サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【ize訳】プロデュース101│①まだ熱くないサバイバル

【ize訳】プロデュース101│①まだ熱くないサバイバル

 

2017.04.18

 

http://m.ize.co.kr/view.html?no=2017041716107241699&pDepth1=i2101

 

「美しい顔だが審査は冷静だと感じた」Mnet「プロデュース101シーズン2」(以下シーズン2')でチャンムンボクがBoAについて残したコメントは、今季の雰囲気を表している。 BoAは18年目の歌手兼審査委員であると同時に「国民プロデューサー代表」だが、参加者からのルックス評価の対象になる可能性もある。

 

Mnet「プロデュース101」(以下シーズン1)でチャングンソクやトレーナーたちがどんなに冷静な言葉を言っても彼らのコメントが容貌と似合わないと言葉にした出演者はいなかった。 また、既にデビューしたNU'ESTのメンバーがスタジオに入ると、参加者たちが「芸能人だからサインをもらわなきゃ」と冗談を言うほど、番組の雰囲気はしばしば気楽も流れる。 それだけシーズン2の参加者たちはシーズン1に比べるち緊張していない。 毒舌が横行したシーズン1初の会議の出演者評価と異なり、シーズン2はたびたび出演者たちの笑顔がもれた。

 

シーズン1のテーマ曲「Pick Me」は"夢を見る少女たち"が"私を感じてみてください/私を捕まえてくれ/私を抱きしめて"と話し、自分たちを"pick me"してほしいと懇願した。 一方、プロデュース101シーズン2のテーマ曲「僕だよ僕」の少年たちは"今夜の主人公"であり、"君の心を盗むのは僕だよ僕"と叫ぶ。 シーズン2の出演者たちが自分の魅力を確信するのは、実力のためではない。 シーズン1は初回からキムセジュン、カンミナを含めて等級評価Aを受けた参加者が実に9人も登場したが、シーズン2はキムサムエルとオンジョンマンがA等級に分類された。 さらには同じ所属会社で長い時間練習してきた練習生たちの振付師も、てんやわんやで衆口塞ぎ難しである。 しかし、シーズン2は参加者たちを冷酷に評価することよりも、なんとかして長所を探してやろうとする方向に演出される。 ライグヮンリンとユソンホは今ちょうど事務所に入ってきたばかりの「ひよこの練習生」であり、マイクさえ置いてダンスの「基本技」を見せてくれる姿はかわいいと評される。 さらに、ラップの歌詞を「先生」と一緒に作ったという事実は、率直という包装がされる。 パクセウンによるRainの「君を捕まえる歌」のパフォーマンスは酷評を受けるだけのステージだったが、製作陣は女性審査委員らの顔が「紅潮」しているようなCGを入れる。 実力が不足している参加者に「ないと思ったら別の道に行かなければならない」とか「小学生にも及ばない」というような毒舌がきかれたシーズン1とは対照的だ。 最終順位2位でI.O.Iのメンバーになってダンス対決番組KBS「ブームシャカラカ」で優勝したキムジュンまでがシーズン1の時にはダンスの実力がやや足りないという点が浮上したほどだった。 一方、シーズン2では練習生たちが審査委員たちからC、D等級を受けるたびに、「Aだと思ったのに」と悔しがる参加者たちのコメントを入れる。 シーズン1の少女たちを応援させた原動力は、練習生たちの切実さと血のにじむような努力だったが、シーズン2の少年たちは熾烈な争いの前からこの程度ならいいだろうという「ウチュチュ」(甘やかし)を受ける。

 

出演者を苛酷に追い詰めろという意味ではない。 ただ、サバイバルのオーディションでの緊張感と実力評価に対する冷静さが弱くなってから、シーズン2はシーズン1よりさらに実力以外の要素を強調する。 シーズン2の参加者たちはすでにシーズン1を視聴しており、どのような行動をすれば好感を得て非難を受けるのかということを学習した。 初回で1位の椅子に座りなさいという言葉を聞いたイデフィは「出来ないよ。悪口を言われるかもしれないのに?」と言い、自分の予想順位を2位と書いて出したことが画面に出ると、「あの、嫌われないですかね」と心配した。 さらに、多年の練習生生活を経た後、エンターテインメント業界について相当な知識を備えた参加者もいる。 彼らはYUEHAエンターテインメントのロゴが出ると、「STARSHIPとの合弁で宇宙少女を作った」という話をすらすらと説明して、BRAVEエンターテインメントのキムサムエルが「SEVENTEENデビュー組だったが、惜しくも年齢があまりにも若かったがゆえに」最終デビューメンバーとなることができなかったという秘話もよく知っている。 ステージの上で驚かされたり感動的な瞬間が提示される前に、出演者の背景と発言によってストーリーラインが組まれる。 一方ではシーズン2を熱心に消費する視聴者たちの間では、参加者たちの実力や魅力に対する論争よりは練習生たちが過去に犯した過ちが問題になる。 チャンムンボクがシーズン2初回後、主人公に他ならない割合を占めていたのは象徴的である。 話題の人物、番組の雰囲気を面白くした人物を浮上させる。 一方、アイドルとしての資質の評価は前シーズンに比べて有に流れて行く。 その結果、舞台よりその他の要素がさらに話題になる。

 

シーズン1で最も強烈な瞬間の一つはその前まで人気順位が高くなかった、ユヨンチョンが少女時代の「また巡り逢えた世界」のステージで見事な高音を上げて爆発的な反応を引き出した時だった。 シーズン1放送動画の中で最も高い再生数を誇る「Bang Bang」パフォーマンスは練習生が直接振り付けをした。 審査委員の厳しい評価と小さな発言一つにも視聴者の非難を受ける状況を、シーズン1の出演者たちは彼らの力量で勝ち抜けたりもした。果たしてシーズン2でもこのようなことは可能だろうか? チュギョルギョン、チョンソミ、キムドヨン、イムナヨンがいたシーズン1とシーズン2出演者の容貌を比較しながら、「シーズン1の時よりビジュアルが強まったようだ」と自評する雰囲気の中ではまだ容易ではなさそうだ。


文 イムスヨン
校正 キムヨンジン