サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【ize訳】アイドルとリアリティショー ②カンスンユンインタビュー「汗を流した時間が無駄にならない人になりたい」

アイドルリアリティショー② カン・スンユン「僕は汗を流した時間が無駄にならない人になりたい」

2013.12.17
 
 
YGエンターテイメント(以下YG)の新人グループWINNERでデビューするカン・スンユンは、新世代のエンターテイナーだ。彼はまさに国民的な関心を集めたMNET 「スーパースターK 2」を通じて名前を知らせ、YGに入った後再び3年後のMNET 「WIN」では5人のメンバーが集まった「WIN A」チームとして、6人の後輩による「WIN B」チームとデビューを賭けてサバイバルバトルをしなければならなかった。そして、デビューが確定した今では先週の金曜日から始まった「WINNER TV」でデビュー準備の過程を示す。デビュー前の3年間で3つのリアリティショーを撮影した練習生。カメラはほぼ24時間彼を追いかけ、小さな行動ひとつでも大衆の関心と非難を一度に受ける。歌う歌にはすべての視聴者が厳格な審判官のようにスコアを付ける。しかし驚くべきことにカン・スンユンは、3つのリアリティショーが与えた圧力をむしろ成長の機会であったと、自信を持って責任を知るきっかけになったと言う。 24時間追いかけるカメラがそうした人の人生を変えた。それもかなり素敵に。紆余曲折は多かったが。
 
 
ーデビューが決定されてからすぐにBIGBANGの日本ドームツアー公演に立ちました。落ち着く間もないですね? (笑)
 
カン・スンユン:メンバーみんな外国にほとんど行った事がなかったので(笑)飛行機に乗るのがまだとても不思議な感じです。落ち着かないというよりもおもしろいです。
 
ーデビューが決定されるとすぐドームツアーという新しいミッションが生じたわけですが、緊張しませんでしたか。
 
カン・スンユン:BIGBANG先輩のドームツアーに立つなんて考えられない位の機会を得たと思います。ミッションというよりは先輩たちに最大限迷惑をかけないようにしようという考えをたくさんしました。デビューが決定された時、様々な感情が重ってぶつかり合いましたが、その感情を持って舞台に上がると正常にパフォーマンスをお見せできないようなので、できるだけ練習に集中しました。
 
ーオーディションではなく、プロの歌手として何万人の前で公演する気持ちも以前と違って感じられるのでしょうか。
 
カン・スンユン:何万人という数字に現実感がわかないんです。そのような規模の公演会場を見ること自体が初めてなので、客席を見ただけでも圧倒されました。ところが、実際に舞台に上がってから本当に有頂天だった。 5万人がBIGBANG棒を振るために...うわあ(笑)不思議なことに僕もメンバーも緊張は少なからずあったでしょうけど、むしろ気持ちが穏やかになったと言ってました。 WINでのファイナルミッションの舞台は信じられないほど緊張したのに。観客と呼吸してステージを見せることは僕たちが大好きなことなのに、審査される舞台というのは終わると歓声よりも審査が戻ってくるので、おそらく負担がはるかに大きかったんだろうなと思います。
 
ーサバイバルバトルを体験した後の方が余裕が出来たという事でしょうか。
 
カン・スンユン:今の段階では、胸がドキドキ飛び出ることような事はなくなったように思います(笑)
 
ーメンバーたちの心得も変わったのですか。
 
カン・スンユン:変わったというよりは、もう完全に5人がひとつのチームとしてグループになったし、WINNERという名前に対する責任感が出てきました。チームワークはWINのと​​きにすでに厚くなりましたが、その時はTVの事を良く知らないままバトルするのに一生懸命で、人々に見える言葉や行動について意識していませんでした。今はWINNERのメンバーとしての責任感を持って常に慎重に話し、行動しようと気をつけています。
 
ーカメラにずっとつきまとわれた事で何か影響がありましたか。
 
カン・スンユン:そうですね。新人にとってデビュー前にカメラと親しくなるの事が最も難しい事なんじゃないかと思います。でも僕たちはカメラが常に横にいてとても練習になったようです。練習生の時は放送上あまり好ましくはないような、例えば「漢字」のように(笑)日本語混じりの言葉のようなものを書くこともしましたが、カメラがずっとあるので、普段の言語や行動にもフィルターをかけるようになりました。
 
