サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【idology 訳】アイドルメーカー:③作曲家・プロデューサー/BUMZU

【idology 訳】アイドルメーカー:③作曲家・プロデューサー/BUMZU

 

『自分はヒップホップをしているけど、アイドルらしさに対するロマンがあります』

 

byバクヒア on 2016/12/23 

http://idology.kr/8198

 

(訳注:文中の太字部分はウェブ公開されてない部分から一部抜粋しています。部分抜粋ですので、全文が気になる方は「아이돌메이커」本誌をご参照ください)

 

《華やかに輝くアイドル、その背後には自らの分野でこまめに働いてきたもう一人の主人公たちがいる。 彼らは、K-POPの熱風が吹いていた時期でもあった「韓流」という言葉が固有名詞として使われるずっと前から同じ場所にいた。 そして「アイドルメーカー」はもう少し詳しく違う見方や温度で、アイドル産業に入っている「人」の話を入れて見ようと企画された本だ。 7回にわたって本の内容の一部を抜粋して掲載する。 インタビューの全文は「アイドルメーカー」を通じて確認することができる。》


#ハンヨンエバン

 

『自分が学んだのは音楽をする態度、音楽する人たちを尊重する態度でした』

 

バクヒア:こんなにたくさんのアイスコーヒーを1人で召し上がるんですか?

 

BUMZU:違います。 あまりにも出たり入ったりする子達が多くて…。来て録音しているうちに、置いて行きます。 お菓子に自分たちのカバンに、まるでここは倉庫です。 SEVENTEENとNU'ESTの作品が主ですが、最近は徐々にプレディスガールズ(訳注:現PRISTIN)までが加わり始めました。 やれやれです。

 

バクヒア:本当にとてつもない人数が苦楽を共にする場所なんですね。 実は最初アンダーグラウンドで活動されていた時も、アイドルグループと一緒に作業するようになるとは想像をしなかったのが事実です。 さらにMnetスーパースターK4に出演した時にもアイドルとは全く無関係に見えましたが。

 

BUMZU:「スーパースターK4」も、偶然に出たんですよ。 その前にMnet「Show me the money」でJoosCヒョンのフューチャリングで舞台に立ったんですが、その後に交渉の電話のようなものがかかってきたんです。 「一度出てみませんか?」って。その時はこう言いました。 「いえ。 あの、アンダーグラウンドシーンにいるので」って。ハハ。その時は、いわゆる「アンダーぶってた」時でした。 ところが、ふとこんな事を思ったんです。 「ああ、あそこに出演したらとても面白そうだな? 1回やってみるか?そうしようか?」22歳の時だから覇気のあふれる年齢じゃないですか。

 

パクヒア:では、ハンヨンエ氏を「誰もいない」で呼ぶようになった特別な理由でも?

 

BUMZU:僕はハンヨンエバンド出身なんです。 ハンヨンエ先生は「先生」という呼び方を好まないので僕たちは「ナム様」と呼んでいました。 とにかくその時ナム様がデュエットの舞台にも立つようにしてくれて、彼の下でバックアップコーラスをしながら着実に音楽を学びました。 おかげで影響をたくさん受けました。

 

#アイドリッシュロマン

 

『自分はヒップホップをしているけど、アイドルスタイルに対するロマンがあります』


バクヒア:実は今日のインタビューは作曲家、また音楽プロデューサーとしてのBUMZUにスポットを当てているので。 その結果SEVENTEENとNU'ESTの話がほとんどになってしまうんですよね。パフォーマーとしての話をこんなに熱心にして下さいましたが、少し残念ではないですか。

 

BUMZU:ところが僕はそんなに残念ではないんです。 事務所で僕を担当しているヒョンの立場からしたら少しさびしいと言うことが出来るかもしれませんが…。今はプロデューサーや作曲家として言いたいことがもっと多いんですよ。弟たちを通じて若干の自己実現をしている感じがあります。 僕も韓国で生まれたから韓国のアイドル文化を見て育ったじゃないですか。 幼稚園や小学校の時には当時登場したガールズグループを見て「わぁ!」と思いながら大きくなってきたんです。 だから自分はヒップホップをしているんですがアイドルスタイルに対するロマンがあるんです。 現実的に自分にはアイドルはできないということは分かっているけど、アイドルが持つことができる魅力的な部分に関しては若干の理想を持っていたんです。

…………………………

 

自らアイドルがしたいという気持ちはまったくありませんが、アイドルという概念への理解の土台はあります。それにこういう作業自体が本当に楽しいんですよ。どうしても歌手のときはスポットライトを浴びますよね。でもアイドルを作りあげるときには、グループの後ろで黙々と支えてくれる人でなければいけないし、むしろ、僕はパフォーマンスをやる立場から見るので平気なんだと思うんです。
(略)

 

バクヒア:分離とおっしゃいましたが、それぞれの立場に立っているときは全く違う感じですか?

