サンダーエイジ

韓国のアイドルとか音楽についての自分が後で読み返ししたい記事のふんわり訳と覚書。

【channel YES】パク・ヒアの「ステージの上のアイドル」②チョンハ

 

パク・ヒアの舞台上のアイドル ②チョンハ

『既に、チョンハの時間』

http://m.ch.yes24.com/Article/View/39489

 

ここ数年でチョンハが収めた高い成果は、ダンサーとしても一人の自然人としても、必死に自分の場を設けようと努力したキム・チャンミなのだという気がした。 (2019. 08. 06)

 

チャンネルYESはK-POPのアイドル専門ジャーナリスト、パク・ヒア氏の新規コラム「パク・ヒアのステージの上のアイドル」を5回にわたって連載します。「パク・ヒアのステージの上のアイドル」は著者であるパク・ヒア氏が出会ったカラーのあるパフォーマンスを見せてくれるアイドル5人のミニインタビューと、彼らに会った感想を盛り込んだコラムです。  「パク・ヒアのステージの上のアイドル」は8月23日に発刊予定の『ステージの上のアイドル』を土台に新しく書かれたコラムです。


 「歌手になりたかったので、ダンスにここまで情熱を持つようになるとは想像もできませんでした」


テレビをよく見るすべての人々が「チョンハを知っている」と仮定する時、道行く誰かに尋ねても反問するだろう。「チョンハがこんなことを言ったんですか?」実際に、作業過程で原稿の内容を検討した校正担当者がこのように質問した。それほど、チョンハの名を思い浮かべながら彼女が踊る姿を想像しないのは難しいことだ。チョンハは本当に自分が歌手になるとは思っていなかった。「正直言うと、歌手や芸能人という夢はもともと誰でも一度は夢見るものじゃないですか」と言いながら、学生時代まではその夢が自分の道なのかを考えたことさえなかった。偶然ダンススクールに行って「ずっと続けてもいいんじゃない」という先生の言葉に揺れて、本格的に踊り始めただけだ。

 


ー今のチョンハさんを思うと想像もできない姿ですね。


「ここまできたきっかけも変わってきます。夏休みに宿題を全部終わらせたらとても退屈でした。退屈なのも嫌だし、時間を捨てるのがもったいないから、友達と遊んだりしているうちにそうなったんです。『私たち、寮に入る前にダンス教室に行ってみよう!』」


チョンハはこの話をしながら「本当に笑っちゃいますね」と何度も繰り返した. 「本当に面白いものです」「本当に珍しいですよね」「本当に変わってるんですが」三つの文章が、自分の過去について話す間ずっと繰り返された。実際、聞けば聞くほど偶然のように思えることが多かった。「一度も具体的には描けなかった夢だった」という彼女の言葉が理解できた。


ー競争システムそのものが負担だったかもしてませんね。


「みんなで苦労して準備した舞台じゃないですか。でも、いざ初音源公開を前に、誰かが放出されることによって別れてしまう。サバイバルプログラムという点はとりあえず置いておくとして、個人的にはとても悲しかったです」


しかし、Mnet「プロデュース101」というプログラムが作られた事で、求める製作陣の立場からすれば必ず取りたい練習生になった。名うての企画会社に所属していたわけでもなく、有名なダンサーだったわけでもなかった。毎日バイトをしながら未来を悩んでいたチョンハは、思ってもいない状況で招待状をもらった。そこでI.O.Iメンバーと出会い、にぎやかにデビューしたが、そこまで至る過程でつらいことが起きた。「プロデュース101」を思い出しながらも、「もう終わったから言えるのですが」という前提をつけたりもした。何回も独りで考え込んでいる。「友達と戦わなければならないというのは本当に嫌だった。それも私が好きなダンスで戦うのは嫌だった」というのが回想を終えた彼女の結論だった。清潭洞の狭いカフェのルームの中で、打ち明けるのにちょうどいいくらいの心情だった。


ーもう5年目の歌手になりました。I.O.Iでデビューしてからいろんなことが変わったでしょうが、空白期もなくずっと活動を続けてきたことに驚きました。

 

「先日のシンガポールのファンミーティングの時、ファンが作ってくれた映像を見て感激しました。ありがたいことです。私がその間活動を休まずにつないで来たんです。『プロデュース101』初撮影日から一度も休まずに走ることができるようにしてきた力が、ファンたちから生まれたようです。実際I.O.Iメンバーがいる時は分担する事が出来ましたが、自分一人だからもっと頑張らなきゃいけなくなりました」


「ステージの上のアイドル」の中のチョンハのインタビューは、上記の質問と回答から始まる。この内容をいちばん前に配置しなかった理由は一つだ。たった一度も休まずに今まで駆けてきた力を求める「ファンから出たもの」と言うが、彼らをファンにさせたのは清河自身の力だった。


ーチョンハとチャンミ(元々の本名)を分離して眺める特別な理由がありますか。


「私にとってチャンミは良い思い出がある、強い支えになる人です。また私がチャンミに戻ることができるかどうかは分かりません。だから『チャンミ』と呼ばれると胸が熱くなる時が多いです」


時折、彼女の顔やまなざしを見ながら思い浮かぶ長所をひとつずつぽつぽつと語るたびに、彼女はにっこりと笑ったり、とても恥ずかしさを覚えながら「ありがとう」と応えた。そういう時姿からは歌手チョンハの原型である20代の青年キム・チャンミが見えた。ここ数年でチョンハが収めた高い成果は、ダンサーとしても一人の自然人としても、必死に自分の場を設けようと努力したキム・チャンミなのだという気がした。チャンミの努力が今、清チョンハが生きる時間を作った。「チョンハの時間」の前に「もうすでそうなっている」と嬉しい気持ちで表現できた理由だ。

 

J−HOPE、LEO、ホシ、チョンハ、イ・チェヨン

五人のパフォーマーが描く人生はどんな姿だろうか

 

"舞台上のアイドル"は現在世界的に最も人気のあるK-POPボーイグループからデビューしたばかりのガールズグループに至るまで、今現在のK-POPパフォーマーたちの生き方に関する宝庫である。  2019年ビルボードミュージック・アワーズでトップソーシャル・アーティスト賞に続き、トップデュオ・グループ賞を受賞したボーイズグループ防弾少年団(BTS)の代表ダンサーJ-HOPE、「コンセプトアイドル」VIXXのメンバーであり、ミュージカル俳優、ソロパフォーマーとして活動中のLEO、SEVENTEENの三つのユニットの中でパフォーマンスチームリーダーを務めているホシ、Mnet「プロデュース101シーズン1」で最終11人に選ばれてI.O.Iとしてデビューした後、成功的なソロキャリアを続けているチョンハ、「プロデュース48」でデビューし、韓国と日本で活発に活動中のガールズグループIZ*ONEのイ・チェヨンの話を描いた。

【channel YES】パク・ヒアの「ステージの上のアイドル」①SEVENTEEN ホシ

パク・ヒアの舞台の上のアイドル①SEVENTEEN ホシ


『今日、ホシの成長』

http://m.ch.yes24.com/article/view/39458

今日、ホシは感謝し続けた人々の、愛する人々の支持を受けながら引き続き明日の自分を作り上げている。(2019. 08. 01)


