サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【ize訳】ジョンヒョンに贈る感謝

【ize訳】ジョンヒョンに贈る感謝

 

2017.12.26
http://m.ize.co.kr/view.html?no=2017122522347272029

 

一時、日刊紙の社会部で一生働きたいという子どもっぽい将来の希望を話していた。 初めて入社した会社は政治的に保守層が厚い地域にあったが、ある日、ある女性の先輩が言った。
「局長から聞いたわよ。あなた、社会生活をする方法を知らないの?この方が軍隊に行ってきた男の子たちが楽になるでしょう」
この会社の社会部に女性記者が一人もいない理由を聞いただけの事だった。 「俺は女は嫌いだ」という回答をする男性の局長と、軍隊の話を持ち出す女性の先輩の下で働くのは容易ではないことだった。 しばらくは歯ぎしりをしながら夜明けの退勤時間だけを待ち、ビールを瓶ごと持って颯爽と歩きながら毎日イジョクの「左利き」を聴いていた。私は左利きだよ!左利きになるよ。 私は蓋をしてしまおう。

 

その子供じみた時代に、ジョンヒョンの「左利き」を好きになった。 KBS「不朽の名曲」で彼は「私の人生の歌」でイジョクの「左利き」を歌い、かなり長い間「ダサい」「ちょっと恥ずい」という皮肉な言葉を聞いた。 サウンド補正が困難になる程大きな声を出していた彼の歌は他の歌手たちの舞台と比較した時、言葉そのままの生の姿だった。 しかし、それがよかった。
「自分は間違っていないと思ったので」
ジョンヒョンがあの理由を口に出した事が一番気に入った。 中学時代に一緒に拙いバンド音楽を一緒にした友だちを、競演プログラムに出演させるアイドルがどこにいるだろう。

 

華やかな世界だったSMエンターテインメントの左腕のような人だった。 非常に稀ではないけれど、だからといって非常に主流の存在だと言うこともできなかった。 だから、彼が所属したSHINeeがアルバム「ROMEO」で当時はボーイズグループでは見られなかった神秘的なイメージを表現する時も、アフリカのリズムを活用した「Ring Ding Dong」でにやりと笑いながら曲を開始する時もとてもよく似合っていた。 それからソロアルバム「BASE」はアイドルとしてのキャラクターとブラックミュージックのジャンル的特質をあまりにも賢明に結合した。 アイドルとして独特だったSHINeeと大衆音楽を活用しつつ、自分のキャラクターを描いたジョンヒョンの道は本当に左利き、まさにそれだった。 あまりにも巨大な会社が彼の後を支えていたために非主流とすることはできないけれど、確かに主流ではなかった。 そしてそこから出てくる独特ながらも近づくことができる魅力があった。 そして「BASE」で注目を受けた後、「The Colliction 小品集」では周囲のスタッフたちが「実際にこれが本当にジョンヒョンがしたいと言っていた音楽だ」と言うほど、自分がやりたい音楽をした。 そんな風に最善を尽くして好きなものを探しながら生きた人だった。 アイドルとしてドームツアーを回りながら「小品集」をリリースした左利きの人。

 

安眠も出来ず、みな、物悲しいという。 そんな数多くの同世代の心を理解することができる。 周囲には退社してソウルを離れたり、創作活動を投げ出している友人もいた。 そして私は社会部を離れ、エンターテインメントを扱うことを選択した。 変えることを放棄したのかと尋ねられたなら、妥協したと言えるだろう。 確信はないが、もっと好きな仕事を探したからだ。そしてずっとこんな風に生きても良いのかと思い始めると、ジョンヒョンが「不朽の名曲」で見せてくれたその姿を思い浮かべる。
「告白することがあります。 僕は両利きなんですよ!」
慌てた表情で舞台を見つめていた人々の表情が思い浮かぶ。しかし彼らは結局、笑いを爆発させてジョンヒョンを応援した。 そして私は今も彼の笑顔を思って力を得る。 もう一度その舞台を見なくてはいけない。 めちゃくちゃだったけど、最も幸せな顔が盛り込まれていたその映像を。

 

文 パクヒア
校正 キムヨンジン