ーWIN第2回でソンミンホが他のメンバーに比べあまりにも先を急ごうとした時、個別に呼んで真剣な話をしていました。カメラの前でそんなことを言う事が負担になりませんでしたか。
 
カン・スンユン:放送上は面白くなったかもしれませんが、僕たちにとっては生死がかかったバトルだったんです。話をしなければならなかった。そして、実際にその場面では放送されたものよりも長く話してました。僕たちが話してると知って放送スタッフさんが一歩遅れてついてきたので(笑)それと僕は普通の時はもっとくだけた話し方なんですけど、真剣な話をするときは良くない言葉使いはしないようにしてます。普段でもそのような話をするときは、できる限り慎重に言葉を選びたいと思ってます。TVでの自分のイメージよりも何よりも、チームの問題点を改善することが重要でしたから。
 
ー責任感が強いんだなと感じました。
 
カン・スンユン:それはですね、僕はリーダーではなかったんですけど、あの時常に自分のポジションに対する負担感があったんです。番組が始まる時にすでに上司から、僕のソロアルバムを出すという話をされていたので。だから余計にチームに対して最善を尽くしたかったんです。
 
 
ーその点で悩みが多かったでしょうね。練習生生活の長いメンバーは祈り...一方ですでにデビューが決まったりもしていたと。
 
カン・スンユン:社長がプログラム開始時にメンバーがいるところで(ヤン・ヒョンソクのモノマネで)「スンユンはソロアルバムを出すんだからお前らもがんばれ」と言ったんですよ(笑)ある意味では、僕は11人の中での悪役になったのかもしれません。僕はどうせ負けてもデビューすることができるんだからという考えを持つメンバーがいてもおかしくないですよね。それがあまりにも申し訳なくて、放送中は可能な限り謙虚になろうと考えました。放送中に自分の考えを主張をしなければいけない時も、良くないと思うときは話をしましたが、できるだけメンバーたちの主張を多くきこうと思っていました。
 
ー自分の立ち位置の決め方は「スーパースターK2」から学んだんでしょうか。 「WIN」は、事実上「スーパースターK」のスーパーウィークを10週にわたってしたようなものでしたよね。
 
カン・スンユン:「スーパースターK」は、最終的には自分一人だけの責任ですから。もちろん、他の出演者たちと親しくなったので誰かが落ちれば悲しくなったりもしましたが、その時はすべて1対1の競争でした。自分だけを良く見せる事を考えて、僕だけの個性ある姿を見せればよかった。ところが、WINは落ちるときは全員落ちるし、勝つ時も一緒ですし、また1人だけ目立ってもうまくいかない。そしてメンバー各自の個性と色が違ったので、お互いに主張しようとすると曲がまとまらない。僕は個人のサバイバルオーディション番組を経験したこともあるので、どうすれば他の人と交わりながら目立ちすぎないかと考えるようになりました。
 
ーそのようにして、チームが一つの色で完成され始めたのはいつ頃からだったんでしょうか。
 
カン・スンユン:最初はそれぞれの意見も強く、自分の権利だけ主張したりしました。そうするうちに2番目のバトルが始まり、メンバー達が今の自分たちは本当にだめだ、リーダーの考えを支持して意見を一つに集めようと思うようになった。その時、偶然にもリーダーが僕に変わったところだったんです。その点で僕は運が良かった。メンバーたちがそのように心を合わせてみた時、僕の意見に沿って与えてくれて、僕の意見に多少異論があったとしてもとりあえずひとまずは信頼してくれていたので、出てくる結果の良し悪しに関わらず団結する事が出来ました。
 
ーそうやって100日の間メンバーと力を一つに集めながら舞台を用意しました。お互いに成長したと思いますか。
 
カン・スンユン:すばらしい緊張とプレッシャーの間で出た結果をみると、メンバー全体的に瞬発力がとても良くなりました。実際に歌手生活をしている時に本当に忙しく時間がなくても、メンバー全員の瞬発力が良くなったので、誰が作曲したものでも歌を教えてくれればすぐに全員がその場で自分のものにして録音できるようになったんです。そしてデビュー前の最後のバトルの舞台のように、観客が多い会場で公演を行うことができるようになりました。そのような公演を経験してみると、歌や踊りはもちろんですが観客を掌握する力が身についてきたようです。以前は練習生が準備したことをステージで披露していたとするなら、今の僕たちは歌手が歌っているんだと思います。
 