 

BUMZU:いいえ、どこかで繋がっている感じはあります。もちろん子供たちが立つステージと僕のステージの雰囲気は違いますが。(略)僕らの雰囲気自体が違うことも重要な共通点があるんですよ。観客と疎通して、ファンたちと疎通し、また舞台でエネルギーを伝達しなければならない立場であることは同じでしょう。ところが、僕が自分でそのような感覚を失ってしまうというのは、子供たちが僕が作った歌をパフォーマンスしてエネルギーを発散することができる感覚が消えるのと同じじゃないかと。そうなったら僕という作曲家と一緒に働くメリットがなくなってしまいますし、国内には本当に素晴らしい作曲家やプロデューサーの方が多いので、僕も僕の立場で自らが持つ作曲家としての個性と長所を浮上させなきゃいけません。そこで考えたのが、まさにこのような部分的なんです。パフォーマーとして持っているメリットがあるから、子供たちとの作業でも自分の経験を生かしてステージに重点を置くことができると思うんです。自分が引き受けた部分だけは、オーディオを含めてステージパフォーマンスそのものまでピントを合わせることができるのが楽しいです。
(略)

僕が初めてこの会社に入ってきたのは3〜4年前ぐらいですが、NU'ESTに一番最初に曲を書いてAFTER SCHOOLの曲も書きました。それからSEVENTEENのボーカルトレーナーになりました。会社から「おい、お前ヒョンだからこの子たちにちょっと歌を教えてみろ」と言われまして(笑)そうして自然にここにまで来ました。実際にSEVENTEENの音楽は僕自身がとても楽しく作ってきたもので、「ADORE U(アッキンダ)」「MANSAE(マンセー)」「VERY NICE(アジュナイス)」もそうですし、ああ、「PRETTY U(イェップダ)」はちょっと大変だったんですが、重要なのはそれでもどんな曲であれ、自分で最も「楽しく」作業する事のできる音楽だったんです。それが子供たちのシンボルにもなりましたね。
(略)

…………………………


#SEVENTEENとNU'EST

 

『世界観も、そこから始まった音楽的雰囲気もビジュアルコンセプトも違うので』

 

バクヒア:SEVENTEENの音楽プロデューサーでもあって、NU'ESTのような場合にはもっと幅広い部分を担当していますが、とにかく、両グループともタイトル曲からずっと作業しているほど音楽的に深く関与していらっしゃるんですよね。 そういう結果、コンセプトでもある程度BUMZU氏の意見が入るようですが。

 

BUMZU:実際にNU'ESTはコンセプトを決める時点から僕が一緒に入っています。 公式的に自分がアルバムプロデューサーとして参加しているからというのもありますね。 アルバムテキストでも僕が関与します。 A&R(注:アーティスト&レパートリーのこと。アーティストと外部作曲者などのマッチングなどをする)一緒にしています。 おかげで外部のプロデューサーや作曲家たちにもたくさん会って、一緒に作業もしています。 ところが、SEVENTEENにはウジがいるじゃないですか。 なので共同で音楽プロデュースに入る形です。 具体的なコンセプトのようなものは会社とメンバーの間で決定された後で、僕が味付けを追加する程度です。 普通はこのように進めています。

…………………………

 

バクヒア:NU'ESTは総括的なプロデュースにも参加しましたが、特別なきっかけがあったのですか?

