サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【ize訳】WANNA ONE、新しい「インターネット・ボーイフレンド」

【ize訳】WANNA ONE、新しい「インターネット・ボーイフレンド」

 

2017.08.16
http://m.ize.co.kr/view.html?no=2017081522497270633&pDepth1=i2401


KBS「太陽の末裔」のユシジン(ソンジュンギ)が放映終了後もずっと生きていて活動したならならどうなっただろうか。去る7日にデビューしたボーイズグループWANNA ONEがその答えになるだろう。彼らはMnet「プロデュース101シーズン2」を介して2ヶ月以上ルックス、ダンス、歌で自分たちをアピールして葛藤、競争、和合、別れのドラマを書いた。そして放映終了後、カンダニエルがカンダニエルのまま活動する。その結果は、クレイジーな熱狂である。WANNA ONEのデビューアルバム「1X1 = 1(To be one)」は発売初週40万枚以上を売りあげ、タイトル曲「Energetic」は音源チャートリアルタイム1位を占領した。 KBS「ハッピートゥゲザー」の録画当日にはファンがあまりにも殺到し、メンバーたちの移動中に接触できないように製作陣が安全線を作ったりもした。

 

先週、naverのコメントが多いニュースランキングの1位は「『WANNA ONE』カンダニエルのセンター分量に対してファン苦情...過去I.O.Iも?」であり、13日現在2万9千人以上のコメントが書き込まれている。このコメントの92%が女性であり、年齢は30代33%、20代が31%と割合が高い。 10代は12%であり、40代の18%よりも少ない。 20〜40代の女性は、ドラマに出演した俳優たちをスターにしてくれる年齢でもある。ほとんどの経済活動をする人々は、10代のように目に留まるグループのすべてを熱狂的に探して消費することは難しい。ドラマはそれらにすぐにハマる事が可能なキャラクターとストーリーが付与されている。ところが「プロデュース101シーズン2」は、会社員がただでさえ心を解放できる金曜日の夜、KBS「花より男子」の「F4」よりも25倍多い男性がそれぞれの魅力をアピールし、自分に1票をお願いするショーであった。私の1票が好きな出演者をユシジンと同じような主人公にすることができる。そして、私の主人公がドラマが終わった後に現実に活動する。

 

アイドルを続けて消費していたファン層は、特に10代は数年前からSNSなどを通じて積極的にアイドルのコンテンツを消費してきた。防弾少年団は、SNSを中心に10代の若者を掘りおこしながら、米国のビルボードアワードでまでその波及力を認められた。一方、「プロデュース101シーズン2」以前にはアイドルに興味がなかったか防弾少年団の名前を知っている程度だった大人の女性たちは、アイドルコンテンツをいちいちチェックしたりはしない。時間が多くないだけでなく、慣れていない場合も多い。 「プロデュース101シーズン2」はこのような消費者に対して、TVを見ても良いと思わせる程度に整理されたキャラクターとストーリーを付与した。放映終了後には、WANNA ONEやNU'ESTのメンバーがKBS「ハッピートゥゲザー」のような芸能番組で、製作陣が必要とする様々なタイプのボーイフレンドを演じる。ドラマの中の人物と大差ない存在が、TVをつけたりnaverキャスト人気映像順位だけを確認すれば見ることができるコンテンツを提供し続けている。その点でWANNA ONEやNU'ESTのような「プロデュース101シーズン2」の出演者たちは、別のタイプの「インターネット・ボーイフレンド」のように見える。私の「1pick」になることができる魅力的な人に、非常に快適な方法で、プログラム放映終了後も会うことができる。その需要が想像よりもはるかに大きかった。

 

