サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【ize訳】The Unit vs MIXNINE│② 審査員から編集まで、勝者は誰か

【ize訳】The Unit vs MIXNINE│② 審査員から編集まで、勝者は誰か

 

2017.11.07
http://m.ize.co.kr/view.html?no=2017110700337226111

 

KBSアイドルリブートプロジェクト「The Unit」とJTBCアイドルサバイバルプログラム「MIXNINE」がよく似た時期に始まった。先に放送されたMnet「プロデュース101」「アイドル学校」などと異なり、両番組は混成フォーマットであり、それぞれ男性ユニット9人女性ユニット9人を選抜する。 しかし、事実上公営放送のKBSとYGエンターテインメントの対決という点で、共通点よりはその差の方が更に多いのは事実だ。「The Unit」と「MIXNINE」の似ているようで違う、6つの点を探った。

 

先輩軍団vs「ヤンサ」が決める
「私たちの誰もが分からないことがあったし、何者でもない時があった。だからそういう風に苦労したときが心に届くから、みんな悲しんでくれることができるんだ」
失敗を経験したアイドルたちが再び注目を浴びるようにさせるという「The Unit」は審査委員に「先輩軍団」と名付けた。 彼らは、それだけに参加者たちの踊りの腕や歌の実力評価よりも「目をカメラから放すな」というような実質的な助言をしたり、ファンチヨルのように「長い間無名生活をすごした」過去を振り返りながら褒め言葉と慰めの言葉をかけている。 彼らに比べると「MIXNINE」は「SMエンターテインメントのある歌手を見ながらYGエンターテインメントの音楽をやらせてみたらどうなるだろうと考えた事がある。面白いのではないだろうかと思った(OSEN)」というヤンヒョンソク代表の言葉のように、自分の基準によって出演者たちを評価する。 それだけに彼は出演者らに自らの基準を話し、役立つ助言や慰めを与える前にデビュー組と練習生班に分かれて、競争構図を作る。 それだけ徹底したビジネスマンであり、企画者の立場からの審査といえる。

 

テミン+ヒョナ vs CL+スンリ
「The Unit」のテミンとヒョナはまだ20代半ばで、オーディション番組の固定審査員としては幼い方だ。 また、現役で活動しているため出演者の立場に感情移入する姿が多く見られる。 テミンは研修生時代から一緒にしていたキム ティモテオが出ると涙を我慢できず、ヒョナは「長い間一緒にしてきた仲間です。 ステージを見ながら格好いいと思ったことが何回もあった」と自信なさげにステージを披露したBOYFRIENDのメンバーたちに応援の言葉をかけた。 一方、「MIXNINE」でのCLとスンリは現役アイドルとしてのアイデンティティよりも審査員の姿を見せてくれる。 ヤンヒョンソク代表が審査を主導し、CLとスンリがコメントを加えるやり方だ。 また、スンリは制作発表会で「練習生時代にヤンヒョンソク代表が投げたスリッパを集めて店を開いたら商売がうまくなっただろう」と言い、「『MIXNINE』は短い時間で実力を増幅させなければならないから、スリッパは飛ばないと思うが強くなって欲しい(スポーツ傾向)」と言ったが、このプログラムが練習生に望む態度と自分の役割が何なのかを示してくれたものといえる。

 

ブート数 vs すべては「ヤンサ」の意のままに
「The Unit」の出演者たちはオーディションを見ていちる観客の90%が「ブート」を押すと「スーパーブート」として自動的に合格になる。「スーパーブート」にならなかった場合、「先輩軍団」の「ブート」を受けなければ合格できない。 それだけ多くの人の反応を総合しているものであると同時に、「先輩軍団」それぞれが見る出演者の長所をすべて反映するものといえる。 また、6人のうち1人だけがブートを押しても合格が可能という点で、特定の審査員の影響が強く介入したり位階秩序が影響を及ぼす可能性も少ない。 Rainが先輩軍団のトップの役割をするが、彼の意見によって合格と不合格が分かれるわけではない。一方、「MIXNINE」ではひたすらYGエンターテインメントが練習生を選ぶ基準がすなわち合格基準であり、これはイコールヤンヒョンソク代表の心に響かなければならないという意味だ。 ゆえに実力が不足している出演者に対しても自分が補完してやれる部分が多いとして合格になったり、アイデンティティのような「再びアイドルに戻れると思うか」という質問に「そんなことはないだろうと思う」と答えた出演者を選ぶこともある。 STAROエンターテインメント所属のアイドル2人をデビュー組バスに乗せ、「STAROエンターテインメントにとっては喜ばしい事だと思う」と話したのは、ヤンヒョンソク代表が「MIXNINE」出演者たちに接する態度を見られる部分だ。どのような理由であれ、自分に気に入られる事は「喜ばしい事」なのである。

 

ヤンジウォンの事情 vs FMエンターテインメントの話
ガールズグループSPICA出身のヤンジウォンは、グループ解散後は青汁を配達しながら再び歌手の夢を育てていた。 Mnet「スーパースターK」時から頻繁に見られた感動的な話のひとつのパターンだが、制作スタッフの編集は彼女の切実さを伝えるにはやや不足していた。 彼女がどうして青汁の配達をするのか、どれだけ長い間生活苦で困難を経験したのかなどは説明されておらず、幼い頃の夢の話など、彼女の現状とは大きな関係がないインタビュー内容は劇的な雰囲気を演出するのに限界があった。 一方、「MIXNINE」はFMエンターテインメントを紹介しつつ会社がある江華島に向かう時に混乱して見せたり、それとなく彼らを無視するソウル出身の練習生たちの姿と、まともなトレーニングを受けていなくてもむしろ明るくステージを消化するFMエンターテインメントの練習生たちを対比させた。 まるでそのギャップを克服することがオーディション番組の意義なのだということを強調するようで、3人全員が合格して他の練習生たちが衝撃を受けた姿と涙を流して彼らを応援する所属会社の代表の姿を見せながら、一つのストーリーが完成していた。 「プロデュース101」プロデューサーの編集能力が目立った部分だ。

