サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【ize訳】滅びたオーディション番組が終わったら

【ize訳】滅びたオーディション番組が終わったら

 

2017.12.27
http://m.ize.co.kr/view.html?no=2017122623457265303


JTBC「MIXNINE」とKBS「The UNIT」は失敗したといっても過言ではないだろう。 両番組とも放送二ヶ月目に入ったが、視聴率は低くなっているうえに話題性も微々たる水準だ。 最近は「MIXNINE」に出演中だったガールズグループDREAMCATCHERがブラジル公演を理由に辞退した。「MIXNINE」への出演がすでに決まっている海外公演に比べるまでもないという意味だ。 「The UNIT」は最近、中間順位発表を何のセットも設置しないままに進めた。 事情は分からないが、視聴率があれば少なくともそれよりは大きい規模で見せしようとしたのではないか。

 

失敗の理由は製作チームが分析することだ。 ただ、両番組があることを表現する必要はある。 「MIXNINE」の製作者ヤンヒョンソクYGエンターテインメント代表は、出演者の一人がアイドルをするには年齢が多いとし、「引退する年なのに何をしていたんですか」と言った。「The UNIT」出演者たちは審査委員のRainカムバック・ショーでダンサーの役割をした。 また、両番組の予選通過者は数ヵ月間宿舎で生活をし、制作陣が要求するミッションに出演した。 これらの出来事の前提には、番組の成功があった。 プログラムが成功すれば視聴者投票で選ばれる出演者たちだけでなく、脱落者たちも人気を得ることができる。 「プロデュース101シーズン2」の出演後爆発的な反応を得たボーイズグループNU'ESTが代表的な例だ。 しかし、「The UNIT」と「MIXNINE」の脱落者にこのような事は起こる可能性がほとんどない。 編集によって悪いイメージを得なければ幸いだ。 デビューが決定される出演者たちもプログラムの後光を受けることはない。「The UNIT」と「MIXNINE」が出演者たちに残したものは、少数の出演者たちにもう一度機会を与えただけだ。

 

両番組の出演者たちはデビューが切実な状況だ。 出演者たちの所属会社のうち一部は製作会社がデビューさせた後に解体させたり、すぐにオーディション番組への出演をさせた。 デビューもさせられなかった所属会社が適当な方法がないため、出演を選択した場合もある。 だから番組で注目される為には何でもしなければならない状況だ。 オーディションプログラムは、このような出演者たちに制作陣が望む全てのことをすることを要求する。 競争はますます厳しく、出演者は実力だけでなく、ごく些細な部分でも評価を受けている。 番組の楽しさのために特定の出演者の悪い部分を浮き彫りにすることも休む間もなく行われる。 代わりにオーディション番組は彼らに成功を約束する。 「MIXNINE」はYGエンターテインメントが製作して「プロデュース101」シーズン1を演出したハンドンチョルPDが演出した。「The UNIT」もKBSという大型メディアが乗り出すという点で広報効果を期待することができた。 この力を基盤に彼らは成功を保障し、それで出演者たちにあらゆる要求をすることができた。 しかし、両番組はすべて失敗した。 脱落した出演者たちは事実上何も補償を受けることがない。 両番組が今まで出演者たちにデビューを約束し、何かを要求することは不公正な契約に他ならない。 ほとんど何も得られない人にとって、YGとハンドンチョルとKBSの名前を無条件に信じろということだからだ。

 

「The UNIT」や「MIXNINE」は、多くの制作会社がアイドルグループを成功させることが出来なかったことで制作可能だった。 失敗したアイドルグループ、またはデビューすらしなかった練習生たちをオーディション番組に出演させる。 成功はしたいが、グループ製作にかかる負担は背負いたくないからする選択だ。 製作会社のうち一部は、オーディション番組出演後に得る反応によって出演歌手を契約解除するかどうかを決めることもある。 このような過程で、アイドルになることを望む人々はますます極端な状況に追い込まれている。 何年間も練習生生活をしてそれでもまともにデビューもできないまま、オーディション番組に追い込まれている。 予選を経て100人あまりの他の所属会社アイドルたちと競争しなければならず、その競争過程で制作陣の要求によってあらゆる舞台を作りすべてのものを上げなければならない。 ここで注目されればそれでも道ができるという期待からだった。 ところが、オーディション番組自体が滅んだ。

 

