要素について、回答者の7.6%が「韓国歌手・関係者の不適切な言動」6.2%が「自国社会,や道徳的価値に反する内容が含まれている事」を挙げた。 一部の海外ファンは既にKPOPに対して国家・人種・文化的葛藤に起因する不便さを感じていたわけだ。


それならKPOPはどのようにして「多様性のアイコン」としての真価を発揮できるだろうか。 音楽評論家キム・ヨンデ氏は「アーティストの普段の発言や態度、ミュージックビデオや歌詞など音楽コンテンツにも気を使わなければならない部分が多くなった」と話す。 これは実際KPOPが産業的に世界に広がる過程で先立って是正してきた問題でもある。 取材の結果、国内の主要アイドル企画会社は海外公演に臨むたびに該当国の文化的タブーや政治的に敏感な話題などを予め収集し、情報を共有する程度のマニュアルを備えていることが確認された。 ある芸能企画会社の関係者は「海外公演ごとにアイドルメンバーは政治・社会・歴史的な観点での個人的な意見や発言を禁じられており、人種差別的・性差別的・障碍者卑下ともみられる発言などについて随時教育を行っている」と伝えた。


LOOΠAの最初のミニアルバムリパッケージの活動曲「Butterfly」のミュージックビデオにはヒジャブをつけて駆けぬける少女の姿が出てくる。 


単に「失言に気をつけよう」という対応を超えて、音楽コンテンツを通じて人種的多様性を積極的に追求しようとする試みもあった。 クリエイター側の立場でKPOPが包容できる多様性の限度を拡大しようとしたのだ。 2017年、グループB.A.Pは早くも6番目のシングルアルバムのタイトル曲「Wake Me Up」のミュージックビデオで、黒人・黄色人種・白人など多様な人種出演者が一堂に会する場面を演出したことがあり,先月19日にカムバックしたグループLOOΠAのミニ1集リパッケージ活動曲「Butterfly」には多様な人種が登場する。


■韓国人のいないKPOP?産業はすでに進んでいる

KPOPを消費する韓国の大衆文化が、依然として人種多様性の面で「停滞中」である中、産業としてのKPOP躍進してきたわけだ。 しかし、一部のKPOP産業従事者たちはすでにさらに遠い未来を描いている。 KPOPの拡散に障害になる国籍と人種の問題を最初から越えているのだ。 現地の人材と「KPOP制作ノウハウ」を結合して制作したアイドルで現地市場を攻略する、「韓国人のいないKPOP」に対する構想だ。 多様な衣装とビジュアル要素、メイクアップ、ミュージックビデオ、振り付けなどに対する総合芸術ソリューションとしてのKPOPだけを残し、韓国という国家的なアイデンティティを消してしまうのだ。


こうした「現地化アイドル」は既に一つずつ姿を現している。 今年1月にSMエンターテインメントは、韓国国籍のメンバーがいない中国・タイ人だけで構成されたグループ(訳注:ドイツ人やマカオ人のメンバーもいます)WayVを披露した。 JYPエンターテインメントも日本のソニーミュージックと共同で進める「Nijiプロジェクト」を通じ、今年7月に全て日本人で構成されたガールズグループデビューを計画している。 JYPは昨年、中国人6人で構成されたボーイグループBOYSTORYを中国市場に正式デビューさせた。 これらのグループは全てKPOPを標榜してはいないが、音楽や外観、構成など全ての面でKPOPの要素を備えている。


先月23日にはアジア7カ国出身の男女アイドルグループZ-GirlsとZ-Boysがソウル蚕室オリンピック競技場でデビューステージを行った。 小規模企画会社ゼニスメディアコンテンツのZ-POP Dream Projectの一環として出たものだ。 ゼニスメディアコンテンツのカン・ジュン代表は「KPOPを羨望するアジア人たちに夢と希望を与えるプロジェクト」とし、「各国からオーディションを経て選んだメンバーを韓国式トレーニング・プロデュースを通じてKPOPスターに似たアーティストに育て上げた」と説明した。


