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韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【スポーツソウル訳】LIMEZ イ・シウ代表「変化する音楽消費パターンはまた別のジャンドクチョルを期待している」

【スポーツソウル訳】LIMEZ イ・シウ代表「変化する音楽消費パターンはまた別のジャンドクチョルを期待している」

 
2018.02.01

http://m.sportsseoul.com/news/read/596196?adtbrdg=e#_adtReady

[スポーツソウル ホンスンハン記者]

 
わずか数週間前まで、ボーカルグループジャンドクチョルを知っている大衆はそれほど多くなかった。 しかし、昨年11月に発表した「あの日のように」がSNSを通じて口コミに乗り音源チャートのトップまで上がり、ジャンドクチョルは2018年歌謡界の異変の主人公になった。 

 

事実、ジャンドクチョルの成功は昨年大人気を得たユンジョンシンの「いいの」やメロマンス「プレゼント」などと同じ延長線上にある。 過去にCD、DVDのようなアルバムを通じて消費されていた音楽はストリーミングに基盤する音源サイトに移行され、今はYouTubeソーシャルメディアでの消費パターンが変化している。 特に、Facebookのようなソーシャルメディアで話題を集めた音楽や動画は再び音源チャートに影響を与え、「逆走」という現象を起こしている。 

 
中古新人だったジャンドクチョルを発掘してソーシャルメディアを通じて紹介させた張本人は、まさにLIMEZのイシウ代表(28)だ。 イシウ代表が率いるLIMEZはクリエイティブアーティストエージェンシーだ。 まだ大衆には耳慣れない会社だが、業界ではLOEN、genie、ソニーミュージックユニバーサルミュージック、インターパークなど数多くの企画会社と既にさまざまな作業を行ってきた。 

 
「私たちは企画会社とは役割が違う。 企画会社はコンテンツをうまく作る会社であり、我々はソーシャルメディアとメディアに合わせてコンテンツを再加工する役割を果たしている。 会社の究極的な目標も、アーティストをAからZまで作ってあげるのではなく、上手く多くの人が見られるようにしてあげるというのがエージェンシーの概念だ。 チャートを見ると、今はシンガーソングライターの割合が多い。 本人たちの音楽的な力量に会社が最小限の支援をする。韓国の企画会社システムよりは、米国のエージェンシーやレーベルシステムのように細分化されている」

 
20代という若い年齢だが、イシウ代表はすでに大学時代からソーシャル・エンターテインメントという事業計画書を持ち、政府の起業支援金を受けてビジネスを開始した。 ソーシャルメディアに適したマーケティングを考えて誕生させたのがFacebookの「一般人の身の毛がよだつようなライブ(イソラ)」であり、以降ジュースTVなども一緒に製作して昨年LIMEZを創業した。 イ代表は「当時、社会的にオーディション番組がヒットしていた。一般人が歌うのに熱狂するという事について考えてみると、周辺に歌が上手いのにチャンスがないという人が多かった。 放送から始まるのではなく、大衆に人気を得てから放送に出るというのをやってみたいと思った。 『イソラ』は作るごとに大ヒットを記録した」と微笑んだ。


ジャンドクチョルの成功により、イシウ代表は2013年に書いていた事業計画書を現実として成し遂げた。 「とても満足しています。5年前に事業計画書にジャンドクチョルようなグループを作ると書いたが、自分の人生でそれを検証できた。これは偶然ではなく、過去にも40やイジュンホ・Banhanaなどが逆走をした。 これからもこのような事例を作って行き、私たちが考えている市場を検証する機会が設けられた」

 
イ代表はソーシャルメディアマーケティングにおけるコンテンツの重要性について何度も言及した。 彼は「私たちが持っていつチャンネルもあり、提携を結ぶチャンネルもあるが、コンテンツに何よりも集中する。 よく作られたコンテンツは購読者が0人から始まっても100万人が見る事もある。 人々が反応できるコンテンツが重要だ。 また、広告動画が100万アクセス数あったとしても商品購買につながることが重要であるように、音楽のような場合は自然と音源サイトと音源チャートに反映されなければならない。 私たちは流入率を高めるためのノウハウを開発している」と明らかにした。 

 
現在LIMEZをはじめ、多くの会社が変化するメディア環境に適したコンテンツの制作に力を傾けている。 トレンドを早く読み、又はトレンドを作る警戒地点に立っている会社のうち、LIMEZは目立って頭角を現している。 イ代表は「私たちが何かプロジェクトを進行すると、周辺の会社も似たような考えをしている。 双方向コミュニケーションの窓口であるソーシャルメディアが徐々に高まる時代的な流れはあるが、継続性のある市場性とビジネスをするということが重要だ。私たちは周囲の会社を通じて教訓を多く得た。 多様な事例を触覚を傾けてみている。 良かった点もあるし試行錯誤もあるが、我々は最大限リスク負担を減らしている」と伝えた。