韓国のアイドル産業は、アイドルになりたがる彼らに成功を約束する。 代わりに成功に必要な時間と費用を放棄することを要求してきた。 いわゆる「3大企画会社」や人気オーディション番組に出演者たちが集まるのは、それだけ彼らが成功を保障したためだ。 今年のボーイズグループのアルバム初動販売量(初週にアルバム販売量)1〜5位は防弾少年団、EXO、WANNA ONESEVENTEEN、NU'EST Wの順だ。 このうちよく「3大企画会社」と呼ばれるSMエンターテインメント、YGエンターテインメント、JYPエンターテインメントの所属グループのうち、名前を載せたのは、EXOだけだ。 また、WANNA ONEはアイドルグループもリアリティ・ショーを通じて成功できることを示してくれた。 このようなリアリティーショーに強いのはYGエンターテインメントよりはMnetであろう。 もちろん誰かは成功する。 しかし、現在の結果は、その成功が移転のようにさらに大きな企画会社、もっと規模の大きいメディアの力だけでなるものではないということを示している。 「The UNIT」と「MIXNINE」の失敗はその例のひとつに過ぎない。 大手芸能事務所の新たなグループが以前のグループより低調な成績を収め、多くの制作会社はデビューアルバムを出すことすら苦労し、練習生がすべてのものを捧げたオーディション番組は滅びてしまう。 製作会社の規模までが成功を担保しないとき、研究生は一体何を信じて彼らの時間と機会や費用を投資しなければならないのか。

 

おそらく、ふたつにひとつの選択肢となるだろう。一部は防弾少年団、EXO、TWICEなど今最も成功しているグループの所属会社に入るためにさらに努力することだ。 それぞれのグループを連続して、またはボーイズグループやガールズグループを同時に成功させる会社の価値は非常にアップするだろう。 一方、製作会社が提示するシステムの外の方法を探す場合も増えるだろう。 WANNA ONEのメンバーのキムジェファンが「プロデュース101」に個人練習生の身分で出演してデビューする過程を見た練習生たちは、何を考えただろうか。最初から人気ユーチューバーとして経歴を開始し、アイドルになるケースも生じてくるだろう。 そして、どの場合でも所属会社に今より望むことが増えてくるはずだ。 自分をデビューすらさせずにオーディション番組に送り出す所属事務所に、何をもっと信じなければならないのか。 様々な問題とともに失敗した番組だが、Mnet「アイドル学校」は一つの兆候だ。 このプログラムは練習生の経験がなくてもオーディションを受けることができるという点を強調し、このプログラムを通じて結成されたガールズグループのfromis_9は実際すぐにデビューした。 それなら他の制作会社は何を約束することができるのだろうか。 過去には成功を、最近ではデビューを、オーディション番組たちはデビューできる機会を約束した。 しかし、「MIXNINE」と「The UNIT」はそれがいかに無駄なことなのかを証明した。 すでに彼らは、より多くの約束と目に見える保障をする必要があるだろう。 少なくとも嘘でもいいから。

 

文 カンミョンソク


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音源販売量やガールズグループのアルバム販売量を載せないのは若干恣意的な記事の気はします。一時のプデュ熱がすでに収まりつつあるガールズグループの分野では、やはり現状いわゆる三大事務所が強い状態なので。


アイドルオーディション戦国時代をすでに過去に見てきた日本のオーディエンスにとってはぬるい考え方だなあと感じる部分もあり...何億かけても豪華製作陣を揃えても、技能レベルの高い子たちを揃えても、できたグループの成功が保証されるかどうかはわからないのがアイドルの世界というものなので、それを保証する事は誰にもできないとは思うんですよね。特に今回の2番組に限らず、過去にもデビューしたグループが成功しなかった韓国のサバイバルプログラムはいくつもありますし。成功しなかったからみんな忘れてるだけで...。

 個人的には何故YG・ハンドンチョル・KBS以前に、うまくいかなかったグループの始末を自らでつけられなかったり、デビューさせたりその活動を多少なりと継続させられる力がないのにアイドル練習生を集めてアイドルグループを作ろうとするそれぞれの参加練習生の所属事務所が最も罪深くないか?とは思います。だってみんなTV局や番組責任者に出てくれって直接頼まれた訳じゃなくて、基本的に所属事務所に言われて出演している人がほとんどなわけですし...非難の矛先がちょっと間違っている気もします。

 

女子プデュ組の現状を見ても、本来は番組の成否に関わらずそれぞれの本格的なデビュー後が本番なわけで、ある種のバブルに違いないプデュをなんでもかんでもの基準にしない方がいいよなあとも思います。