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サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【melon mag訳】問題フォーカス 多重音格 137回:遠く険しい放送審議の世界

【melon mag訳】問題フォーカス
多重音格 137回:遠く険しい放送審議の世界

 

ハンドンユン 2017.2.15

 

http://m.app.melon.com/musicstory/detail.htm?mstorySeq=4609

 

遠く険しい放送審議世界

 

防弾少年団が今月13日、新アルバム「You Never Walk Alone]
kを発売した。 昨年10月に発表した正規2集「Wings」の外伝といった作品で、従来の収録曲に「春の日」「Not Today」などの新曲を追加した。 グループの企画会社BigHitエンターテインメントは、新曲には青春を向けられた慰めと希望のメッセージを込めたと紹介した。 若い音楽ファンの関心をひくのに良いコンセプトだ。 2番目のアルバムがビルボードアルバムチャートで韓国歌手としては最高の成績を記録したため、防弾少年団もファンも活動と応援に興がついたようだ。

 

日々上昇の勢いに乗っているが、新譜のリリースを控えて少々力が抜けるような話を聞いた。 新曲のうち「Outro:Wings」がKBSから放送不可判定を受けたのだ。 最初のラップのパートで「새꺄 쫄지 말어(野郎ビビるんじゃない)」という歌詞が悪口や卑しい表現に該当し、放送に出られなくなった。 この歌詞は「Outro:Wings」未完成バージョンの「Wings」の「Interlude:Wings」にも登場するが、その時は審議申請をしなかった。 「Outro:Wings」で放送活動をするわけではないが、ファンにとっては残念な事かもしれない。

 

無念さだけを感じる決定というわけではない。 放送局は健全でないコンテンツを濾過しなければならない義務がある。 実際、最近の小・中・高校生や多くの学生があれよりも荒い言葉を何食わぬ顔で使う。 しかし、未就学児童たちも音楽放送やラジオを通じて接する可能性があり、基本的に俗な表現を伝播してはならないということで不可判定を下したのだ。

 

多くの歌手が自分の歌を多くの人に知ってもらいたくて放送局の審議を受ける。そして、多数の歌が悪口、卑俗語、暴力性、扇情性、間接広告などいろいろな理由で断られたりする。不適格判定に納得する場合もあるが、納得しにくい事例もたまに発生する。


名称さえ言わなければ大丈夫!

 

2014年エディ・キムの「Slow Dance」がKBSから放送不可判定を受けた。 歌詞に言及されたフランスのウオッカブランド「Grey Goose」のためだった。 これが間接広告に該当して放送にはのせられないという決定を下した。 「カナダグース」は、青少年たちの高級ブランドを好む現象を取り上げたニュース報道で自然に広報が行われたが、「グレイグース」は放送電波を利用する機会さえつかめなかった。 フランスはそのような疑問の1敗を記録した。

 

同じアルバムに収録された「駆け引きの達人 Push&Pull」が審議を通過したことを考慮すれば、あっけなく感じられることだ。 「Push&Pull」にはファーストフードブランド「マクドナルド」のCMソングメロディーが使用されている。 一般の人々が分かるメロディーで、その部分を聞けば多くの人が「マクドナルド」を思い出し、ひいてはハンバーガーを食べたいという気までおこしそうだ。 それでも「Push&Pull」は商品名を直接的に言及しなかったので制裁を受けなかった。

 

エディ・キムが「グレイグース」を歌詞に書いたことが徹底的にブランドを広報する意図だったのか、もしくは音楽的表現だったのかは分からない。 背景はどうあれ、商品をが思い浮かぶような結果だけを見た時にさらに明確かつ効果的だったのは「Slow Dance」ではなく、「Push&Pull」だと断定することができそうだ。 一つは明示し、他の一つは暗示した。 不可の判定は明示した側だけに下された。 全体的な状況は重要でなく、ひたすら直接表現を重視するという基準を確認することができる事例だった。


審議は福不福(運次第)?!

