サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【askまとめ】① チャート・音楽番組・ランキング・アワードについて

以前ご質問を受けていたaskが最近仕様が変わってしまって使わなくなったのですが、当時なりに色々調べて長めに答えてたり、今も似たようなご質問を受けるケースがあるので自分の利便性のためにFAQ的なものだけをまとめてみました。

スクショ画像で質問を貼りたかったんですが、収まらないくらい長いご質問もあるのでコピペで失礼します。

 

◆チャート・音楽番組・ランキング・アワードについて

 

[音楽ランキング番組の投票について]

こんにちは! Kぽのチャートや音源サイトの評価、泡沫さんがツイしていらっしゃったiKONとSEVENTEENのようなの順位の競い合いが面白いなと感じることがありますが、例え実力があるグループがマイナーだと1位や上位に入ることが厳しい世界ですよね。(もちろん順位じゃなくて曲やパフォーマンスなど内容にこだわるグループもいますが) また、ペンが大量のアカウントを作って順位や評価を上げていく手段もモヤったりするのですが、フェアな投票にならないのは致し方ないことなのでしょうか。これはKぽ界に限らず、日本でも似たような現象がありますが😅 内容が支離滅裂になってごめんなさい…

(2016)


韓国の音楽ランキング番組投票の公平性についてはもう何年も前から言われてますが、逆に音楽ランキング番組に視聴者の介入を許す限り完全に不公平をなくすのは無理なんじゃないかと個人的には思ってます。特にそれほど音楽番組のスコアに影響は大きくないとはいえ、SNS投票やMV再生なんて色々頑張れば個人でも無限に投票し放題ですから、公平の概念自体がもはやよくわかりません。一日何千ツイートものハッシュタグ投稿やMV回しを頑張るファンが相当数ついているというのも、それはそれですごい事ですけどね...。

[]内は各音楽番組での視聴者が関われるスコアの割合です。


SHOW CHAMPION(MBC)

40% 音源(MelOn・Bugs・genie・NAVER・Daum)

10% 音盤(HANTEO)

20% Melonオンライン投票

15% 音楽専門家評価

15% MBC放送スコア

[20%]


音楽中心(MBC)

60% 音源+音盤(GAON)

10% YouTube視聴回数

10% 視聴者事前投票

5% MBCラジオ放送スコア

15% 視聴者リアルタイム投票

[35%]


M COUNTDOWN(Mnet)

50% 音源(MelOn・Bugs・Mnet・Soribada)

15% 音盤(HANTEO)

15% SNS(YouTube公式MV・Twitterハッシュタグ)

10% 評価スコア(MWAVE/Mnet Japan/Mnet USAグローバル投票スコア・リサーチ会社による上位50曲の年代別評価)

10% Mnet放送スコア

10% リアルタイム投票

[35%]


MUSIC BANK(KBS)

65% 音源(Olleh・MelOn・Bugs・Mnet・Soribada)

5% 音盤(HANTEO)

20% KBS放送スコア

10% 視聴者投票

[10%]

人気歌謡(SBS)

55% 音源(GAON)

5% 音盤(GAON)

35% YouTube再生回数

5% 視聴者投票(Melonアプリ)

[40%]


THE SHOW(SBS)

35% 韓国事前投票(GAON音源+YouTube再生回数+Twitterハッシュタグ)

35% 中国事前投票(土豆MV再生回数+土豆有料投票)

15% 韓国ライブSMS投票

15% 中国リアルタイム投票

[35%のうちの音源の割合がわかりませんが、少なくとも60%以上なので1番ファンの頑張りが反映されます]


そもそも今の音楽番組の視聴率は3〜4%しかないそうなので、今の音楽番組での順位争いって、結局ほぼファンドム内容でのオタク同士の戦いでしかないんですよね。そうなるとどうしても数が多くて投票活動に熱心な方が勝ちますし、韓国のアイドル好きの人たちはプロデュース101 の人気から見てもこういうシステムそのものに「燃える」んじゃないかと思います。

 

多分日本の音楽番組からランキングが消えたのって、これだけ人気や音楽の売れ方に多様性ができた現在、音楽ジャンルによってファンドムに多様性がある日本の場合は特に全体でのランキングをつけるのが難しくなったからなのかなと思います。ある特定の界隈で凄く人気があったとしてもその外では誰も知らない、そんな事は今やよくありますよね。各ジャンル別にファンやオタクがいて、SNSでもそれぞれ隔離されてますし。その内部での人気度は測れるでしょうけど。