チャンネルYESはK-POPのアイドル専門ジャーナリスト、パク・ヒア氏の新規コラム「パク・ヒアのステージの上のアイドル」を5回にわたって連載します。「パク・ヒアのステージの上のアイドル」は著者であるパク・ヒア氏が出会ったカラーのあるパフォーマンスを見せてくれるアイドル5人のミニインタビューと、彼らに会った感想を盛り込んだコラムです。  「パク・ヒアのステージの上のアイドル」は8月23日に発刊予定の『ステージの上のアイドル』を土台に新しく書かれたコラムです。

 

「お母さんは「お前、勉強せずに毎日踊りばかり踊って遊んでばかりいて、どうする気なの?」と心配していました」

 

偶然にプレゼントされたSHINeeのCD1枚が、少年クォン・スンヨンの日常を変えてしまった。英語のCDをかけて勉強していた少年は、なぜかその日に限ってSHINeeのCDが聞きたくなったのだという。そして、そのCDをプレイヤーに入れた後、奇妙な経験をした。  話をしていた瞬間の、一人鳥肌が立っているような彼の眼差しを伝えたかったので、私の手を経て精製されていない生の文章をそのまま書き写してみる。

「とても良かったんです。部屋の中に音楽と自分だけでいっぱいになる感じだったけど、なんて説明したらいいのかな」

その日からクォン・スンヨンは踊りだした。

 

ーお母さんには何と答えたんでしょうか。

 

「自分でも心配はあるから、中学校3年生になるまで待ってほしいと、それまでに事務所に入れなかったら高校に入ってから他の友達のように勉強するといいました。ところが、ダンス大会に出かけたらそこでキャスティングを受けたんです。うわーこんな偶然が?お母さんに早く契約しに行こうと言いました(笑)」

 

ー早々にキャスティングされたわけですが、その理由は何だったと思いますか。

 

「事務所に特に聞いたことがないんですが、考えてみたらあの時いたヒョンたちは皆ハンサムだったんですよ。だからその中で僕が目立ったんじゃないかな。たまにオーディションの時の映像を見ると、自分でも理由を知りたいです。わあ、なんでこの子を選んだんですかと...」


彼は、自分がなぜキャスティングされたのかまだ会社から聞いていないという。突然の質問に対して首をかしげた彼は苦笑しながら言った。「ルックスがずば抜けているほかのメンバーの中からどうして自分が選ばれたのか、改めて知りたくなった」と話した。「みんなハンサムで、その中で僕が目立ったのではないかと思います」と言いながら、彼は「本当にそうかもしれない」と笑った。

 

全ての人が知っているように、人の外見は全てを物語るものではない。しかし、時にはその外見がこの人がどんな心を持って生きてきたのか、また生きているのかをそのまま表わす場合もある。クォン・スンヨンではなくホシになった瞬間から、彼は絶えずカメラの前に立っていた。SEVENTEENという名前が公開される前から、アフリカTVを通じてメンバー同士のおしゃべりや練習室での様子などがしばしば生中継される状況に置かれていたが、いつも溌剌として愉快だった。デビューステージでもあまり震えなかった。たくましさと生意気そうな顔がデビュー曲「ADORE U」から目を引いた。


ーデビューする前から公演をたくさんしたでしょう。デビューステージであまり震えていませんでしたが、だから可能だったのではないかと思いました。

 

「そうですね。デビュー前から評価会の公演をあまりにもたくさんしていたので、より気楽に楽しむことができたみたいです。練習生の時から振り付けを組んでたんですよ。一度ディノと初めて同じチームになった時、一緒に話しました。「どうしてここでだけ踊らなきゃいけないの?」「どうして同じ位置に立って踊らなきゃいけないのかな?」「壁に逆立ちして寄りかかる事もできるし、下駄箱の上でも踊れるじゃないか」練習室の中で公演をしているんだから、むしろその空間を利用して人々に衝撃を与えたいんです。それで小物をたくさん使いました」


練習の結果だった。クォン・スンヨンが練習室の鏡の前でダンスさえすればホシになった。インタビューの最中、ホシは自分のパフォーマンスに関してだけは絶対に同じ話やエピソードを繰り返し語らなかった。掘っても掘っても新しいものが出てきた。わざとホシに「どんなことがあったんでしょう?」「どこへ行ってそんな気分になったんですか?」「そんな気持ちになった曲は何ですか」というような具体的な質問を投げ続けた。

 

新しかった。面白かった。限りなくエピソードが出てきて、その間私は韓国アイドルコンセプトの多くを占める一つのキーワード、「成長」の使い道がこういうときにもっとも意味があることに気づいた。口先だけで話す成長ではなく、人が育ったのだ。2015年の「PRETTY U」発表直前にインタビューをした時とはずいぶんと変わった彼の姿を、私は見られるようになった。2015、2016、2017、2018、2019……。5年という歳月の間、人はどれほど成長できるのか。物理的な成長だけでなく、クォン・スンヨンが「ホシ」になるように、すべての人が自分の未来のために自らをどのようにして磨き上げて望む場所まで行けるものだろうか。

 

しかし、場所は一人で作れるものではない。ホシも「その点については今はとてもよくわかっている」と話した。自らの実力を磨く間、実際に彼の成長を可能にした最も重要な要因は、何よりも人々だった。SEVENTEENメンバーや振付師のチェ・ヨンジュン、音楽プロデューサーのBUMZU氏のような人々。2015年のホシよりも、2019年のホシは感謝している人が増えたと語った。当然、その感謝の中にはファンも含まれている。

 

ー自分のパフォーマンスを見せてはいますが、そのパフォーマンスの中心にホシ氏自身ではなく、ファンたちが来たような気がします。


「それこそ正に、責任感の大きさが変わった理由です。自分に対する責任感だけではなく、僕の周りにいるすべての人の面倒を見たくなるからどんどん責任感が大きくなります。だから、今の僕にはすべての観客が感動を受ける、物足りなさが残らないというのが一番理想的なステージです。1階から見ても、2階から見ても、3階から見ても同じように感動を受けることができたらいいですね」

 

今日、ホシは感謝し続けた人々の、愛する人々の支持を受けながら引き続き明日の自分を作り上げている。「アイドルの作業室」で会ったSEVENTEENの音楽プロデューサーウジがそうだったように、ホシもまた自分の話をすべて打ち明けた後に「十分だったでしょうか」と尋ねた。「もちろんです」と答えた。これだけの話があれば、なぜクォン・スンヨンがSEVENTEENのホシになったのか十分に説明できると信じた。「今、ホシの成長」というタイトルはそうして誕生した。

 

 

J−HOPE、LEO、ホシ、チョンハ、イ・チェヨン

五人のパフォーマーが描く人生はどんな姿だろうか

 

"舞台上のアイドル"は現在世界的に最も人気のあるK-POPボーイグループからデビューしたばかりのガールズグループに至るまで、今現在のK-POPパフォーマーたちの生き方に関する宝庫である。  2019年ビルボードミュージック・アワーズでトップソーシャル・アーティスト賞に続き、トップデュオ・グループ賞を受賞したボーイズグループ防弾少年団(BTS)の代表ダンサーJ-HOPE、「コンセプトアイドル」VIXXのメンバーであり、ミュージカル俳優、ソロパフォーマーとして活動中のLEO、SEVENTEENの三つのユニットの中でパフォーマンスチームリーダーを務めているホシ、Mnet「プロデュース101シーズン1」で最終11人に選ばれてI.O.Iとしてデビューした後、成功的なソロキャリアを続けているチョンハ、「プロデュース48」でデビューし、韓国と日本で活発に活動中のガールズグループIZ*ONEのイ・チェヨンの話を描いた。

