サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

質問箱お返事 (2017/4/13〜4/14)

質問箱のお返事です。

 

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「(iKONは)韓国で人気がないとききます」の基準がよくわからないのですが、人気って何が目安になるんでしょうか? 何かと比べてという事なんでしょうか。露出量の問題でしょうか。naverのファンカフェ人数でしょうか。それともなんとなくの雰囲気的なものなんでしょうか。

 

イメージだけだと漠然としすぎてよくわからなかったので、iKONの韓国内活動をデビュー時からまとめてみました。

 

2015.9.15 プレデビューシングル「My Type」リリース
2015 9.13〜19「MyType」Gaonデジタルチャートトリプルクラウン(デジタル・DL・ストリーミングでウィークリー1位)
9.24 デビューアルバム「Welcome Back(Half)」発売
9.26 音楽中心 1位(デビューステージ前) 「My Type」
9.27 人気歌謡 1位 「My Type」
10.3 1万人規模のデビューコンサート「SHOWTIME」開催(オリンピック室内競技場)
10.4 人気歌謡にて「Rhythm Ta」「Airplane」TVデビューステージ(My Typeで1位)
10.8 Mカウントダウン「Rhythm Ta」1位
10.4〜10 「Welcome Back(Half)」Gaonチャート音盤売り上げウィークリー1位
10月度 Melon All-kill ポピュラリティアワード受賞
11.26 「Apology」「Anthem」リリース
11.29 人気歌謡 1位「Apology」

 

2016.1.14 /21/28 Mカウントダウン1位(トリプルクラウン)「Dumb&Dumber」
1.30. 31 iKONCERTツアー ソウル
2.27 大邱
3.5 釜山
5.30 #WYD リリース
(Gaon5.29〜6.6 ウィークリー3位)
9.8 BobbyとWINNERミノのユニットMOBB デビューアルバムデジタルリリース
(Gaon 9.4〜9.10 ウィークリーデジタル「HOLUP!」9位「BODY」13位 9.18〜24 ウィークリー音盤2位)

 

個人活動(ソロフューチャリングバラエティなど)と国外活動(ツアーやアワードなど)は入れていませんが、何か抜けがあったらすみません。


その他、韓国内新人賞5つにGaon今月の歌受賞等、2015年10月にデビューしてから新人グループが数年かけて成し遂げるべき目標であろう新人賞・地上波音楽番組1位・音源&音盤デイリーもしくはウィークリーチャート1位・1万人規模国内コンサート・韓国内コンサートツアー、更には各種企業CM出演やブランド協賛など、ほぼ全てをデビューしてから3ヶ月以内に達成しているんですね。多くのグループはこのあたりを達成するために1・2年かけて韓国内でこまごまと活動(曲のリリースはもちろん各種イベント・サイン会・ミニライブやTVラジオ出演など)をする必要があって、それがイコール韓国内活動の頻度になるんだと思います。概ね目標=売り上げ達成が出来てある程度「人気が出た」時点で国外活動に力を入れ始めると思うので、順序的にはiKONが2016年に国外活動を本格的にスタートさせたのも決して時期尚早ではなかったんじゃないでしょうか。ただその達成スピードが異常に早かったので、「まだ新人なのに国内をおろそかにして国外活動ばっかりしていいのかな?ファンが減るのでは?」というような見られ方をしてしまうのかもしれません。でも要するに、事務所的にはある程度の国内での目標を達成してしまったので、単純にその後はある程度国外のファンドムを拡大するための活動に力を入れる事になったのではないでしょうか。実際2016年はファン向けデジタルシングルのリリースと各個人活動、ユニットのMOBB活動以外は日本と中国活動がメインでしたが、それでも彼らはデビューしてまだ1年半しか経ってないんですよね。音楽活動ペースとしては実はEXOと大して変わらないと思います。(MAMAが出てからWolfのアルバムXOXOがリリースされたのは1年2ヶ月後でした)

 