そういう状況で「公平性」を追求した結果、純粋に売り上げだけのオリコンだけが残ったのかなと(音源についてはプラットフォーム別のランキングが出ますし)。

それゆえに日本のドルオタのファン活動には音楽ランキング番組やアワードへの「投票」っていうのがほぼ含まれてませんけど(ゼロではないですけどお金を払ってCDを積むほうに集約されてるというか)、長い事ファンがお金を使わないファン活動がメインだった韓国のアイドルファン活動にはもう「音楽ランキング番組」「投票活動」というのが長いこと組みこまれていて、むしろメインの現場活動のひとつと言ってもいいのかもしれません。冷静に考えたら別にアイドルにとっても音楽ランキング番組に出る事って視聴率を考えたらそんなに見返りはないみたいなんですけど(出演料も特別なゲストでもなければ1グループ多くて2万円位らしいですし)音楽番組のランキングに「投票システム」が入ってるのって、結局は全部が「ファンにファン活動させてあげるため」というのが大きいんじゃないかと思います。「ファンがアーティストの為にやっているとTV局&芸能事務所の方が思わせてあげている」というか。ツイッターハッシュタグつけてツイートしたり、MV見たり、音楽番組へ投票したりしてる時ってそのアーティスト(アイドル)の事だけを考える時間だし、何よりも自分が「いいファン」をやっているみたいで気分よくなるんじゃないでしょうか。しかもネットさえ出来れば世界中のどこからでもほぼ無料で出来ますし。「私たちで頑張って栄誉をあげたい!」という目的がある事でファンドムの結束も妙に固くなったりしますしね。それを繰り返す事でファンドムの地固めをする効果もあるのかもしれません。「その団体に属する快感」を与えてあげるというのも、韓国に限らずファンドムを保つにはとても重要な事かもしれません。

 

音楽番組やアワードのSNS投票に関するこういう話はもう何年も言われていますが、視聴率がすでに低く横ばいでキープされている現在でもアイドルが芸能人の割合を多くしめるようになっているために、TV局と芸能事務所の利害関係において音楽ランキング番組は存在し続けているみたいです。番組そのものは不採算でも今は派生イベントなんかも出来ますし、音楽アワードのほとんども、音楽プラットフォーム主催以外はTV局の主催ですしね。

すでに今の韓国の音楽ランキング番組というのは韓国の人にとっては「純粋に音楽を楽しむためのもの」ではないんだと思います。投票のために機会みたいな。そのあり方もやり方も、その国の文化のひとつだと思って見るしかないのかなと。好きなアイドルのパフォーマンスが見られる機会と捉えて楽しめる海外のファンはむしろ幸いなのかもしれないとも思います。

 

(注:音楽番組での上記の割合はその後色々マイナーチェンジがありましたので、2018現在は正しくないものもあります。ちょこちょこ変わりますので随時検索していただいた方が良さそうです。特にThe SHOWは中国との提携がなくなり、現在は海外からもアプリを通して投票が可能なシステムが導入されました)

 

[ファンドムによるストリーミング操作=スミンについて]

スミンによるチャート独占は歌番組で一位を獲るため、(一部の)ファンダム同士の意地でしかないですよね?ファンダムが大きくなればなるほど世間の認知度と音源成績にギャップを感じるのですが……。配信時間の選択、集計方法の変更という改善策と投じても以前から何も変わっていないように思います。音源に拘るのはアイドルの世界だけなのでしょうか?

(2017)


韓国の音源ポータルはストリーミングが出て以降1時間おきに24時間変動が見られるので、通常人間が寝ている時間帯にスミンをすればその曲の順位は自動的に上がりますけど(スミンされてない曲の視聴数はその時間帯は下がるので)、スミンの意味の一つに順位を上げて注目度を高めるという事があるにしても寝てる時間に順位が上がったところで誰も見てないですし、実質的には活動中の音楽番組の順位に関係するからやるというのが今はいちばん大きいのかなという気がします。

しかし、スミンがチャートに及ぼす影響についての記事を前に訳しておいてあれですが、音源チャートに関しては実際にはスミンがどこまで影響を与えられるかというと、トータルの蓄積で見ればそんなに大したものではないんじゃないかと思います。スミンを頑張ってチャート順位を独占出来るのは、実際はせいぜい前述の深夜帯のみだと思います。そこの時間帯で一瞬独占できただけだとしても、記事にはチャート独占とかオールキルとか書けますしね。そして、その事は世間でももう周知されてきてるのではないかと思います。