 


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以前記事訳した「IDOLMAKER」ではアイドル制作スタッフ、「アイドルの作業室」では作詞作曲アイドルにインタビューされていたパク・ヒア氏の新刊「ステージ上のアイドル」の紹介コラム記事です。

今回は韓国語・日本語・英語・中国語の4ヶ国語で出るという事で、やっと日本語で読めます!笑

【質問箱】WINNERの曲のヒットと音楽性について

【質問箱への投稿より】

WINNERの新曲が解禁されましたが、泡沫さんはどのようにお聴きになりましたか?
個人的な感想ですが、前作MILLIONSからギターサウンドの割合が大きく、Really Really〜Everyday時期の楽曲よりはsentimental以前のWINNERサウンドに寄りつつある印象を受けました。こういったサウンドは今のK-POPシーンの流行りからは遠いイメージですが、チャートの成績を見ると世間的なウケは悪くないのでしょうか…?
泡沫さんの楽曲に対する率直な感想や、今回のWINNERのような「王道」を外れたジャンルへの(K-POPシーン上での)世間の反応に対して何かご意見あればお聞かせいただきたいです。

https://odaibako.net/detail/request/a0b96cb4c9e34a99be4e5ba4b87904d6

 

感想は前のツイートをご参照ください。

https://twitter.com/djutakata/status/1129390545560674305?s=21

WINNERの音楽について真面目に考えた事がなかったなと思いまして、この機会に思いついた事をつらつら書いてみたところかなり長くなってしまったので、こちらで回答させて頂きますね。

(ブログに書けばいいかと決めたので更に長くなりました)

 

KPOPという「アイドル音楽」の範囲だけでいえばEDMに限らず「ダンスミュージック」というのが常に王道トレンドとしてあるのは確かだと思うんですが、音源チャート上位に入るアイドル音楽ジャンル以外の音楽を見ると必ずしもダンスミュージックだけが優勢ではないと思います。例えば今1ヶ月以上チャート1〜3位にいるJannabiはバンドサウンドですし(韓国のバンド界隈だけを見ればそこはそこで流行りとかメジャー受けしやすそうなテイストというのもあるんですが)パクヒョシンもバラード系の歌手です。つまりKPOPのファンが好むような王道・トレンド=アイドルソングの王道や流行とはまた別に大衆が心地いいと感じる音楽というのは別にあるという事でしょう。「音源チャート」というのはアイドルファンがなんとか頑張って回数を回してチャートを荒らそうと頑張る(?)場所ではありますが、勿論それ以外のリスナーも多い場所でもあります。

 

WINNERの曲の特異的な所は、KPOP=アイドルソング界隈のトレンドジャンルをやるにしても、アプローチの仕方がいわゆる「KPOPアイドル」とは少し異なる点ではないかと思っています。どEDMだったREALLY REALLYやEVERYD4Yにしても、KPOP=アイドルソングの中でここまでミニマルなアプローチのEDMのタイトル曲を出したグループはここ数年ではほとんどいなかったんじゃないかと思います。それでいてデビュー曲から音源チャートの成績は良く、デビュー曲のEMPTYは下半期リリースされたにも関わらず男性アイドルグループでは2014の年間チャートで最も高い順位でしたし(作曲したのはikonのB.I.ですが、YG内制作ではあり)過去最も成績が良くなかったとされているSENTIMENTALでも年間トップ100には入っていました(2016年に音源年間トップ100に入った男性アイドルはBlock.b・EXO・防弾少年団・WINNERのみ)。

 

「KPOPのEDM」って基本的に「メンバーがダンスするためのダンスミュージック」というのが多いと思うんですが、WINNERのEDM的アプローチは「リスナーが踊るためのダンスミュージック」だと感じるんですよね。その為に諸々くどくなりすぎないようにギリギリ色々な音の装飾的な要素をそぎ落としているのではないかと感じます。パフォーマンス自体も歌詞やコンセプトの世界観を表現するとかダンスそのものを見せるというより、楽曲そのもののフィーリングやバイブスを表現して視覚的にも体感させるという事に重きが置かれているように感じます。WINNERに限らずこれはわりとYG全般に感じる哲学(?)じゃないかと思っていて、曲のジャンルやBPMに関係なく音楽に合わせて自然と体を動かしたくなる事が多いです。そこが他の事務所の音楽的なアプローチとちょっと違うところで、海外のKPOPファンがYGの音楽に対して本来の意味でのBOPと表現する事も多い理由かもしれません。お客さんが控えめで有名な日本ですら、ライブでお客さんがいちばん踊ってる事務所じゃないかと感じます。加えて、タイトル曲の製作にメインで参加しているスンユンがギターを弾く人というのも関係あるのではないかと思います。EDM要素の強いBOPソングでありながら同時にメロディーラインでは生楽器のような感性があるというのは、バンド系のKPOPアイドルに近い楽曲的アプローチかもしれません。防弾少年団のBOY WITH LOVEは楽曲のアレンジやサビ構成の点では2017以降のWINNERの路線と少し近いものを感じますが、こちらはやはりKPOPグループとしてダンスパフォーマンスをメインに考えた今のKPOPの王道的アプローチと言えるのではないかと思いますので、RRやLMLM辺りと比較して聴いてみると面白いかもしれないです。

 

こういうアプローチは、メンバーそのものを最もアピールしなければいけないKPOP=アイドル業界においては下手すると楽曲にメンバーが埋没してしまう可能性もあるかなり難しいやり方のようにも思います。しかしWINNERはメンバーの声質にそれぞれかなり個性があって、その声質自体が装飾の役割も果たせるからこそ「アイドルソング」としても成立しているんじゃないかと思います。「EVERYD4Y」なんかは歌のうまさとかではなく、まずかなり独特な個性がないとカバーするのは難しそうです。もともと少人数というのもあるでしょうが、どのような曲でも誰がどこのパートを歌っているのかはっきりとわかるくらい声の個性が際立っているグループだからこそ、各メンバーの存在を際立たせるためのアレンジやダンスブレイクのためのドラマティックな転調、サビやイントロで派手なフックをつけるというような「お約束」からはある意味自由なのではないでしょうか。先程「バンド系に近いアプローチなのでは」と言いましたが、WINNERの場合はそれぞれの声が担当楽器の役割を果たしているという事かもしれません。だから元々デビューアルバムのような楽器を使うロックテイストだったりアコースティックな楽曲とは相性がいいと思いますが、その長所をトレンディなダンスミュージックジャンルでも発揮できるような曲作りが出来るという事を見せたのがREALLY REALLY以降からEVERYD4YまでのWINNERで、ヒットしたトレンドのジャンルに本来の自分たちが得意なジャンルを上手く混ぜる事で、アーティストとして整合性がとれた新しいジャンルの楽曲も出出来るという事を見せたのがMILLIONS以降のWINNERという事なんだと思います。MILLIONSやAH YEAHのような曲が受け入れられているという事は、逆に言えば流行りのジャンルだからというだけでウケているわけではないという事でもあるのでしょう。

 