ーリアリティショーをしながら生き残りを目指し作曲、振り付け、プロデュースをすべてする必要がありましたよね。今後のチームに必要なすべての事をした経験は何を残してくれたと思いますか。
 
カン・スンユン:僕は元々作曲を学んでたわけでもなく、ひとまず作ってみたら徐々に聞いてもらえるだけの音楽が出来てきたようです。歌や踊りも上手いわけではなくても、とにかくやり続けてみればある程度にはなるでしょう。歌うという歌手の役割だけではなく、そのような事をしてみるとたくさん成長したようです。何よりも、自分たちで最初から最後まで参加して作ってみるとはるかに曲に感情移入して幸福を感じる事ができましたし、曲に対する愛着と責任感が生じて、より楽しくより集中してステージに上がることができるようになりました。
 
ーその点で、「GO UP」が印象的でした。最後の舞台を控えて作曲した、何か爆発寸前の感情のようなものが含まれていた。当時はまだ「WIN Aチーム」だったWINNERがグループに仕上がり始めたという感じもしました。
 
カン・スンユン:その曲を作曲していた時は、本当にこれが最後の瞬間なんだと実感していました。でもまだ勝敗は知ることができない状況だった。だから勝利の喜びを表現することもできず、敗北の悲しみを歌うこともできなかった。だから、僕たちとWIN Bチーム11人の誰も敗者ではない曲を作ってみようと思いました。そのためにずっと曲のキーワードを探していて、EPIKHIGHヒョン達の歌を聞いていた時に「UP」という歌から「GO UP」というフレーズをひらめきました。その瞬間から、今これから上がって行こう、僕たち11人が上に行くんだ、だから心配しないでという内容の歌を書き始めたんです。僕たちはあまりにも事前に心配しすぎているのではないか。だから心配はさておき、一旦楽しもうと。
 
ー「GO UP」はエレクトロニックなダンス曲の雰囲気でしたが、途中でロックに変わる部分も興味深かったです。
 
カン・スンユン:元のその曲はハウス調のアレンジを考えていたんです。最初はアコースティックギターで始まり、後半はクンクンするようなハウスビートの展開を考えてたんですが、どうやら僕がロック音楽を続けて来たせいなのか、気づいたらメロディーラインがロックっぽい方へ向かっていってました(笑)そういえば僕はYGに来た後からポップスやR&B、ヒップホップといった音楽を学んだので、そこに元々の僕の色が加わって、新しい僕たちだけの何かが現れているようです。ロックのようにシャウトしようとか意識したわけではなかったのに、僕が歌うとロックみたいに聴こえたりとか。
 
ーまるで冗談のように人の心拍数にリズムを合わせた曲のように思えましたが、その話からするとそれだけ曲に対して、それなりの方向をとっていくようになったんですね。
 
カン・スンユン:そこはYGに感謝したい部分の一つです。 YGは基本的な土台がヒップホップなんですが、僕は元々ロックが好きだったのでヒップホップを聞くためにジャズ、ファンク、ポップ、バラード、R&Bまで聞かなければいけませんでした。それに、練習生たちの月末評価ではロック音楽をしても簡単には評価されない。僕も練習生たちの間で生き残らなければならなかったので、自分の音楽だけに固執することはできない状況で、するつもりではなかったトレンディな音楽も学ばざるを得ませんでした。それと同時に、自分だけの個性も維持しなくちゃならない。そのような過程で音楽もたくさん学んで、知らなかったアーティストたちを信じられないほどたくさん知りました。それと共に、より多様なジャンルのアレンジをすることができようになりました。
 
ーだからダンスも習ったんでしょうか。 YGに入ってきたときは全くダンスができなかったそうですね。 3年の間に多くの面で成長したんですね。
 
カン・スンユン:最初から練習生になることはわかっていたのにYGに入ったのは、自分の実力には競争力がないと思ったからです。世の中には上手な人があまりにも多くて、僕はあまりにもつまらない存在だったから。だから僕はYGでトレーニングを頑張ってみよう、誰もが自分のスキルを認めざるを得ないレベルになるまで練習をしなくちゃいけないと考えていました。作曲は前からしていましたが、ただシンガーソングライターがかっこいいと思ってしてきたことで、学んでみると自分の話をきちんと盛り込んで作ってみたくなったし、ダンスに関しては社長が僕に初めて言ってくれた言葉があります。「 君が得意なことをあえて練習して整えるより、できない事を練習してどんな仕事でも消化できるようにしなさい」と。 ロックやフォークは僕が持っている個性だからそのまま大事にして、歌の実力やダンス、または今まで挑戦していないジャンルは色々な練習を通じてさまざまなことができるようになる、そして長い間生き残ることができるような歌手になれと言ってくれました。 僕はその言葉にとても感謝して、ダンスが出来るようになるまで一度没頭してみました。
 