 

BUMZU:SEVENTEENの「ADORE U」が終わってNU'ESTが韓国で新しいアルバムを出すべき時期がきたんです。会社で突然「一度NU'ESTを担当してみないか」と言われました。実際にNU'ESTはこのアルバムから、グループのアイデンティティを含めて全体的に再設計が必要な時点ではあったんですが、僕的にはやっと子供たちとの作業を深くすることができるタイミングが来たという感じでした。アルバムを作る過程でシステム的に多くの変化を与えようとしました。子供たちの考えもとてもたくさん聞いて、毎週会議もしました。すると僕も知らなかったNU'ESTならではのアイドルスタイルがあったんです。例えばSEVENTEENが持っているエネルギーはヒップホップに近いとしたら、逆にビジュアルコンセプトの方が浮き彫りにされているNU'ESTの場合は僕がその部分を勉強しないとダメなんですよ。その時から見たこともなかったファッション雑誌を見始めたり、周りのモデルの友人やアイドル好きな友人、親しい外部のA&Rにまで会って話しました。 「僕はこの部分について詳しくないので助けてくれないか、最近の悩みはこういうことで、勉強がしたい」という風に。そうやってリリースされたアルバムが「Q is」でした。自分的にもたくさんの事を学ばせてもらいました。非常に意味深く大切で、おかげでSEVENTEENのアルバムと同じくらいNU'ESTとの作業も非常にやりがいがあって幸せだったし、子供たちも以前と変わったことを感じましたよ。アルバムに自分たちが直接曲を書いたり歌詞を書くことでこのアルバムがどのように出来ていったのかが分かっているので、ステージもより熱心にしてくれました。

…………………………

 

バクヒア:NU'EST「Q is」のアルバムがもっと注目されなかったのはとても残念です...音楽的にもそうですが、ビジュアル的な要素もクオリティがかなり高いという評価が続いたんです。

 

BUMZU:そんな話を聞くと本当に充実した気持ちになります。 そのアルバムから僕が子供たちの曲を集めて作りあげていったので。 自分にとっては挑戦だったけど、本当に楽しい挑戦でした。 SEVENTEENと作業する時とはまた別の幸福感を感じました。 SEVENTEENと作業をする時には僕は作業室の中で、言葉そのままの「作業」をすればいいんですが、NU'ESTの場合にはあの子たちのために自分が外に出て直接ミーティングをしなければならないし、必要なものを見つける必要があるし、見つからない場合は作りますし、作りたいものがあれば作成しますし。ところが、こういう過程がすべて楽しくていいんですよね。 私が先にレクチャーすると子どもたちも徹夜して歌詞を書いてくるし、他の部分もたくさん発見してきて、ミーティングに行くときには応援もしてくれます。チームの状況についてずっとチェックしますし。 あ、こんなことはあります。 NU'ESTSEVENTEENは世界観も違うし、アルバムを製作する方式も違います。 でも僕にとって最も重要なのはこれです。 両グループのいずれも実の弟のような子達だし、だからこそあの子たちがどんなコンディションかをよくチェックするのが最も必要なことです。 作業する時やその他様々なプロセスを進める時にこの子がどんな考えを持っていて最近の精神状態はどうなのか、どのような人生を生きているのかとか。

 

バクヒア:これは「ヒョン(兄)」であるからこそ持てる関心ですね。

 

BUMZU:だからこういう状況になった事にとても感謝しています。 1日で会って別れて終わるのは嫌なんです。 もちろん僕は子供たちの兄でありスタッフだからその境界を守るのは重要で、また非常に難しいことです。 しかし、そのように生きることができること自体がすごく感謝している部分です。

...………………………

 

SEVENTEENとは1年半くらい、NU'ESTとは3年ほどのつきあいになります。その前にSEVENTEENのボーカル研修リーダーをやった時は子供たちには本当に厳しくしてました。大声も上げました。(略)

特にメインボーカルであるスングァンやドギョム(DK)に関しては、どこからだろうと歌ができないというような声は聞きたくなかったんです。

 

バクヒア:メインボーカルの力量を計るにはライブ音源全体を注意深く聞くしかないんですよ。お二人はボーカルが特に綺麗という特徴がありますね。どんな曲でもよく馴染むことができる無難なスタイルですし、ボーカルに致命的な悪い癖もほとんど見られないのではないかと思いますが。

 

BUMZU:自分も歌手なので、そういう視点から見ると気になるポイントというのがあるんですよね。今では自分の友人の曲を書く立場なので、僕の特色や歌い方自体が歌う子たちにどうしても影響を与えるでしょう。だからといって他の曲のパートまで僕みたいに歌ってほしいわけではないんです。だから、何種類ものジャンルを消化することができる基本的なボーカルスタイルを見つけるために子供たちと一緒に努力しました。2年ほどはこの歌あの歌ととにかくたくさん歌わせてみていました。ジャンルも何と特に分けずに一緒に悩んだ部分もありますが、まず自分の立場としては「僕にあまりにも近いスタイルにならなければいい」と思いました。また、あの子たちが基礎をよく習得して様々な状況でどんな歌でも歌うことができる歌手になることを望んでいます。決して完成段階ではないです。でも、とてもよく成長していっている最中だと思うんです。僕があれこれ悩んでいる間にスングァンとソクミン(DK=ドギョムの本名)が自ら熱心にしてくれたのが、二人の子たちが成長することができた最も根本的な理由です。