KPOPはすでに、人種と国家を超えた一つの産業モデルに変わりつつある。 専門家たちは「KPOPと韓国の関係は、これからバレエとロシアとの関係のように変わっていくことだろう。 韓国が"宗主国"になるが、KPOPを独占することはできないだろう(ミミョウ氏)」「これからはKPOPは国家に従属した産業ではなく、一種のスタイルなった」と話す。 KPOPはもはや「韓国に由来したポップスの文法」を意味する用語に変貌していくかもしれない。


現在まで、これらのグループのうちで従来のKPOPグループほど成功を収めたものはいない。 しかし、ミミョウ編集長は「KPOPというサブカルチャーの特性上、海外ファンの間では自国でも『KPOPスター』を輩出したいという熱望が非常に高いと聞いている」とし、「今後は『韓国人のいないKPOPグループ』の中から商業的に成功する事例が一つ二つは出てくるだろう」と述べた。 評論家キム・ヨンデ氏も「こうした形もKPOPのひとつのモデルとして定着するだろう」とし、「KPOPで重要なのは、韓国がどれだけ主導権を行使できるのかどうかになるだろう」と分析した。

 

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参考

 

ダ、ダイヤモンド...確かに何かと超硬そうではある(?)

いい話に関してはファンドム名をあえて出すけど、ネガティブな話に関しては極力所属ファンドム伏せているあたりに気づかいを感じる...


確かに韓国のファンの間で色々暗黙のルールというのがあって、独特の観覧マナーとか、どこでも写真撮っていいわけじゃなくて絶対にダメな所もあるのにどこでも撮っていいんでしょうというような勘違いは海外のファンの方が圧倒的に多いので、本国のファンがイラつくのはわからないでもないですが、それにしてもすごい呼び方だ。前も何回か書いておりますが(上記の参考記事)確かに韓国の文化を無視して色白を良いとするのを白人主義ってみなすのも、逆に差別という気がしますが。アジア人の肌が黄色いっていう認識自体が他の人種からの偏見で、実際にアジア人の当事者である日本や韓国や中国などでは自分たちの肌の色が黄色いとは思ってないのでは...象牙色とかアイボリーのイメージの方が強い気がする。結局、みんなどの人種も「自分と比べて」という比較でしか肌の色を語らないから、双方に認識の齟齬が出てくる気もしています。

国家的起因の不便さは日本のファンもなかなか強く感じる部分じゃないかとは思いますが(...)

しかし、日本のファンは韓国のファンにもそのほかの国のファンにも迎合出来ず、ビジネス関連の立ち位置的にも人種的にも微妙な存在だなあと思いました。そもそも海外ファンでひとくくりっていうのも乱暴すぎますけど。

 

「多様性のアイコン」という海外での認識も、国内ファンからしたら表層しか見てないのに勝手に貼られたレッテルとも言えるのかも。ハマった初期は海外の人から見たら多様性に富んでいるという認識でも、逆に深く知れば知るほどちょっと考えている様なものではなかったと思うようなケースもあると思いますし。表面的にはそういう仕掛けが多くしてある(ように見える)けど、個人的にはKPOPを通してLGBTQなどを語る時にその辺のねじれを感じる時はあります。人種についても、色々問題はまだあるにしろ、有色人種の外国人のハーフ(ダブル)のメンバーが複数いるLDHのような「アイドル」がメジャーなシーンで活躍していて、実際に広く人気のある日本の方が「多様性」を感じる部分もあります。

 

そもそも海外の(特に欧米の)ファンが「非人間的」と思わないような「自由」の上では今の「KPOPアイドル」という文化はほとんど成り立たないようなものだけど、自分たちの「アイドル文化」がほぼ成り立ってない文化圏でそこまで理解しているファンがどれだけいるのかどうか。自分たちが尊重していると思って消費しているものが、実際はどういう構造や犠牲のもとに成り立っている世界なのかをわかっているファンがどれだけいるのかという。「海外ファン」の言動を見るとその辺疑問符がつく事はあります。正直、「韓国ならではのローカライズ」要素が全くなくなってメジャーになったKPOPって果たして面白いのか...?とも思いますしね。楽曲やパフォーマンスだけがイコールKPOPを体現しているわけではないですし、自覚の有無はともかくむしろそういう部分以外(特有の人間関係の濃さとか)に惹かれているファンも多いのでは。

(差別的な要素を許容すべきという意味ではないです。ただやっぱりトップクラスのアイドル達は日常や人間生活においては他国の基準からしたら非人間的な生活だとは思うし、そこまでやってるからこそ鬼スケジュールでのコンテンツ供給量やダンスや歌の精度もあると思うので。ゆったり休んでると何か見せろといちばんうるさいのは、ウェブ越しにしか見られない海外ファンでもあるし...)