実際はどうなのかと、去年2016のGAONの年間トータルチャートの中でもっともスミンがされているであろう男性アイドルグループの順位をDLのみのチャートとDL+ストリーミング合計の音源で比べてみました。


⚪︎2016 GAON年間ダウンロードチャート100

46位 Toy/Block.b

68位 Monster/EXO

77位 FIRE/防弾少年団

79位 SENTIMENTAL/WINNER

 

⚪︎2016 GAON年間デジタルチャート100

49位 Toy/Block.b

60位 Monster/EXO

87位 FIRE/防弾少年団

94位SENTIMENTAL/WINNER


見てわかるとおり、音源に関してはファンドムの規模と順位が必ずしも一致しないし、ストリーミングがあってもなくても年間トータルでの順位は大して変わらないみたいです。音源に関しては年間50位以内に入ってる曲は「一般認知度がある」と言ってもいいと思いますが、男性アイドルグループの曲では去年は50位以内にはBlock.bしか入っていないので(ZICOやパッキョンのソロ含めてBlock.bはファンドム規模より一般認知度が高いグループと言えると思います)1年間のトータルで見れば「音源の順位と世間の認知度は概ね一致している」と言えるのではないでしょうか。なので、音源の年間チャートを見ればその年に本当によく聴かれて人気があった曲がなんなのかというのは概ね正しく把握できるのではないかと思います。

 

ただし、月間や週間など短いスパンのチャートで見れば多少なりとスミンの影響がある事は確かですし、melonやGAONのアワードも月間別に賞がありますから、ファンも頑張るのではないでしょうか。影響の大小に関わらず聴いてもいない音源を流し続けるのは不正には違いないので、推奨するのは一般倫理ではおかしいというのは忘れてはいけないとは思いますが。


(注:その後melonやgenieなどの主要音源ポータルでは、上記の影響を鑑みてか深夜帯のリアルタイムチャートは2018から発表されなくなりました。そしてこのアイドルファンの構築したスミンシステムを応用したと思われるマーケティング手法で、メジャーではないアーティストの曲が音源ランキング上位に続けて入る事態が起こり、2018年の音源ランキングはやや荒れているようです)


[2017年度のMAMAについて]

無料の投票で一位になったからといって音源・音盤の売り上げを無視して賞をもらえると思っていることに疑問しかないです。正直、MAMAは事務所と放送局の対立が続く限り公正で公平な受賞内容になることはないんだろうなと思います。色々と授賞式が続きますけど韓国内で名誉があるのはどの授賞式なのしょうか?

(2017)


MAMAにおいて20〜30%しかカウントされない投票が1位になったら賞が貰えると思いこんでいる人が結構いるというのは、アワードの基準うんぬんよりも賞をあげたい気持ちは強いのにその賞がどういう基準で選ばれるのかについて知らなすぎる事が問題なのかなと。日本でも投票を推奨するアカウントは沢山ありますが、授賞スコア基準で投票の占める割合や推しグループの音源成績すら正確には把握しておらず、投票の仕方は広報するけれど1位を取ったからと言って他のスコア次第では取れるというわけではないという事実を知らせない事が多いというのが原因のひとつでもあるんじゃないでしょうか。投票の不正うんぬんはさて置いても、投票(20〜30%)と音盤(10%)のパーセンテージの合計は音源のパーセンテージ(30%)と同じか10%高くなる程度なので、特に曲の賞に関しては音源がトータルで凄く売れたグループは投票が1位でなくても音源成績だけで同じ条件になれます。逆にいえば音源が全体の年間トップ10に入るレベルで売れているくらいのアーティストでなければ、投票と音盤売上で1位を取ってようやく音源トップクラスのアーティストと対等になるくらいです。(だから音源強者ではないアイドルのファンが投票を頑張る価値はあると思う)

