サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【ize訳】防弾少年団、ビルボード、そして米国のK-POPファンドム

【ize訳】防弾少年団ビルボード、そして米国のK-POPファンドム

 

2017.09.29
http://m.ize.co.kr/view.html?no=2017092820197283656


ボーイズグループ防弾少年団が「ビルボード200」7位、「Hot100」85位をはじめビルボードの様々なチャートに登場し、英国、日本など主要音楽市場チャート順位圏に上がったことをもう一度言う必要はないだろう。 彼らがK-POPアーティストとして初であり最高の記録を成し遂げた状況まで、この数日間、ビルボードの関連記事はすべて韓国に紹介されたと言える。 それなら現在、防弾少年団というグループの状況を最も明確に象徴する順位は何だろうか。「アーティスト100」5位だ。 「アーティスト100」はラジオ放送、音盤販売、ストリーミング、ソーシャル活動をすべて合計する。 防弾少年団はこのチャートに50週間とどまったが、先週は38位だった。 ビルボードトップソーシャル・アーティストを受賞していた頃に10位程度にまで上ったのだから、ソーシャルメディア活動が頂点にいるときの可能な頂点はその程度だと考えていいだろう。 その以上になるためにはラジオ、レコード、ストリーミングのうち1つ以上のメディアで十分な存在感が必要である。 4位のエド・シーランはラジオ周波数を変え続ければ一日中聴くことができるし、1位のFOO FIGHTERSはニューアルバムを13万枚売り、2位のテイラー・スウィフトは言うまでもない。 一言でいえば、このチャートは市場における存在感だ。

 

この存在感は防弾少年団という一介のグループだけに止まらない。 もはやK-POPの米国での認知度がどうなのかとか、人気が実際にあるのか、あるいは実際は特定の人種だけに好まれているというような懐疑的なアプローチは無用だ。K-POP米国音楽市場にジャンルとして存在している。 K-POPというのはストリーミングサービスのジャンル別区分が登場した時から始まったことだ。 これがどういう意味なのかを知りたければ、現在の米国での音源ストリーミングの位置を見ればいい。 2017年上半期の米国の音楽産業の売上の60%はストリーミングで、1ヵ月に10ドル程度のものであれば有料購読者売上だけをみても37%だ。 顧客でいえば3千万人で、正確に言うと1年で1千万人増えた。 わずか2年前、最も多い収益を創出したデジタル音源ダウンロードは急激に縮小して19%に過ぎず、近いうちにフィジカルアルバム市場より小さくなるはずだ。

それゆえに先週の防弾少年団に関して最も印象的な瞬間はチャートではなく、世界最大のストリーミングサービスSporifyであった。 Sporifyが提供する「New Music Friday」プレイリストが防弾少年団の「DNA」を最初の曲としてあげたからだ。 デジタル時代以降に金曜日に新曲を発表するのがグローバル標準であり、それによってSporifyは、毎週金曜日に注目すべき新曲を集めて「New Music Friday」プレイリストをアップデートしている。 ストリーミング時代以降新たな音楽を紹介する、いわゆるキュレーターの役割はストリーミングサービス会社に渡った。 新たな音楽を訪れる人々にSporifyの「New Music Friday」やApple Musicの「Best of the Week」は一種の出発点であり、そこに最初に選ばれるということは今週最も新しい動きとして選択されたという意味だ。 今「DNA」はポップスジャンルで新曲が上昇する事ができる主要なプレイリストに全て登っている。 人気曲中心の「Today's Top Hits」、新たなアーティスト中心の「Pop Rising」、他のジャンルとのクロスオーバー中心の「Hot Rhythmic」などだ。

 

加えて、米国の音楽産業と関連の媒体が何かが新し違うと認知し始めたのは「ファン」の役割だ。 要するに、組織化された韓国アイドルファンの活動は海外でも再現され始めるということだ。 各種の授賞式での「VOTE」は当然のことだ。 最近はファンがチャート自体に直接的影響を与えようとしている意志が確認される。 ファンが運営するSNSアカウントの活動をソーシャル・チャート順位と効果的に連結する方法は研究されており、実際に重要に作用する。 その他にも音楽がたくさん売れればチャートの成績が上がるのは当たり前の事だ。 チャートのメカニズムは、それを公正に評価するためのものだ。 ファンが多ければ、音楽がたくさん売れる可能性が高いのも当然だ。 しかし、そのファンがチャート順位が算定される規則と公式を理解し、それに合わせて最大限の成果を出そうとすることは少し違う。 熱烈なファンがいる可能性があるということはわかっていても、チャート成績について分析してアクセスしようとするファン集団は初めて目にした。 もちろん、試行錯誤はある。 iTunesでアルバムを購入し、他人にプレゼントする事は販売量に集計されていない。 近いうちに「スミン」する海外のファンたちに遭遇したとしても驚かないだろう。 K-POPはポップスを基盤にするが、多様な流行ジャンルを混ぜ合わせ、コンセプトやキャラクターを付与して地域や言葉によって明確に区分されているジャンルだ。 このジャンルは単なる音楽的あるいは視覚的スタイルだけでなく、音楽産業とその関係を結ぶ方式も新しいという認識を得ている。 次には一体どんなことが起こるか、気になるのではないだろうか?

 

文 ソソンドク(音楽評論家)

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数日前に防弾少年団がアメリカ市場にもたらしたものは「Kドルオタのペン活」なのではないかという事をツイートしたところで、izeにも似たような内容の記事が。

 韓国のアイドルファンならではと思われるファン活動のひとつが「ファンがチャートや授賞式の動向に介入しようと色々画策して実行する」という事だと思うのですが(実際どの程度の影響力があるのかどうかは別として)確かに防弾少年団に限らず海外のファンアカウントでもこれらの活動を促す発言は活発に見られますが、特に防弾少年団に関しては欧米圏のファンアカウントがSporifyでの「スミン」やラジオ局へのリクエストを大々的に働きかけているのを見かけるので、これは欧米圏ならではの「Kドルオタ的ペン活」の明確な登場と言えるかもしれません。防弾少年団に関しては特にビルボードのソーシャルランキング活動の時にかなり実質的に結束していたので、その時のアカウント活動や繋がりがそのまま基盤になって今でも活発な活動が継続されてやすそうな感じはします。


今まで実質一番欧米圏で活動歴が長く欧米圏のKPOP好きに全体的に聴かれている傾向にあるYGは他事務所に比べてもスミンや投票に関してファンの結束力は緩めのようなので、ファン活動がランキングに影響を及ぼそうとする事はなかったでしょうし、これほど結束力のあるファン活動がそのままチャートにまで侵入してきたように感じることは初めてのように感じます。

 

Sporifyに関してはアルバムリリース直前に一度防弾少年団の曲が一斉に消えて(DL不可の無料エリアのみですが)欧米圏のファンたちがざわついた時がありましたが、1日たって元に戻った時には曲のタイトルがほぼ英語タイトルに修正されていた(何故かYoung Foreverはそのまま)り、リリース前からすでのニューアルバムのコメント動画を米国のアカウントでも流していたので、正直「DNA」がNew Music Fridayに取り上げられた事自体はだろうなあという感じですが、これもおそらく欧米圏でのWINGS〜YNWAまでのストリーミング実績が反映された結果なんだろうと思いました。