「取材の結果、国内の主要アイドル企画会社は海外公演に臨むたびに該当国の文化的タブーや政治的に敏感な話題などを予め収集し、情報を共有する程度のマニュアルを備えていることが確認された 」の部分は本当かな?みたいなツッコミは出ました。

しかし結論の「KPOPはいずれエンタメのスタイルのひとつとして人種関係なくなっていくのでは」というのはあり得ると思いました。例えば日本のマンガやアニメスタイルの画風やクリエイションが世界的に定着したみたいに、「日本の漫画みたいな画風だけどマンガではない」とか、「外国の人が描いた日本ぽいスタイルのマンガやアニメ」みたいな感じで。

(KPOPをすぐ二次元文化になぞらえる癖のあるブログ)

【genie mag】[歌謡探究生活] #14 - KPOPアイドル、海外フェスティバルにも?

【genie mag】[歌謡探究生活] #14 - KPOPアイドル、海外フェスティバルにも?

by ミミョウ(idology編集長)

http://mw.genie.co.kr/magazine/magazineView?ctid=3&mgz_seq=6152


KPOPアイドルが大衆音楽産業の一つの極端であるなら、もう一つの極端はほかならぬ大規模音楽フェスティバルだろう。 典型的なイメージといえば、大きな野外ステージと広い野原、泥、ひるがえる巨大なフラッグたち。フラッグを掲げる正確な理由は分からないが、経験者の言葉では「ただ気分がいいから」だという。 "全国のど自慢"の客席にも太極旗を持った人がよく見られるように、人は気分がノってくると何かを手を持って振りながら踊るのを楽しむ本能があるのではないかと思う。 アイドルコンサートのペンライトと似ていると勝手に考えてしまうことにしよう。 いずれにせよ、大型フェスティバルはこれまで人類が作り出した最も華やかな音楽現場だ。 ステージもミュージックの音もできるだけ大きく、そして最も人気の高いアーティストたちがわずか2~3日の間に数え切れないほど登場するのだから。 観客も何も憚ることがない。 有名なフェスがしばしば「n日間の楽園」と表現されるのも不思議なことではない。


「ロックフェス」という略語に慣れているくらい、歴史的に音楽フェスはロック中心だった。 エレクトロニックやヒップホップ、R&B、ソウルなど多様な音楽を消化する試みはかなり以前からあり、特にここ約10年の間はEDMの流行でさらに加速化した。 国内のフェスも実力派アイドルたちに向けてかなり積極的に手を伸ばしてきた。 それでも、海外の大規模な音楽フェスとKPOPアイドルの間には少し距離感が感じられるのも事実だ。 アイドルの派手なパフォーマンスも大きなステージでさらに素敵に輝くことが出来そうなのだが。

 

大規模音楽フェスを発展させた英国と米国の大衆音楽はライブステージから出発するものであり、KPOPの出発点には地上波テレビの音楽放送があった。 カメラとブラウン管(次のいずれかから自分の画面タイプを選んで、この言葉を置き換えてください:LCD、LED、OLED、QLED)を通じて鑑賞する際に、最大限のインパクトを与えるように進化したということだ。 アイドルが音楽フェスに似合わないという意味ではない。 海外ではK-CONのような大型イベントが成功裏に持続されているし、国内にも年末の授賞式がある。 アイドルコンサートの現場も毎回熱い。 しかし、場内が一体感を感じながらひとつのアーティストに集中する単独コンサートや、ドリームコンサートの伝統を受け継ぎファンドム間の友情と神経戦が行き交う授賞式の舞台は、大規模音楽フェスとは違う種類の鑑賞スタイルが要求される。結局、観客とその期待値の差が最も大きくなると言えよう。

