サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【ハンギョレ訳】[ESC]アイドルは「ミュージシャン」ではないのか?

ハンギョレ訳】[ESC]アイドルは「ミュージシャン」ではないのか?

 

登録2018-07-19 09:56

修正2018-07-19 10:14

http://m.hani.co.kr/arti/specialsection/esc_section/853948.html#cb

 

[ESC]のカバーストーリー

作詞・作曲することができないという偏見は昔の話 

防弾少年団の活動で大衆認識の転換

パクキョン・バンヨングク・スビン・アンバーなど作曲するアイドルは多くなっている

 

まず、一つの質問を投げかけようとしている。 人気ボーイズグループ防弾少年団を説明できるキーワードは何だろうか。 このグループのファンだったり韓国アイドル産業に特に関心がある人でなければ、多分ほとんどが「ビルボード」や「KPOP」を想起するに留まるだろう。しかし、防弾少年団というグループの誕生から成功の敍事に至るまで、欠かせない一番重要なキーワードが一つある。 まさにそれが「作業」だ。 今年防弾少年団YouTubeのプレミアムサービスを通じて公開したドキュメンタリー<BURN THE STAGE>では、忙しいスケジュールの間にもホテルと飛行機など、場所を選ばずに音楽作業に没頭するメンバーたちの姿が描かれている。そしてこの激しい努力の結果が防弾少年団のアルバムや、たびたび発表するミックステープで公開される。 国内のミュージシャンたち全てひっくるめても防弾少年団ほど忙しいグループも珍しく、防弾少年団ほど休む暇なく多くの結果を出すグループも珍しい。 そして彼らが作った音楽は韓国を越え、世界中の音楽市場で注目を受けている。 こうなると混乱する人も出てくる。防弾少年団はアイドルグループで間違いない。 自分の力では何もできないという偏見に悩まされていたアイドルたちが、いつのまにか音楽を作ってアルバムに含まれた意味について詳細に説明する。 先日、Block.bのメンバーであるパクキョンは新曲「Instant」と関連したインタビューで、今年の自分が経験した心情変化が音楽にどのように反映されるのかについて打ち明けた。 VIXXのメンバーであるRAVIは、3番目のミックステープを公開する前にファンとライブ映像チャットを通じて予め曲を聞かせながら、なぜこのような曲を作ることになったか、どのような仲間たちが自分にインスピレーションを与えるのかなどの作業と関連するエピソードを公開した。 過去にはいわゆる「ミュージシャン」だけができると考えられていたことを、アイドルグループのメンバーたちがやっている。


もちろん、アイドルグループを製作する一連の過程に大きな変化が起きたわけではない。 会社はどのようなグループを作るのか企画して、それに見合ったメンバーたちをキャスティングした後にコンセプトに見合った教育をしてステージに立たせる。この原則はほぼ同じだ。 しかし、2000年代初めか半ばごろからヒップホップが大きな人気を集めると、それと一緒に韓国のヒップホップミュージシャンであるEPIKHIGH、Dynamic Duoなどに影響を受けた世代が生まれた。 自然とヒップホップというジャンルに焦点が合わされ、優れたラップの実力と作曲および作詞経験を持った青少年たちがキャスティングの候補に上がった。 もうお気づきだろうか?現在直接音楽を作りながら舞台に立つ、アイドルグループのメンバーたちがまさにその世代だ。 Block.bのZICOやパッキョン防弾少年団のRMとSUGA、EXIDのLE、BAPのバンヨングク、WINNERのソンミンホなどは、幼い時から築いてきた経歴に支えられ、アイドルグループのメンバーとしてキャスティングされた。 すでにミュージシャンとしての資質を育ててきた彼らが練習生になったわけだ。 同時に、会社に入った後から作詞と作曲を学ぶ練習生たちも目につくようになった。 B1A4ジニョンや防弾少年団J-HOPE、VIXXのRAVI、SEVENTEENのウジ、PENTAGONのフイなど、これは多すぎて逐一言及しにくいほどだ。 アイドルグループはメンバーの数が多いため、各自の長所を正確に把握してふさわしいパートに配置しなければならない。 したがって、グループの音楽を会社と一緒に作って行くことのできるメンバーたちがいるというのは強力な武器だ。 それだけグループのアイデンティティをよく生かせることができるからだ。 彼らはアルバム作業を総括する総プロデューサーだけでなく、会社内で主に音楽、攻守を担当するA&R(Artist and Repertoire)チームのメンバーたちとも緊密に疎通し、1枚のアルバムを完成していく。 トレーニングシステムが体系化され、コンテンツ制作ノウハウが蓄積されたとしても、彼らの結果物を無条件に工場システムにはなぞらえらえる事ができない理由だ。 直接作詞作曲をし、音楽に自分の心をこもってこそミュージシャンだと主張する人たちに問う。 青春の悩みを留めて歌詞を書いているアイドルをミュージシャンではないと言えるだろうか。 それほどに境界は曖昧になってきている。

