サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【askまとめ】14/その他のご質問(韓国のラッパーについて・マイクとイヤモニについて)

使わなくなったaskのFAQまとめです。

長いものや繰り返しきかれがちなもの、資料的なもののみ抜粋しました。

 

◆その他のご質問(韓国のラッパーについて・マイクとイヤモニについて)


[韓国のラッパー/アイドルラッパーについて]

こんばんは、いつも楽しくask拝読しています。泡沫さんの好きな(もしくは上手いと思う)ラッパーとアイドルラッパーをお聞きしたいです。ちなみに私はnctマーク、Loco、HANHAEあたりが好きです。

(2017年)


アイドルラッパーに関しては自分的にアイドルとして好きというのとラッパーとして上手いと思ったり好きというのが一致してないので、気になるポイントがある人たちをあげてみますね。


○おめえはオラには勝てねえで賞/ZICO(Block.b)

発音が良く多彩なフロウ・基本ルールを守ったリリック・作詞作曲能力まで隙がなく、韓国のHIPHOP大賞でも各部門ノミネートされておりアイドルのみならず新世代ラッパーの中でも上位クラスと呼ばれるに相応しいラッパーなのではないでしょうか。個人的なトピックでも共感しやすく曲に落とし込むバランス感覚と能力が凄いと思います。そしてデビュー時からブレる事なくアイドルとラッパー活動を並行して地道に続けて来たのが、今の大衆認知度と業界からのリスペクトに結びついた面もあるのでは。やっぱりhiphopでは継続するっていうのもリスペクトを受けるベースになるんじゃないかと思うので。

(FANXY CHILD聴いてドラゴンボール知ってる人しかわからない賞タイトルかもしれない)


○もっと評価されたらいいな賞/イルフン(BTOB)

デビュー時からキレが良く発音がクリアーな耳に残るラップで、ちょっと鼻声っぽいのが色気があるフロウも曲中のワンパートを担うだけの存在にするには華がありすぎるのではないかと思っています。事務所がそんなにこっち方面に明るくなさそうですが、ヨンジュニョンみたいにソロアルバムとか聴いてみたいです。何故か女性シンガーやラッパーとのフューチャリングが多いですね。


○若さに期待で賞/マーク(NCT)

デビュー曲の時の年齢も若いし「高等ラッパー」での短期間の成長を見ても、今から本格的にhiphopの研鑽を積んでもいけそうな気がします。10代にして様々なユニットやコラボに参加して場数を踏んでいますから、フロウも多彩にならざるを得ない状況に強制的に置かれているし。バイリンガルな生まれも、英語と韓国語を発音良くナチュラルにスイッチングできるという大きな利点かと思います。高等ラッパーであえてダンスも見せてましたが、ダンスが上手い人ならではのリズム感の良さがフロウのかっこよさに通じてるのかもしれません。hiphopの4大要素にはダンスもありますし。


○座布団一枚で賞/MINO(WINNER)

WINNERのミノはフロウや発声は個人的にはそんなに好みのタイプではないんですが、とにかく歌詞の発想がユニークかつセンスがあるものが多くて独自の個性がはっきりとあるところが凄いと思います。I'm Himで歌詞の一部がカナダラ作文になっていたり(各行の最初の文字をとって順番に並べると가나다라마바사になっている)、BODYのようなセクシーな曲の歌詞に突然라꾸라꾸っていう単語が出て来たり、「俺のマイレージは有り余ってる 往復で天国に行ける」とか言い回しがありきたりでなく、swagもとんちが効いてるな〜と感心します。勉強が出来そうな感じというわけではないけど(すまん)うまいこと言うね!っていう。大喜利センスの良い芸人さんみたいな発想の豊かさですね。


リア充マジ恋ホイホイで賞/BOBBY(iKON)