 

バクヒア:実際、デビューの年に比べて成長速度が非常に速いように感じます。活動中も練習を着実にするグループとしてよく知られていますよね。

 

BUMZU:僕もその点がありがたいです。信頼しています。実は「PRETTY U」のアルバムからスングァンにボーカルディレクティングを任せ始めました。 「ADORE U」アコースティックバージョンを渡して「この曲はコーラスまですべて君が面倒を見るように。ヒョンは後でチェックするから」と言いました。そして、僕は立ち去って、他の作業をしてから戻ってきたんですよ。見てみるとスングァンが本当にコーラスまで全部やっていたんです。それは率直に言って本当に驚きました。結局、「ADORE U」のアコースティックバージョンは僕は最初からタッチしませんでした。当時、僕はスングァンに対してこんな感じでした。 「スングァン、とりあえずお前がやりたいようにやってみろ。気になる部分があれば後でヒョンが見るから」と。スングァンも驚いていましたし、慌てたと思います。「ヒョンはなんで突然僕にこんな事を?」こんな表情でしたが、「一度やってみるよ」と行って出て行った。録音室に10時間以上いたんじゃないかな?その時間中スングァンがメンバー達を連れてきてあれこれやってみていました。ちょうど上がってきて見てみたら、正直あまりによく出来てたんですよ。「ブ・スングァン、おい、ちゃんとしてるじゃないか?」そう言わせてくれました。軽く修正した程度で、ほぼ手を入れることがありませんでした。ありがたかったし、感動しました。ああ、コーラスの部分は、僕は全く手をつけなかったんです。あの部分はスングァンの作品です。

 

バクヒア:ボーカルディレクティングとコーラスを担当して進行することができるアイドルメンバーは珍しいですよ。特別な指導をされたんですか?

 

BUMZU:スングァンを伴って録音を本当にたくさんしましたよ。SEVENTEENのためのガイド曲をあれこれたくさん作ってみて、2人で複数のタスクを一緒にしながら説明し続けました。ある意味では授業の延長でしたね。今はスングァンはプロの歌手になりましたよね。だから歌手としての自分のポジションをリスペクトされなくてはいけません。でもスングァンやソクミン(DK)の2人はボーカルディレクターとしての能力まですっかり備えてしまいました。また、自分のアルバムコーラスは自分たちでできる程度の能力も僕から習得していきましたし。「MANSAE」の活動が終わった後スングァンと一緒にデモの作業を非常にたくさんしました。その数日間徹夜をしながら過ごした時、曲を消化する速度がかなり速くなっていたんですよ。あの子が学習したんです。

 

バクヒア:作曲家とプロデューサー、どちらの立場としても仕事が少し減って感謝しかない状況でしたね。

 

BUMZU:ハハ。本当にありがたい事ですし、正直SEVENTEENは熱心な子達です。ハハ。

…………………………


バクヒア:以前インタビューで会った時のSEVENTEENのメンバーたちの姿を覚えています。 一人一人全員が印象深かったですが、ホシ氏がとりわけ目につきました。 ダンスに対する情熱がすごいんですよ。

 

BUMZU:スンヨン(ホシの本名)は本当に踊りが好きなんです。 「Love&Letter」のアルバムの時はスンヨンに影響を本当にたくさん受けました。 スンヨンは歌の感じをダンスで説明するんですよ。 (中略)

…………………………

 

バクヒア:音を視覚化するんですか?

