サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【ize訳】2016年のガールズグループ│①再び、少女たちの時代

2016年のガールズグループ│①再び、少女たちの時代
2016.05.10

 

http://m.ize.co.kr/view.html?pDepth1=i2101&no=2016050821217279604

 

 

「TWICEミュベン(ミュージックバンク)チョッバン(初出演)だって。 早く走って行かなくちゃ」先日、少女時代のスヨンがインスタグラムにファンたちの写真を載せて書いたこの言葉は、最近のガールズグループ市場の構図を見せてくれる。 TWICEの「CHEER UP」は公開されてから2週間が過ぎた今でも音源チャートの上位圏にランクされていて、アルバム「PAGE TWO」は4月25日から5月1日までに約41,000枚が売れ、少女時代とf(x)の後を継いで歴代女性歌手初動販売量8位を記録した。 一方、サバイバルオーディションMNET「プロデュース101」出身のI.O.Iはデビューするや否や、ハヌルボリ・HITE JINROのイスルトクトク・SKテレコムエチュードハウス・モバイルシューティングゲーム[百発百中]など、ありとあらゆる分野のCFを独占しているいるところだ。 視聴者投票で選ばれたメンバーたちであるだけに、ファンダムや個別の認知度は言うまでもない。 少女時代がデビューしてから10年ぶりに、ファンドムと大衆的認知度を同時に獲得した新たなガールズグループがついに現れたのだ。

 

少女時代やワンダーガールズ・KARAはすべて2007年にデビューした。 当時の彼女たちがS.E.SやFin.K.Lを見て育った世代に愛されたのだとすると、現在TWICEやI.O.Iのようなグループは少女時代やワンダーガールズを見て育った彼ら彼女らに愛されている。 「各種のコミュニティーに少女時代に関する昔の資料が掲載されているのを見て」GFRIEND(ヨジャチング)を企画したというソスミュージック・ソソンジン代表の話で分かるように、現在のガールズグループの主要消費層は本格的にファンドム活動をしてもしなくても少女時代やワンダーガールズを通じて「幼くてきれいな少女たちが歌って踊る姿」の力をすでに経験してきた世代だ。 少女時代デビュー当時、30~40代の男性ファンを指して「アジェペン」(おじさんファン)という名称が誕生したように、「プロデュース101」放送中には効果的な投票方法を知らない故に孤軍奮闘する「アジェペン」たちの話がオンラインコミュニティを通じて知られたりもした。 元気なエネルギーを放出する少女の美しさというリアルな存在は女性であれ男性であれ無視しにくい魅力であり、そのために活気で賑わっていた最近のガールズグループの世界は、20代半ば以上の購買力のある女性ファンと男性ファン全員に10年ぶりに訪れた慣れた楽しみであるしかない。

 

近年、ここ1〜2年の間にデビューしたガールズグループの大半が「少女」というキーワードから大きく外れない傾向はそれゆえにより重要だ。 元気な少女のイメージのGFRIEND、少女漫画の主人公のようでも、教会にいそうな感じのLOVELYZ、それぞれの美しさで賑やかな雰囲気を作り出すTWICEはもちろん「夢見る少女」のキャッチフレーズを着たI.O.Iまで、新人ガールズグループたちは少女という単語で浮上する様々なイメージを借用する。 さらに、GFRIENDのデビュー曲「ガラス玉」の構成や情緒・蹴り上げるような振り付けと9人というTWICEのメンバー数、「また巡り逢えた世界」のミュージックビデオのようにメンバー各自が夢を叶えるために努力する姿を盛り込んだI.O.Iの「DREAM GIRLS」ミュージックビデオなど、少女時代をリファレンスしたような要素も容易に見つけることができる。 いわばこのようなグループは、最も成功したガールズグループである少女時代の遺産の核心だけを借りてきているのだ。 実質的な第1世代のガールズグループのうち、依然として生きているグループは明るくて元気で夢見るイメージでゆっくり成長してきた少女時代だけであり、結局、彼女たちが証明したのは、少女のイメージの原型が持つ強い力だ。

 

そしてこれは、世界的に注目されるK-POP市場の状況ともかみ合ってシナジーを作り出す。 TWICEに台湾出身のチュウィ、日本出身のサナ・ミナ・モモがいるように、少なくともアジア圏のきれいで才能のある幼い少女たちは、ほとんどがガールズグループに追い込まれたと言っても過言ではない。 もし俳優を夢見ているとしても、missAのスジやAOAソルヒョンの場合のように一旦はガールズグループでデビューしたほうが効果的だ。 「プロデュース101」のキムソヒも本来は俳優志望であり、運が良ければI.O.I活動後には望んでいたことを成し遂げられる可能性もある。 同時に、ガールズグループの市場はだんだんと「少女」をコンセプト化することではなく、リアリティの領域に進んでゆく。 少女時代は「また巡り逢えた世界」のミュージックビデオと歌詞・蹴りあげるような振り付けを通じて夢見る健康な少女たちのイメージを伝えたが、I.O.Iはそれをデビュー曲「DREAM GIRLS」ではなく、デビューするために互いに競争して協力したりする「プロデュース101」の放送過程で構築してしまった。 「DREAM GIRLS」のミュージックビデオや歌詞は、これらのイメージを更に強化するだけだ。 ガールズグループはすでに、人が願う少女の姿そのものをキャラクター化するのではなく、リアリティのある方式で証明しなければならないところまで来た。

 

先月29日、バンダイナムコエンターテインメントは日本のゲームであり、アニメ「アイドルマスター」の韓国ドラマ化のためのオーディションを開始した。 ロッテショッピングは来年初め、ロッテエンターテインメント(仮称)法人を設立し、芸能企画事業に進出し、ガールズグループを作る(http://m.thebell.co.kr/m/newsview.asp?svccode=00&newskey=201605020100001950000112)と明らかにした。 「プロデュース101」で脱落した数十人の少女たちは各自の会社でデビューを準備中であり、I.O.Iのメンバーも10ヵ月という短い活動期間が終われば、別々に新しいグループとしてデビューする予定だ。 この中にはミュージックワークス所属のキムソヒのようにもうひとつのサバイバルリアリティである「アイドルマスター」のオーディションに参加した練習生もいる。 類例のない多くの少女のデビューが予定されていて、そのうちのほとんどはリアリティを通じてスタートラインに立った。 ここで得た叙事とキャラクターをデビュー後までどう受け継いで行くのかによって、結果は完全に変わるだろう。 私たちが少女らにコールを送っている間に、ガールズグループの世界の次のチャプターはすでに行われていた。 おそらくすべて、パーティーよりは戦争に近い。


文|ファンヒョジン
校正|キムヨンジン

  

※チョッバン첫방=첫 방송の略語。初放送・初披露の意味