BOBBYみたいなフロウは今のアイドルラッパーにはほとんどいないように思ったので、初めて聴いた時はちょっと衝撃を受けました。一回聴いただけで誰のラップか判別出来る声とオリジナリティがあると思います。個人的にはフラットで念仏みたいなフロウが好きなので好みとは少し違うのですが、それでもBOBBYのラップはかっこいいな!と感じましたし、たまに何言ってるかわからなくなりますが笑Young ThugとかRich Homie Quanみたいにかっこよく発音を潰してるようなラップに憧れるというような事をインタビューで言っていて納得しました。リリックに関しては先日出たソロアルバムが余りにもリア充っぽい内容で眩しすぎましたが(ファンだったら3人中5人マジ恋と化しそう)性的な事を詠っていても不思議と下品でなくリアルな人間としての奥行きが感じられて、若さと成熟が混ざりあった青春映画みたいな魅力を感じました。


○ありがとう山崎賞/バンヨングク(B.A.P)

アンダーグラウンドのJepp Blackman時代から多くのソロトラックを発表しているヨングクですが、「AM4:44」以降久々にMVつきでリリースされた「YAMAZAKI」は今年1番見てるMVのひとつかもしれません。重めのトラックとラップにあわせてサントリーウイスキー山崎への愛を語るっていう、キルビルを思わせる血みどろMVなのにリリックの内容はとてもシンプルというのがちょっと意味がわからなくて癖になります。ヨングクのラップは声質もあわせてアイドルにしては陰鬱な方だと思いますが、それがプラスの方向に働いた名曲なのではないかと思いました。フックが日本語だし色々挑戦的ですね。


○Why don't u knowで賞/LE(EXID)

CLもNADAも(ほぼ)ソロシンガーになってしまった現在、アンダーでそれなりの経歴のある女性アイドルラッパーはDouble Trouble(Basick&InnoVator)やSupremeTeam、Untouchableなどが在籍したJiggy Fellazクルーに所属経験もあるLEくらいしか見当たらなくなってしまったので、無条件で応援したさがあります。EXIDの音楽制作にも関わっていますし。2015のドリコンでバロ・SUGA・RMと一緒にMFBTYコラボに参加した時はいまいちマイクの調子が良くなかったっぽいのが少し残念だったので、またああいうステージが見たいです。


アイドル以外のラッパーに関してはグループや個人よりアルバム単位で聴くことが多いですが、EPIKHIGHとTabloはずっと好きです。Tabloのリリックはスタンフォード大卒の才媛らしい唯一無二の文学的かつ叙情性があるのにトラックはキャッチーな曲が多く、まさに大衆性とアーティスト性が見事に両立していると思います。あと基本的に3人ともふざけてるおじさん達なのが好きです。Giriboyはラップだけどあんまりhiphopっぽさにこだわってなさそうな所が逆に良いですね。最近ちょこちょこTV出演もあるユニットのEluphantもロマンチックで心地よいトラックが多くてよく聴きます。

他には若手だとSeo Samuel・Owen Ovadoz・BeWhy・Justhisなどよく聴きます。女子だとSleeqとチェサムかな。チェサムの念仏っぽいフロウが好みです。ウウォンジェも念仏系(勝手に分類)で根暗っぽいリリックとあわせてSMTM6で1番気になりました。最近1番聴いたのはVMCのコンピレーションアルバム「VISTY BOYZ」でした。ボスのDeepflowを始めWutanやODEEなどいかつめラッパーが多い事務所ですが(SMTM6に出た元24KのBIGONEもラップはいかつめ...)Nucksalがいい具合に緩衝材になってて(?)重めの音ですが歯切れが良く、聴いていて自然とノってしまうアルバムです。


[イヤモニとマイクについて]

イヤモニとマイクに関して 疑問に思ってたことがあります。歌うときは基本 イヤモニをつけますよね。同じ曲でも、つけているメンバーとつけていないメンバーがいたりして、いつも気になっています。「イヤモニをつけていないメンバー=完全に歌っていない」という認識であっているのでしょうか?それと、マイクに関して、最近 IUちゃんや、YG、HIGHLIGHTまで、少し変わったデザイン?形?のものを使っていますよね。(IUちゃんは可愛い紫、HIGHLIGHTは真っ白) マイクはアーティストが用意するのでしょうか?また、あの形のマイクはまた何か性能など異なるのでしょうか?ご存知の点があれば教えていただきたいです!