 

MY TURN vs JUST DANCE
「The Unit」のメインテーマ「MY TURN」のミュージックビデオは「プロデュース101」での三角形を組み合わせたセットを連想させる場面があったが、もう少し多角的な姿に変わり、原色に近いように演出した照明はむしろより華やかに見える。 しかし、統一された衣装で女性パートにピンク色の照明、男子部門でブルーの照明に変わる導入部や「あなたは私を見つめるようになるだろう」という歌詞は「Pick Me」と「僕だよ僕」を合わせたら出てくるようなイメージという感じはぬぐえない。 むしろ男性ユニットの「光」で数字の1を象徴する指の動作を強調して抱負を表したり、「周りを見渡すと 一人ではないという小さな慰めが力になった」という女性ユニットの歌「Shine」の歌詞の方がこのプログラムのメッセージをさらによく表わしている。 一方、「JUST DANCE」は季節にふさわしく落ち着いたメロディーがメインになっており、TEDDYがプロデュースしてYGエンターテインメント特有の情緒が滲んでいる。 リフレインの「just dance」はYGエンターテインメントのアーティストたちが見せてくれる自由奔放な雰囲気と連結され、大変なことはあったが、もう私は踊ってそのことを忘れるという内容は、あまりにも真面目すぎないように練習生たちの現在を表現する。 ただ「考えを整理みても眩暈がするよう 私の心どうして」という歌詞で床を活用してセクシーな動作を披露する部分は非常に当惑する。

 

KBSの積極的な支援 vs まだ決定されたものはなし

「The Unit」はKBSが主導してアイドルグループを制作するだけに、デビューが決定された出演者たちの他の放送会社への出演が可能かどうかについて関心が集まった。 これに対して「The Unit」製作陣側は「消極的になるところもあるだろうが、各種他の放送会社に出演した子たちに一番先にチャンスを与えたチームがKBSだと思う。 自社利己主義よりも文化コンテンツの市場拡大性に中心を置いて、この子たちについて他の放送局でも配慮してくれたら良いだろうと思うが、内部的にも支援を惜しまないだろう」と明らかにした。 契約問題と関連してもハンギョンチョンCPは「KBSは番組制作に専念して、文化産業専門会社がその後マネジメントを管理することになる」と明らかにした。 このグループの活動のために別の会社を作って管理するという意味だ。 KBSが公営放送であるため、アイドルグループを通じて直接収益事業をできないために下した決定と見られる。 最終メンバーが決定され次第、最大18社の企画会社と文化産業専門会社の協議を通じて、今後の活動計画が決まる予定だ。 また、ハンギョンチョンCPによると、「(WANNA ONEの時よりも)既存の企画会社に対してもう少し多くの収益が配分されるものと予想している」と収益分配についても立場を明らかにした。 一方、「MIXNINE」のヤンヒョンソク代表は"「まだ決まったことは何もない(スポーツ朝鮮)」という意外な答えを出した。「優勝グループが決定されれば、その後に企画者たちと会って相談をしなければならないこと(OSEN)」だとして、自社が持っている海外ベースファンダムをもとに「ワールドツアーを回ることができるようなグループができたらいいだろうなと思う」という希望を述べるにとどまったラインで立場を明らかにした。 彼は「プログラムが終わったらあの方々(出演した企画会社代表たち)と会って一度会食を催したい」という余裕を見せもしたが、YGエンターテインメントレベルの会社でなければ簡単には示すことのできるような余裕と自信ではない。「MIXNINE」の出演者たちもYGエンターテインメントの他のミュージシャンたちのようにデビューに長い時間がかかるのかどうかも見守るべきポイントだ。

 

文 パクヒア
校正 キムヨンジン

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FMエンタのある江華島って区分としてはソウル特別市の島とのことで、日本に置き換えたら東京都に入る伊豆諸島とか小笠原に芸能事務所があるって事かな...
SMの練習生だったHOTSHOTのムンギュが改名(?)して本名もティモテオになってたのはびっくりしました。

 

こうして並べてみると、2つのサバイバルの目的は全然違うことのような感じですね。アイドル再生プロジェクトである「The Unit」の方が日本で言えばNHKが作ってるだけあって真面目に作ってて出ている方も切実だし、公平に見せている分落ちた時のショックは大きいかも。そもそも出てる時点で「一回失敗している」というお墨付きになってしまうわけでもあり。MIXNINEは個人的にはYGに新しく迎え入れたプロデューサーの為の番組だと思っていて、もしも他事務所の練習生をYGがジャッジしたら...?というそもそも非常に上から目線な企画の分、落ちてもYGとかヤンサの好みに合わなかったんだなって事でそこまで気にしなくていいと考える事も出来そうだなと。サバイバルそのものよりどちらかというとヤンサの突撃隣の芸能事務所(ヨネスケ)っぽい部分と、よく言えば中小の芸能事務所の育成状況やシステムをたくさん見る・見せることでお互い勉強になるというかそういう意味での底上げを図りたいのかなという。一緒に色んな事務所に行ったスンリも「事務所の代表が練習生を叱れない」とか「ちゃんとした教育システムがあるところが少ない」と言っていたし。
でも悪い言い方をすれば「帝の遊びかよ?」に尽きるかもしれない...。