ゆえに、WANNA ONEファンの熱狂は既存のアイドルグループのそれとは微妙に異なっている。 「Energetic」は音源サイトmelonで1日足らずで10万人を超える「いいね」を記録した。去る6月26日に発表された後、これまでの音源サイト利用者に幅広い人気を得ているHeizeの「雨が降ってそれで」の「いいね」が13日現在、13万3千程度だ。 「Energetic」に対する反応は、10代だけでは不可能だという意味だ。 「プロデュース101シーズン2」の出演者が所属する事務所の関係者は「ファンが送るプレゼントの包装のセンスも、既存のアイドルに送るものとは違う。どうも20〜30代がファンドムの主軸であるようだ。」と語った。WANNA ONEが出演した芸能プログラムでは、一般的な関心のみでは簡単にはわかりにくい情報やメンバー別のキャラクターたちが字幕で登場して、放送やメディア関係者が特定の出演者のファンであることを公然と露わにしたりもする。これはジャンル的にはドラマとアイドルの組み合わせであり、熱狂の源はH.O.T、神話、東方神起などを好きだった世代だ。その点では、2017年は「大ボーイズグループ時代」の元年のようにさえ見えるほどだ。少なくとも10〜40代に至る女性たちが好きな「1pick」グループやメンバーについて話をすることが自然なことになって、それぞれが別の方法で数十万枚以上のアルバム販売量を記録するグループが相次いで出てくる。

 

「プロデュース101シーズン2」と関連してMnet、マネジメントを引き受けたYMCエンターテイメント、地上波が、新しい現象の前に慌てることは今後も繰り返されることである。 「プロデュース101シーズン2」投票1位のカンダニエルが「センター」であることは、ポジションだけの問題ではない。 「プロデュース101シーズン2」を通じて、センターというのはカンダニエルのアイデンティティの一部となった。カンダニエルがデビュー曲でセンターとしての存在感を見せられないというのは、ファンにとってはドラマの主人公を脇役にされたようなものだ。ただ分量が数秒より多い少ないという問題ではない。カンダニエルが中心であることを誰もが知ることができるような明確なサインが必要なのである。しかし、Mnetは既存のアイドルグループのコンテンツのように「Energetic」の曲とパフォーマンスを作った。ただ良い曲とパフォーマンスだけで、従来と異なる基準を持つファンを完全に満足させることは出来ない。また、地上波はWANNA ONEを芸能番組には出演させるが、音楽番組には最大限出演を先送りさせた。WANNA ONEの人気を利用はするが、今しがたデビューしたばかりのケーブルTVのチャンネル出身のグループに対してステージは簡単に与えないというのは、我ながら賢明な牽制と考えられもする。 しかし、WANNA ONEの成績はすでに地上波の音楽番組出演が無意味に見えるほどだ。すでにBIGBANGがSBS「人気歌謡」への出演だけでも話題性を維持するのには問題がないことを見せてくれたりしている。むしろ現時点では、彼らが唯一上がるステージであるMnet「M Countdown」への関心が大きくなるだけだろう。アイドルグループに新しい要素が加わり、既存の観点では解決できないことが起きている。

 

SNLコリア9」の「ウィークエンドアップデート」では、韓国のボーイズグループが北朝鮮の挑発を妨げるというコメディをしながら、その例としてH.O.T、EXO、防弾少年団、WANNA ONEを挙げた。偶然だが、これは象徴的な瞬間だった。 H.O.TからEXOまで、SMエンターテイメントの最も人気のあるボーイズグループはそれ自体で一つの時代の基準に違いなかった。ところが、いわゆる3大企画会社所属でもない防弾少年団SMエンターテイメントとは異なる方法で欧米市場に至るまでの巨大なファンドムを形成した。WANNA ONEは既存の芸能事務所ではなく、放送局のコンテンツから予期しない性格のファンドムを作り出した。 H.O.T.デビューから20年が過ぎ、SMエンターテイメントの他に新しい方法を持って出てくるチームが同じような時期に連続的に生じた。偶然なのか必然なのかは知ることができない。ただ、これだけは言えるだろう。アイドルというジャンルが一世代を過ぎた。そして、予想するのは難しい未来が近づいている。新しい想像力、新しい天才、新しい勝利者も登場するだろう。そしてファンにとっては、幸か不幸か新しい蟻地獄の始まりである。


文 カンミョンソク
校正 キムヨンジン


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本国でのWANNA ONEのメイン客層は20〜40代でしかも恐らく30代が1番多いとか...そりゃサイン会でドンペリも入りますね!
(サイン会でドンペリニヨンをリアルにもらうアイドルは流石に始めて見ました)