(2017)


まずインイヤーモニターの件ですが、そもそもなんでイヤモニをつけるかというと、踊ったりライブ中に移動しながら歌うボーカルはスピーカーの前から動かざるをえないので、スピーカーから流れてくるMR(伴奏音源)を直に聴いてるだけだと聴こえるタイミングが場所によって違ったり全く聴こえない場合があるため、正確なピッチで歌えるようにイヤーモニターからもMRを同時に流していて、歌手は主にそれを聴きながら歌っているという事らしいです。MRでなくメトロノームのようなテンポ信号だけの場合もあるようですが、おそらくそれはバンドなど演奏する側の方が多いと思うので、バンドではない韓国のアイドルの場合はイヤモニで聴いているのはほぼMRではないかと思います。

ですので、固定マイクで一定の立ち位置から動かないで歌う人たちやライブなどでスピーカーの前からほとんど動かない曲の場合、必ずしもイヤモニはつけなくても生演奏そのものやスピーカーから直接聴こえてくるMRだけで十分歌える(あるいは外して生演奏そのものやスピーカーからのMRのみを聴いた方が歌いやすい)という場合はあると思います。特にグループ歌手の場合は何人もいるボーカルがそれぞれ立ち位置が違うため、同じ曲でも各メンバーのいる場所によってイヤモニをつけた方が歌いやすい人とはずした方が歌いやすい人というのが出てくるケースは十分にありえると思います。アリーナなど会場やステージが広くなるにつれて必要になって来るシステムなので、生演奏するロックバンドなどは音響が良い小さいライブハウスでライブする場合はイヤモニが必要ではない場合も多いようですし、さほどステージの広くない音楽番組収録の場合と屋外や規模の大きい会場では状況も変わるでしょう。また、音響トラブルなどでイヤモニのMRがずれて流れたり途切れたりした場合(インイヤーモニターは無線なので途切れるトラブルは結構あるようです)逆にイヤモニのせいで歌いづらくなってしまうためにやむなく外したりという場合もあるようです。更にインイヤーモニターは耳を傷める可能性もあるため、可能ならばどうしても必要な時以外は出来る限り外していたいという人もいるんじゃないでしょうか。これらの事から考えると、必ずしもイヤモニを外している事がイコール即口パクとは限らないのではないかと思います。色々なライブを見た経験上ヘッドマイクは口パクが多くて手持ちマイクで歌っている場合は生歌が多いような気もしますが、勿論必ずしもそうではないでしょうし。

次にマイクの事ですが、マイクが持ち込みかどうかはグループによるんじゃないかと思います。人気歌謡でBLACKPINKが体に無線機をつけなくて良い最新のヘッドマイクでパフォーマンスして話題になりましたが(注:これは実際はファンの方の勘違いで、無線機は通常より小さいものを服の下にうまく隠していただけのようです)あれはYGの持ち込みだったそうなので、マイクにこだわりがあって予算的に許される人たちは使いたいマイクを自分たちで持ち込むんじゃないでしょうか?形が違うのはマイクのメーカーや機種の違いでしょうし、色が違うものはアーティストごとに各自カスタムしてMYマイクにしているんだと思います。日本でも海外でもプロのアーティストで自分だけのモデルのカスタムマイクを使ってる人は珍しくないので...SEVENTEENのヒップホップチームもメンバーごとに違う色のマイクを使っていたと思います。ラッパーにとってマイクは命って事かな...。

マイクの機種についてはよくわからないんですけど、IUの紫のマイクは形が特徴的なので多分ゼンハイザーというメーカーのものではないかと思いますが...違ったらすみません。