ゆえに、大規模音楽フェスがアイドルを招待する時は、そのような期待の相違にもかかわらず観客を説得できるアーティストという確信があるからだろう。 実力が優れているからとか、スタイルが独創的とか、あるいは他の理由から注目すべき理由があるからであろう。 KPOPに対する世界市場の関心もその一つになれるというのは言うまでもない。


有数のフェスの中で、韓国の大衆音楽ファンにもっとも馴染みがあるのは恐らく"SXSW(サウスバイサウスウェスト)"だろう。 厳密に言えば「ロックフェス」スタイルの音楽フェスではない。 様々な大衆文化の新しい流れを紹介する、一種の博覧会に近い所だ。 メディアの関心も非常に高い。 2000年代後半から少数のアーティストが披露され、特に2013年に韓国コンテンツ振興院が主催する"K-Pop Night Out"を契機に、毎年テキサス州オースティンに韓国ミュージックのステージが設けられた。 KPOPに限定すれば、f(x)、ヒョナ、パク・ジェボム、CRAYON POP、MAMAMOO、Zion−T、REDVELVET、ヒョリン、イ・ハイ、KARDなどが舞台に上がった。 特に、15年のCRAYON POPはレディ・ガガ直接公演を見に来たということで大きな話題になった。 "K-Pop Night Out"は昨年から"Korea Spotlight"に名前を変え、インディーズミュージックからKPOPまで様々な音楽を世界に紹介している。


より本格的に「ロックフェス‼︎」という舞台もある。 日本で開かれる"Summer Sonic"だ。 韓国人のロックファンが最も注目するフェスティバルでもある。 まず、東京と大阪で行われるので心に決めて行ってみるのもいいだろう。また、韓国になかなか来にくい海外のアーティストたちがサマソニに出演するついでに、近くのソウルにも立ち寄って来韓公演をする場合もある。 やはり日本の"Fuji Rock Festival"がやや「強硬」な立場でラインアップを組むとしたら、サマソニはより積極的に様々なスタイルを抱き込むところでもある。 KPOPスターたちとの縁も長く深い。

すでに日本で継続して人気のあるBIGBANG、FTISLAND、CNBLUE、BoA、少女時代などは早くから招待されていた。 2012年のINFINITE、2015年のBTSも、それぞれ人気が急上昇していたその時期にサマソニを訪れた。 このほかZICO、MONSTA X、DAY6、KARD、ZION−T、イ・ハイ、HYUKOHらが舞台に立ち、特にCLは2017年にサマーソニックのメインステージともいえる、東京"マリンステージ"に登った。


4月にカリフォルニアで開かれる"Coachella(コーチェラ)"は音楽フェスティバルの「最後の王」のように取り上げられるイベントだ。 1999年に初めて開かれたこのフェスティバルは2度の週末にかけて行われ、1日平均の訪問者だけで10万人を超える招待規模となる。 当然、ラインナップも「豪華」という言葉だけでは物足りない。 最近聞いたニュースでは、今年コーチェラのステージにBLACKPINKが立つという。 すでに16年、韓国のアーティストとしては初めてEPIKHIGHが訪れたことがあるが、今年はBLACKPINKのほかにもHYUKOHとJAMBINAIがステージに立つという。 (そしてYGという名前もあるが、残念ながら別のYGだ)

 

フェスに出演するからといって、必ずしも「全世界が韓国に注目する」ということはもちろんない。通常のフェスは同時に数多くのステージをつくり、観客は最も見たいアーティストを捜し出し、あるいは次の公演の最前列を捜し求めて現場各地をさまよう。 しかし先にも述べたように、フェスへの招待は企画者がアーティストに「何か」を見たからという可能性も高い。 その眼目が火花を散らせられるのかどうかは、現場で確認することだ。 ちょうどコーチェラはYouTubeを通じて生中継されるので、お茶の間の1列目でフェンスを握って待つのもよさそうだ。

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SXSWのKPOP NIGHT OUTって韓国のコンテンツ振興院主催のものだったんですね。エキスポのようなものと考えるとそういう事もあるのか。