一般的に一部を除いて男性アイドルグループは音盤に比べて音源が弱いので、瞬間的に1位になれても年間トータルの順位は高くなく、2016年のGAONチャートでもソロやユニットを除けば年間50位以内に入った男性アイドルグループはBlock.Bだけです。フォロワーが万単位でいるアカウントですら投票がどの程度の割合重視されるのか、他のグループに比べて音盤や音源が曲単位あるいはアルバム単位でどの程度売れているのか、おそらく殆ど把握していない様子なのを見かけました。MAMAの受賞基準は公開されているのに、投票のリアルタイム順位ばかり見て肝心の投票の割合は見ていないのか確信犯で言及しないのかわかりませんが、とにかく説明をきちんとせずに投票だけを闇雲に奨励する人が少なくないと感じます。そしてそういうアカウントばかりを見て勘違いしたまま必死に投票している人が多いのだとしたら、気の毒だと思います。これは国は関係なく、韓国でも日本でもその他の国でもわかってない人は全く理解していないように見受けられます。今年の韓国の音源チャートをある程度把握している人なら、出席していたアーティストの中からの受賞という事ならMAMAに関してはそれぞれそこそこ妥当だと思ったんじゃないでしょうか。ブログにも書きましたが、MAMAは元々いちケーブルTV局のアワードですし、スコアにMnetが選んだ審査員が40%を占めますがそれはそれでいいんじゃないかと個人的には思います。決めた基準をコロコロ変える事がなければですが。審査員というブラックボックスがあるという事も含めてそれはそういう賞という事ですし、ノミネートも勝手に主催側が決めていてほとんどがアイドルという点は指摘せず賞の審査の基準の公平性を指摘するのも矛盾していると思います。それでも結局、賞を求める大衆というよりもファンドムがいる限り、無くなりはしないのではないかとも思います。Mnetは多くの国の人が見やすいチャンネルですし、招待規模も大きな華やかなイベントなので、変に権威づけしなければ個人的にはあって欲しい授賞式です。

 

韓国で権威のある音楽賞という事ですが、韓国の音楽評論家の方々のツイートを見ていると「そんなもんはない」みたいな雰囲気で笑 個人的には2月に開催される「GAONチャートミュージックアワード」は音盤と音源に部門が分かれているし、音源は月ごと音盤は4期区分でジャンル関係なくGAONチャートで最も売れた曲(音源)やアルバム(音盤)に賞を与えているので、そういう意味では1番公正かなと思います。アーティストよりも楽曲やアルバムそのものが主役と言ってもいいでしょう。2016年のポピュラーソングオブザイヤーも1年を通してロングランヒットしたM.C.THE MAXが受賞しました。でもそんなGAONですらスペシャル賞とかスタイル賞とか基準がよくわからない賞も沢山ありますがそれはそれで。

チャートと関係なくグラミーのようにMAMAやMMA等のアワードからは無視されがちなアイドルやトレンドミュージック以外の音楽ジャンル全般から審査員が選考して与えられるアワードとしては、「韓国大衆音楽賞(KMA)」というのがあります。大賞が3つ(歌手・曲・アルバム)、新人賞、各ジャンル部門賞が大体16部門くらい(アイドルソングも曲のジャンルでノミネートされます)、投票で決まる人気賞がグループ・女性・男性で他に特別賞がその年ごとに決められます。どの位売れたかとかファンドムの規模や芸術性だけでなく韓国の業界筋やカルチャーシーン、社会的に注目された曲やアルバムなども選ばれやすいので、アイドルやトレンドソングだけでなく韓国音楽全体の動向に興味がある人は見たら面白いかもしれません。参考までに、KMAの2017度と2016年度の大賞を記載しておきます。

2016年度大賞

アルバム/E−SENS「Anecdote」

曲/BIGBANG「BAE BAE」

アーティスト/Deepflow

2017年度大賞

アルバム/チョトンジン「木になって」

曲/赤い頬の思春期「宇宙をあげる」

アーティスト/Jay Park

2017年度はフォークソング部門で受賞したアーティストのイランが受賞スピーチでトロフィーを競売にかけて話題になりました。ご本人曰く「賞をもらえるかわからなかったが、預金通帳を見てもし受賞したら即売ろうと思った」との事で、家賃と同じ値段から競売を始めたあたり「賞だけもらっても食べてはいけない」というアーティストの現実をシビアに見せつけたパフォーマンスだと思いました。


[音源ダウンロードチャートについて]

こんにちは。韓国の音源チャートについての質問です。 ガオンチャートを見ていて、あるナムドルの楽曲の週間DL数が活動中から活動終了後に急激に減少したことを疑問に思いました。 韓国のアイドルファンはスミンをして再生回数を増やしていますが、基本的に1回きりである音源のダウンロードでもファンダムの介入による数字の底上げができるのでしょうか? (20万→14万→13.9万→12.5万→10.9万-活動終了→4万 と、活動中のDL数だけで見ればIU以上の推移だったので驚いたのですが、ストリーミング数ではさっぱりだった為、楽曲が売れたのではなくファンダムの集団行動が行われたと解釈しました)