ソーシャルメディアを通じたマーケティングと、現在大衆歌謡の一軸を担っているアイドル市場との結合は可能だろうか。 彼は「ビューティー製品もFacebookで消費されて実際の売り上げに増えた。 現在もカテゴリーは増えているが、フォーマットの問題だ。 バラードは一定部分調査し、パフォーマンス型の歌手も確かに疎通する方法があると考えて複数のデータを作っている。 大衆的に疎通できるアイドルをマーケティングする方式は作っている最中ですが、ファンドム市場ではソーシャルメディアが効率的かどうかについては悩んでいる」と話した。

 
現在、ソーシャルメディアを一番旨く活用している代表的なアイドル防弾少年団に対しては「防弾少年団は世界的に莫大な歌手に成長した。 誰よりも先にソーシャルメディアが持つ本質である、コミュニケーションの窓口をうまく活用した良いケースだ。 (コンテンツを見ると)真剣さが感じられる。 現在、IT業界でも製品とマーケティングの境界が次第になくなっているが、アーティスト本人たちがSNSの基本的な機能や意味を認知して知らなければならない。 自らが先に動画や他のコンテンツを作っていかなければならない」と説明した。

 
大衆音楽の消費パターンがスピーディーに変化する中で、音楽消費者のリアルな関心を音源チャートと繋げているリメジュの動きと、SNSマーケティングに対する関心が高まっている。 反面、一部ではこのような方式に対する否定的な視線も存在しており、未だSNSを通じて人気を集めたコンテンツやアーティストが継続性を見せられなかったのも事実だ。

 
李代表は「ジャンドクチョルの場合Facebookで近道をしたと言われたりするが、音楽市場だけでなくメディアが変わってきている時期であり、このような現象はさらに多くなるだろう。放送局も同様にマネージャーが仕事をうまくすれば様々な芸能に出られるのと同じで、私たちもメディアがSNSに最適化された方式は以前と同じだと思う」「人が最も重要だ。 私たちもこれを一つ作ってヒットをしたからとまた縮小するのではなく、才能のある人を集めて一緒に地道に良くなっていくのが会社の長期的な力量だ」と強調した。


LIMEZが行こうとしている方向と目標地点は何だろうか。 イ代表は「究極的にはクリリティブアーティストエージェンシーと書いてあるが、海外の事例でCAA(クリエーティブアーティストエージェンシー=米国最大手エンターテインメント&スポーツエージェンシー)というマネジメント会社がある。 膨大なタイプのスターが所属しており、ペプシコーラの広告もしたり等多様な領域で活躍している。 私たちもコンテンツとさらに良い価値を作っていくシステムを備え、多様な分野で力量を繰り広げていく計画だ。 一次的にはより多くの成功事例を作るのが目標だが、単に規模を育てることよりも充実してコンテンツの付加価値を高める会社になることを願っている」と期待した。

 


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「一般人の身の毛がよだつライブ(일반인의 소름돋는 라이브)」(일솔라=イソラ)

https://www.youtube.com/channel/UCAbd8xHBGObktNG6F4GeChA

 
2018年初頭にFacebookのクチコミでジャンドクチョルというボーカルトリオがブレイクして音源チャートの1位になるという事があったのですが、4月に入って再びniloという歌手が同様の行程で主要音源チャートの上位に入り、両方のミュージシャンが同じ会社に所属しているということでネットではステルスマーケティングや買い占めが疑われているそうです。

ジャンドクチョルの時は騒がれず何故今回は問題になったかというと、恐らく同じ時期に人気アイドルであるTWICEが新曲をリリースし、当然今回も音源を総ナメにすると思われていたのがチャートによっては突然現れた(ように見える)アーティストが1位になってしまった為に、主にファンを中心に騒がれているようです。しかし同時に韓国ではファン活動という名目でスミンという音源チャートの正当性を損なう行為を行っているのがアイドルファンという認識も世間的には浸透しており、それに対するバックラッシュも起こっているようです。

 
会社代表のインタビューを読むと、結局注目を浴びさせる手法はともかく、特に音楽の場合はコンテンツの中身が良くなければ生き残ってはいけないというのは確かだと思います。インタビュー見出しの「変化する音楽消費パターンはまた別のジャンドクチョルを期待している」はniloのヒットによりたしかにそういう消費層がいるのかもという証明を一歩確実にしたようです。

 
既存のアイドルが人気を獲得してきた手法とは別の形で人気を得た「プデュ」現象も同様かもしれませんが、韓国音楽チャート界をこの10年ほど支配してきた「人気アイドルという既得権益」を脅かす新しい存在が出てきたという事なのかもしれません。当然、「既得権益側」(韓国では主にファンでしょうが)からの反発もあるでしょうが、ざっくり分けるとアイドル・TV番組絡みのヒット・hiphop or R&B系メジャーアーティスト・その他インディーズミュージシャンというおおよそ4パターンに分かれていると言っても過言ではない韓国音楽チャートに一石を投じた事例というのは確かではないかと思いました。