サマソニはアジアのミュージシャンを定期的に呼ぼうとしているみたいで、アイドル以外のここに名前の出ていない韓国のインディーズアーティストも数多く出ていますね。EPIKHIGHも出ましたし。個人的にフォトギャラリーの写真が、韓国の報道だったりマスターの撮る写真とはまた違う、ライブ感というか生の躍動感を感じられるものが多いのでついチェックしてしまいます。


しかし「ドリームコンサートの伝統を受け継ぎファンドム間の友情と神経戦が行き交う授賞式の舞台は、大型フェスティバルとは違う種類の鑑賞方法が要求される。」っていうのはやっぱりそうなんだなと思いました。年末授賞式はもはやアイドルとそのファンドムのためのものと化してる感じはしますが、色々めんどくさそうです。


1年のGAONまとめ記事(と日本語楽曲大賞)だらだらやってたら1月中に終わらずでした。2月中を目標に...旧暦スタイル(?)

【ize訳】ガールクラッシュコンセプト |②2018ガールズグループ 変化のモーメント

【ize訳】ガールクラッシュコンセプト |②2018ガールズグループ 変化のモーメント


2018.11.20

http://m.ize.co.kr/view.html?no=2018111921357231153


少女時代・BLACKPINK・IZ*ONE・(G)I−DLE・PRISTIN V・WekiMeki・gugudan、ここにソンミとテヨン・ユリ・ヒョヨン・IUなど。 2018年は韓国アイドル市場で最も多くの女性歌手たちが"しっかりと自由奔放な"イメージを前面に出して活動した年といっても過言ではない。ここ数年女性たちがフェミニズム問題に関心を持つようになり、若い女性の価値観が変わり、自然に見える変化がアイドル市場にまで影響した結果だろう。 今年1年、ガールズグループ市場の変化を実感させた瞬間を集めてみた。


#(G)I−DLEの善戦

2018年にデビューした新人ガールズグループの中でデビュー曲で1位になったグループは、CUBEエンターテインメントの(G)I−DLEとオーディションプログラムであるMnet<プロデュース48>を通じてデビューしたIZ*ONEだけだ。 中でも(G)I−DLEの場合、ほとんどのガールズグループがデビューアルバムでは溌剌としてかわいい面を強調するのとは異なり、自分のやり方で愛し、その感情に揺れる若い女性たちの姿を見せた事で人気を集めた。 特にリーダーのソヨンはMnet<プロデュース101シーズン1><Unpretty Rapstar>で見せてくれたラップの実力とともにタイトル曲"LATATA"作曲と作詞を担当した。 ボーイズグループの場合はデビューから作詞・作曲・プロデュース・振付創作などの領域に参加し「実力派」というイメージを得てかっこいいとほめちぎられることが多い。 しかし、ガールズグループは容姿の話が話題のほとんどを占めるという点で、ソヨンの役割と(G)I−DLEのコンセプトは、多くの新人ガールズグループにもう一つの可能性を示すきっかけとなった。


#APinkの変身

S.E.SとFin.K.Lから始まった韓国ガールズグループの清純系譜を引き継いだAPinkは今年7月に"1度もない"という曲でカムバックした。 "NoNoNo" "Mr.CHU"などのヒット曲に比べれば相対的に暗い雰囲気の別れの歌である"LUV"を歌ったこともあるが、従来とは正反対のセクシーなコンセプトで出たのは初めてだった。 JTBC4<私だけ知りたい秘密のお姉さん>に出演したメンバーのハヨンさえ、「ファンが気に入らなかったらどうしよう」と悩んだほど彼女たちにとっては大きな変化だったわけだ。 しかし、APinkの変身は単に清純なイメージで大きな人気を集めたガールズグループが生き残りをかけていくため、現在のトレンドを基盤に作り上げた結果物という点で意味がある。 ソンミ・BLACKPINK・RED VELVETなどの暗くても洗練されたコンセプトが人気を集める状況まで重なり、APinkはパステルトーンの可愛らしいミュージックビデオと溌剌とした振り付けの動作からも脱却した。 "セクシーだ""ガールクラッシュだ"と言われそうな演出を組み合わせたようなミュージックビデオのように、結果物の完成度自体が高いとは言い難い。 しかし、清純コンセプトで象徴的だったグループがまさにこの時期に変化を図ったことは意味深い。