ーそのような過程で自分に対する自信がついたようですね。 曲を10日後までに新しく作らなければならない状況で、数日間徹夜すればできるというふうに受け入れるのが印象的でした。
 
カンスンユン:それも会社に感謝している部分です。 かなりのプレッシャーがある状況のときでも自分自身を信じられる実力を作ってくれたのが、結局は会社ですから。 今はどんな状況が来ても、時間がいくらもないと考えるよりは、一晩寝ないで考えれば何か出てくるだろうと思えます。 それほど自分を信用できるようになりました。それに歌う時も心が楽で、歌を作ったり歌う時にミスしたらどうするかと考えずにメンバーを信用できるようになったので恐いものはありません。
 
ー怖いものがなくなって立った最後のステージですが、公演が終わった後で再び振り返るとどうでしたか?
 
カンスンユン:とても良かったです。歌ってる時、明らかに音程や振り付けを間違えたりもしました。でもメンバーたちをひとりひとりを見ると、すごく辛かった瞬間は全部忘れてそのステージに完璧に没入しているのが見てわかったので。メンバーたちが成長し続けることによって、全て曲の感情と一体化したパフォーマンスを見せてくれたので、鳥肌が立ちました。メンバーたちの表情はとても幸せそうに見えました。
 
ーその舞台を終えてデビューが決まりました。 どんな気分でしたか。 
 
カンスンユン:狂ったように嬉しくなると思っていたけどそうではなかった。 後輩達に申し訳ない気持ちを持つのは当然です。 そして次の日に目覚めたらなんだか空虚というか、WINNERになってとてもうれしいのに実感がわかなくてよく思い出せなかった。 翌日は午後三時に起きましたが、早く練習室に行ってミッション準備しなければいけないような気分でした。 むしろ不安な気持ちもありましたし。
 
ところが、すぐにWINNER TVを撮ることになりましたね。
 
カン・スンユン:競争ではなくデビュー過程を見せるためのものなので負担はないです。本当に僕たちが熱心にする姿だけお見せすればいいので、楽しいです。練習するだけの姿ばかりを見せすぎても面白くないみたいですし (笑)
 
ーWINの未公開映像でもカメラの前でフルーツポンチが来ると「フルーツポンチ!フルーツポンチ!」と言いながら可愛い姿を見せてくれましたが、 WINNER TVではそのような姿をたくさん見せてくれるんでしょうか(笑)
 
カン・スンユン:実際その映像が出た時はびっくりしました(笑)その場面は「スンユンの一日」というタイトルがつけられてましたが、実際WINの時は24時間カメラに追いかけられてたのでその中で編集されたものなんです。「スンユンの一日」ですが複数の日に撮影したものが編集されたんですよ(笑)僕は笑わせようとしてたわけではなく、時々ハイテンションになる事があるんですが、その瞬間が集まると異様な感じに見えますね (笑)
 
ーWINNER TVが3回目のリアリティショーですね。その間3年が経過しました。その時間と経験が自分をどのよ​​うに変えたと思いますか。
 
カン・スンユン:3年前には自分のことをとても分別があると思っていました。しかし、今考えてみると僕は本当に物心のついてない子供だったと思います。その時は放送について何も知らずに自分で自分に酔っていたりもしたので...今は僕が練習した期間と同じだけの責任感が出てきたようです。 自分が汗を流した時間に対する責任感。 その時間が無駄ではなかった人になろうと思っています。
 
ースーパースターKからWINNER TVまで大衆に自分の姿を見せてくれました。そして、それらの人々の選択を受けてここまできました。視聴者の皆さんに何か言いたいことが何かあるでしょうか。
 
カン・スンユン:僕は自分が正しいとは思っていません。今まで僕を待っててくれた方々、信じてきてくれた母や社長やメンバー、そして僕を信じ見てきてくれたありがたい方々を失望させたくないといつも思っています。そんな考え方をしているので、僕は自分自身を信じることができているようです。
 
記事 カン・ミョンソク
インタビュー カン・ミョンソク、ファンヒョジン