ルックスや体型に関係なくただプレーンな服を着ているだけで本人の良さが際立っておしゃれに見える人というのがいると思うのですが、よく見ると着てる服は全く飾りがないけどサイジングや裾の長さなどはその人に合うように細かいディテールこだわって調整していたり、シルエットは今風にパターンが研究されていて、袖や裾のまくり方ボタンの留め方などにはこだわっていたりしますよね。結果的に本人のキャラクターが一番のアクセサリーとして全体で見ると好感度が高く親しみやすいという、プレーンな白いシャツとデニムみたいなものなのかも。一般的な人気KPOPアイドルの楽曲やパフォーマンスがハレの日の特別なご馳走だったりとっておきの素敵なデザート、SNS映えする非日常な楽しいスイーツだとするなら、WINNERの音楽や存在は「丁寧なくらしのおいしい毎日のごはん」の方が近いのかもしれません。

 

しかしそれも、EP全体の曲や過去楽曲を見ると「自分たちが世間から何を求められているのか」という事をよく考えた上で作っているものなのではないかとも思います。韓国でもアイドル評論家やアイドルファン以外の音楽愛好家から高い評価を受けやすい楽曲やコンセプトというのはあるんですが、そういう場所で高く評価されるようなポイントをあえて入れるというようなやり方とはほとんど正反対で、特定のメンバーが歌のうまさやラップの技巧を誇示するような場面もなく(ファンの中にはファンであるがゆえにそれを惜しむ人もいるかもしれませんが)、通が好みそうな楽曲ジャンルを無理に取り入れたりする事もなく、他ジャンルのトレンドを入れる事にも躊躇がない。リスナーである一般層が聴いて心地良いであろうメロディや、メッセージというほどでもないし理想的すぎたりドラマティックではないけど、ちょうど大学生くらいの「普通の若者」の日常に沿った大袈裟すぎない等身大の歌詞という、あくまでも生活に寄り添う存在を目指しているように思います。そこの部分はアーティスト的であると同時にアイドル的なスタンスでもあり、ちょっと特殊な立ち位置かもしれません。彼らのイメージ自体はYGはもちろんKPOP業界のなかでもかなりクリーンな方ではないかと思いますが、同時に昔からTVでの露出も多い親しみやすさもあるようで、そのグループ自体のイメージと発表する楽曲の間にギャップがないからこそヒットしているという部分もあると思います。ちょうど今5月でシーズンですが、最近の韓国の大学祭は人気アイドルやアーティストをライブゲストに呼ぶ事が多く、WINNERは去年今年と男性アイドルの中ではかなりの多くの学園祭に呼ばれていました。

 

要するに「曲のトレンドやジャンルとは関係なく、今のWINNERがやるからこそヒットする曲もある」という事だと思いますが、これは韓国でアイドルグループがよく言われる「(ファンドムが大きいのだから)○○がやれば童謡でもヒットする」という言葉とも全く異なる意味です。MILLIONSの歌詞を色々な他のアイドルのオタクが引用して自分たちの推しへの愛情を表現するのがインターネットミーム化した時期がありましたが、これはファンドム闘争が日常的な男子アイドル界隈ではレアな事だろうと思いますし、WINNERのコアファンドムは音盤売上などから見ると中堅クラスだと思いますが、それを上回る一般層と彼らのファン以外のアイドルファン層からの大きな音楽的な信頼があるという事だと思います。要はファンが期待する事と同時に自分たちの世間的なイメージや所属事務所が持たれている音楽面での信頼性もよく理解していて、そこから逸脱しない創作活動が出来ているという事なのではないでしょうか。現在のWINNERのように自分たちの音楽的なスタイルを確立できて、なおかつそれがある程度世間的に認知され求められているグループであれば、コアファンドムの規模が強大でなくてもトレンドには関係なく楽曲のヒットは可能という事なんじゃないかと思います。

 

【お知らせ】ミュージックマガジン増刊「KPOP GIRLS」+Real Sound執筆記事

続けてのお知らせになりますが、ミュージックマガジン増刊「KPOP GIRLS」に寄稿いたしました。

K-POP Girls

K-POP Girls

 


「楽曲制作の形からみたK−POPの現在」という記事です。今時のKPOPの音楽制作スタイルいろいろについてまとめた感じの内容ですが、コンペの一言を入れるの忘れつつも脇坂さんのインタビューのサブテキスト的な感じで読んでいただいたら良いのではないかと思いました。
こういう内容で男性グループのムックも出たら面白いのではないかと思いましたが、まあ中々...なんですかね。ミュージックマガジンさんは前のKPOPブーム(?)の時も女子に焦点をあてた特集号を出してましたし、そういう意味で合わせて読むと女子Kドル音楽の定点観察みたいなものができるかもと思いました。

 

以下はReal Soundで書かせて頂いた記事の紹介です。

 

「PENTAGON、NCT、THE BOYZ、Stray Kids…2019年日本でも注目のK-POPボーイズグループ」


主に2019年に日本活動が活発になりそうな若手ボーイズグループについて書きました。メインはPENTAGON・NCT・Stray Kids・The Boyzのあたりです。

 

BTS、コンセプト別で見せた日本初の単独展示会 『24/7=Serendipity (오,늘)』を振り返る」

 

昨年末に池袋サンシャインでやった防弾少年団の展示会のレポート・紹介記事です。
普通に見に行った後に記事の話が来たので写真のクオリティが「普通に展示見に行った人の撮ったやつ」ですが。書籍にほぼ全て(日本の展示に入ってなかったものも)入ってるので、行けなかったけど見たかったなという方はあれを購入したらいいんじゃないかと思います。


「TWICE、Red Velvetらもカバー 『Baby Shark(サメの家族)』」世界的ヒットの背景」

 

YouTubeで再生回数20億回超という、KPOPなんぼのもんじゃいという記録を出している「サメの家族」についての記事です。ビルボードHOTチャートでも32位に入っていた。20億超というのは英語バージョンの動画で、韓国語バージョンの方は7000万回台ですので、「英語圏の童謡を韓国企業が編曲したバージョンのうちで、英語バージョンがバイラルヒット」という中々ややこしい状況ではあります。
本記事には書けなかったんですが、韓国で選挙の時に某政党がこの曲をPRに使ってピンクフォンから無断で政治的な事に使われるのはちょっと...という裁判を起こしたところ、その政党から逆に「うちが使っているのは原曲をピンクフォンのバージョンより先にほかのアメリカ人アーティストが編曲したバージョンで、その人から許可も得ている」と返されてしまい、逆にそのアメリカ人作曲家から剽窃だと訴えられて係争中らしいです。

 

ソニーミュージック×JYP、「Nizi Project」始動 国内8都市&LA、ハワイでオーディション開催」

 

ソニーとJYPの合同プロジェクト記者会見のレポート記事です。こちらはすでに動画が上がってますので、是非パクジニョン氏の流暢な日本語(今現在どの所属韓国人アーティストよりうまいかもしれない)と謎の演出を是非。ソニーの担当の方は乃木坂の方でしたっけ。

 

余談ですが、会見場に入る時名刺を持ってなかったので芳名帳に筆ペンで名前を書いたんですけど、あの時ほどもっとちゃんとした(?)HNつければよかったね...と思ったことはなかったです。
(懲りてこの後名刺を作った)


「Cherry Bullet、“TWICEの妹”ITZY、“BTSの弟”TXT…相次ぐK-POP新グループデビューの傾向」

 

中堅以上の事務所の新人についての記事です。ざっとメンバー紹介など入っていて5分でわかるKPOP新人グループ的な。

 

「TWICE、NCT、IZ*ONE、公園少女……K-POPグループで活躍する日本人メンバーの変遷を追う」

 

KPOPグループにおける日本人メンバーの歴史と現在という感じの記事です。実際日本人のメンバーって韓国で結構人気あるみたいですね。


「TXTが体現する、“K-POPのトレンド”とBTSに通ずる“BigHitらしさ” デビュー作から考える」

 

防弾少年団の後輩グループTXT(トゥモローバイトゥゲザー長)についての記事です。やはりBigHitのキモは楽曲そのものというより歌詞の世界観なのかもしれないと改めて思いました。平たく言えば韓国のライトBLとかラノベっぽい感じ。
以前askでBigHitの特徴をきかれたときにちょっとふざけて「パンPDの少年共和国」と答えたのですが、結果あながちでも...(?)