 

BUMZU:そんな感じです。例を挙げると、「ヒョン、こんなのあるじゃないですか。クンクンジャン〜」と言いながら踊ってみせます。(作業室のドアの前を指しながら)ここら辺に立って。で、僕はそれを見ながらドラムの音を録音して聞かせてみるんです。「おい、こんな感じか?」と尋ねるとスンヨンが「はい、その雰囲気が合うと思います」と。それからまた違う感じで録音して聴かせてみると、スンヨンが「完璧です!まさにそれです!」こんな感じですね。

 

バクヒア:ユニークな方法ですね。本当に特異ですよ。

 

BUMZU:作業方法に制限がありません。とにかく子供たちといると珍しい影響を受けます。バーノンはラッパーじゃないですか。ところが意外に性格は平和主義者なんです。ある日この子が凄い勢いで叫びながら作業室の扉をバタンと開いて入ってきたんですよ。悩んでいる事があるというので話してみなさいと言いました。その話の内容というのが、人々が争う姿をニュースで見たというものでした。「ヒョン、俺本当にいっぱい考えてみたんだけど。みんな全部一緒に仲良く譲歩してよく過ごすことはできないんでしょうか。ただお互いに褒めあって!そんな風にすればいいじゃないですか!」こうですよ。バーノンは誰もが仲良く笑いながらお互いを大切にしあって、譲り合いながら生きるのがいいんですって。言うことが可愛いでしょ?

 

バクヒア:新鮮ですね。

 

BUMZU:それと、「Love&Letter」の準備中にジョンハンにとても感動した事があります。アルバム録音中にメンバーたちが一度はわあわあと泣く時があるんですよ。帰り際になってジョンハンが泣きました。

 

バクヒア:思ったように録音が上手くいかなくて泣いたんでしょうか?

 

BUMZU:そうなんです、一度は決まった事が悔しくて泣くという、それが本当にありがたかったんです。僕自身がその曲を作業した本人なので。歌い手があれほどに欲を出してくれたというのがありがたいんです。不思議なのは、子供たちが一度ずつそんな風に泣いたら実力が大幅に上がるんです。次の作業をする時はもっとうまくなって来るんですね。結果僕の立場的には曲の中で他の試みをしてみることができるようになって、又別のボーカルを利用できる方式が何かあるか積極的にアプローチすることができるんですよ。あ、外国人メンバーのThe 8は韓国語の発音がたくさんよくなってその点も感心しています 。たまにあの子達を見ているとこう思うんです。「こんなグループが他にあるかな?」
(略)
NU'ESTの場合はアルバム制作の方法自体が最初から変わったので後で慌ただしくなりそうだと思いました。だから僕はすぐ人と仲良くなれるのを武器に、いつでも宿泊施設に押しかけて行ったりしました。そのおかげか、作業しながらイライラもしないし僕の言葉をよく理解してくれました。最近もベクホと夜明けまで毎日一緒に作業してました。今日も朝まで作業してサム(包みご飯)だけ食べてまた出てきたんです。
(略)

 

バクヒア:SEVENTEENの場合、メンバーであるウジさんと一緒に音楽プロデュースをされてますよね。ウジさんはプロデューサーとしてどの部分に最も重点を置いて作業するんでしょうか?

 

BUMZU:ウジはメロディーと歌詞の作業に最も力を入れますね。プロデューサーとしてSEVENTEENのイメージを構想し、そこに合わせて歌詞とメロディーを考える作業が優先です。そして自分自身がメンバーでもありますから、メンバーたちに最もふさわしいものを探すことに熱心です。プロデューサーとして大きなイメージ構想があるんです。

 

バクヒア:ところでSEVENTEENのタイトル曲を聴くと共通点としてレトロサウンドが強調されていて、そこが他と違う風に感じられる時がありました。特にその部分に気を使っておられるのかと思っていました。


BUMZU:実際会社の方はよくご存知ではない部分があるんですが。「ADORE U」は他の作曲家ヒョンと編曲を一緒にして、その後僕が「VERY NICE」までは曲ごとに個人的な好みを少しずつ入れました。あの子たちはレトロサウンドと本当によくマッチします。レトロジャンルにちょっとスパイスを加えて洗練させれば、古臭くなくいい雰囲気を出すことができます。要するにそれによってSEVENTEENが大衆にもっと身近に近づくことができるサウンドにしたいんです。個人的な好みと言いましたが…一応、会社ですべてOKサインをもらっているので見逃してください。ハハ...