(2018)


Melonは2015年より前はアカウントをいくらでも作る事が出来たので、活動期とそれ以外でダウンロード数が極端に違う場合はそれを利用してのDLスミンの疑いが強いのではないでしょうか。中国で大量の携帯を利用してのスミンがニュースになった事もありましたし、以前は日本でも複数アカウントでのDLをファン活動の一環として奨励するサイトやブログもあったと思います。

今は住民登録番号が必要になり国外からや複数アカウントを作ることは難しくなったので、2015年以前にファンドムが固まっていたグループのファンドムでないとDLスミンは難しいと思いますが...


[ブランド評判指数について]

個人ブランド評判について質問があります。 私の好きなメンバーはよくグループ内で上位になるのですが正直そこまで人気も話題性もあるメンバーではありません。全体のランキングで言ったら妥当ではありますが他のメンバーを抜き出して並べてみると本国でそんなに人気でもないのに上位で不思議です。誕生日や炎上、騒動があると上位に浮上するとも言われてたのですがいずれも当てはまっていません。となると実は本国で人気が無いというのは単なる噂で実際は本国でもちゃんと人気があるという可能性を期待しても大丈夫でしょうか?(ちなみに推しは中国人です) それとも何か要因があるのでしょうか?

(2018)

 


SのJくんの事かな?と思いつつ、まずはよくきく「個人ブランド評価」とは一体何なのか?というのを見てみました。韓国企業評判所というリサーチ会社がビッグデータを元に発表しているランキングで、アイドルだけではなく様々な企業やいろんなジャンルの芸能人のブランド評価指数というものが発表されているそうです。

この会社がブランド評価指数の基準として定めているものは3つあります。

1.メディア指数

ニュースやウェブでの口コミなどに名前が出た回数を数値化したもの。

2.コミュニケーション指数

個人ブログやファンクラブ、Naverペンカフェなどでの表示回数や口コミの数値化

3.コミュニティー指数

Facebookツイッター、インスタグラムなどのSNSを数値化したもの。フォロワー数やRT、いいねの数も含まれる。

つまり、1のマスメディアでの露出頻度(音楽番組を含むTV出演やCFなど)を現すメディア指数以外は主に「ウェブ上でどのくらい話題になっているか=名前が出ているか」というのがメインになっている感じです。

もちろん人気があればSNSでのフォロワー数や反応も多くいろんなメディアに名前が出ますから順位は上になりやすいでしょうし、逆に悪い意味で話題になっても上がりやすいというのはそういう事だと思います。また、誕生日があったり等でペンドムの中でタグ祭りがあったりすると、一時的に順位が上がる事はあるかもしれません。更にSNS指数や口コミで名前が出る回数などは国際的なSNSの場合ハングル基準にしても必ずしも韓国内でのデータだけと言うことではないと思います。中国人メンバーの場合、韓国より中国語圏内の方により大きなファンコミュニティがある場合が多く、それらの活動もデータ集計に含まれる場合は順位が上の方になる事もあるかもしれません。発信元の国籍までチェックしているかどうかはわからないので...

ちなみに当然活動期間中は上がるし活動期間外は下がりがちになります。そして特にアイドルのブランド指数に関しては、仕事に影響する事まではないようです。

 

[2017年度のGaonアワードについて]

授賞式での音源賞についての質問です。 確か2017年ボーイズグループの中で唯一スミン数が一億を超えたのがwinnerでしたよね。 ですが今日行われたガオンの音源部門では四月の一位はwinnerではありませんでした。 一番数値が高かったのが8月のEXOのkokobopで2億超えでした。 四月の一位だったIUの数値よりkokobopの方が高かったです。 あれ、winnerは入ってないのか...?と思ったんですが、これはどういうことなんでしょうか? 集計してる所が違うということですか? ちなみにaileeのトッケビostも入ってなかったです。

(2018)

 


Gaonアワードの集計方法はご存知でしょうか?そして、Gaonチャートの各月の順位はご覧になりましたでしょうか?Gaonのサイトで過去のデータまで誰でも見られます。