【お知らせ】Real Soundで色々書きました(2018.11月末〜12月まで)

原稿書きましたお知らせをここの所忘れていたのですが、自分への備忘録として今さらですがまとめておきます。

(こちらではとりあえず2018年内までの記事まとめです)


BTS(防弾少年団)ツアードキュメンタリー映画が映し出した、グループにおけるステージの重要性」

 

防弾少年団のWINGSツアードキュメンタリー「Burn The Stage」劇場公開版「The Movie」についての記事です。先に公開されていたYouTube RED版との比較などもあります。自分が見た当時のRED版には日本語字幕がついてなかったように思いますが(うろ覚え)今はついてるのかな?

 

BTS(防弾少年団)、世界的ヒットの理由とブームの行方 K-POPライター4名が語り合う」

 

「IZ*ONE、NCT、公園少女…2019年は国境越えたグループがさらに活躍? K-POPライターが予想」

 

Real SoundでKPOP関連の記事を書かれているまつもとたくお氏、桑畑優香氏、西門香央里氏と2018まとめと2019の展望について対談させて頂いた記事です。途中でレコーダーの電池が切れるほど(...)の長さでしかも絶対表に出せないような発言もたくさんあったと記憶していますが、編集さんがまとめて下さいました。大変だったのではないかと思います...。


「TWICE公式ゲームアプリ世界初リリース! 『TWICE -GO! GO! Fightin’』をさっそく遊んでみた」


こちらは音楽ではなくIT関連のTec部門からの依頼で書いたTWICEの公式ゲームアプリについての記事です。レポート形式にしたのでいつもとはちょっと違う感じになりました。このゲーム基本はパズルゲームなのと、ストーリー的にも男女関係なく楽しいと思うので、ちょっとでもTWICE好きなんだよな〜っていう方にはおすすめだと思います。まだ途中までしかやってませんが、女子目線でも不快になるような表現はなかった(少なくとも自分がやったところまでは)し女子校みたいで楽しかったです。男子主人公でやっても恋愛要素は露骨にはない(感じ方は色々だと思いますが笑)ですし、仲間って感じで楽しめました。


「DJ泡沫が選ぶ、2018年K-POP年間ベスト10 ジョンヒョン、iKON、BTS…韓国音楽業界振り返る」


・ジョンヒョン『Poet | Artist』

・iKON『Return』

NCT『2018Emphathy』

・PENTAGON『Positive』

・(G)I-DLE『I am』

BTS(防弾少年団)『Love Yourself:轉Tear』

・Shaun『Take』

・BLACKPINK『Square Up』

MONSTA X『Are You There?』

・IZ*ONE『Color*Iz』


どういう視点でも良いので...という事で自分なりに「2018を象徴するアルバム」(楽曲ではなくアルバムという指定でした)を選びました。楽曲的な自分の好みとはほとんど関係がないチョイスですが、逆にバラエティのある並びになったかな?と思います。好みで選ぶと自分の場合似たようなものに偏りがちになりそうでした。

 

2018年末からRS以外でも少しづつお声がけ頂くようになりまして、逆にブログに記事訳や文章をあげる時間があまりとれなくなってきてしまいました。文章に関しては元々少なかったですが笑

(韓国メディアの記事自体は、一応読んではいるんですけど)

現在進行形の案件もありまして、自分なりにペースの折り合いがつけば、月2回くらいは更新できたらいいんですけどね〜

まああと、昨年後半は色々思うところもあり、これは面白いのではとか、自分が読んでなるほどと思う部分で紹介したいような記事が以前ほどはなかった(見つけられなかった)というのも正直なところです。


とりあえず2018のチャートまとめと日本語楽曲大賞については書きかけなので春のうちにはあげたいところです。

 

【京郷ニュース訳】「ウェクイ」「ホワイトウォッシング」...KPOPは「人種主義」の罠にはまったのか

【京郷ニュース訳】「ウェクイ」「ホワイトウォッシング」...KPOPは「人種主義」の罠にはまったのか


キム·ジヘ記者

2019.3.4

http://m.khan.co.kr/amp/view.html?art_id=201903041746001&sec_id=960100&__twitter_impression=true


今年1月、タイなど東南アジアKPOPのファンドムでグループBLACKPINKのタイ人メンバーのリサが人種差別を受けているという世論が起こった。 


「化粧をしたときはロシアのエルフみたいだったけど、化粧を落とすとタイ人の女性だね」

今年1月に国内ポータルサイトに掲載されたグループBLACKPINKのメンバーリサの記事写真に、このような匿名の書き込みが掲載された。 このコメントはタイを含む東南アジアKPOPのファンに翻訳された。 タイの放送や海外KPOPユーチューブチャンネルなどはこの書き込みを紹介し、リサがタイ人という理由で韓国で人種差別の被害を受けているという問題を提起し、憤った。海外ファンドムはツイッターで「リサを尊重せよ(#RespectLisa)」というハッシュタグキャンペーンを展開した。 以後、Eニュースなど海外のマスコミは先立ってグループMissAの中国人メンバーフェイ、英国人歌手シャナンなどの被害事例を取り上げ、韓国社会で外国人芸能人が経験する人種差別について新たに取り上げた。


防弾少年団のファン・ムンさん(24)の趣味はツイッターで他のファンが掲載した防弾少年団関連の掲示物を見て回る事だ。ところが、時々眉をひそめる。韓国のファンが防弾少年団の写真を白く明るく補正した事に対し、海外のファンが「ホワイトウォッシングをするな」という書き込みを残したり、むしろメンバーの顔を実物より黄色く見せた後「これがアジア人の肌色だ」と言うのを目撃する時だ。 「ホワイトウォッシング」とは、海外ファンがKPOPアイドルの肌を元より明るく補正する多数の国内ファンを人種主義的だと批判する時に使う言葉だ。 「何故有色人種としてのアイデンティティを否定し、白人の肌の色を追求するのか」という批判だ。 ムンさんは「海外ファンは伝統的に明るくて欠点のない肌を好む韓国の社会・文化的特性を理解できず、自分たちの基準で人種差別を論じている」と述べた。


■"人種主義"という暗礁に乗り上げる

KPOPの世界市場進出が日増しに活発になり、KPOPのファンドムだけでなくアイドルメンバーの構成員も「国際化」している。 昨年から今年までデビューしたアイドルグループ(ユニットを含む)を対象に調べた結果、40%に達する10グループが外国人メンバーを含んでいることが分かった。 こうした変化の中、KPOP消費文化をめぐる人種・国籍・文化的葛藤が次第に頻繁になっている。 人種的多様性に慣れていない韓国大衆と人種主義に対する敏感度の高い海外のファンドムが出会って、時々衝突をもたらすのだ。 その衝突の様相も単に「外国人卑下」と要約できないほど複雑になっている。