#MAMAMOO ファサの復興

MBC<私は一人で暮らす>でMAMAMOOのメンバーがホルモンを食べる場面が出てから、全国のホルモン焼き屋が食材の需給に困難を覚えた。 ある焼酎ブランドでは、ファサが流行させた「カラマンシー焼酎」の製造法を基に自社の焼酎を購入すればカラマンシーの原液の一定量を提供するイベントを行ったりもした。 人気のあるテレビ番組に出演したからといって、常にこのようなことが起こっているわけではない。 ホルモン、のり天、焼酎など自分の好きな食べ物を自分が好きな空間で楽な姿勢で食べる彼女の姿そのものが、料理をさらに美味しく見せたからこそ可能だったことだ。 ガールズグループのメンバー達は常にダイエット問題でストレスを受け、周囲の人々の視線を意識せざるを得ない状況に置かれている。 しかし、「舞台の上を走り回る」という表現が似合うほど、興に満ちて華やかなパフォーマンスが話題になった時のように、彼女は食べ物を食べる時も化粧気もなく、ただ自分が好きなように、食べたいだけ楽しく楽しむ。 ファサを通じて、大衆は少なくとも自分が好きなガールグループが多様な趣向と性格を持った人々で構成されていることを悟ったことだろう。


#IZ*ONEとTWICEの選択

Mnet<プロデュース>シリーズで誕生したIZ*ONEのメンバーはショーケースで次のように語った。

 「私達も可愛いらしいイメージをするんだろうなと思っていた」

メンバーたちですら"新人ガールズグループ"と言われたとき、すぐに連想されるイメージがあったという意味だ。 しかし、彼女達のデビュー曲"La Vien Rose"は今後の覚悟と情熱を赤いバラに例えて強烈な印象を残すことに力を注ぎ、強烈なパフォーマンスが良い反応を得てデビューを成功裏に決めた。 これに加えて、かわいい振り付けと男性の告白を待つ女性の姿を明るく表現し、4年間最高の人気ガールズグループの座を逃さなかったTWICEまでが"Yes Or Yes"を通じてまず先に男性に告白する女性の唐突さを強調し始めた。 制作者たちは新人のガールズグループにも「情熱」「赤」のように強烈なキーワードを使い、歌詞と振り付けの基調を修正しながら男性と女性の反応をうかがう。


#BLACKPINK ジェニのソロ

ある有名ガールズグループ企画会社の関係者は次のように話した。 「ジェニのソロアルバムは、ガールズグループが低迷する季節にアーティストのイメージをアピールしようとする良い試みだ」彼をはじめ多くの大衆音楽産業関係者らが強調するように、秋と冬は季節感のためアイドル音楽がバラード音楽に押されて弱気にならざるを得ない時期だ。 このような時期にガールズグループのメンバーがソロアルバムを出すというのは、一見無謀に見えるが実はソンミやテヨンのようにアイドルとアーティストのラインを行き来しながら活動している彼女たちと肩を並べる機会でもある。 ただし、ジェニのデビューと音源チャート1位が可能だった理由は、彼女がBLACKPINKとして披露してきた姿のおかげで可能だった。BLACKPINKは2NE1に続いてYGエンターテインメントを代表するガールズグループになり、その基調を受け継ぎ、ヒップホップサウンドを基盤にした楽曲を披露した。 この影響力をもとにジェニは"SOLO"で「Baby/ダーリン ハニー 会いたい/全部つまらない」と歌うことができたわけだ。 そして彼女は現在まで音源チャート1位を維持している。この結果はBLACKPINKの人気には彼女たちがパフォーマンスを通じて見せてくれる女性としてのアティテュードと緊密な関連があるという点を示している。 大衆、特に女性消費者は今現在カッコいい女性の姿に反応している。 ジェニの"SOLO"は、BLACKPINKの影響力を産業的に有利に運んだ結果物であると同時に、ガールズグループに期待する大衆の姿が少し変わったことを示している。