 

当然、すべてのアイドルグループのメンバーが音楽を作る必要はない。 必ずしも作詞作曲をしなくても、アルバムコンセプトや振り付け、衣装、舞台演出にまで直接関与するメンバーたちも多い。 会社が大きな枠組みを作ってくれた後、年月が経つにつれて自分の長所を増やしていくアイドルグループのメンバーたちの姿は、年を取るほど専門性を備えていく普通の若い職業人たちの姿と大きく変わらない。 ただ、自分の名前を掲げたコンテンツが多ければ多いほど、大衆の前でとるべき責任も増える。 WINNERのソンミンホはMnetの<SHOW ME THE MONEY>に出演し、女性を卑下する内容の歌詞を書いて歌ったという理由で大きな批判を受けた。 このように女性やマイノリティ問題に対する省察を経ていない歌詞で問題になったり、盗作疑惑がくっついてきた場合、該当の音楽を作ったアイドルメンバーが会社の後ろに隠れる事は不可能に近い。 作った人が直接舞台に立つことは、コンテンツの質と成果に関しても、むしろ総括製作者である会社よりもっと多くの責任を負わなければならないケースが生じる。 しかし、これは男性アイドルメンバーに限定された話だ。 LEや(G)−IDLEのソヨン、Dal Shabetスビン、f(x)のアンバーなど、作詞・作曲・プロデュースに参加したと伝えられた女性アイドルは片手で足りる。 賞賛や批判前に関心を受ける数字にも至らなかったという意味だ。 実際、男性アイドルの場合には「セルフプロデュース」「全曲作詞参加」など報道資料からして華やかな修飾語がつくが、女性アイドルグループのメンバーが作曲や作詞に参加したとしても話題になることは珍しい。 これについて、ある中堅ガールズグループの所属事務所の関係者は「作詞・作曲に参加したという事実を広報に利用するよりも、今回のコンセプトで体重がどれくらい減ってヘアスタイルをどう変えたのか強調する方がはるかに大衆の関心を集めやすい」と話す。 最近行われたガールズユニットgugudan SEMINA(セジョン・ミナ・ナヨン)のショーケースでも、メンバー達が歌や作詞の実力に関する話をしていた最中に男性司会者が急にダイエットとボディライン管理に関する質問を投げたりもした。 このように、女性アイドルたちの音楽的能力よりも外面的な部分に注目する傾向は、究極的には男女機会平等に関する悩みにつながる。 これからの韓国音楽産業において、どれほど更に深みのある結果を作り出すことができるのかどうかに関連するという点で、必ず考察しなければならない問題でもある。

 

性別を問わず、アイドルグループで活動する期間は10年前後にとどまるケースが大半だ。 多くのメンバーたちが、もっと長い期間活動できる俳優や芸能人を夢見ざるを得ない理由だ。 しかし、音楽活動をやめなくても無事に人生の第2幕を運営していくことができるということを示す事例が増え、アイドル活動の後を見通せる新しい選択肢が生じた。 パクキョンはボーイズグループThe BOYZのスペシャルシングルを作業し、RAVIはガールズグループELRISの曲を作った。 LEは後輩ガールズグループのための曲を書いてみたいと話していた。10年近くアイドル活動をしながらそれぞれの成果を収めた彼らが、後輩のアイドルグループに曲を与え、彼らの支持者になる。 同時に自分自身は独立したプロデューサーであり、ミュージシャンとしての座をつかむことができる。 必ずしも成功することはできないが、少なくとも「アイドルは若い時に稼ぐ職業」という世間の偏見は遠からず破られそうだ。 アイドルたちが自ら一生懸命に働いたおかげだろう。


パクヒア(「アイドルの作業室」著者)

 


아이돌 アイドル:歌と踊りを得意とする、アイドルグループのこと。10代の青少年や青年たちが主要なファン層である。芸能企画会社オーディションを受け練習生として入り、厳しいトレーニングを経てデビューする。 志望生は100万人弱いるが、その中でデビューする確率は1%、成功する確率は0.01%程度だという。 世界的にKPOPの熱風を導く主役であり、最近では防弾少年団が韓国の歌手で初めてビルボードアルバムチャート1位になり話題になった。 「アイドル(idol)」という英語は元々「神話的な偶像」を意味する

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最後の「アイドル」の定義は「韓国のアイドル」ですね。