このような衝突を含蓄した単語がまさに「ウェクィ」だ。 「外国人のファン」と「ゴキブリ」を合成したこの単語は、国内のファンが海外ファンを指す蔑称だ。 最初はアイドルやファンドムに害悪を及ぼす過激な海外ファンを皮肉る言葉だったが、徐々に海外ファン全体に至る一般名詞に変貌した。 KPOPアイドルグループのファンであるイ・ミンジさん(29才・仮名)に「ウェクィ」という表現を使う理由を尋ねたところ、「公演のたびに芸能プロダクションが用意した海外ファン専用の座席を占領して密かに写真を撮るなど、『マナー違反』ばかりだし、正当な写真補正に対してホワイトウォッシングだと言って問題視する海外ファンを見ると腹が立つ」と話した。 一方、同じグループが好きなキム・ソンファさん(28才・仮名)は「最近ではウェクィは海外ファンに対する一般的な用語になり、自分を『ハンクィ』と呼ぶ国内ファンも出てきている」とし、ウェクィは差別や嫌悪的な意図を持った表現ではないと主張した。

 

昨年6月、米ニューヨーク・プルデンシャルセンターで開かれた"KCON2018"コンサートには2日間で約2万4000人余りが海外の韓流ファンが集まってフェスティバルを楽しんだ


海外ファンの見方は違う。 自分たちを「ウェクィ」と呼び、敵対感を持つ国内ファンたちが生まれる理由は、自分たちが「人種差別」問題を問題視しているためだと主張する。 グループ防弾少年団のファンであるインドネシア人アナヤ(18才・仮名)は「海外ファンが嫌悪の対象になるのは、ホワイトウォッシングやサセンファンなど韓国ファンドム文化で発生する問題について積極的に声を上げるからだ」と話した。 グループNCTファンのパキスタン人・レマ(23)も「アイドルメンバーやファンドムが人種差別的な行動をしたとき、『韓国の文化』と庇う韓国のファンが多い」とし「KPOPガールズグループのメンバーがインド人を侮辱する踊りを踊ったとき、韓国のファンが彼女を弁護する姿を見た」と話した。 彼は「多くの韓国人が人種主義に対する認識が不十分であるということは知っているが、弁明にはならない」と述べた。


専門家達は、一部で起こっているこのような国内外のファンドムの葛藤が、人種主義に対する感受性に欠けた韓国社会全体の問題と結びついていると指摘する。 アイドル専門のウェブジンIdologyのミミョウ編集長は「最近まで自分が朝鮮族や他文化出身であることを伏せるアイドルがいたり、異国的な容貌を持った芸能人に対して『東南アジアっぽい』という表現が通用したほど、韓国社会はまだ人種多様性に対する人権感受性が低い」とし、「写真を白く補正するのはホワイトウォッシングではなく極東アジアの自然な美的感覚だという国内ファンの主張は説得力があるが、先に韓国社会の人種主義的問題を経験した事がある海外ファンとしては懸念する部分だろう」と説明した。


また、「もちろん、KPOPの国際化により、国内外のファンドムともに人種主義イシューに対する敏感度がここ1~2年で急上昇したのは事実だ」と付け加えた。 実際、防弾少年団のファンダムARMYは海外ファンを「ウェクィ」の代わりに「ウェランドンイ」(海外ファン+愛しい人)と呼び彼らの活動に感謝の意を表し、海外ファンは国内ファンを「Kダイアモンド」と呼び、彼らの活動方式を学ぶ姿を見せるなど、国内外のファンダムが人種的・文化的偏見なく和合しようとする姿を見せた。


■"多様性のアイコン"となったK-POPの落とし穴

 

グループSEVENTEENが昨年5月、ソウル市江南区清潭洞のPLEDIS練習室で「スポーツ傾向」創刊13周年を記念してポーズを取っている。このうち4人のメンバーが外国国籍を所有している。 

 

このような努力にもかかわらず、専門家たちはKPOPの消費文化において人種主義問題が今のように引き続き突出すれば、KPOPの競争力低下につながると警告する。 特に最近、北米をはじめとする世界市場で防弾少年団などKPOPグループが「(人種的)少数者が成し遂げた快挙」「多様性のアイコン」として消費されていることを勘案すればなおさらだ。 ミミョウ編集長は「実際にKPOPグループの海外公演場に行ってみると、多数のファンが有色人種とセクシャルマイノリティであることが分かる。 だが、マイノリティに差別的なKPOP消費文化の一面を見れば、KPOP全体に対する失望につながるのでは」と述べた。


実際、グループSEVENTEENが好きな英国人アングラード・トーマス(16)さんは「SEVENTEENのメンバー・バーノンが他文化家庭出身という理由で差別を受けたということを聞いて、胸が痛んだ」「KPOPファンドムでもこうした人種差別行為が続けば、海外ファンは背を向けるしかない」と話した。 パキスタン人のレマも「KPOPが世界の主流にまで拡大するには、人種的・文化的多様性に対する敏感度を高めなければならない」と述べた。 先月26日、韓国国際文化交流振興院が発表した「2019海外韓流実態調査」によると、KPOPの好感を阻害する要素について、回答者の7.6%が「韓国歌手・関係者の不適切な言動」6.2%が「自国社会,や道徳的価値に反する内容が含まれている事」を挙げた。 一部の海外ファンは既にKPOPに対して国家・人種・文化的葛藤に起因する不便さを感じていたわけだ。


それならKPOPはどのようにして「多様性のアイコン」としての真価を発揮できるだろうか。 音楽評論家キム・ヨンデ氏は「アーティストの普段の発言や態度、ミュージックビデオや歌詞など音楽コンテンツにも気を使わなければならない部分が多くなった」と話す。 これは実際KPOPが産業的に世界に広がる過程で先立って是正してきた問題でもある。 取材の結果、国内の主要アイドル企画会社は海外公演に臨むたびに該当国の文化的タブーや政治的に敏感な話題などを予め収集し、情報を共有する程度のマニュアルを備えていることが確認された。 ある芸能企画会社の関係者は「海外公演ごとにアイドルメンバーは政治・社会・歴史的な観点での個人的な意見や発言を禁じられており、人種差別的・性差別的・障碍者卑下ともみられる発言などについて随時教育を行っている」と伝えた。


LOOΠAの最初のミニアルバムリパッケージの活動曲「Butterfly」のミュージックビデオにはヒジャブをつけて駆けぬける少女の姿が出てくる。 


単に「失言に気をつけよう」という対応を超えて、音楽コンテンツを通じて人種的多様性を積極的に追求しようとする試みもあった。 クリエイター側の立場でKPOPが包容できる多様性の限度を拡大しようとしたのだ。 2017年、グループB.A.Pは早くも6番目のシングルアルバムのタイトル曲「Wake Me Up」のミュージックビデオで、黒人・黄色人種・白人など多様な人種出演者が一堂に会する場面を演出したことがあり,先月19日にカムバックしたグループLOOΠAのミニ1集リパッケージ活動曲「Butterfly」には多様な人種が登場する。


■韓国人のいないKPOP?産業はすでに進んでいる

KPOPを消費する韓国の大衆文化が、依然として人種多様性の面で「停滞中」である中、産業としてのKPOP躍進してきたわけだ。 しかし、一部のKPOP産業従事者たちはすでにさらに遠い未来を描いている。 KPOPの拡散に障害になる国籍と人種の問題を最初から越えているのだ。 現地の人材と「KPOP制作ノウハウ」を結合して制作したアイドルで現地市場を攻略する、「韓国人のいないKPOP」に対する構想だ。 多様な衣装とビジュアル要素、メイクアップ、ミュージックビデオ、振り付けなどに対する総合芸術ソリューションとしてのKPOPだけを残し、韓国という国家的なアイデンティティを消してしまうのだ。