文 パクヒア

【ize】ガールクラッシュコンセプト │ ①ガールグループを制作するのは難しい

【ize】ガールクラッシュコンセプト│①ガールズグループを制作するのは難しい


2018.11.20

http://m.ize.co.kr/view.html?no=2018111921337238706


「最近は"ガールクラッシュ"を作曲キーワードとして提示されるケースが多い」

作曲家A氏の話だ。 A氏以外にも多くの作曲家たちは口をそろえて「今現在うまくいっているように見えるガールズグループの中には、清純で可愛いイメージよりも"ガールクラッシュ"が多く、それに付いて行こうとする傾向がある」と語る。綺麗で素敵な女性たちというイメージで人気を呼んだBLACKPINKは"DDU−DU DDU−DU"で派手なブラウスとスカート姿で銃を撃つ振り付けを見せた。 清純なコンセプトで愛されたAPinkは、7年ぶりに初めてセクシーで堂々とした女性のイメージを強調した"一つもない"で変身を図った。 gugudanは映画"オーシャンズ8"のイメージを借用し、猪突的な女性キャラクターを活かした"Not That Type"でカムバックした。 更には「女の子は簡単に心をあげちゃいけない」という歌詞などで消極的な女性像を表現していたTWICEさえも"新しいTWICE"として従来より大きくなった動作中心の"Yes Or Yes"の振り付けを出した。 今年、

デビューと同時に1位になった"(G)I-DLE"と"IZ*ONE"のデビュー曲もまた、可愛かったり清純というイメージとはかけ離れていた。


だが今年5月、(G)I-DLEの所属会社CUBEエンターテインメント関係者はシックな姿を見せようとしただけで、ガールクラッシュのように強いコンセプトをしようとしたわけではない」と説明した。 "ガールクラッシュ"だと思えるくらいのイメージは見せても、いわゆる"とても強い"姿を見せることには負担を感じている。作詞家のB氏は「いくら"ガールクラッシュ"を生かしてくれと要請されても、依然として大部分はキス・ポッポ・愛・スキンシップのような直接的な単語は使わないようにと言われる」と語った。WekiMekiの"Crush"はこうした曖昧な状況に置かれたガールズグループの現在を見せてくれる。 ミュージックビデオの最初の場面からオートバイに乗る女性を登場させ、強烈な感じを与えようとするものの、いざ歌詞を見れば「これ以上/手遅れになる前に近づいて/先に言ってみる」のが最も積極的な愛情表現だ。 TWICEの"Yes Or Yes"も堂々とした女性像を主張するが、「ちょっと簡単に言えば/あなたはは何を選んでも私に会える」(TWICE"Yes Or Yes")のように、まず告白する状況自体を表現する事にとどまっている。関係者数人は"ガールクラッシュが人気を得ている"という分析自体が錯視である可能性もあると話す。 11月中旬現在、音源サイトmelonのリアルタイムチャート50位内に入ったガールズグループ・あるいはガールズグループメンバーはBLACKPINKのジェニTWICEとIZ*ONEのみである。 作曲家C氏は「今現在チャートにいるガールズグループはすべて所属社のファンダムが大きかったり、有名番組の出身だ。 ガールクラッシュコンセプトのためではなく、そもそも認知度が高いとみるべきだ。TWICEの"Yes Or Yes"は厳密に言えばガールクラッシュではないのではないか」と語った。 作曲家のB氏も「海外のポップスターや映画の中のクリシェを真似るよりは、清純なコンセプトやセクシーなコンセプトのように確実に自分のグループのカラーを備えるのが長期的には生き残れる道」と強調した。 "ガールクラッシュ"コンセプトの効用がないというわけではない。 A氏は「今の10代たちはYouTubeを通じて世界中の素敵な女性ポップスターを見ている」「"ガールクラッシュ"の楽曲は基本的にヒップホップを基盤にしているため、うまく消化すれば魅力的な感じを出すことができる。 そういう意味でYGエンターテインメント所属のBLACKPINKは非常に有利だ」と語った。 YGエンターテインメントという大型企画会社からデビューし、同時にヒップホップ・レーベルという認識の強い企業から出たガールズグループであるため、いわゆる"真正性"をアピールできるという意味だ。 続いて作曲家のA氏は「無理のある女性像を演じるのは、韓国のラッパーたちが米国のラッパー模倣して笑いを誘うような逆効果を生む」とし、MAMAMOOを"ガールクラッシュ"の好例に挙げた。 「韓国で育った練習生たちが大多数含まれたガールズグループが、海外ポップスターの雰囲気を出すのは難しい。 すでに大衆がYouTubeでそういう感じに慣れ親しんだ状況でswagスタイルを試みるよりも、むしろステージで興じる自然な姿が"ガールクラッシュ"に近い」と述べた。 "ガールクラッシュ"とは、単に舞台衣装や曲の雰囲気のようなもの以前に、MAMAMOOのように消費者が直観的に感じられグループ全体の雰囲気またはアティチュードがきちんと現れることがより重要だという意味だ。 その点で今、韓国の制作会社の中に"ガールクラッシュ"の概念を明確に何がしか定義し、企画している会社がどれほどあるのか疑問だ。