個人的にYGのアイドルが他のアイドルと決定的に違うと思っているところは、一般的に新人グループはデビューしてからまず第一目標としてファン=オタクをある程度増やしてファンドムを形成し、1位をとってそれからオタク以外の一般層に認知が広まっていくのが普通だと思うんですが、YGのグループはデビュー即音源1位を取れるくらいに一般層からの注目度が高くて、特にWINに出場したWINNERやiKONは各種オーディション番組のおかげもあってデビュー後いちばん大変な部分が一足飛びだったんじゃないでしょうか。
(AKMUやWIN組の時はTVの影響もあるのかなと思っていましたが、事前露出がCMや先輩のアルバム曲のフューチャリング・MV出演くらいだったBLACKPINKもデビュー曲で一気に人気が出たので、必ずしもTVのおかげだけではないと思います)
WIN-SMTM3-MIX&MATCHという2013年からの蓄積があるので、すでに生まれた時から一定数のファンもついているし韓国の一般人にも知られているという。むしろアイドルは興味がないという一般人からの人気や認知度が先行していて、そこの中にドルオタも含まれているというか。だから「人気」の物差しが他の同じくらいのキャリアのアイドルとはちょっと変えないとよくわからない気がします。特にドルオタ界隈にいる場合は特有の空気とかコンセンサスのようなものがありますけど、数字は(大体の場合は)嘘をつかないので。


現地ファンの数は現地活動の頻度にどうしても左右されますから、海外での活動が増えた結果現地ファンがある程度減るのは仕方ないと思いますが、事務所的にはファンの数を本国と海外で分けてなくてトータルで見ているという事なのかなと解釈しています。またカムバすれば当面は国内活動が主になるでしょうし、実際今のiKONの国内人気がどの程度なのかは次のカムバが来ないとわからないんじゃないでしょうか。まだアルバム実質1枚しか出してないですし。

 

WINNERとiKONの国外活動に関しては、デビュー前後にあらかじめヤンサが「WINNERは日本、iKONは中国で国内活動と同時に活動させる」とか言っていた気がしますので、iKONのメイン国外活動先が中国から日本に移った以外は一応当初の予定通りなのではないでしょうか。(現状を見ると、iKONのメイン国外活動先をわりと早々に中国メインから日本に変えたのは慧眼だったのかもしれないとも思います)

 

WINNERも韓国内活動に関してはデビュー時から数ヶ月でほとんどの新人が目指す目標を達成してしまった事はほぼ同様だと思いますが、こちらの国外活動の方はより日本語能力のブラッシュアップを同時に目的にしているのかなと思います。YGは本国アルバムの曲を全て日本語バージョンにしてほぼ同じアルバム内容で日本でリリースしていますが(EPIKHIGHとかは除きます)、そのアルバムを軸に最初から通訳なしで日本国内をツアーさせるという、考えてみたら日本語に関しては新人相手とは思えないスパルタだなと思います。しかしこれもひとえに「アルバム曲を外国語でパフォーマンスする以上は、ある程度意味がわかって歌う方が良い」というのが根本にあるのかな?と個人的には思っています。外国の歌手が日本語で歌う時のいくつかの気まずい感じの原因のひとつに、「日本語の歌詞の意味がわかって歌っているんだろうか。わかってないなら原語のままでいいのに...」というのがあるんじゃないかと思うんですが、歌い手の日本語能力が上がっていくにつれてその辺りの「微妙な感じ」がだんだん緩和されていく感じがします。わかって歌ってるのが伝わるようになると聴いてる方もナチュラルに受け入れられるようになるというか。WINNERの曲はYGにしてはアコースティックなものも多いしそういう曲ほど歌詞の理解度が重要視されると思うので、長いスパンでの日本活動を目標としているならWINNERの方がより日本語が出来なきゃ(事務所的には)ダメだと思っているのかなと。実際、WINNERもiKONも日本ツアーの最初と最後の方を比べると、すごい速度で日本語がうまくなっていっていますよね。WINNERリーダーのカンスンユンは最初からかなり喋れてましたが、この1・2年で他のメンバー間の日本語能力差も縮まってきている感じがします。

 

WINNERの場合予期せぬ大きなアクシデントがあったり新人にしてはリリース期間が空いたりしていましたが(これは曲ができるまではリリース目標をたてないというYG所属歌手全員の宿命であって干すだの干されるだのという問題では全くないわけですが、会社の特殊事情を知っていないと理解できずにそう思う人もいるかも)カンスンユン・ソンミノ・イスンフンという韓国での一般認知度が高いメンバーが揃っているので、空白があってもその間それなりに個人活動の仕事があったり音楽パフォーマンス以外の仕事もこなせるようなのがとても幸いな事なんじゃないかと思います。あと何故か中国ではそんなに活動していないのにかなり人気があるみたいですし。でもこちらも考えてみたらデビューしてまだ3年も経ってないんですよね。それを考えるとまだまだこの先やる事ややれる事はきっとたくさんあるんだろうなあと、そういう印象です。

 

正直昨年の12月ごろに考えてたらどうだかわからなかったですが、つい最近のWINNERのカムバがすごくよかったし今も順調にヒット中なようなので、今はかなりポジティブなイメージを抱いています。