サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【ize訳】「BURN THE STAGE」防弾少年団とは何かと問われたら

【ize訳】「BURN THE STAGE」防弾少年団とは何かと問われたら

 
2018.04.23

http://m.ize.co.kr/view.html?no=2018042300277218003&pDepth1=i2301

 

防弾少年団の「WINGS」ツアードキュメンタリー「BURN THE STAGE」には、メンバーたちが各自のホテルの部屋で音楽作業を行うシーンが出てくる。 彼らの行動がせわしなく交差される演出は、メンバーのキャラクターを見せてくれる。 歌をずっと口ずんでいるV、ミックステープを作っている最中急にマイクが故障したのに明るいトーンを維持するJ−HOPE、鋭さに満ちた顔で「熱心に作業」するSUGAと作業途中でいきなり個人フィットネストレーニングを受けたジョングク。そしてこのすべての過程の間に何も行えず、コンセントと格闘しているRMの姿が交差される。 この場面は飛行機の中でパスポートをなくした残念なキャラクターのRMと、彼をめぐるメンバーたちのそれぞれ異なる反応と重なる。 故にジョングクが自分に対して「ヒョン達の性格が盛り込まれている人格体」と言うシーンは象徴的だ。 一般的なアイドルグループにおいてポジションを決定して説明する方式と異なり、彼らはお互いの関係を通じてステージまで続く自分たちの役割を示している。

 
「BURN THE STAGE」がそのつど共通点のある音楽をまとめて配置するのは、このような企画の延長のように見える。 ジョングクが「ヒョン達に一つ一つ満たされて今の自分になったんじゃないかと思う」と話している間、全国各地から集まったメンバー同士で自分の出自を生かして歌詞を書いた「どこから来たのか」が流れる。 公演中のパフォーマンスに対する見解に対立があったJIN・Vの問題が終わった瞬間に流れる音楽は「Whalien 52」だ。 「人里離れた島のような僕も輝くだろうか」と言い、定かでなかった練習生たちが「果てしない無線ひとついつか届くんだ」という切実な希望に統一されてピークに達した瞬間にも、お互い別の周波数のために苦労をする。 「BURN THE STAGE」を通じて防弾少年団は、従来からあったヒット曲に新しいストーリーを与えながら、防弾少年団がアルバムやプロモーションビデオなどで伝えてきたメンバー間のストーリーを現実にまで拡張する。 SNSYouTubeを通じて海外ファンドムを構築した彼らのドキュメンタリーが、YouTube REDを通じて流通されるのも同じ論理だ。 コンテンツの制作やこれを流通させる方式においても所属会社のBigHitエンターテインメントは防弾少年団というグループの特殊性を一貫して具現化する。

 
防弾少年団のツアー中のステージに対する姿勢は、このような防弾少年団が持った特性の核心だ。 ジミンは「最近は正直言って、自ら努力してステージでより良い姿に向けて投資する時間が、昔に比べてとても多くはないと思う。 あまり良い事じゃない」と言い、罪悪感を告白する。 JINとVが泣きながら争う姿を見たジョングクは、自分の練習生時代を回想しながら「あのヒョンたちが僕に教えてくれたのに。そうしちゃダメだよって」と語る。 彼らは最高の位置に上がった現在でもホテルの部屋で荷物を解いて音楽作業に没頭し、争ってでもステージ上の完成度を取得し、その過程でメンバー間の結束を確認する。 これは彼らが「1日の半分を作業に費やすDOPE」と言っていた歌「DOPE」と彼らの世界観が盛り込まれた「花様年華」に現れたメンバー間の関係が現実でもそのまま実装されていることを示している。 道徳書や自己啓発書のようなメッセージではあるが、これがチームの成功に関して核心的な要素となり、これを通じて防弾少年団が作られるというファンタジーであると同時に現実。これは、扱う対象の良い姿だけを表す一般的なアイドルのリアリティーショー、ステージの上の華麗な姿と舞台の下の個人的な生活と苦悩を取り扱ったりするミュージシャンドキュメンタリーとも違うアプローチだ。 「BURN THE STAGE」はアイドルグループがファンに与えたファンタジーが現実で、むしろより強力に具現化されているという約束のように見える。 JINとVが争った後にメンバーが集まった席で、SUGAが投げかける一言はこのグループの核心を一気に伝達する。 

「いいじゃん。ステージの為に喧嘩したんだし」

 
NETFLIXムービー「ジャスティン・ティンバーレイクテネシー・キッズ」は、2年間続いたスーパースター・ジャスティン・ティンバーレイクのツアー旅程を盛り込んでいる。 アイドルスターだった彼はいつの間に重厚な男性の姿を帯び始めたが、パフォーマンスを共に営む人たちに対して依然として次のような質問を投げかけている。 

「来週も一緒にやるんだよね?」

防弾少年団の未来が必ずしも彼と似るわけではないだろう。しかし今でも「BURN  THE STAGE」の中で防弾少年団のメンバーたちは、ジャスティン・ティンバーレイクチームスタッフたちにそうしたように、お互いに同じように尋ねている。 明日も、来週も、来年も音楽を作りながら一緒にやるのかと。 SUGAは「10年、20年後にこれを見ている自分の姿」が思い浮かぶと言ったが、その時まで防弾少年団というグループが維持されるかどうかはわからない。 ただ、もはや全世界の人たちに彼らの現在を、そして彼らの現在がどこからきたのかを見てもらえるようになった。 おそらく韓国の大衆音楽産業の歴史上、全世界で最も注目されている新しいアルバム発売を控え、彼らはドキュメンタリーを通じてグループの現在と起源を明らかにする。 つまり、防弾少年団が彼らの歌の中のある曲のタイトルに対する答えをついにやり遂げたという意味でもあるだろう。 「どこから来たのか」。

 


文 パクヒア

校正 キムヨンジン

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「全米が萌えた」というフレーズが何故か浮かんだ。