"ガールクラッシュ"をめぐる韓国の大衆音楽産業の流れは、制作者が最近のガールズグループ制作することを過去よりも難しくしている理由だ。 ガールズグループプロデューサーのD氏は「清純・セクシー・キュートのようにひとつに説明できるグループが多い時こそ、個性があってかえって良かった」と嘆いた。 今はどのようなコンセプトを出しても成功が容易ではないだけでなく、流行っている"ガールクラッシュ"を持ち出そうとしてもそれが何を意味するのか"ガールクラッシュ"のターゲット消費者層である女性がどこに反応するのか分かりにくいということだ。 これには、女性プロデューサーまたは製作者の数が絶対的に少ない韓国大衆音楽産業の現実も影響を及ぼす。 「金銭的に余裕ができれば一つのコンセプトを押し通す事もできるが、実質的にそうできる企画会社はごく少ない。 まずチャートで一番興流行っているスタイルを試みる事になる」製作者のE氏の言葉は今デビューを控えている、あるいはデビューした数多くのガールズグループがグループのカラーをつかめず右往左往する理由を示している。 D氏はこのように付け加えた。 「とりあえずチャートで強いTWICEやBLACKPINKのようにしてはみるが、会社の能力についてくる運次第の面もある」

消費者の要求はますます多様になり、変化は早い。反面、まだ彼ら彼女らに対する準備はできていない。 しかし、だからと言ってこれまで準備してきたことをやめるわけにもいかない。 多くのガールズグループの制作者たちがこのようにため息をつく理由だ。 

「ガールズグループの制作は実に難しい」

 

文 パクヒア

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とかく流れの早いKPOP業界で2018年末現在の今は、ガールズグループもダントツ一強というよりは同時に人気のあるグループが複数存在している時代ですが、作中にあるように結局はそのグループだけの特色を得ることができたグループが成功しているように感じます。コンセプトチェンジというのはいわば「自分探しの旅」のようなものなのかも。今年で言えばヨドル((G)I−DLE)のように、コンセプトというよりは最初から楽曲やメンバーの雰囲気、ソヨンのようなメンバーの存在という様に既存グループではあまり見られなかった独特のものが見出されたという事なんじゃないかと思いました。

ヒップホップジャンルに関しては男女関係なくある程度のリアリティが求められるので、やっぱりメンバーにもともと自分でそういうジャンルをやっていた人がいるとか、事務所に元々そういうイメージがあるというかそのジャンルの音楽をある程度の期間継続的にやっていて、「流行りで付け焼き刃的にやっているわけではない」という事が聴衆の方にも見えないと上手く行きにくいのかなとは思います。

 

それにしても、韓国アイドルの女子グループの歌詞は結構自主規制のようなものがあるんだなあと思いました。「DDU−DU〜」の歌詞に描かれている女性像が結構過激だと韓国人の男性が言っているのを見たことがあって、その時はそこまでかな?と思ったのですが、ガールクラッシュとはいえ直接的すぎる表現は控えるように言われるとか強すぎる女性像は控えるように注文があるというのをきくと、2NE1とか当時どれだけショッキングだったんだろうかと思いました。