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【IZE訳】イム・ヨンウンのチケットは手に入れましたか? 出口が見つからない「メビウスの輪」

【IZE訳】イム・ヨンウンのチケットは手に入れましたか? 出口が見つからない「メビウスの輪

https://www.ize.co.kr/news/articleView.html?idxno=60757

ユン・ジュンホ(コラムニスト)

2024.04.11 11:07

 

今回も失敗だった。 歌手イム・ヨンウンのコンサートチケッティングの話だ。 「ピケッティング」(血が飛び散るチケッティング)という表現まで使えるくらいではないか?

 

イム・ヨンウンが5月、ソウル上岩洞ワールドカップ競技場で開催する「IM HERO−THE STADIUM」(アイムヒーロー–ザ・スタジアム)の入場券販売が10日午後8時、インターパークチケットで行われた。 この日は第22代国会議員選挙の日だった。 全国投票率67%で歴代最高値だっただけに熾烈だった選挙に対する関心は、午後6時の投票締め切り後にはイム・ヨンウン公演のチケッティングに集まった。 マスコミは関連記事を出し、インターパークチケットではカウントダウンを始めた。

 

いざ午後8時になると、サーバーが不安定になった。 しばらく画面転換ができずにどもり、待機者数だけで40万人を越えるという画面が現れた。 「海外旅行1位はインターパーク」というフレーズと共に指を一本伸ばしている俳優チョン・ジヒョンのCMを眺めているだけだった。

 

 所属事務所の「ムルコギミュージック」によると、同公演のチケットを手に入れるために殺到したサーバートラフィックだけでも約960万回だった。 インターパークオープン以来の最大記録だという。

 先の数回の報道のように「3分で売り切れ」ではなかった。 順次前売りの機会を与えていたからだ。 待機者数が徐々に減り、午後8時30分を過ぎても「もしかして」という気持ちで待機ウインドウだけを眺めることになった。 そうするうちに8時45分頃「売り切れです」という文句が追加で出た。 その時も待機者は20万人以上残っていた。 虚しさですぐに画面を消すこともできなかったのだ。キャンセルチケットが出るかもしれないという希望で前売りサイトを離れられない人が少なくないようだった。

 

上岩ワールドカップ競技場は6万人を超える観客を集めることができる国内最大規模の競技場だ。 大型スクリーンの設置により、一部の客席席はオープン(販売)しない。 それにしても2回公演、11万人を超える観客を動員するものと予想される。 これは今までにイム・ヨンウンが進行した単一公演場基準、最大規模だ。 そのため、前売り競争もやはり前の公演よりは容易だろうという観測があった。 しかし、これは希望に過ぎなかった。

 

 昨年開かれたイム・ヨンウンのコンサートのソウル公演は6回にわたって行われた。 ソウルオリンピック公園KSPOドームで開催されたが、1回当たり1万5000人を収容できる。 6回で合計9万人を集める公演だった。 この時も前売り待機者数は70万人を超えた。 上岩ワールドカップ競技場の場合、それより収容規模が大きいため待機者の順番は下がったが、チケットを手に入れることができなかった人が多い状況は同じだ。

 

 昨年改正された公演法の効果も大きくはなかった。 この法律は、特定のコマンドを通じて早く前売り購入を成功させるマクロプログラムを利用して公演入場券と観覧券を確保した後、上乗せ金を受け取って再販売する不正販売行為を禁止するものだ。 これに違反した場合、1年以下の懲役または1000万ウォン以下の罰金を科す。 この法案が3月末から発効され、今回のイム・ヨンウンの公演もやはり適用された。

 

だが、このような措置が「マクロプログラムの使用を防ぐ根本的な解決策にはなりえない」と関係者たちは口をそろえる。 マクロプログラムを通じて確保したチケットを転売ことに対する処罰であり、マクロプログラムの使用自体を防ぐわけではないためだ。 自分が公演を見る目的でこのプログラムを通じて票を確保する場合、処罰適用が曖昧だ。

 また、処罰まではいくつかの段階が必要だ。 上乗せ金を受け取ってチケットを売買する事例を探さなければならず、そのような人々の中でもマクロプログラムを使った人を選り分けなければならない。 純粋に個人の力量でチケッティングに成功した場合に、このチケットを定価より高いお金を受け取って販売しようとする時は改正法案を適用するのは難しい。 つまり、摘発から処罰に至る過程が至難の業だ。 そのため、今回もマクロプログラムを動員した人がいる可能性を排除できない。


一方では「抽選制」を代案にしようという意見もある。 過熱競争を防止するためにチケット購買を希望する人たちを対象に無作為抽選を通じてチケットを配分しようという趣旨だ。 実際に国民権益委員会が「国民を考える」アンケート調査を行った結果、「抽選方式が効果があると思うか」という質問に87.84%(2066人)が肯定的に答えた。 日本などいくつかの国でも抽選制を導入しており、「桜エンディング」で有名な歌手チャン・ボムジュンもやはり今年初めに闇チケットが問題になるや前売りされた自身のコンサート座席を全て取り消した後、抽選にするという公示を出した。


しかし、抽選制がすべてではない。 これも公平とは言えないからだ。 KPOPグループSEVENTEENは昨年、公演を開き抽選制を行った。 しかし、客席ごとに価格が異なり、また客席によって舞台への近さが異なる。(注:原文ママだと思うんですがこれだと意味が通じないような...「全部の座席が同じ値段」でなければこの後のような問題は出ないはずなので矛盾した文章になってる気がします) すなわち、同じ値段を払ってもステージに近く配置される観客がいる反面、舞台から遠ざかることもありうる。 座席配置をめぐってまたも問題が生じかねない。


結局、供給と需要の法則を適用する過程で不均衡が発生して生じたことだ。 人気の高い歌手を好きになることが罪なら罪だ。 結局、イム・ヨンウンの公演チケッティング過熱の様相は、今回も適当な答えを見つけることができないメビウスの輪だった。