 

バクヒア:SEVENTEENとNU'ESTはサウンド面で違いがありますね。NU'ESTはほとんど全ての曲をフューチャーサウンドで進めているじゃないですか。

 

BUMZU:はい。フューチャーベース(Future Bass)、あるいはディープハウス(Deep House)でレトロはできる限り使わないようにしてます。NU'ESTの世界観に合ったものがありますからね。過去のアルバムにはレトロなサウンドを使用したこともありますが、そこでもエレクトロニックな雰囲気を与えるための効果を強調することに力を使いましたよ。
(略)

 

バクヒア:サウンドソースはお一人で考える方ですか。

 

BUMZU:僕は「音オタク」なので、毎日でもサンプルパックの音源が新しく出てきた場合、すぐ買ってしまいます。その中でもドラム・サウンドを最も大切に考えているのでドラム・サウンドの作成にお金を多く使いますね。稼いだら稼いだ分だけお金をさらに費やすと思います。

 

バクヒア:SEVENTEENの場合デビュー曲から最新曲まですべて際立つドラムサウンドを特徴としていますが、それもやはり「オタ活」の成果ですか?

 

BUMZU:わかってくださりありがとうございます。嬉しいですね。気持ちのいいドラムの音を聞かせたくて、「VERY NICE」もそうですし、本当に楽しくやりました。
(略)

ウジと僕はSEVENTEENのカラーについていつも悩んでいて、一緒に悩む部分も多くありますが、それぞれの考えもあります。

 

バクヒア:(ウジさんは)助けを求めてくるタイプですか?

 

BUMZU:ウジはすごく無愛想なんですよ。「Love&Letter」アルバム作業の時、ウジと気楽な関係を超えてもう本当に近い関係になったととても感じて、この辺から冗談も言い合って、ギャグもしだしたみたいです。あの子はギャグ欲が本当に多いんですが、もともと固い表情でするからみんな当惑して笑えないという欠点はあるんですが...ハハ。実は「PRETTY U」が誕生するまではそれはまあ大変な過程を経ました。ウジと僕が一丸にならなければ解決できないような難題でしたよ。曲が2日間で7・8回リジェクトされたんです。曲が良ければコンセプトとマッチせず、また逆にコンセプトには合っていても曲が満足できず。ところで当時我々がSEVENTEENデビューの頃から秘蔵のカードとして持っていた曲がひとつありまして...一旦それを予備にして、僕はとても大変な気持ちを抱えたまま日本に行ったんですよ。そこで、日本の歌っぽい曲を一つ書いてきました 。帰国後その曲を聞かせたところ、弊社の社長がその新たに作った曲と予備に残しておいた曲を混ぜてみて欲しいというんです。その時は本当に死ぬかと思いました。ほとんど眠れませんでした。 3日に2,3時間という生活をほぼ1ヶ月近くしました。その1曲のためにウジも作業部屋で連日徹夜でしたよ。2曲をミックスさせて編曲までし直さなければならない状況だったから本当に絶望的でしょう。最初の予備曲のアイデンティティについてはその曲を作ったウジが最もよくわかっていたし、合わせるべき2番目の曲は僕が書いた曲なので、これはまさに2人がひとつにならなければ本当にどうにもならない状況だったんです。その過程を経て、お互いに感じましたよ。僕たちはよく合うんだな、これまでも本当によくヒットしてきたねと。その苦楽を共にしながら、ウジは僕に色々なことをたくさん話してくれたと思います。その前に作業していた時もじっくり話はしていましたが、それより数倍は慎重を期した姿勢で一ヶ月近く一緒にいましたからね。作業室のコーナーではスンチョル(エスクプスの本名)、バーノン、ミンギュが狭い中重なって横になって寝ていて....ハハ。ウジだけでなく、他の子供たちもとても努力したんです。

 

バクヒア:録音スタジオの外に出なかったという話でしたが、まさにこの部屋だったんですね。

 

BUMZU:はい、ここでした。とても多くの修正を経ては二人で「なあ、俺たちは本当の兄弟だな」と言いあいました。真の兄弟の意味を発見した瞬間だったというか。代表が常におっしゃってる言葉があるんですよ。「本当に終わるまでは終わってない」実際にそうなんですよ。アルバムが出る直前までミックス、マスタリングすべてやり直した状況もあったし、終わってから振り返ると本当にその言葉が合うんですよ。入念にチェックしていただき、良い結果が出たら報われます。

 

バクヒア:ハン代表は練習生選びに関与するほど几帳面だと伺ってますが。

 