 

2011年ミミ・スターズのデビューアルバム「悪いけど…これは伝説になるよ」に掲載された「ミミ」がKBSから放送不適格判定を受けた。 問題になった歌詞は「あなたに会った瞬間啞(벙어리)になった」だった。 벙어리が言語障害者を卑下する言葉という理由からだった。 ミミシス側は、他の放送局では可決されたのにKBSでのみ不可判定を受けたとして首を傾げた。

 

おかしいと感じるのも仕方ない。 ミミ・シスターズを世の中に知らしめたチャン・ギハと顔たちが2009年に発表した「月が満ちてくる、行こう」も「最初から恐れて啞(벙어리)になった少年」と、同じ様に喋ることができない人を歌詞に書いたにもかかわらず、審議を通過したからだ。 ミミ・シスターズの歌が放送不可判定を受けた瞬間にも「月が満ちている、行こう」は放送にうまく出ていた。 2年ぶりに同じ単語を置いて相反する結果が出るなど、当事者にとっては荒唐無稽でしかない。

 

この光景を通じて審議は福不福(運次第)ということを悟ることになる。 審議する人によって、その人の情緒と見解によって、同じ単語でも許諾と不許可が分かれる。 ミミ・シスターズの「ミミ」が不適格判定を受けること1ヵ月前、MBLAQの「Stay」は歌詞に盲人(장님)(「僕はすぐに去る愛に目がくらんだ장님」)という表現を使ったにもかかわらず、審議を通過した。 盲人も視覚障害人を卑下して指す言葉だ。 ミミ・シスターズがこの事実を知ったら本当に悔しがっただろう。

 

楽童ミュージシャンも「耳にかければ耳飾り、鼻にかければ鼻飾り」式の審議の被害者だ。 2014年に出したデビューアルバムの中の「Galaxy」はKBSからタイトルで使用された単語の反復がスマートフォン広告と映る恐れがあるとし、放送不適格判定を受けた。 これとは違って、LADIES' CODEが2016年に発表した「Galaxy」にはどのような制約も加えられなかった。 LADIES' CODEの歌ではグローバル大手企業の香りが感じられなかったのか?

 

思い出の場所は思い出の中だけで大切にしよう


防弾少年団は2015年に発表した「Ma City」を通じ、メンバーたちが住んでいた地域を称賛した。 J-HOPEは光州、SUGAは大邱、ジミンは釜山、ラップモンスターは京畿道一山などを自慢した。 ところが、この中のラップモンスターの歌詞が問題になった。 "ラフェスタ"、"ウェスタンドーム"など、一山にある総合ショッピングモールのブランドを取り上げたことで、歌は放送不適格判定を受けた。

 

昨年末LOCOが発表した「残っていて」もKBSの敷居を越えることができなかった。 LOCOは自分のファンに感謝の気持ちを伝えるためにこの歌を作った。 ファンたちと一緒に呼吸を交わした舞台を思い浮かべる内容は良かったが、"ブイホール"、"ローリングホール"、"アックスホール"など、弘大地域のクラブを列挙した部分が不適格事由になった。 昔の事を回想しただけなのに、店の広報の汚名を着せられた。

 

彼らが受けた排斥の動きを通じてもう一つの事を学習した。 思い出を話す時は適当に具体的でなければならない。 町や距離程度はかまわないが、正確な場所を取り上げてはならない。 創作者の意図は重要ではない。 審議の物差しは冷酷だ。

 

日本語はありえない

 

昨年秋、ソヌチョンアの「ツンデレ」とラジオ作家でありシンガーソングライター・グジャヒョンの「新しい可楽珍島アリラン」がKBSから放送不可判定を受けた。 ソヌチョンアは日本語合成語を使ったタイトルであること、グジャヒョンは歌詞の中の桜の日本語の表現である「サクラ」を使ったためだ。 2人の歌手は放送局が許さない日本語選択で"ペンチ"を食らわされた。
(訳注:韓国語の「ペンチ」は和製英語のペンチから来た言葉)