こうした「現地化アイドル」は既に一つずつ姿を現している。 今年1月にSMエンターテインメントは、韓国国籍のメンバーがいない中国・タイ人だけで構成されたグループ(訳注:ドイツ人やマカオ人のメンバーもいます)WayVを披露した。 JYPエンターテインメントも日本のソニーミュージックと共同で進める「Nijiプロジェクト」を通じ、今年7月に全て日本人で構成されたガールズグループデビューを計画している。 JYPは昨年、中国人6人で構成されたボーイグループBOYSTORYを中国市場に正式デビューさせた。 これらのグループは全てKPOPを標榜してはいないが、音楽や外観、構成など全ての面でKPOPの要素を備えている。


先月23日にはアジア7カ国出身の男女アイドルグループZ-GirlsとZ-Boysがソウル蚕室オリンピック競技場でデビューステージを行った。 小規模企画会社ゼニスメディアコンテンツのZ-POP Dream Projectの一環として出たものだ。 ゼニスメディアコンテンツのカン・ジュン代表は「KPOPを羨望するアジア人たちに夢と希望を与えるプロジェクト」とし、「各国からオーディションを経て選んだメンバーを韓国式トレーニング・プロデュースを通じてKPOPスターに似たアーティストに育て上げた」と説明した。


KPOPはすでに、人種と国家を超えた一つの産業モデルに変わりつつある。 専門家たちは「KPOPと韓国の関係は、これからバレエとロシアとの関係のように変わっていくことだろう。 韓国が"宗主国"になるが、KPOPを独占することはできないだろう(ミミョウ氏)」「これからはKPOPは国家に従属した産業ではなく、一種のスタイルなった」と話す。 KPOPはもはや「韓国に由来したポップスの文法」を意味する用語に変貌していくかもしれない。


現在まで、これらのグループのうちで従来のKPOPグループほど成功を収めたものはいない。 しかし、ミミョウ編集長は「KPOPというサブカルチャーの特性上、海外ファンの間では自国でも『KPOPスター』を輩出したいという熱望が非常に高いと聞いている」とし、「今後は『韓国人のいないKPOPグループ』の中から商業的に成功する事例が一つ二つは出てくるだろう」と述べた。 評論家キム・ヨンデ氏も「こうした形もKPOPのひとつのモデルとして定着するだろう」とし、「KPOPで重要なのは、韓国がどれだけ主導権を行使できるのかどうかになるだろう」と分析した。

 

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参考

ダ、ダイヤモンド...確かに何かと超硬そうではある(?)

いい話に関してはファンドム名をあえて出すけど、ネガティブな話に関しては極力所属ファンドム伏せているあたりに気づかいを感じる...


確かに韓国のファンの間で色々暗黙のルールというのがあって、独特の観覧マナーとか、どこでも写真撮っていいわけじゃなくて絶対にダメな所もあるのにどこでも撮っていいんでしょうというような勘違いは海外のファンの方が圧倒的に多いので、本国のファンがイラつくのはわからないでもないですが、それにしてもすごい呼び方だ。前も何回か書いておりますが(上記の参考記事)確かに韓国の文化を無視して色白を良いとするのを白人主義ってみなすのも、逆に差別という気がしますが。アジア人の肌が黄色いっていう認識自体が他の人種からの偏見で、実際にアジア人の当事者である日本や韓国や中国などでは自分たちの肌の色が黄色いとは思ってないのでは...象牙色とかアイボリーのイメージの方が強い気がする。結局、みんなどの人種も「自分と比べて」という比較でしか肌の色を語らないから、双方に認識の齟齬が出てくる気もしています。

国家的起因の不便さは日本のファンもなかなか強く感じる部分じゃないかとは思いますが(...)

しかし、日本のファンは韓国のファンにもそのほかの国のファンにも迎合出来ず、ビジネス関連の立ち位置的にも人種的にも微妙な存在だなあと思いました。そもそも海外ファンでひとくくりっていうのも乱暴すぎますけど。

 

「多様性のアイコン」という海外での認識も、国内ファンからしたら表層しか見てないのに勝手に貼られたレッテルとも言えるのかも。ハマった初期は海外の人から見たら多様性に富んでいるという認識でも、逆に深く知れば知るほどちょっと考えている様なものではなかったと思うようなケースもあると思いますし。表面的にはそういう仕掛けが多くしてある(ように見える)けど、個人的にはKPOPを通してLGBTQなどを語る時にその辺のねじれを感じる時はあります。人種についても、色々問題はまだあるにしろ、有色人種の外国人のハーフ(ダブル)のメンバーが複数いるLDHのような「アイドル」がメジャーなシーンで活躍していて、実際に広く人気のある日本の方が「多様性」を感じる部分もあります。

 

そもそも海外の(特に欧米の)ファンが「非人間的」と思わないような「自由」の上では今の「KPOPアイドル」という文化はほとんど成り立たないようなものだけど、自分たちの「アイドル文化」がほぼ成り立ってない文化圏でそこまで理解しているファンがどれだけいるのかどうか。自分たちが尊重していると思って消費しているものが、実際はどういう構造や犠牲のもとに成り立っている世界なのかをわかっているファンがどれだけいるのかという。「海外ファン」の言動を見るとその辺疑問符がつく事はあります。正直、「韓国ならではのローカライズ」要素が全くなくなってメジャーになったKPOPって果たして面白いのか...?とも思いますしね。楽曲やパフォーマンスだけがイコールKPOPを体現しているわけではないですし、自覚の有無はともかくむしろそういう部分以外(特有の人間関係の濃さとか)に惹かれているファンも多いのでは。

(差別的な要素を許容すべきという意味ではないです。ただやっぱりトップクラスのアイドル達は日常や人間生活においては他国の基準からしたら非人間的な生活だとは思うし、そこまでやってるからこそ鬼スケジュールでのコンテンツ供給量やダンスや歌の精度もあると思うので。ゆったり休んでると何か見せろといちばんうるさいのは、ウェブ越しにしか見られない海外ファンでもあるし...)


「取材の結果、国内の主要アイドル企画会社は海外公演に臨むたびに該当国の文化的タブーや政治的に敏感な話題などを予め収集し、情報を共有する程度のマニュアルを備えていることが確認された 」の部分は本当かな?みたいなツッコミは出ました。

しかし結論の「KPOPはいずれエンタメのスタイルのひとつとして人種関係なくなっていくのでは」というのはあり得ると思いました。例えば日本のマンガやアニメスタイルの画風やクリエイションが世界的に定着したみたいに、「日本の漫画みたいな画風だけどマンガではない」とか、「外国の人が描いた日本ぽいスタイルのマンガやアニメ」みたいな感じで。

(KPOPをすぐ二次元文化になぞらえる癖のあるブログ)

【genie mag】[歌謡探究生活] #14 - KPOPアイドル、海外フェスティバルにも?