BUMZU:はい。時々代表の部屋に行って話を交わす時がありますが、僕にもそういう面を見せてくださるんですよ。「あの時の...」とか、「代表がこのようなものまでご覧になってるんだ? 」と驚きました。子供たちもそれを知っているんです。だからいくら楽しく作業した曲を会社でリジェクトされたとしても、みんな反発せずに無条件に信頼しているんです。代表が常に結果として示されてきたからです。やはり、最近作業したグループだからSEVENTEENの話が多くなってしまいますね。
(略)
新しく準備する時は振りつけも見に行きます。NU'ESTの場合には見物を越えて自分がチェックするべきものを見に行く感じなんです。SEVENTEENの場合は本当に見物だけしに行ってもいいです。ハハ。行って振り付けの真似をしてふざけたりして、こうやって毎日過ごしていたらお互いに親しくなるしかしかありません。NU'ESTSEVENTEENと一緒にいると、まるでコメディドラマを撮っている気分です 。

…………………………

 

#BUMZU STYLE

 

『僕がここで安住してしまって子供たちに被害が行くのが嫌なんです』

…………………………

 (略)

バクヒア:最も影響を受けたアーティストはいますか?

 

BUMZU:ナム様を除けばヒップホップアーティストたちから最も影響を受けています。最近では、Travis ScottやTydolla Signですね。

 

バクヒア:最近作ってらっしゃる音楽とはあまり関連がなさそうですね。

 

BUMZU:ハハ。確かに、でも「VERY NICE」みたいな曲にもこっそりと誰にもわからない感じでテイストを忍ばせてたりします。僕だけしかわからないです。それで自分1人で悦に入ってるんです、ハハ。

 

バクヒア:サウンドソースだけではないんですね。そんな風にご本人の趣味も入ってるんですね。

 

BUMZU:ハハ、はい。「ADORE U」は子供たちに僕ができる限りの最高のデビュー曲を提供したくて作った歌ですね。でも「VERY NICE」のような場合は、僕たちの間では「頭振りソング」と言ってるんですがその言葉通りとても楽しく遊ぶことができる音楽を作ってあげたかった。初放送舞台を見た時、本当に満足したんですよ。子供たちが楽しくパフォーマンスをしていて、ずっとその曲をやりたかったというのが感じられたからです。初放送から楽しく叫べました。普通そんなのは最終回(最後の放送)や授賞式の時くらいじゃないですか?最初からちょうど「Come On! 」っていう感じで、見ててすごく笑いました。テンションが上がる曲ですから。ハハ、とにかくSEVENTEENとは本当に合います。実際に「PRETTY U」の場合にはショーケースで見てすぐに「ああ、これがSEVENTEENだ」と思いました。「VERY NICE」も同じなんですが、このようにSEVENTEENの場合はすべてのアルバムを通して共通の明らかにわかるようなキーワードがあります。「明るさ」「力強さ」そしてウジが強調する「爽やかさ」です。そのキーワードの中で多少の変化がある感じです。(略)
実は僕たち同士で話す時は「ADORE U」の延長上にあるのは「PRETTY U」で、「MANSAE」の延長上にあるのが「VERY NICE」なんです。

 

バクヒア:おぉ、意外です。

 

BUMZU:これを逆に見ている方は多くて、また「VERY NICE」を別個に考えている方たちが一番多かったんです。僕も後々ずっと聴いているうちにそうとも考えられると思うようになりましたが。

…………………………

 

バクヒア:SEVENTEENの音楽はNU'ESTと違ってとても劇やミュージカルっぽいじゃないですか。 曲構成もそうだし、ステージ演出もこの構成によってとても急速に変化します。 そのような部分は特に気を使われるのですか。

 

BUMZU:はい。 本当にとても気を使ってます。子供たちがデビューした時から自分が一番気にした部分です。 もちろんこれからはどうなるかわかりません。 しかし、いつかはこれをもっとシンプルにする必要があると思います。 この点について弊社の社長にもいつも言葉を差し上げています。 でも、一旦現在としてはパートチェンジに積極的にならざるを得ない理由があります。 メンバーが多いでしょう。 同じ編曲ではメンバーが目に入ってこないから。 僕はそれがとても嫌でした。 みんな個性があって、ひとりひとりが輝く子たちでしょう。 しかもこの子もあの子もみんな僕の弟たちです。 だから僕の立場では、大衆にはこの子も可愛がって欲しいしあの子も可愛がってほしいんです。 この子があの子がってそれぞれの存在が分からないのは嫌じゃないですか。 そんな事から始まったんです。 子供たちが自分の個性を見せられるようにソングフォームを全部変え始めました。 すべてのパートが急速に転換される方を選びました。

 

バクヒア:作業したグループやメンバーの中であなたの色といちばん似ているのは誰でしょうか。

 

BUMZU:スングァンですね。 僕がメロディを使っていたずらをすることについてとてもよく受け入れて、僕のアルゴリズムについてよく理解してくれます。

 

バクヒア:自分のようになって欲しいと望むわけではないけど、ノウハウを全部持って行ってくれたらいいという意味でしょうか?