 

韓国の放送界は日本文化についてまだ寛大ではない。 痛恨の植民地の歴史を忘れられられないので当然だ。 ところが日本の歌や映画は放送しないのに、日本の料理や観光地は着実に紹介する姿はとても皮肉なものだ。

 

日本語はたびたび遮断されるが、英語で綴られた歌は放送にうまく出ている姿を見ると、残念極まりない。 このような歌が積もり積もるほど、私たちは英語に対して鈍感になる。 実はすでにそうなっている状況だ。 韓国では国語だけで構成された歌を見るのが難しいというのは、おかしいながらも怖い事だ。 文化の植民地化がこのように行われているのだ。

 

ドラマはいいけど、歌はダメ

 

歌で商品や営業所の名前をそのまま歌詞に表出するのは、リアリティを浮き彫りにするためである。私たちの周りに存在する物品や建物、大衆に馴染みのある商号が濾過せずに露出されれば、聞く方はこの歌詞を通じてリアルを感じられる。この時、歌はフィクションではなく、本当の人生の物語に迫る。リスナーとの日常的な部分に共感を求める意図であるだけであって、特定のブランドを促進するための作詞は決してないだろう。

 

地上波放送のドラマを見ると、間接広告が波をなしている。主人公がアルバイトをする店や主人公の家族が外食をする飲食店はことごとくフランチャイズチェーン店である。彼らの背後には、常に会社のロゴと名前が鮮明に位置する。言葉だけが間接的なだけでそのままの広告と変わらない。俳優たちが演技で製作に協賛する企業の製品の説明をしている場合も数多い。

 

ドラマとは違い、歌は言及が許されない。 このような異なる様相は、物質的援助によって左右される。 この会社はドラマの制作を支援したので商品名を放送してよいが、この歌の中のブランドは自分の放送局に何の得も与えなかったから放送させない。 放送に実質的な支援があったら広報の目的を達成できるようにしてくれるだろうが、広報が目的でなくても、放送に何の特にもならなければ邪険にされる。

 

昨年下半期から最近までの間にEXOの「Lotto」VIXX RAVIの「Ladi Dadi」、Geeksの「Divin'」、K.A.R.Dの「Oh NaNa」などがKBSから放送不適格判定を受けた。 前の二つの歌は"ロト"に、後ろの二つ曲は"インスタグラム"に言及したからだ。 これらの曲より先に出たWonder Girlsの「Sweet&Easy」は"ヌテラ(nutella)"が入っていたために放送不可判定が下された。

 

商標を扱った歌が繰り返し放送されれば、ややもするとブランド公害になる場合もある。 したがってある程度の制裁は必要だ。 しかし、歌詞の全体の流れを無視したまま単語のいくつかだけを取り上げて広報意図と断定して放送を禁止する行動には、苦笑せざるをえない。

 

だからと言って卑怯な方法にはしないこと

 

歌手と事務所各社は、本人の歌や所属ミュージシャンの歌が審議に通ることができないか、もういい加減分かっている。 歌詞に卑俗語、中傷、ブランド名などが入った場合、引っかかることを予想して審議を受けることを諦める人も多い。 しかし、どのような判決が出るか知っていながらもあえて審議を申請する場合もある。 放送局で非適格判定を受けた歌を発表すれば、新聞社がその結果を報道するので自然な広報を狙うのだ。 宣伝の新たな手段ではあるが、見ていてはあまり気持ち良くはない。 このような卑怯な方法にはしないことを望む。

 

ハンドンユン


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ミミシスターズは初期のチャンギハと顔たちのサポートメンバーで、コーラス等で参加していた女性デュオです。

 

KBSがNHKみたいなものと考えると商品名NGは分からなくもないですが、特にヒップホップ関連だとリアリティを出すために歌詞に固有名詞を入れるのは他のジャンルよりよくあるので困りものですね。潔くミュージックバンクは全部捨ててる事務所もありますが。