【genie mag】[歌謡探究生活] #14 - KPOPアイドル、海外フェスティバルにも?

by ミミョウ(idology編集長)

http://mw.genie.co.kr/magazine/magazineView?ctid=3&mgz_seq=6152


KPOPアイドルが大衆音楽産業の一つの極端であるなら、もう一つの極端はほかならぬ大規模音楽フェスティバルだろう。 典型的なイメージといえば、大きな野外ステージと広い野原、泥、ひるがえる巨大なフラッグたち。フラッグを掲げる正確な理由は分からないが、経験者の言葉では「ただ気分がいいから」だという。 "全国のど自慢"の客席にも太極旗を持った人がよく見られるように、人は気分がノってくると何かを手を持って振りながら踊るのを楽しむ本能があるのではないかと思う。 アイドルコンサートのペンライトと似ていると勝手に考えてしまうことにしよう。 いずれにせよ、大型フェスティバルはこれまで人類が作り出した最も華やかな音楽現場だ。 ステージもミュージックの音もできるだけ大きく、そして最も人気の高いアーティストたちがわずか2~3日の間に数え切れないほど登場するのだから。 観客も何も憚ることがない。 有名なフェスがしばしば「n日間の楽園」と表現されるのも不思議なことではない。


「ロックフェス」という略語に慣れているくらい、歴史的に音楽フェスはロック中心だった。 エレクトロニックやヒップホップ、R&B、ソウルなど多様な音楽を消化する試みはかなり以前からあり、特にここ約10年の間はEDMの流行でさらに加速化した。 国内のフェスも実力派アイドルたちに向けてかなり積極的に手を伸ばしてきた。 それでも、海外の大規模な音楽フェスとKPOPアイドルの間には少し距離感が感じられるのも事実だ。 アイドルの派手なパフォーマンスも大きなステージでさらに素敵に輝くことが出来そうなのだが。

 

大規模音楽フェスを発展させた英国と米国の大衆音楽はライブステージから出発するものであり、KPOPの出発点には地上波テレビの音楽放送があった。 カメラとブラウン管(次のいずれかから自分の画面タイプを選んで、この言葉を置き換えてください:LCD、LED、OLED、QLED)を通じて鑑賞する際に、最大限のインパクトを与えるように進化したということだ。 アイドルが音楽フェスに似合わないという意味ではない。 海外ではK-CONのような大型イベントが成功裏に持続されているし、国内にも年末の授賞式がある。 アイドルコンサートの現場も毎回熱い。 しかし、場内が一体感を感じながらひとつのアーティストに集中する単独コンサートや、ドリームコンサートの伝統を受け継ぎファンドム間の友情と神経戦が行き交う授賞式の舞台は、大規模音楽フェスとは違う種類の鑑賞スタイルが要求される。結局、観客とその期待値の差が最も大きくなると言えよう。

ゆえに、大規模音楽フェスがアイドルを招待する時は、そのような期待の相違にもかかわらず観客を説得できるアーティストという確信があるからだろう。 実力が優れているからとか、スタイルが独創的とか、あるいは他の理由から注目すべき理由があるからであろう。 KPOPに対する世界市場の関心もその一つになれるというのは言うまでもない。


有数のフェスの中で、韓国の大衆音楽ファンにもっとも馴染みがあるのは恐らく"SXSW(サウスバイサウスウェスト)"だろう。 厳密に言えば「ロックフェス」スタイルの音楽フェスではない。 様々な大衆文化の新しい流れを紹介する、一種の博覧会に近い所だ。 メディアの関心も非常に高い。 2000年代後半から少数のアーティストが披露され、特に2013年に韓国コンテンツ振興院が主催する"K-Pop Night Out"を契機に、毎年テキサス州オースティンに韓国ミュージックのステージが設けられた。 KPOPに限定すれば、f(x)、ヒョナ、パク・ジェボム、CRAYON POP、MAMAMOO、Zion−T、REDVELVET、ヒョリン、イ・ハイ、KARDなどが舞台に上がった。 特に、15年のCRAYON POPはレディ・ガガ直接公演を見に来たということで大きな話題になった。 "K-Pop Night Out"は昨年から"Korea Spotlight"に名前を変え、インディーズミュージックからKPOPまで様々な音楽を世界に紹介している。


より本格的に「ロックフェス‼︎」という舞台もある。 日本で開かれる"Summer Sonic"だ。 韓国人のロックファンが最も注目するフェスティバルでもある。 まず、東京と大阪で行われるので心に決めて行ってみるのもいいだろう。また、韓国になかなか来にくい海外のアーティストたちがサマソニに出演するついでに、近くのソウルにも立ち寄って来韓公演をする場合もある。 やはり日本の"Fuji Rock Festival"がやや「強硬」な立場でラインアップを組むとしたら、サマソニはより積極的に様々なスタイルを抱き込むところでもある。 KPOPスターたちとの縁も長く深い。

すでに日本で継続して人気のあるBIGBANG、FTISLAND、CNBLUE、BoA、少女時代などは早くから招待されていた。 2012年のINFINITE、2015年のBTSも、それぞれ人気が急上昇していたその時期にサマソニを訪れた。 このほかZICO、MONSTA X、DAY6、KARD、ZION−T、イ・ハイ、HYUKOHらが舞台に立ち、特にCLは2017年にサマーソニックのメインステージともいえる、東京"マリンステージ"に登った。


4月にカリフォルニアで開かれる"Coachella(コーチェラ)"は音楽フェスティバルの「最後の王」のように取り上げられるイベントだ。 1999年に初めて開かれたこのフェスティバルは2度の週末にかけて行われ、1日平均の訪問者だけで10万人を超える招待規模となる。 当然、ラインナップも「豪華」という言葉だけでは物足りない。 最近聞いたニュースでは、今年コーチェラのステージにBLACKPINKが立つという。 すでに16年、韓国のアーティストとしては初めてEPIKHIGHが訪れたことがあるが、今年はBLACKPINKのほかにもHYUKOHとJAMBINAIがステージに立つという。 (そしてYGという名前もあるが、残念ながら別のYGだ)

 

フェスに出演するからといって、必ずしも「全世界が韓国に注目する」ということはもちろんない。通常のフェスは同時に数多くのステージをつくり、観客は最も見たいアーティストを捜し出し、あるいは次の公演の最前列を捜し求めて現場各地をさまよう。 しかし先にも述べたように、フェスへの招待は企画者がアーティストに「何か」を見たからという可能性も高い。 その眼目が火花を散らせられるのかどうかは、現場で確認することだ。 ちょうどコーチェラはYouTubeを通じて生中継されるので、お茶の間の1列目でフェンスを握って待つのもよさそうだ。

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SXSWのKPOP NIGHT OUTって韓国のコンテンツ振興院主催のものだったんですね。エキスポのようなものと考えるとそういう事もあるのか。


サマソニはアジアのミュージシャンを定期的に呼ぼうとしているみたいで、アイドル以外のここに名前の出ていない韓国のインディーズアーティストも数多く出ていますね。EPIKHIGHも出ましたし。個人的にフォトギャラリーの写真が、韓国の報道だったりマスターの撮る写真とはまた違う、ライブ感というか生の躍動感を感じられるものが多いのでついチェックしてしまいます。


しかし「ドリームコンサートの伝統を受け継ぎファンドム間の友情と神経戦が行き交う授賞式の舞台は、大型フェスティバルとは違う種類の鑑賞方法が要求される。」っていうのはやっぱりそうなんだなと思いました。年末授賞式はもはやアイドルとそのファンドムのためのものと化してる感じはしますが、色々めんどくさそうです。


1年のGAONまとめ記事(と日本語楽曲大賞)だらだらやってたら1月中に終わらずでした。2月中を目標に...旧暦スタイル(?)