Gaonの音源の大賞は月ごとにリリース日から30日以内のデータを集計して受賞されるものです。OSTやTV番組関係の曲は各大賞からは除外されていますのでAileeの曲は対象ではないです。

(2016も太陽の末裔のOSTが大ヒットしましたが受賞していません)

1月のデジタルチャートでOSTを除いた曲ではAKMUの「長い日 長い夜」の順位が1番上ですので、AKMUが1月期の受賞になったと思います。

Really Reallyがリリースされた2017年4月のデジタルチャート1位はIUの曲ですので、IUが受賞したのは通常通りだと思います。Really ReallyやHEIZEの曲のようにリリース直後にドカンと売れたわけではなく後から口コミなどで人気が出たり、瞬間的に1位にならなくても1年間ずっと上位にいて年間チャートの累計では上位に食い込んだロングランヒットは受賞しにくいというのがGaonの特徴とも言えると思います。ロングランの曲に与えられる賞もあるのですが、こちらは一曲だけで2017年度はIUの「夜の手紙」でした。

以前WINNERはGaonで大賞をとれるのかというご質問が来た時も「Gaonアワードの月ごとの集計方法だと微妙だと思う」とお答えしています。

(https://twitter.com/djutakata/status/952004537887342592)


EXOのKOKOBOPですが、これは8月ではなく7月の大賞ですね。(8月はソンミの「ガシナ」)7月の受賞がREDVELVETではなくEXOというのが、ある意味Gaonアワードの集計方式のもう一つ弱点というか特徴をよく表しているようにも思います。

Gaonのデジタルチャートは先述のように音源ダウンロード・ストリーミングそしてBGM販売量を集計したデジタルチャートが基準になり、更にリリース日から30日以内がアワード授賞基準になります。つまり、見方を変えればファンドムにとっては「リリース直後から30日以内に集中してどれだけスミン・DLができるか」で受賞の有無が決まるケースもあるという事です。

また、音源とダウンロード、BGMチャートの数値を変換して合計の値でデジタルチャートの順位が決まりますが、「ストリーミングされた回数」がそのまま基準になるわけではありません。1視聴ごとの料金が安いストリーミングより値段の高いダウンロード販売とBGM音源販売の数量を公平(?)にするために一定の割合をかけて数値化したものをデジタルチャートの数値にしているため、ダウンロード順位の方がデジタルチャートへの反映比率が高いようです。極端な例ですとストリーミングチャート月間1位の曲がデジタルチャートでは30位以下になったりする事もあります。しかも、ダウンロードやBGM販売に適用される「割合の数値」は現状では公表されていません。

 

REDVELVET「Red Flavor」とEXO「Ko Ko Bop」のリリース日から30日5週間の動きを比較してみます。

(RVは7/9〜8/12、EXOは7/18〜8/19)

[ストリーミング順位]

RV:2→2→2→2→4

EXO:13→6→7→8→10

[ダウンロード順位]

RV:1→2→3→6→13

EXO:1→1→2→4→2

[BGM販売順位]

RV:7→11→11→12→24

EXO:12→9→3→1→1


このように、ストリーミングではREDVELVETがずっと勝っていますがダウンロード販売ではほぼEXOの方が上です。7月のデジタルチャートではRVは2位、EXOは4位ですが8月ではRVが6位、EXOが1位です。つまり「発売直後から30日以内にどれだけ集中してストリーミング・DLできるか」という結果が反映されて7月のEXOの受賞に至ったのではないかと思います。

(7月の1位と3位はHeizeだが、リリース日が6/26でリリース日から30日の集計ルールにより大賞適用外)

ストリーミングのスミンは勿論ですが、DLに関しては音源シェアの50%を占めるMelonは2015年以前はアカウントを無制限に作る事ができたため、2015年以前にデビューしてファンドムが固まったアーティストに関しては常にDLスミンの疑惑がかかっています。そういう現状を踏まえると、現状のGaonデジタルアワードもやはり短期的な集計という点で大きいファンドムを持つアーティストに有利な面はあるという事だと思います。

ちなみに先の説明どおりデジタルチャートの数値はデジタル・ダウンロード・BGMの数値が公平になるように一定の数値をかけたものを合計した数値ですので、その数値が2億越えする事は普通にあると思います。実際、今デジタルチャートで1位のiKONのLOVE SCENARIOの1/21〜2/10までのデジタルチャートの数値合計はすでに1億5千万を超えています。

(151,565,433)