 

BUMZU:はい。 そんな風に本当に全部吸収していってくれたらうれしいです。

 

#人生のメリーゴーランド

 

『僕は最近、人生のメリーゴーランドをとても早く回してるという話をするんです。 一生懸命生きているという意味です』

…………………………

 

バクヒア:製作者になりたい気持ちもありますか?

 

BUMZU:いいえ、全くありません。しかし、プロデューサーになりたい気持ちはあります。簡単に言えば、社長になりたい気持ちはないんです。

 

バクヒア:事業をしたいわけではないですね。

 

BUMZU:はい。そんな気持ちは全くなく、文字通り総括プロデュースはしてみたいです。

 

バクヒア:ビジュアルの方はどうですか?今回研究を多くされたとの事ですし、直接依頼が来る可能性もあるんじゃないでしょうか。

 

BUMZU:そういう部分は...僕の好きなようにしてくださることができる専門家に、ハハ。
(略)

 

バクヒア:自らも「アンダーグラウンド根性」があったとのことですし、誰かが今のBUMZU氏が商業的に変わったと批判することもあると思います。

 

BUMZU:意外に何も考えてなかったと思います。ただ、自然に心が、体がおもむくままにしました。さて、今となっては誰もが「Show Me The Money」に出てアイドルとフィーチャリングや作業もたくさんしているので、より良い状況だと思います。アンダーグラウンド最後の自尊心と呼ばれていたDeepflowヒョンもEXOの「Overdose」と「Monster」のラップリリックを書いたりしたじゃないですか。ところが聴いてみるとラップがまさにサング(Deepflowの本名)ヒョンのスタイルです。どこから発表されようが、誰と仕事しようが、自分の色が溶け込んでいる結果という点で変化はないですよね。

 

バクヒア:実際Deepflowさんの場合は、そのような作業をしながらも2015年最高のアルバムの一つに数えられる「양화(ヤンファ)」を発表したでしょう。

 

BUMZU:2015年韓国大衆音楽賞でも選ばれましたが、そのアルバムは僕も最高だと思います。だから、今は共存が可能なんだと思います。自分のアイデンティティとグラウンドは別でしょう。そんな時期が来たんじゃないでしょうか?
(略)

…………………………

 

バクヒア:作曲という作業に対するご本人の考えを整理すると?

 

BUMZU:人生のメリーゴーランドに一緒に乗っている友達みたいな存在です。 自分の人生のメリーゴーランドとは何なのかを説明してくれる存在でもありますね。

 

(〈아이돌메이커〉, 박희아, 안녕출판사より)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

BUMZU氏はNU'ESTのベクホとは服も音楽も趣味がぴったり合う「ベプ(ベストフレンド)」みたいなものだそうです。他にもジコのソロアルバムや制作業界の闇(作曲界の老害パワハラゴーストライターなど)の事についてなども語られてましたが、とりあえずNU'ESTSEVENTEENについてのパート中心に追記しました。
(かなりいいエピソードを語ってくれすぎた結果、全体的に長くなりすぎたので...)

 

「Q is」は個人的にMVも好きなアルバムです。音楽関連の仕事をされている方の間で特に高評価だったような印象です。その後NU'ESTがまさかあんな事になるとは...(プロデュース101シーズン2の件)

 

個人的にはNU'ESTの曲にはBUMZUっぽさはそんなに感じないんですが、SEVENTEENにはやはりBUMZUの香りを感じます。NU'ESTの場合は彼らの為に一からコンセプトを作り上げていったのに対して、SEVENTEENの場合はある程度すでに形のあるものの中に自分のテイストを入れていく感じだからかな?
SEVENTEEN編曲の感じもですが、hiphopチームの全体的なフロウがなんとなく似ているような気がして。やっぱりBUMZUが全員のボーカルトレーニングをしていたというのもあるかもしれませんが。

 

https://youtu.be/WizpqLGJ2co
(Block.BのP.O.と元HELLOVENUSのユンジョが出ているMV)

 

https://youtu.be/NhsZRHqqPIw
(SEVENTEENのミンギュとAFTERSCHOOLカウンが出ているMV)